過度の期待は禁物のネットワークTVボックス「BRX-NT1」
インターネット上の動画をBRAVIAの画面で見られるという
ネットワークTVボックス「BRX-NT1」。
2007年末に登場してから、すでに1年が経過するのに
まるっきり興味がなくてスルー気味だったけど、
価格改定で9800円という値段になったり
対応動画コンテンツのHD化が進んでくると、
急に興味がそそられて、
PC以外にも、大画面で動画が見れたら楽しそうなので
実際、どんなものか使ってみる事にした。
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元は、27,800円(税込)くらいで売られてたものが
半額以下の18,000円も値下がりして9,800円(税込)というのは
どう考えても安い。
中身も、
単体で使用できる付属品だけでなく
“BRAVIAユニット”という名前が付いてるとおり、
BRAVIAの背面にセットできるブラケットから、
HDMIケーブルや有線LANケーブルまで付いてる充実っぷり。
「BRX-NT1」の本体は非常にコンパクトで、
幅170mm、高さ36.5mm、奥行き125mm
くらいの大きさしかないので、まず置き場所で困る事はない。
見た目もシンプルで、正面から見えるのは、
電源ボタン、アクセスランプ、リモコン受光部のみ。
右側のフタを開けるとUSB端子がある。
背面には、
電源、LAN端子(10/100BASE)、リモコン入力、
HDMI出力、D端子出力、音声出力(アナログ/光デジタル)を持つ。
SD画像用のS端子だとかコンポジット出力はないので
ハイビジョン対応テレビ以外には取り付けが不可能だという事がわかる。
3つのバリエーションで設置できるようになってて、
ただ横置きするだけであれば、横置き用のフットを使用、
縦置きする場合には、
付属の台座とスタンドを組み合わせて、
それに本体を装着すれば縦置きスタイルが出来上がる。
対応したBRAVIAであれば、
全く見えなくするために、BRAVIAの背面に装着する事も出来て
その場合には、付属のブラケットを利用して装着する。
見えない場所につけたら一体どうやってコントロールするんだ?
という疑問があるけど、
BRAIVAに付属しているマルチリモコンに登録してしまえば、
BRAVIAからHDMIケーブル経由でコントロールが出来てしまうので
付属リモコンはなくても良い。
でも、必ずしもそういう条件が揃ってるとは限らないので
そういった時は付属リモコンを使うようになるし、
リモコンの延長ケーブルも付属してるので
それを使えば、
本体が正面から見えてなくても、リモコン受光部さえ
テレビ画面の近くに出しておけば問題なく利用できる。
ネットワークTVボックスを
BRAVIAの“ZX1シリーズ”とHDMIケーブル1本で接続。
HDMIのないディスプレイでも、D端子と音声出力でどうにかなる。
インターネットからの動画を見るから
有線LANの接続は必須。
前面にあるUSB端子は、
Edyで決済をしたい場合に、
リーダーライターのパソリを利用できるというもので、
それ以外の使い道はないようだ。
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リモコンで本体の電源を入れると、
初期設定は、日時入力をするだけでOKなのでとても簡単。
で、起動して何かしようと思ったら、
すぐにソフトウェアのアップデートをするみたいで
ひとまずはその支持にしたがってバージョンアップをする。
しばらく待たされて、それが終わると普通に使えるようになる。
画面はやはりクロスメディアバーで、
[ビデオ]欄に、
GyaO Next、GyaO、、クラビット・アリーナ、アクトビラ、eyevio、
が並ぶ。
ソニーの動画サイトeyevio(アイビオ)を開くと、
PC版とは違う、テレビ専用の簡易メインメニューが開く。
かなりシンプルにしてるくせに
画面の切り替えに待たされるのはいただけない。
同じページに戻るにしても、何もキャッシュされてないのか
かなり待たされてイライラ度が増す。
ただし、検索も出来るし目当ての動画が見つかれば、
ハイビジョンのクオリティで全画面で見られるのはかなり楽しい。
フラッシュで15秒先へ進めたり、15秒前にもどしたりは
このコンテンツではスマートに動作する。
ハイビジョンハンディカムでアップロードした動画を
ハイビジョン画質のままでテレビで見るという使い方向き。
次は、GyaO[ギャオ]。
同じく、テレビ用にページ構成がシンプルにしてあるけど
ジャンル分け以降は、検索性に乏しくて
最新や話題のもの意外の動画の中から、
自分の好みを見つけるのが正直めんどくさい。
で、ようやく見たい動画を見つけたので
再生してみると、
お約束でCM動画が最初に流れて、
それから本編動画が始まる。
元動画からいろいろな大きさに変更できるようになっていて、
オリジナル、ズーム1、ズーム2、フル、レターボックスの
5種類で画面の大きさを変更可能。
レターボックスにすると、
テレビ画面の幅に合わせて拡大してくれるので、
上下に黒い帯がある場合でも
テレビ画面いっぱいに映し出される。
今回見た動画は、元の解像度が640×480くらいのもので
さすがに近くで見ると荒さが認識できるけれど
適度な位置から離れて見るには十分な画質が保たれていて
視聴するには満足できるレベル。
アクトビラを使っても同様で、
何しろページの表示が遅くて、
見た先から情報を得ようと思っても
次のページに進みたくてリモコン操作をしたいのに
アイコンや画像の遅延が長すぎて、待たされてばっかりなのが辛い。
我慢してやっとの思い出見つけた動画に関しては、
再生さえ始まってしまえば、
インターネット経由での配信でも特にHD動画は綺麗だし
映像が途中で途切れたり
カクついたりすることもなく、まともに視聴出来てとても快適。
見たい動画を探す行為の異様な待たされ具合と、
動画再生の快適さという、
アメとムチのようなギャップが悩ましい。
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URLの入力だとか、検索文字の入力だとかには
リモコンを使ってソフトウェアキーボードでの入力方式になる。
お世辞にも使いやすくはないこの入力方式も
ショットカットボタンで作業を簡略化してくれてるおかげで
まだ少しはマシな入力が出来る。
ちなみに、
アップデートしてからは、
この[ネットワーク]のタテの欄にお気に入りに登録したサイトも現れるようになるので、お気に入りのページには即飛べるようにもなっていた。
ブラウザの表示領域は、設定の変更が可能になっていて、
横スクロールの発生しない[標準]や
高解像度で見渡せる[フルピクセル]といった表示もできる。
けど、そんな事よりも
このYahooのトップページを表示するのに
一体どれだけ待たせれば気がすむんだ?
というくらい表示速度は遅い。
いろいろ調べたら、イレギュラーなやり方で、
YouTubeの動作再生の方法はあるみたいだけど、
それ以前に、ページ表示は遅いわ、検索レスポンスは悪いわ
最終的に素で動画が再生されないわで、
使いたい欲求はゼロに等しくなった。
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ネット上にある動画が高画質化してくると、
大きいテレビの画面で見るスタイルもありだと思ってはいるけど、
テレビとして連携するなら
やっぱり放送波を見るのに少しでも近いレスポンスを期待するし
「BRX-NT1」の、このブラウザの開きの遅さには正直ガックリ。
動画自体の不満はないし、
見ていて入り込めるほどのクオリティなのに、
それに至るまでの過程が使い物にならなさすぎで
動画を見る前にその気が萎えてしまいそう。
PC並みとは言わないまでも
アップデートでどうにかなるものなら
どうにかしてページの表示速度を改善して欲しい。
これを購入しようとしてる人は要注意。
出来れば実機を触ってから判断したほうが賢明。。
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