新しくなった『VAIO Media Plus』は今度こそ使い物になるのか?
2008年夏モデルのVAIOから
新しくプリインストールされた『VAIO Media Plus』。
家の中がホームネットワークで構築されていれば、
離れた部屋にあるPCやレコーダーに貯まった
写真や音楽、動画を利用できるというのが『VAIO Media Plus』。
これから出てくるVAIOには全て搭載されてくるだろうし
従来の『VAIO Media』とどこが変わったのか?
使いやすくなったのか?
期待と不安が入り混じりつつ使ってみる。
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【サーバーとなる機種】
今回、
ネットワーク上につないで試すのは、
以下の2機種の中に入ってるコンテンツ。
a.)ブルーレイディスクレコーダー「RDZ-X90」
・デジタル放送を録画した番組(MPEG2-TS、AVC)
・ハイビジョンハンディカムから取り込んだ動画(AVCHD)
b.)デスクトップVAIO「VGN-RC72PS」
・静止画(JPEG)
・音楽(MP3、Atrac3)
・デジタル放送を録画した番組(MPEG2-TS)
・アナログ放送を録画した番組(MPEG2)
・動画(MP4、MPEG2)
今時、サーバーとなる機種は
1つじゃなくて複数ある事も少なくない。
というか、
本当はもっとたくさんのものがつながってるけど
話がややこしくなるのでテスト的にはこの2つって事で。
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【超簡単な前準備】
『VAIO Media Plus』を
プログラムから起動する。
ささいな事だけど
前の赤と白のリングだったアイコンから
薄い青と白のリングのアイコンに変わってた。
セットアップは激烈に簡単。
起動して最初に「ユーザー使用許諾」が現れてくるので
確認しつつ右に進めると
Windowsのファイアウォールや
共有名と共有状態の設定を自動的に設定してくれる。
これでプレーヤー側の前準備はもう完了。
きちんとサーバーとホームネットワーク上でつながってさえいれば
『VAIO Media Plus』がすぐに使える。
当然ながら、
BDレコーダーやVAIOの
サーバーとなる設定はそれぞれしてやる必要がある。
(BDレコーダーの設定はココを参照)
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【VAIO Media Plusを使う】
VAIO Media Plusの基本画面は、
BRAVIA、PS3、PSPで見慣れた“クロスメディアバー”
見たいコンテンツをヨコとタテにスクロールして
探して、決定するだけのシンプル操作。
そしていきなり驚いたのが動作のキビキビさ。
キーボードでもマウスでも操作できるけど、
その反応速度が非常に良くて
使っててかなり気持ちいい。
まずこの操作感は当たり。
それから、
クロスメディアバーの下の階層にあたる表示方法も2種類を用意。
ひとつは、
今までと同じ「サーバーツリービュー」というタイプで
[RDZ-X90]、[VGC-RC72PS]といった具合に
その機器ごとに表示した後に、
コンテンツを探していくパターン。
あのPCの中にある動画が見たい!
とか指定したい場合はコッチのほうが便利。
それと新しく加わったのが
「コレクションビュー」というタイプで
サーバー側の機器の区別なく
ジャンルごとに見たいコンテンツを3階層に分けて高速表示。
PCが2台あって、
どっちにも写真が入ってても
両方ともまとめて表示されるので探す手間がイッキに省ける。
この「サーバーツリービュー」も「コレクションビュー」も
設定からサクっと変更できるのでその時その時で使い方を変えればいい。
今回操作したのは
新しい「コレクションビュー」に固定。
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1.)フォト
サーバー側にある写真を探して表示。
基本的に、
サーバー側にある画像が全部見られてしまうのではなくて
あくまでも見てもいいよと許可したフォルダの中にある画像しか
見られないのでプライベートは守られる。
[フォト]にカーソルをあわせると
[日付]、[プレイリスト]という2つのフォルダが見える。
[日付]を選ぶと
[2008/4]、[2008/3]というように
年月のフォルダが中央にズラーっと並んで、
そのフォルダの中にある画像が、
右側に日付ごとに仕切られてサムネイルで現れる。
文字で書くとまどろっこしいけど
ものすごくシンプルでいて
直感的にわかりやすい。
もしも2台のPCに写真が入ってたとしても
まとめて時系列だけで写真をサッと表示してくれて
プレーヤー側ではその境目を感じる事がない。
ネットワーク越しとはいえ
サムネイル画像はプレーヤー側でバッファされてるようで
いったん読み込まれると動作はかなり速い。
画像を選んで大きく表示。
α700で撮影した1200万画素の静止画を次々へと見ても
有線LANで接続されてれば、
