削り出しアルミボディの質感が向上したウォークマン「NW-A50シリーズ」。スマホの音楽も高音質化する「Bluetoothレシーバー機能」が思ったよりもかなり便利。
ウォークマン「NW-A40シリーズ」の後継機種となる、3.1インチタッチパネルスクリーンを搭載したハイレゾ対応ウォークマン「NW-A50シリーズ」をレビュー。
・こだわりの高音質化設計により、様々な音源を表現力豊かに再生するウォークマン(R)発売 | プレスリリース | ソニー
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●より高音質化したハイレゾ対応ウォークマン「NW-A50シリーズ」の進化点
基本的にスクウェアなデザインである以上は大きくは代わり映えしない外観も、ウォークマン「NW-A50シリーズ」からテコ入れされた部分も各所にみられる。
まずそのひとつが、上位モデルの「NW-ZX300」と同じく押し出し材からの削り出しアルミキャビネットを採用したこと。
一つの塊から削り出す贅沢な製造方法と言えるアルミ押し出し構造のシャーシになったことで、ボディ剛性の高さからくる質感を感じられることと、音質に対しての恩恵としては、いわゆるグラウンドと言われる電源の抵抗値が下がることでの音のクリアな音と低域の量感のアップ。
ディスプレイは、3.1型(解像度:800×480)に、タッチパネルを備えて、再生画面をホームとして、上下左右にスライドして各メニュー(ライブラリートップ/各種音質設定/再生リスト/ブックマークリスト)にシフトするタッチUIは従来通り。
今まではボディにあったWalkmanロゴは、ディスプレイパネルの黒い部分(内側)に移動している。
シャーシ部分は表面からぐるっと回り込んだラウンド形状になっていて手のひらになじむデザイン。
数値上ではウォークマン「NW-A40シリーズ」とサイズはほとんど変わらないものの、側面が大きくラウンドしていることでコンパクトになった印象。
NFCやbluetoothといった電波を通すには金属はNGなので樹脂性になっているけれど、素材の違ってもカラーの繋がり感は違和感なく。
底面には、イヤホンジャックと、WM-Port。
ストラップホールがあるのはいつも地味に便利。
右サイドにある物理キーは、順に電源ボタン、ボリューム±キー、再生系の操作キー、ホールドスイッチ。
ここもボタン配置がそれぞれ独立して、形状を変えることで、ウォークマンを手に持っただけでも触感から操作しやすくなっている。
音楽を聞いてる時に、わざわざウォークマンの画面を見なくても操作できるというのは、スマホにはないオーディオプレーヤーならではの利点で音楽に集中できる一つのポイント。
本体のストレージ容量は、64GB、32GB、16GBの3種類。
左サイドにあるフタをあけるとmicroSDメモリーカードスロット。
最大で128GBのmicroSDXCメモリーカードまで使えるので、内蔵メモリ―と足してデータ領域を確保して使える。
ちなみにメーカーサポート外になるものの、実際には256GBのmicroSDXCメモリーカードまで認識するので予算さえ許せばハイレゾ音源をたっぷり持ち出せる。
<参考>
・Samsung microSDXCカード 256GB EVO Plus Class10 UHS-I U3対応 MB-MC256GA/ECO
・MicroSDXCカード SanDisk Ultra 200GB Premium Edition 90MB/s Class10 UHS-1
ウォークマン「NW-A50シリーズ」の本体サイズは、約55.7mm x 約97.3mm x 約10.8mm、重さは99g。
再生時間は、MP3(128kbps)再生時で約45時間、ハイレゾ(FLAC 192kHz/24bit)再生時で約39時間の連続再生が可能(NC機能OFF時)。
このかさばらない小さくて軽いボディと、単独で長時間のスタミナ性能という点でも、スマホよりも圧倒的に有利になるので、持ち運ぶことのモチベーションはウォークマンのほうが高い。
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●高音質設計によるいい音をどこでも聴けるウォークマンというポジション。
高音質化という意味では、ボディがアルミキャビネットになったことで低音域においてもクリアで力強い音に貢献すること以外に、基板とバッテリー線材の接続部分に金の入った高音質無鉛はんだを採用。
微量なAu(Gold)を添加することで、ノイズ感やひずみ感のない音を再現できるという。
他、ウォークマン「NW-A40シリーズ」と同様に、基盤配列はバッテリーからフルデジタルアンプ「S-Master HX」への電源が最短ルートを通るようにレイアウトとしたことで、音の定位が良くなったりボーカルの歪感が改善。
サンプリング周波数に合わせて、パーツ類も手を加えられていて、サンプリング周波数に合わせて44.1/88.2/176.4kHz(CD/DSD系)と48/96/192kHzのデュアルクロックを搭載したり、フルデジタルアンプ「S-Master HX」の電源部にノイズが少なく良質な電力を供給できるコンデンサー「POSCAP」を5基搭載。
固定するビスに導電性のあるものを採用したり、電源部に低抵抗ケーブルを採用したり、基板の一部を銅メッキで穴埋めするフィルドビア(Filled VIA)構造としているところも引き続き継承。
ウォークマン「NW-A50シリーズ」は、ハイレゾ音源は最大192kHz/24bitまで再生可能で、DSDの再生(DSD 11.2MHzまで)をリニアPCM変換により再生できる。
また、384kHz/24bitのリニアPCM音源のダウンコンバートにも新たに対応している。
ヘッドホン出力は35mW+35mW。
