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見た目普通の時計なのにバンド部に有機ELディスプレイを備えて便利な「wena wrist pro」、初期設定&使ってみたレビュー。


見た目は”アナログ腕時計”、バンド部に”テクノロジー”、その名も「wena wrist(ウェナ リスト)」

もともとのスタートはクラウドファンディングサービス「First Flight」から生まれて、「wear electronics naturally(自然に身につけられるテクノロジー)」というコンセプトのSONYのウェアラブル端末。

2014年末に発売された”android wear”搭載した「Smart Watch3」も販売終了して久しく、唯一ソニー製として生き残っているスマートウォッチジャンルとして新モデルが「wena wrist pro(ウェナリスト プロ)」として新たに登場。

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●バンド部分にディスプレイを搭載した「wena wrist pro」


ヘッド部に、機械式の「wena wrist Mechanical head(ウェナリスト メカニカルヘッド)」やソーラー式の「wena wrist Solar head(ウェナリスト ソーラーヘッド)」の2機種も新しく出てきたけれど、前モデル「wena wrist(ウェナ リスト)」と共通のベルト幅でヘッドは流用できるという事なので、ベルト部分の「wena wrist pro(ウェナリスト プロ)」だけ買ってみた。


wena wrist pro Premium Black「WB-11A/B」
ソニーストア販売価格:36,800円(税別)

wena wrist pro Premium Silver「WB-11A/S」
ソニーストア販売価格:34,800円(税別)

「wena wrist pro(ウェナリスト プロ)」は本体の他、充電クリップ、USBケーブル、調整コマ(小)、バンドガイド、スタートガイド。

ブラックとシルバーで価格差があるのは、シルバーはステンレス製、ブラックは IP(イオンプレート)処理で表面にチタン化合物をコーティングしてより傷のつきにくい高硬度な処理をしている差。


横幅が従来モデルから幅を約2mm小さくして、体積比で約25%も小型化して、有機ELのディスプレイ部が大きくなったので露骨に違う佇まい。

「wena wrist pro(ウェナリスト プロ)」の側面は鏡面仕上げになっていたり、角の処理もラウンドしたデザインになって滑らかな手触りに。

ヘアラインや鏡面仕上げ、バックルの付け外し音といった腕時計としての質感や、高級腕時計でも使用されているステンレス材のSUS316Lを採用するなどして、腕時計としてのクオリティも保っているのが特徴。


電子部品を、外装の曲線に沿わせるように基板上に実装して薄さを追求。

バンドのコマの長さは約11mmという小さいサイズに統一されていて、サイズの微調整もしやすくなっている。

それから地味に、従来モデルのIPX5/IPX7相当から5気圧へと防水性能をアップしているあたりも時計としての使い勝手がよくなった感じ。


内蔵バッテリーは、「wena wrist」のバンド部分に専用のクリップでバックル部分をパクっと挟み込んで充電するというスタイル。

根本はmicroUSBというのは今までと共通で、ただし従来モデルのクリップとは互換性がないのは注意。

いきなり、充電している時、今までは4段階のLEDの数で確認するだけだったものが、バッテリーアイコンと数値でパーセント表示されるのでめちゃくちゃわかりやすい。

実質1週間つかってみて、ごく普通につかっていて6日間まるまるもったくらい。

バッテリー残量が数値で視認できるし、消費ペースも把握しやすいので、充電タイミングを逃さなくなったのは◯。


取り付ける腕時計の対応ラグ幅は22mmで、従来モデルと変わらずなので、手持ちのヘッドは全部付け替えできる。

今回はヘッド部を買わなかっただけに、バンド部だけの出費だけだったので妙に安上がりにすんだ気分。

ちなみに、別売りの「エンドピース」へ交換すれば、18mm20mmの腕時計にも取り付けることができるところがミソ。


ちなみに、時計の顔となるヘッド部分は、日本の時計メーカーであるシチズン製なのでオーソドックスなデザイン。

金属の質感と重厚感があって、見た目にもおもちゃっぽい恥ずかしさがないし、普段使いとしてももジャケットを着込んだフォーマルな服装でも違和感なく使えるというのは、いわゆるヘッド部の全面にディスプレイ表示されるスマートウェアとは一線を画すところ。

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●「wena wrist pro」をスマートフォンと接続。(初めての場合)


さて、スマートフォンと連携して使う場合、「wena wrist」アプリはAndroidにもiOSにも用意してあるのだけれど、メイン機能のひとつである”電子マネー/おサイフケータイ”機能を利用するアプリは、あいもかわらず現状iOSにしかない。

