新BDレコーダーのVGA高画質「おでかけ転送」に対応するポータブル機器は？

BDZ-AX2000やBDZ-AX1000をはじめとする
新しいブルーレイディスクレコーダーの魅力の一つに、
「おでかけ転送」の画質が
ワンセグレベルのQVGA（320×240）画質だけでなく
新たにVGA画質（640×480、2Mbps/1Mbps）に対応した事。

QVGA（320×240）だと
どうしても画質の粗さが目立ってしまって
イマイチ持ち出す気力も半減してしまうのだけど
VGA（640×480）までになると
映像の情報量としてはかなり上がってくるので
画質としても綺麗に見えるし、
例えばウォークマンに転送して
そこから専用ケーブルを使ってVGA出力させれば
テレビのような大きい画面で見ても随分と見やすくなる。

とは言いながらも
いろいろ使ってみると、
今度はクライアントとなるポータブル機器のほうの対応が
十分に追いついていないみたいで、
使うポータブル機器によっては注意しなきゃいけない事もあるようで。

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＜お出かけ転送の設定＞

まずは設定項目。

BDレコーダーのクロスメディアバー（XMB）から
左端にある［設定］、［おでかけ転送設定］を開く。

そして、［録画モード］を見ると
デフォルトでは『自動』になっていて
番組を録画する際の画質によってお出かけ転送時の画質も変化する。

録画する際の画質に左右されずに
いつも高画質でお出かけ転送したいと思った場合には、
『VGA 2.0M』もしくは『VGA 1.0M』を選んでおくと良い。

そして、
もうひとつ重要なポイントとして、
おでかけ転送機器を
「ウォークマン/nav-u」、「PSP」、「携帯電話」の3つの中から
自分のよく使うポータブル機器を選んでおく必要がある。

この2つの設定はとても重要で
さらにはこれがまたいろいろとポータブル機器の運用を
ややこしくさせている部分でもある。

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＜高画質VGAをお出かけ転送できる機器＞

【PSP/PSP go】

PSP/PSP goは、
おでかけ転送の録画モードの『VGA 1.0M』、『VGA 2.0M』に対応していて
何の問題もなく見られる。

ちなみに、
PSPは唯一MPEG-4 AVCの「メインプロファイル」を採用しているので、
先の設定でPSPを単独で選ぶ必要がある。

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【ウォークマン】

ウォークマンは、
機種によって対応が異なるものの
2009年の秋以降に発売された
“ウォークマン”Aシリーズと“ウォークマン”Sシリーズであれば
『VGA 1.0M』、『VGA 2.0M』に対応している。

“ウォークマン”Aシリーズ
・NW-A857/A856/A855
・NW-A847/A846/A845

“ウォークマン”Sシリーズ
・NW-S756/S755/S754
・NW-S755K/S754K
・NW-S746/S745/S744
・NW-S745K/S744K
・NW-S645/S644
・NW-S645K/S644K

別売の映像/音声出力ケーブル「WMC-NWV10」を利用して
コンポジットでテレビにつなぐと
VGA画質で出力もできるので
QVGAよりも遥かに綺麗な画質で見る事ができる。

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【カーナビ “nav-u”「 ナブ・ユー 」】

“nav-u”のディスプレイサイズは4.8V型と
お出かけ転送できるポータブル機器の中では
一番大きい画面になってくるし
QVGAのままだと粗さが目立つので
これでVGA対応になってくれたら最高！と思いたかったけど、
なんと“nav-u”では
最新モデルとなるNV-U76VTですら
『VGA 1.0M』、『VGA 2.0M』に対応していない。

これは非常に残念。

せっかくMPEG-4 AVCは
ウォークマンと同じ「ベースラインプロファイル」で、
設定項目でもお出かけ転送機器として
「ウォークマン/nav-u」と共通になっているから、
2つ持ってる場合でも併用できるとすごく便利なのに、
QVGAならどちらにも転送できるけれど、
VGAにすると、ウォークマンでしか再生できないなんて事態に陥ってしまう。

