VAIO typeZのパフォーマンステスト(ストレージ編 前編)
・VAIO typeZのパフォーマンステスト(基本ベンチマーク編)
・VAIO typeZのパフォーマンステスト(3Dベンチマーク編)
の続き。
CPUやグラフィックの性能だけでなく
いかにストレージ系のスピードの速さが
体感速度に影響するかというのは周知の事実。
今回は、
ストレージ系に焦点をあてて
typeZの「VGN-Z70B」と「VGN-Z90S」、
typeS「VGN-SR90S」、
typeS(SZシリーズ)「VGN-SZ94PS(改)」の速度を計測してみる。
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<HDD、SSDのベンチマークテスト>
VAIOノート本体に蓄積される
HDDやSSDといったストレージの読み書きの性能を
以下の順で比較。
それぞれのモデルに
以下のストレージを搭載。
1)、typeZ「VGN-Z70B」
5400回転/分HDD ・・・ TOSHIBA製「MK2546GSX」
2)、typeS「VGN-SR90S」
7200回転/分HDD ・・・ HGST製「HTS722020K9SA00」
3)、typeZ「VGN-Z90S」
SSD RAID 0 ・・・ Samsung製「MCBQE64GFMPP-MVA」x2枚
4)、typeS(SZシリーズ)「VGN-SZ94PS(改)」
SSD ・・・ Mtron製「MSD-SATA6025-032」
HDDには、2種類の回転数、
SSDには、シングルとストライピング
といった具合に比較できるので
そのあたりのVAIOオーナーメードのカスタマイズの参考値にもなる。
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●CrystalDiskMark 2.1
50MBブロックのシーケンシャルリード・ライト、
512KBブロックのランダムリード・ライト、
4KBブロックのランダムリード・ライト。
typeZ「VGN-Z70B」 typeS「VGN-SR90S」
【5400回転/分HDD】 【7200回転/分HDD】
typeZ「VGN-Z90S」 typeS「VGN-SZ94PS(改)」
【SSD RAID 0】 【SSD】
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●CrystalMark 2004R2
128MBブロックのシーケンシャルリード・ライト、
512KBブロックのランダムリード・ライト、
64KBブロックのランダムリード・ライト。
typeZ「VGN-Z70B」 【5400回転/分HDD】
typeS「VGN-SR90S」 【7200回転/分HDD】
typeZ「VGN-Z90S」 【SSD RAID 0】
typeS「VGN-SZ94PS(改)」 【SSD】
HDDの回転数(キャッシュ、シークタイム)の違いでは
やはり7200回転/分のほうが実質の転送読み書きは速い。
それでも
一番低速となる東芝製の「MK2546GSX」の転送速度は、
以前にSZシリーズに搭載されていた
従来の東芝製「MK8034GSX」よりも高速化していた。
(以前は、シーケンシャルの読み書きで約30MB/s程度だった。)
また、
SSDのRAID 0の転送速度はもう異常と思えるほどのスピードで、
大きいデータの転送のシーケンシャルリード・ライトは、
公称のデータどおりにHDDの約3倍!
ランダムリードも、シーケンシャルリードとほぼ同等の速度だし、
SSDの弱点とされるランダムライトも非常に高速。
この高速性は、実際のアプリを起動する時には顕著で
これほどまでに快適さを味わった事がないと思えるほど。
Windows Vistaがサックサクで動くし
冗談抜きではやすぎて、もう反則だろ?と言いたくなる。
SZ94PSに自分で換装して載せたシングルのSSDも、
HDDよりも高速で、OSがWindows XPベースという事もあってこれまた速い。
SSDは価格に対して容量が少ない傾向があるものの
最近は随分と値段が下がってきた事もあって
これから先、
大容量でさらに高速転送のものが出てくると
SSDの搭載のしがいがある。
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<DDR3の高速メインメモリーを仮想化>
VAIOノートにメインメモリーを最大容量の4GBを搭載しても、
Windows Vista「32bit版OS」のお約束の限界で、
メインメモリーの認識される最大値は、
約3GB程度になる。
そこでせっかく載せたメモリーの見えない
残りの1GBを無駄にするのはもったいないので、
仮想メモリーソフト「Gavotte Ramdisk」を使えば
OSの認識していないメモリー領域できる。
・Windows Vistaにメモリー4GBを載せて体感速度をさらにアップ!