理由は単純で、いくら「wena wrist」に電子マネー機能があったとしても、それを利用するためのアプリがフェリカネットワークス株式会社が提供する「おサイフリンク アプリ」しかなくて、さらにiOS版しか存在しないため。

いまだにSuicaが使えないのも、「おサイフリンク アプリ」がSuicaに対応していないからというしょっぱい理由だったりする。

どうしてもAndroid端末で「wena wrist」を使いたい場合、初期設定だけiOSでしてしまおう。


初めて「wena wrist pro」を使う場合はとっても気が楽。

本体の電源ボタンを3秒以上押して、電源を入れると、有機ELディスプレイに”電源オン”と表示されてペアリング状態に。

そして、iPhoneの[設定]から[Bluetooth]接続をオンにして検索。

「wena wrist pro」の名称である”WB-11”が見つかったら、本体の裏に記載されている6桁の数字を入力、するとペアリングが完了。

 
そして、「wena wrist」アプリをインストールして初期設定をすませる。

どうやら「wena wrist」アプリの新バージョンから、新旧モデルを振分けて設定をすすめるようになっているらしい。

以下、かんたんに初期設定ウィザード。


「Activity(アクティビティ)」の設定として、身長と体重、1日の目標歩数と達成時の通知のオンオフ。

「睡眠のトラッキング」の設定として、睡眠時間の検出をする範囲の時間を決めておく。

「ディスプレイ」は、有機ELディスプレイの向きと、表示を1行か2行かを決める。

 
「Notification(通知)」の設定として、どのアプリからの通知を「wena wrist pro」へ送るかを決める。

ここのリストになくても、後から好みのアプリも追加できる。

「通知拒否」の設定は、スマホから通知してほしくない時間帯を決めておく。

「Bluetooth」の接続設定は、スマホから離れてしまったときの「wena wrist pro」がスマホを探し続けるか、もしくは自動でオフにするか。


スマホを買い替えたり、変更したときに今までデータを引き継げなかったものが、引き継げるように。

アカウントを「Facebook」もしくは「メール」で登録しておくと、[歩数]、[睡眠データ]、[デバイス設定]、[全てをオンにする]項目から好みでデータをサーバーに同期しておける。

ここまでが「wena wrist」アプリの設定が終わり。

「おサイフリンク」アプリから”電子マネー/おサイフケータイ”の設定をする。


ちなみに、最新のソフトウェアがある場合は、アプリを経由して更新される。

というか、買ってから一発目でいきなりあったのでアップデートしておこう。


「wena wrist pro」
は、「FeliCa」を内蔵していて、買い物をしたときなどに手首を FeliCa リーダーにかざすだけでピコリン!と決済できるのがミソ。

この機能は、iOSの「おサイフリンク」アプリに連動しているので、利用するサービスの初期設定はiOS端末が必要になる。

いまのところ使える「おサイフリンク」アプリで利用できるのは、電子マネー(楽天Edy、iD、QUICPay)、乗り物(ANA Skipサービス)、ポイント(モバイルdポイントカード、ヨドバシカメラのゴールドポイントカード)の6つ。

初期設定さえしてしまえば、「wena wrist pro」内蔵のFeliCaに情報が登録されるので、スマートフォンやICカードを取り出す手間も省けて楽ちん。

この後に、Android端末につなぎかえても、おサイフケータイはそのまま使い続けられる。

願わくば、「Suica」に対応してくれたら、腕をかざすだけで電車やバスに乗り降りができるようになるのだけれど、「おサイフリンク」アプリが対応しない限りムリなので期待して待ち続けるしかない。

<参照>
・iOS端末をお持ちのAndroidユーザーの方へ:wena

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●「wena wrist pro」の通知がめちゃくちゃ便利。(前wena wrist比)


”ログ機能”は、バンド部に内蔵されているセンサーから情報を読み取って、歩数や消費カロリーをスマホでチェック。

「wena wrist」アプリの画面は一新、「Activity(アクティビティ)」、「Dashboard(ダッシュボード)」、「Notification(通知)」の3画面に分割されていたものがひとつの画面にまとまって一括して把握できるレイアウトに変更。

その日の[歩数]、[消費カロリー]、[睡眠時間]と、[Edy残高]、[バッテリー残量]を上部に表示。

[Step(歩数)]、[Edy]、[Notification(通知)]、[Sleep(睡眠時間)]は、グラフで表示されていて、それぞれをタップすると個別に1日、1週間、1ヶ月、1年単位での歩数計やカロリー、歩いた距離を確認したり、通知の履歴も時間軸で確認できる。


