高機能がみんなに使いやすいサイバーショット「DSC-W270」
3月13日に新発売になる新型サイバーショットのうち、
“Tシリーズ”の「DSC-T90」と、
“Wシリーズ”の「DSC-W270」を
触る事が出来たので、簡単にレビューしてみる。
まずは、「DSC-W270」から。
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<高画素と広い撮影範囲がウリなカメラ>
カラーバリエーションは、
シルバー、ブラック、レッド、ゴールドの4色。
本体サイズは、
横幅97.6mm×高さ56.6mm×奥行22.6mm。
DSC-W170よりも、少し薄くなった。
DSC-W170では、
表面に、左右に流れるヘアライン加工された1枚のパネルが
張り付いたイメージだったものが、
DSC-W270では、ボディは一体化していて、
その表面が、カメラのレンズにあわせて丸くヘアラインが渦巻く。
レンズ周辺はリングと、沈胴式ズームレンズは、
どのモデルも全てシルバーで統一。
「DSC-W270」のソニースタイルでの販売価格は、
32,800円(税込)。
DSC-W170が去年登場した時には、
39,800円(税込)だった事を考えると
随分と低価格化した気がする。
本体以外の付属品として入っているものは、
・マルチ端子専用USB・AVケーブル、
・リチャージャブルバッテリーパック
・バッテリーチャージャー
・リストストラップ
・CD-ROM、取説
バッテリーチャージャーは、
「BC-CSG」から新たに「BC-CSGE」へ変更されて若干小型化。
バッテリーとメモリースティックDuoは、
本体底面のフタをスライドして開くと装着。
付属のバッテリーは「NP-BG1」で、
バッテリー残量は、カメラでは3段階のみ表示で
分単位での表示はしてくれない。
ただし、
別売の「NP-FG1」というバッテリーを装着した場合に限っては、
バッテリー残量を分単位で知る事ができるようになる。
満充電には約330分で、
静止画の撮影枚数は公称で約330枚。
この“Wシリーズ”は、
スクウェアボディにズームすると大きく伸びる沈胴式ズームレンズという
基本的に、昔からあるスタンダードなタイプ。
有効画素数はなんと
コンパクトデジカメで1000万画素オーバーの1210万画素。
レンズはカールツァイスの「バリオ・テッサー」を搭載。
このモデルの最大の魅力は、
他のサイバーショットにはない撮影範囲の広さで、
広角28mmから望遠140mm(F値:F3.3-5.2)をカバーしている事。
広角が28mmもあると
広々としたパノラマのような風景写真が撮れたり、
狭い室内でもしっかりカメラの枠の中に被写体を収める事ができるし、
さらに光学5倍ズームの望遠140mmまであるから
離れた場所から遠くの被写体を大きく撮れるから、
卒業式や入学式、運動会というイベントには重宝する。
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<高機能が誰でも簡単に使いこなせる>
液晶画面の大きさは、2.7型の「クリアフォト液晶」で、
画角は4:3。
1つだけ残念な事に、
今まであった光学ファインダーが付いてないので
覗いて撮るという使い方はできないので注意。
操作は、直接ボタンを押すタイプで
特にこのモデルは際立ってシンプル。
メニューを呼び出す[HOME]というボタンはなくなっていて、
逆に[ゴミ箱(削除)]ボタンを復活、
[モードダイヤル]も必要最低限だけにして、
目に映るボタンの数と情報を減らして
より迷わないように簡素化して
誰でも簡単に使えるようにという心遣いがわかる。
そして、その横に着いた[スマイルボタン]を押すと、
笑ったら写真が自動的に撮れるスマイルシャッターが起動。
メニューからスマイルシャッターを探す手間なく
ボタン一発で気軽に呼び出して使えるようになって、
「ハイ、チーズ!(ハイ、ソニー!)」の代わりに
使えるかもしれない。
[モードダイヤル]にある
通常撮影で使う緑色のマークは、
「オート」から「おまかせオート」へと変更。
これは
撮る人がどんな状況で撮るかとかを気にしなくても、
カメラを風景に向けたら『風景』に、
人の顔に向けたら『人物』、近くのものに向けたら『接写』
という具合にそのシーンを勝手に認識してくれて
カメラ側である程度サポートして写真が撮れてしまうモード。
普段これにして撮影しておけば、
勝手にカメラがいろいろとがんばって補正してくれるので
とりあえず失敗写真を防いでくれるので楽。
撮影の画像サイズは、
4:3では、12M(4000×3000)が最大。
写真印刷向けの3:2という画角の11M(4000x2672)と、
ハイビジョンテレビの画面にぴったりな9M(4000x2248)
というサイズもあるけど
基本的に上下を切っているだけ。
サイバーショットには今や基本機能の一つとなった
人の顔を検出する「顔認識機能」も進化していて、
たくさんの顔が映っていても、
自分の子供の顔を一番に優先したい!と思った場合に、
一人の顔をカメラに覚えこませる事ができる「選択顔記憶」もある。
覚えこませ方も簡単で、
優先したい顔が画面に映ってる時に[決定ボタン]を押してロックオン!