待たされ感を感じる事なく表示してくれる。
スライドショーも可能で、
そのBGMは、サーバーにある音楽から再生できて
これはかなり楽しい。
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2.)ミュージック
VAIOの「Sonic Stage」や、ネットジュークに
録り貯めた音楽を聞ける。
[ミュージック]にカーソルをあわせると
[おまかせチャンネル]、[プレイリスト]、[アルバム]、
「アーティスト」、[ジャンル」、「リリース年(年代)」
という6つのフォルダが見える。
そこから探したいフォルダをたどって音楽を探せる。
ただ、
膨大な音楽の量になってくると、
アルバムタイトルにしてもアーティストにしても
タテスクロールさせて探し当てるのがちょっと面倒に感じてくる。
そんな時に便利なのが「キーワード検索」。
名前そのままズバリの機能で、
文字を入れてエンターキーを押す必要はなくて、
探したい文字を1文字入れるごとに該当するコンテンツを表示してくれるので
だいたい2~3文字入れるとすぐに見つかる。
この検索機能は、どのコンテンツの時にも使えるので
かなり利用のし甲斐がある。
それと、ネットジュークにも付いてる機能で
音楽のメロディやコード進行など音楽の構造を解析、
それぞれの音楽の特性をにあわせて
雰囲気、時間帯に合わせて音楽を聴くといスタイルも可能。
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3.)ビデオ、ビデオ(テレビ録画)
ビデオというアイコンに限って2つ並んでいて
[ビデオ]と[ビデオ(テレビ録画)]とに分かれている。
これはどうやら
[ビデオ(テレビ録画)]がチューナーから録画されたデータが入ったもので
それ以外が[ビデオ]という分け方をされてるようだ。
まずは、[ビデオ]。
こっちのフォルダを見てみると
BDレコーダー「RDZ-X90」に取り込んだ
ハイビジョンハンディカムから転送した動画(AVCHD)、
デスクトップVAIO「VGN-RC72PS」の中にある
MP4、MPEG2の動画が一覧にある。
せっかくだからハイビジョンハンディカムで
撮影した映像を見てみたい。
アッサリとハイビジョンの高画質なまま再生。
プレーヤーとなるVAIO typeCのスペックは
CPU:Core 2 Duo T8100(2.10GHz)
メモリ:1GB
グラボ:チップセット内蔵(X3100)
で、
このくらいでも十分に再生できる。
当然、
MP4やMPEG2の動画も問題なく再生。
そして次は、[ビデオ(テレビ録画)]。
このフォルダの一覧に表示されてるのは、
BDレコーダー「RDZ-X90」で録画した
デジタル放送の番組(MPEG2-TS、AVC)、
デスクトップVAIO「VGN-RC72PS」で録画した
デジタル放送の番組(MPEG2-TS)と、アナログ放送の番組(MPEG2)。
前にやった実験の時は
旧『VAIO Media』では結果グダグダで
もうAVCでの再生はまるで出来なかったけど、
新しくなった『VAIO Media Plus』搭載VAIOは
最初っからDTCP-IP再生対応を謳ってるから余計期待も高まる。
・・・
けど
予想外の結末が待っていた・・・
BDレコーダー「RDZ-X90」で録画した
デジタル放送の番組(AVC)はリストに表示されてるので
早速選んで再生してみる。
すると、
「再生できません。対応していない形式のコンテンツです。」
だと?
HPに、↑って書いてあるじゃん!!?
もうありえねー
と思っていろいろ原因を探ってたら、
その下の注釈に小さく
「※後日アップデート対応予定」
って書いてある(汗
まさかと思って
VAIOカスタマーに問い合わせしてみたら
ビンゴだった・・・
今日現在(2008年5月1日)時点では未対応。
これからアップデートで対応になるらしくて
それまで待ってくださいだと言われてガックリ。
さらに追い討ちをかけるように
判明したのが、
「※VAIOで録画したデジタル放送コンテンツの配信機能は、非対応」
どういう事かというと、
「VGN-RC72PS」で録画した
デジタル放送の番組(MPEG2-TS)は再生できません
という事・・・
結局、
デジタル放送を録画した番組を再生できてなくて、
唯一再生できたのは、
「VGN-RC72PS」で録画したアナログ放送の番組(MPEG2)だけ。
・・・
今さらアナログ放送を録画した番組を転送できて
喜ぶ人はいないと思うんだけど・・・
一番楽しみにしていた
BDレコーダー内のAVC再生はひとまずおあずけ、
さらに
VAIOで録画したデジタル放送には未対応という事が判明して
余計テンションが下がり気味。。
操作感は最高にいいのに。
いつも
どこかに必ずイラっとさせる機能を盛り込んでくれてありがとう。
アップデート後に
再度チャレンジ予定。
・BDレコーダー「BDZ-X90」のホームサーバー機能を試す。(その1)
・BDレコーダー「BDZ-X90」のホームサーバー機能を試す。(その2)
・BDZ-X90をVAIO Mediaで再生する場合の注意点。(Windows Vistaの場合)