初代「wena wrist」にもあった、スマートフォンと連動して電話やメールの着信、SNSの更新を 光と振動で知らせる”通知機能”はこれはこれで便利だったのだけど、あくまでもわかるのは、7色のカラーで光るランプと振動のみで、どっちかというと感覚で判断するという感じ。

色分けで覚えていればわかるものの、しばらく来ない通知の場合だと、色を見ても何の通知わからなくて結局はスマホを見るまでモンモンとしてしまうということがあった。

それが、「wena wrist pro」になると有機ELディスプレイになったおかげで、電話やメール着信、SNS更新など、メッセージの送り手やタイトル、内容の一部を確認できて超便利に。

ディスプレイの表示は、大きめの文字で1行、小さめの文字で2行の切り替えができるし、テキストはスクロールして確認できるので、スマホを見る前に知れる情報が拾えるのでこの通知機能だけでも利用価値がある。


「Notification(通知)」の設定で、デフォルトで用意されているのは、[Facebook]、[Gmail]、[Instagram]、[LINE]、[Twitter]、[電話]。

従来通り、LEDのカラーやバイブレーションの回数を好みで設定しておける。

全部使うよコレ!もちろんコレ以外にもアプリ追加は自由。

電話の通知も個別に個人登録もできるので、電話がかかってきた時は、誰からかかってきたかを名前チェックするまえに色であの人だ!とレスポンスできるので脳内で反応速度が上がるのが良い感じ。


それから、「wena wrist pro」に有機ELディスプレイがついて明らかに便利になった情報表示。

Bluetoothがそもそもつながってるのかつながっていないのかもわかるし、バッテリー残量も歩数もチェックできる。

Edy残高もわかる。


スマホと離れて切断が切れた場合には「検索中」と出るし、改めて接続されたら「接続されました」と表示されて、状況がきちんと把握できる。

何だそんなことかと思うかもしれないけれど、初代「wena wrist」ではLEDランプのみでは限界があってさすがにスマホ画面で確認しないといけなかったことが、バンド部でわかるだけで動作が明らかにショートカットできてかなり楽に。

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あくまでも基本コンセプトは、”見た目が普通の時計”からスタートしてるので、ヘッド部分をめいっぱいつかって情報を表示するスマートウォッチと比べると機能的に劣っていて当然。

機能重視ならそっちを選ぶほうがどう考えて得策だし納得できて、まず「wena wrist」が欲しいとはならないはず。

普通の時計に見えて、スマホからの通知が把握できたり、活動ログをとってくれたり、電子マネーが使えるよというところから、今まで以上に情報を把握できるようになったというだけで従来モデルの「wena wrist」から「wena wrist pro」になると、限定された機能が広がった感じがして買い替えた甲斐があったかなと思える感じ。

自分好みのヘッド部があって、それが使えるからこそいつも身につけたい(もしくは気分によって付け替えたい)と思うあたりも、機能重視のスマートウォッチとは違う感覚。

Apple Watchをヘッドにして、バンドを「wena wrist pro」にするハイブリッドにしたガジェッター納得の使い方もできるし。

概ね満足してるので(Suica対応は待望)、GPSや光学式心拍センサーも備えてる「wena wrist active(ウェナリスト アクティブ)」も気になる。

さて実は、初代「wena wrist」から「wena wrist pro」に変えようとして、いろいろ移行手続きが物凄いめんどくさかったので、それは別途記事化予定。

<初代wena wristレビュー>
・[ ITmedia LifeStyle ] 禁断の合体も?:ソニーの最新スマートウォッチ「wena wrist」と「SmartWatch 3」を使い比べてみた
・[ Engadget Japanese ]レビュー:wena wrist ソニーが開発したおサイフ対応スマートウォッチの実力チェック
・[ RBB TODAY ] 決済が超キモチイイ! ソニーのスマートウォッチ「wena wrist」を使ってみた
・「wena wrist(ウェナ リスト)」の現物をどうしても触りたくて、Sony’s Creative Loungeに行ってきた。
・超お気に入りの「wena wrist」を、ステンレスみがきクロスでフキフキしてピカピカにしたら、さらに愛着が湧くよ。
・アナログ腕時計の中にテクノロジーを詰め込んだ「wena wrist(ウェナ リスト)」、ヘッド&バンドセットモデルや、ステンレスバンドなど一部モデルが大幅に値下がり。

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●ソニーストア 直営店舗(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)


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