ただこれだけ。
そうすると、
カメラに映ると、その顔を優先して
フォーカスから露出、ホワイトバランスをあわせるようになって、
いつでもピンポイントで
自分の子供の顔だけをより綺麗に補正してくれるのでこれまた便利。
さらに初心者の人に便利なのが「かんたん撮影」で、
[モードダイヤル]を「EASY」にしておけば、
液晶画面には、
バッテリー残量のマークと
撮影できる残り枚数が大きな文字で表示されるだけ。
MENUボタンを押してメニュー画面を開いても
画像サイズの大小と、フラッシュをオートにするか切るかの
選択しか出てこないので
機械が苦手な人でも臆する事なく使える。
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<撮った動画はハイビジョン画質>
そして、
この新モデルからは、
動画は、MPEG1のVGA(640×480)という低い解像度だけじゃなく、
720p(1280×720)という
ハイビジョンクラスの画質で録画が出来るようになった。
ビットレートがファインで9Mbps、
スタンダードで6Mbpsの2種類から選択できるのと、
撮影モードにも
通常撮影の[オート]以外に、
暗い場所でも明るく撮れる[高感度]モードと
水中パックを付けて使う時用の[水中]モードも付いている。
デジカメを持っていったついでに
ハイビジョンの綺麗な画質で動画まで撮影できるというのは
かなり大きいメリット。
ただし、このカメラには1つだけ弱点があって、
撮影前にはズームが使えるけれど、
一旦録画ボタンを押して録画が始まると
そこから一切のズームが効かなくなる。
なので、
本格的に録画しながらズームインといった撮影はできなくて
あくまでもちょっとした記録用と割り切る事も必要。
それに加えて、撮影したハイビジョン動画を
ハイビジョンテレビで見たいと思った時にも注意が必要。
付属してる「マルチ端子専用USB・AVケーブル」は、
そのままコンポジット(黄・白・赤)の出力なので、
いくらハイビジョン画質で撮った動画も
このケーブルを使った時点で普通画質に落ちてしまう。
じゃあどうすれば良いかというと、
別売の、HD出力アダプターケーブルの
「VMC-MHD2」か「VMC-MHC2」というものを買って
D端子かコンポーネント端子でハイビジョンテレビでつなぐという事になる。
えぇ、余計な出費という事で。。
PCやPS3だったら
サクっとハイビジョンで再生出来たりするので、
再生する手段も考慮に入れておいたほうが良いかもしれない。
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動画撮影に関しては、
ズームが使えないのが惜しいけど、
今までとは全く違った使い方ができるのは確かで、
ちょっとした何気ない普段の出来事を
ハイビジョン画質で動画が撮れるのはとても貴重。
それから、
DSC-W170の時からでも
ズームの幅の広さの使いやすさはとても便利だったけれど、
DSC-W270は、加えて
かなりシンプルでわかりやすくなったボタン構成だとか
カメラが自動的に何でも手助けしてくれる機能は、
どんな人でもかなり使いやすいと感じられる進化点。
スタンダードなモデルというわりにはとても優秀。
“Tシリーズ”の「DSC-T90」に続く。
2件のコメント
コンパクトデジカメの光学ファインダーは、パララックスがひどい場合があるので、
(パララックスとはファインダ越しで決めた構図と、実際に撮影された写真の構図とに差が生じる事を言う。@はてなキーワード)
「構図命」な人(自分の事ですw)にとっては
光学ファインダーはあまり必要性を感じません
そういえば自分が今使ってるコンデジのFINEPIX F30(中古購入)も光学ファインダーはありませんね
>けいじゅさん
光学ファインダーは、デジタル一眼レフレベルにならないとその精度は上がってこないんですねー。
とすると、やっぱり液晶のほうが使いやすかったりするのかもしれませんねw