NVIDIAの新しいGPU切り替え技術「Optimus」に、VAIO SZやZシリーズの潮流を見る。
NVIDIAの新しいGPU切り替え技術「Optimus」にSZやZの潮流を見る。
・迅速な起動とパフォーマンスは合致します。Optiumテクノロジ:NVIDIA
・NVIDIA,ノートPC向けの新技術「Optimus」発表。3D性能とバッテリー持続時間の両立を図る:4gamer.net
・NVIDIA、第3世代のGPU切り替え技術「Optimus Technology」:PC Watch
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<NVIDIA Optimusテクノロジうんちく>
NVIDIAのOptiumテクノロジというのは、
消費電力の少ないけれチップセット内蔵のGPUと
高パフォーマンスな外部(NVIDIA)のGPUを
利用シーンにあわせて自動的に切り替える技術の事。
使う側が意識して設定を変更する事なしに
自動的に切り替わるので、必要な時にパフォーマンスを発揮しつつ
より長いバッテリの持ち時間を長くする。
さらにNVIIDAのグラフィックのパフォーマンスだけではなく
新しいNVIDIA CUDAテクノロジも含まれていて
PCのパフォーマンスを最大限に引き出せる。
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そう、なんだかすごく馴染みがあるその機能は、
まさに2006年1月に登場したVAIO Sシリーズ(SZシリーズ)に搭載されていた
「ハイブリッド・グラフィックシステム」がその前身。
当時としてはとても画期的というか、
外部GPUが常時動いてるとバッテリーが持たないし
チップセット内蔵GPUだとゲームやるにはパフォーマンス不足
というジレンマを解消してくれて
それをモバイルカテゴリーのVAIOに搭載されたのは今でも記憶に新しい。
でも
唯一の弱点というか不満となったのは、
その切り替えをするには再起動が必要だった事。
再起動するとなると、やりかけの作業をいったん全て終わらせなければいけない上に
再起動分の時間をじっと待っておかなきゃいけない。
これが実はかなりのネックとなってしまって
あんまり積極的に使わずに、
みんな自分の主要な用途側のほうにスイッチを方向けっぱなしで放置プレイ気味になっていた。
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そこで、
その後継機種として新たに登場したVAIO Zシリーズは
同じようにそのグラフィックの切り替えを搭載しつつ
今度はなんと電源を入れたままでもそれを可能にした
「ダイナミック・ハイブリッドグラフィックス」へと進化させて来た。
内部的なギミックを簡単に説明すると、
SZシリーズのような根本なGPUの切り替えをさせる方式ではなくて、
スイッチを切り替えると
まずハードウェア的に、[Power制御]と[Bus SW制御]が切り替わって
それからソフトウェアとしてインターポーザー・ドライバーが受け取り
そこから内蔵グラフィックドライバーもしくは
NVIDIA外部グラフィックドライバーかの切り替えをして
Windowsのほうにデータを出力、
最終的な出口となる本体液晶モニター、VGA、HDMIに
信号を出すという流れに変わった。
また、この時から単純にグラフィックが切り替わるだけではなくて
細かく省電力の設定までも変える仕組みを盛り込んできて
より[SPEEDモード]と[STAMINAモード]を追求する使い分けができるようになった。
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実用的には自分としてはZシリーズの機構でも十分に使い物になると思っているのだけれど
NVIDA OPTIUMテクノロジでは、
それをもっと簡単なものにして一般的なノートにも広めようという意図が見える。
主には、
使用するアプリによって自動的にGPUを切り替えて
かつ内蔵GPUと外部GPUの切り替えた際にその切り替わりを
ほぼ感じさせる事なくスムーズにという点。
PC Watchには、このあたりの事がとっても詳しく書かれているのだけど
その文中に見つけたのが、
2010年1月にCESで現れた新VAIO Zシリーズに関しては
このNVIDA OPTIUMテクノロジはのっかっていないという記述を発見。
新VAIO Zシリーズには、
[STAMINAモード]と[SPEEDモード]に加えて
新たに、PC側で自動調整させる意味の[AUTOモード]を備えている。
それはどうやら
NVIDA OPTIUMテクノロジにのっとったものではないという点は残念だとしても
GPUの切替時の暗転する時間は1秒程度に短くなっていたり
ACアダプターをつなぐバッテリー駆動にするという判断で切り替わるという
機能は働くようなので、現行Zシリーズよりは進化しているようにも見受けられる。
と、
ふともう海外では早々に正式発表されている国がありながらも
未だに国内では発表されず悶々とした日々を送っているのだけど、
実はコレを搭載するために発表が遅れてるんじゃ?
と思ってしまったり。
これが自分の一番欲する機能ではないので
そこまで固執しているわけではないのだけど
今回の技術を見て余計に新VAIO Zシリーズが気にかかり初めて、
もういい加減に国内で正式に発表して欲しくなる。
もうフルHD解像度のVAIO Zシリーズが使いたい一心で・・・
・CES前にいきなり海外で新VAIOの情報漏れまくり。
・さらにモバイルパフォーマンスを追求した新VAIO Zシリーズが北米で発表!
・新VAIO Zシリーズのプロモーション動画「The new VAIO Z Series」
・新VAIO ZシリーズはフルHD解像度にAdobe RGBカバー率96%!?
4件のコメント
ほぉなかなかGPUも技術が進歩しているんですね。
確かにZにこの技術が組み込まれてくれればありがたい限りだけど
やっぱりそれ相応の値段になってしまうのではと、一番懸念している
まぁ20万以内だったら買いです。
>D.T.BLACKさん
そうですねw
最近のGPU技術はグラフィックの描画だけにとどまらず、その利用幅を拡大しようという動きがみられますよね。
新Z、個人的には前Zとほぼ同等の価格推移だと読んではいるのですが、実際にはどうなるのでしょうねw
私が使用しているノートでは、再起動なしで切り替え出来ます。
ATIのチップです。
ACアダプタを抜くと自動でインテルのチップに切り替わります。
価格は10万以下でacerのものです。
>きんたさん
いずれはこういった機能はノートPCに広く搭載されていくんでしょうね。