参考までに、
“ウォークマン”Aシリーズのディスプレイは
2.8型の400×240ドットで、
NV-U76VTのディスプレイは
4.8V型480×272ドット。

出来ればnav-uもVGAのお出かけ転送に
対応するようにならないものだろうか。

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【携帯電話】
数ある携帯電話の中で
おでかけ転送に対応する機種も限られてくるけれど
さらに『VGA 1.0M』、『VGA 2.0M』に対応する機種はわずか。

ソニー・エリクソン製の
Cyber-shotケータイS003やBRAVIA Phone S004では、
『VGA 1.0M』、『VGA 2.0M』に対応していない。

以下VGA再生に対応する携帯電話の例。

au
REGZA Phone T004

docomo
N-01B、SH-02B、SH-08B
F-04B、F-08B、SH-01B
SH-09B、SH-03B、SH-03B

というよりも、
せっかくのスマートフォン“Xperia”が
そもそもおでかけ転送自体に全く対応してないあたりが
とっても勿体無い気がする。

“Xperia”で利用できるおでかけ転送再生アプリを
ぜひ出して欲しい。

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【VAIO】

最後にちょっとイレギュラーではあるけれど、
VAIOで「Memory Stick Video Player」を利用して再生した場合。

「Memory Stick Video Player」というのは、
VAIO Fシリーズや、VAIO Jシリーズ、VAIO Lシリーズに
「Giga Pocket Digital」を搭載した場合に限って
付属するソフトで
デジタル放送の著作権で保護されている番組でも
メモリースティックに書き出して
モバイルVAIOなどで見ることができるという便利ソフト。

早速、VAIO Pシリーズに
「Memory Stick Video Player」をインストールして
テストしてみた。

まず、最初は、
BDレコーダー「BDZ-AX2000」から
録画モードを『VGA 2.0M』、
「ウォークマン/nav-u」書き出し設定とした状態で
地上デジタル放送を録画。

そして、その番組をnav-u「NV-U76VT」にセットしたメモステにおでかけ転送。
（いわゆるベースラインプロファイルの再生。）

このコンテンツの転送されたメモステを
VAIO Pシリーズに差し込んで
「Memory Stick Video Player」で再生してみる。

すると、
『非対応のコンテンツです。』
というエラーが出てきて再生することは出来なかった。

じゃあということで次に、
BDレコーダー「BDZ-AX2000」で、録画モード『VGA 2.0M』
「PSP」書き出し設定として同様に地上デジタル放送を録画。

PSPにセットしたメモステにその録画した番組をおでかけ転送する。
（メインプロファイル。）

その番組の入ったメモステをVAIO Pシリーズに差し込んで
「Memory Stick Video Player」で再生してみると
今度は、無事に再生!

だけれど難点を挙げるとすると、
VAIO PシリーズのGPUの処理が追いつかず
見ている場面によってはかなりカクカクな動画になる事がしばし見受けられた。

そこで、
マシンが非力なせいだろうなと思ったので
VAIOを・VAIO Zシリーズに
先程のPSPへ転送した動画の入ったメモステを
入れて「Memory Stick Video Player」で再生してみた。

これは余裕だろうと思ったのだけれど、
最初スムーズに再生はするものの
数秒後には「ビデオの再生に失敗しました。」というエラーが
出てしまって、その後何度もトライするものの
結局まともに再生する事はなかった。

QVGAの動画はノートラブルで再生出来ているだけに、
「Memory Stick Video Player」が
VGAの再生に対応する必要があるのかもしれない。

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という感じで、
VGAでのお出かけ転送は
PSPやウォークマンに対してはとても有効に使えるけれど、
nav-uや携帯電話、VAIOアプリでは
まともに動作しなかったりする場合があるので注意が必要。

というか、
せっかく高画質で持ち運べるようになったのだから、
どのポータブル機器でもまともに再生できるように
して欲しいといのが本音。

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