圧縮音源をハイレゾ相当に補完する「DSEE HX」にはAI機能を搭載して、曲のタイプを自動で判別することで 高音域の補完性能がさらに向上。
上位機種では、自分で好みを選ぶというところから、「NW-A50シリーズ」は自動で最適化してくれるので、どんな音源もイージーにいい音で聴けるというのがポイント。
新しく加わった機能としては、アナログレコードの豊かな音源を再現するという「バイナルプロセッサー」機能。
CDのようなデジタル音源と違ってアナログ音源であるレコードプレーヤーからスピーカーを通して聴くときの、豊かさや深みのある音を再現するというもので、あえて、レコード針が振動していたり、スピーカーからフィードバックがかかっている音など盛り込むことで、楽器の自然な音色、豊かなボーカル表現、ステレオ空間の広がりを表現するというもの。
あくまでも好みが分かれるところだし、ノイズと感じてしまう人もあると思われるものの、例えばアコースティックサウンドなどであればアナログレコードのような自然でのびやかな音の再現がハマるかもしれない。
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●「NW-A50シリーズ」とスマートフォンを連携、PCやスマホの音をもっと良い音で聴ける。
スマホとの親和性をあげる新しい機能が、「Bluetoothレシーバー機能」。
単純にスマホと「NW-A50シリーズ」をBluetoothで接続して、スマホで楽しめるストリーミングサービスなどを「NW-A50シリーズ」で聴くといった使い方ができるというもの。
接続はかんたんで、NFCやおサイフケータイを搭載しているスマホであればNFCマーク同士を近づけてペアリング。
bluetoothのオーディオコーデックは、「LDAC(エルダック)」やSBC/aptXで接続。
となるので、ウォークマンからさらにbluetoothでワイヤレスヘッドホンなどにワイヤレス接続ということはできない。
接続することで、「NW-A50シリーズ」の性能をまるまる使えるというのがミソ。
フルデジタルアンプ「S-Master HX」や圧縮音源をハイレゾ相当の解像度にアップスケーリングする「DSEE HX」といった高音質化という恩恵がえられたり、付属イヤホンをつかってデジタルノイズキャンセリング機能や外音取り込み機能といったものまで利用できる。
気になるワイヤレス接続による遅延について。
ごく僅かに再生タイミングから聞こえるまでの遅延があることを確認。
例えばアニメを観ていると気にならないし、ドラマやインタビューでもコンマ数秒レベルなのでわりと許容できるレベルなものの、ライブ動画やリズムゲームといった速い動きになってくると気になってくる部分が大きくなる。
当然音楽視聴であれば気にならないので、使いみちとしては十分にアリではないかと。
こちらは有線での接続となるので、ケーブルを用意する必要がある。
「NW-A50シリーズ」とUSB typeCを備えるスマートフォンと接続する場合、例えば付属のWM-Portケーブルと「USB端子⇒USB type-C変換アダプタ」を利用。
注意点としては、接続するUSB type Cの変換アタプタもしくは変換ケーブルは、必ず「USBホスト(OTG)」に対応しているものを利用すること。
<参考>
・AUKEY USB C to USB 3.0 変換アダプタ Type cアダプタ 56Kレジス OTG機能対応
スマホと「NW-A50シリーズ」の画面にある【DAC】アイコンをタップして「USB DAC」画面に切り替われば成功。
ディスプレイにコントロールボリュームが表示されているので、ここから音声調整をして、「NW-A50シリーズ」をUSB DACとして使える。
ガチで視聴するなら、「USB DAC機能」だけれど、スマホと配線がつながらなくて良い自由度を優先するなら「Bluetoothレシーバー機能」と言った具合に使い分けできる。
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●スタンダードモデル「NW-A50シリーズ」のその他の機能。
「NW-A50シリーズ」のヘッドホン付属モデル、もしくは別売の対応ヘッドホン(IER-NW500N)を接続すると、ヘッドホンの外側に配置しているマイクを利用してデジタルノイズキャンセリング機能や周囲の音を取り込むことができる「外音取り込み機能」。
ノイズキャンセリング性能がよくなると、周囲の気配すらわからくなるレベルでノイズをカットしてくれるのでむしろ不安になる場合もある。
そんなとき、周囲の音を取り込んで、例えば飛行機や電車の案内のアナウンスを聞けるようにしておくと便利ねというもの。
取り込みのレベルも好みで調整できるので、ちょうどいいくらいにあわせておくといい。
「NW-A50シリーズ」ならではの機能として、「語学学習」や「FMラジオ」も利用できる。
「語学学習」は、再生スピードを21段階で調節できて、スピードが変わったとしても(遅聞き、早聞き)極端に変声にならずにまっとうに聞き取れる。
指定したところをリピートしたり、再生中に細かく再生位置を戻したり送ったりもできる(-10秒、-3秒、+5秒)ので、効率よく使えるので、文字起こしにも便利。
FMラジオってスマホアプリで聞く方法があるとはいえ、超シンプルにFMをひろって聞こえるというのも重宝する。
別売の録音用ケーブル(WMC-NWR1)を利用して、CDプレーヤーやカセットデッキなどからウォークマンに接続してのダイレクト録音できる。
レガシーなプレーヤーに残る遺産をデジタルデータにする手っ取り早い方法でもある。
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地道に進化するスタンダードタイプのハイレゾ対応ウォークマンも、アルミ削り出しのボディになってガッチリ剛性感もあがり質感はなかなかに良くなっていて。