というのは以前の記事でやったので、
今回もせっかくなので利用する価値はある。
で、
メインメモリーの転送速度が
typeSの場合にはDDR2の667MHzだったものから、
typeZだとDDR3の1066MHzになったから、
それでなくても高速な仮想メモリーがさらに速くなるんじゃ?
という予測の元に計測してみた。
typeZ「VGN-Z90S」
メインメモリー(DDR3 1066MHz)を仮想化した転送速度
typeS「VGN-SR90S」 typeS「VGN-SZ94PS(改)」
メインメモリー(DDR2 667MHz)を仮想化した転送速度
もう、
コメントのしようがないほど爆速。
それも、DDR3 1066MHzは、
DDR2 667MHzの記録をさらに更新するほどの爆速っぷり。
あいかわらずの致命的な弱点としては、
VAIOノートの電源を切ってしまうと、
仮想メモリーにあるデータは消えてなくなってしまうという事。
アプリや大切なデータを置く場所には向かない。
Webブラウザのキャッシュとか、
テンポラリーファイルを割り当てるくらいしか使い道がない。
実際使うにしても
SSDを搭載してるノートPCの場合だと、それ自体が高速なので
どちらかというと、
遅めのHDDを搭載したモデルに、
とても有効な手段かもしれない。
次はついでに
外部ストレージも計測。
・究極のモバイルVAIOノート「VAIO tyepZ」レポート(プロローグ)
・究極のモバイルVAIOノート「VAIO tyepZ」レポート(ディスプレイ編)
・究極のモバイルVAIOノート「VAIO tyepZ」レポート(パフォーマンス編その1)
・究極のモバイルVAIOノート「VAIO tyepZ」レポート(パフォーマンス編その2)
・究極のモバイルVAIOノート「VAIO tyepZ」レポート(パフォーマンス編その3)
・究極のモバイルVAIOノート「VAIO tyepZ」レポート(デザイン編その1)
・究極のモバイルVAIOノート「VAIO tyepZ」レポート(デザイン編その2)
・究極のモバイルVAIOノート「VAIO tyepZ」レポート(デザイン編その3)
・VAIO typZの1600×900という解像度や色再現性を比較してみる。
・VAIO typeZの本体を分解してみた。(前編)
・VAIO typeZの本体を分解してみた。(後編)
・VAIO typeZのパフォーマンステスト(基本ベンチマーク編)
6件のコメント
2)、typeS「VGN-SR90S」7200回転/分HDD ・・・ HDST製「HTS722020K9SA00」
HDST製
HDST製
HDST製
( ゚д゚)ポカーン
もうそろそろ、いいよ。
飽きてきた。なにか、他のネタを。
SSD RAID 0 とSSDシングルの差がここまであるとは驚きです。
7200回転HDDからSSDシングルに変えたって大したこと無いように
さえ見えてしまいます。
そうなるとVistaでもいいかもと思ったりしますが、
アプリの都合でXP環境も必要だったりして、益々悩みます。
でもXPダウングレードでは、SSD RAID 0は出てこずに
SSDシングル止まりのラインナップになる気がします・・・
>skyさん
お知らせありがとうございますm(__)m
本当にお恥ずかしいですが、思いっきり間違えてました(汗
訂正させていただきました。
これからも何かありましたらぜひともよろしくお願いいたしますm(__)m
>deutchさん
ありがとうございます。
いや、ごもっとも。
というか、このベンチマークの作業は結構苦痛なんですけど、
一番最初の指標として、どうしてもとっておかないといけないと思ってまして、それにちょっと時間がかかりすぎてしまいました。
そろそろ別ネタやりますw
>SSD_0さん
SSD RAID 0のあまりの高速っぷりは、この数値よりも実際に触ってみると恐ろしいまでです(^^ゞ
値段は強烈ですが、このレスポンス感はまず他じゃ味わえないんじゃないか?とも思えますねw
自分もXPダウングレード待ちなんですが、
確かにおっしゃられるとおりSSD RAID 0の選択肢がなくなる可能性も否定できないですよねー。
うーん・・
というか、8月中にXPダウングレードモデルの発表して欲しいです。