おそらく圧倒的にスマートフォンで音楽を聴く人口が増えている中で、専用プレーヤーを使う意義は何なのか。
上位モデルのように振り切ったモデルは、もうピンポイントに指名買いでありそれじゃなきゃダメだという世界。
ウォークマン「NW-A50シリーズ」は、さすがにバランス接続は備えてないものの、コンパクトさを武器に、スマホには積めない高音質化パーツをモリモリ載せて、しかもスタミナのあるバッテリーもある。
メインは、音楽をシンプルにイイ音で聴きたいという欲求をみたしてくれるオーディオプレーヤー。
ことのついでに?USB DAC機能のみならず、「Bluetoothレシーバー機能」というスマホとワイヤレスにつながって音質部分を担当してしまおうというポタアンの役割に徹する機能も追加。
せっかくある高音質な機能を、スマホと連携させていつでもどこでもいい音が聴ける環境にできるよというスーパーサブメカになれるというあたりが、さらに「NW-A50シリーズ」の活躍するシーンを増やしてくれる。
そんなのいらんないわと思っていてもあら不思議、機能が備わってると使いたくなるというのが人間の性。
めんどくさいならまだしも、NFCでピコリンという連携も超がつくほどかんたんなので、使い出すとめちゃくちゃツボにハマる。
スマホで音楽を聴くためにモバイルバッテリーを持っていくくらいなら、バッテリーの消費も防げてかつ良い音で聴けるウォークマン「NW-A50シリーズ」をぜひ使ってみよう。
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●ウォークマンA50シリーズ ラインナップ
ウォークマンAシリーズ[メモリータイプ]NW-A57
【64GB】
ムーンリットブルー / ペールゴールド / グレイッシュブラック / トワイライトレッド / ホライズングリーン
ソニーストア販売価格:36,880円(税別)
●長期保証<3年ベーシック>付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF
ウォークマンAシリーズ[メモリータイプ]NW-A47HN
【32GB】
・ウォークマン専用ヘッドホン(IER-NW500N)付属
ムーンリットブルー / ペールゴールド / グレイッシュブラック / トワイライトレッド / ホライズングリーン
ソニーストア販売価格:33,880円(税別)
●長期保証<3年ベーシック>付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF
ウォークマンAシリーズ[メモリータイプ]NW-A55WI
【16GB】
・ワイヤレスステレオヘッドセット「h.ear in 2 Wireless(WI-H700)」が付属
ムーンリットブルー / ペールゴールド / グレイッシュブラック / トワイライトレッド / ホライズングリーン
ソニーストア販売価格:39,880円(税別)
●長期保証<3年ベーシック>付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF
ウォークマンAシリーズ[メモリータイプ]NW-A55HN
【16GB】
・ウォークマン専用ヘッドホン(IER-NW500N)付属
ムーンリットブルー / ペールゴールド / グレイッシュブラック / トワイライトレッド / ホライズングリーン
ソニーストア販売価格:28,880円(税別)
●長期保証<3年ベーシック>付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF
ウォークマンAシリーズ[メモリータイプ]NW-A55
【16GB】
ムーンリットブルー / ペールゴールド / グレイッシュブラック / トワイライトレッド / ホライズングリーン
ソニーストア販売価格:21,880円(税別)
●長期保証<3年ベーシック>付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF
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●ソニーストア 直営店舗(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)
※ソニーストア直営店(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)にて購入の際、ショップコード「2024001」を伝えていただくと当店の実績となります。
ご購入される方はよろしければ是非ともお願い致します。
ソニーショールーム / ソニーストア 銀座
街の中心にある銀座四丁目交差点に面したGINZA PLACE(銀座プレイス)4階~6階。
東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線「銀座駅」A4出口直結
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 札幌
地下鉄「大通駅」12番出口から徒歩1分。4丁目交差点すぐ
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 名古屋
名古屋市営地下鉄栄駅サカエチカ8番出口。丸栄百貨店南隣
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 大阪
大阪駅/梅田駅から徒歩5分程度。ハービスエント4階
営業時間:11:00~20:00
ソニーストア 福岡天神
西鉄福岡(天神)駅南口から徒歩5分。西鉄天神CLASS
営業時間:11:00~20:00