新VAIO Zシリーズは、薄く軽くなってもパフォーマンスは上がっているのか?(グラフィックベンチマーク前編)
・新VAIO Zシリーズのを手にした時に感じる軽さと薄さ、そして質感の感動。
・使いたい時に思い通りに気持よく使える、それが新VAIO Zシリーズ!
・新VAIO Zシリーズは、薄く軽くなってもパフォーマンスは上がっているのか?(基本スペック&ストレージ編)
・VAIO Zシリーズをより強烈にサポートするドッキングステーション「PowerMediaDock」
・新VAIO Zシリーズは、薄く軽くなってもパフォーマンスは上がっているのか?(基本性能ベンチマーク編)
の続き。
基本的なベンチマークの他にも
グラフィック性能に大きく依存する3D系のベンチマークを
新VAIO Zシリーズ(Z21)のPowerMediaDockに搭載された
「AMD Radeon HD 6650M」がどこまでの性能を発揮するのか?
それと、CPU内蔵GPU(Intel HD Graphics 3000)で、どの程度扱えるものなのか?
ベンチマークを計測してみよう。
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<Z21の異性能2機種、内蔵液晶と外部ディスプレイを検証する>
比較するのは、
新VAIO Zシリーズ(Z21)の
Core i7-2620M(2.70 GHz)とメモリー8GBの「カーボンブラックモデル」と
Core i5-2410M(2.30 GHz)とメモリー4GBの「ゴールドモデル」の
二種類でのベンチ結果での違い。
また、PowerMediaDockからVAIO Zシリーズの液晶側に出力する場合に
このLight Peakの帯域(PCI-E×4相当)としてのボトルネックを検証するため、
PowerMediaDockからHDMIケーブルで外部液晶に出力した状態でもベンチマークを計測して
その違いがあるかを調べた。
また、参考値として
2010年3月に登場した前モデル(VPCZ1)と、
2008年8月に登場した前々モデル(VGN-Z93)との
ベンチマーク結果がわかるものについては一緒に掲載しているので
その変化も緒にチェックしてみよう。
おさらいとして、
以下がそれぞれのスペックとなる。
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『カーボンブラック』
OS : Windows 7 Ultimate 64ビット 正規版 (SP1)
CPU : Core i7-2620M(2.70 GHz)
メモリー : 8GB(4GBx2)
ストレージ : 第3世代 SSD RAID 約256GB(128GBx2)
チップセット: Intel HM67 Express
ディスプレイ:13.1型ワイド Full HD 1080 1920×1080ドット(Adobe RGB 96%)
グラフィック: Intel HD Graphics 3000(内蔵)
AMD Radeon HD 6650M(PowerMediaDock)
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『ゴールド』
OS : Windows 7 Home Premium 64ビット 正規版 (SP1)
CPU : Core i5-2410M(2.30 GHz)
メモリー : 4GB(2GBx2)
ストレージ : 第3世代 SSD RAID 約128GB(64GBx2)
チップセット: Intel HM67 Express
ディスプレイ:13.1型ワイド Full HD 1080 1920×1080ドット(Adobe RGB 96%)
グラフィック: Intel HD Graphics 3000(内蔵)
AMD Radeon HD 6650M(PowerMediaDock)
VAIO Zシリーズ「VPCZ11AHJ」
OS:Windows7 Ultimate(64bit)
CPU:Core i7-620M
メモリー:8GB(4GBx2)
ストレージ:第1世代 クアッドSSD約256GB(64GBx4)
チップセット: Intel HM57 Express
ディスプレイ:13.1型ワイド Full HD 1080 1920×1080ドット(Adobe RGB 96%)
グラフィック:
SPEEDモード・・・NVIDIA GeForce GT 330M GPU
STAMINAモード・・・ Intel HD グラフィックス(プロセッサー内蔵)
VAIO Zシリーズ「VGN-Z93JS」
OS:Windows 7 Home Premium 64bit
CPU:Core 2 Duo T9900 (3.06 GHz)
メモリー:8GB(4GB×2)
ストレージ: 約512GB(SSD 256GBx2) RAID 0
チップセット:モバイル Intel GM45 Express
ディスプレイ:13.1型ワイド(1600×900)クリアソリッド液晶
グラフィック:
STAMINA・・・Intel GMA 4500MHD
SPEED・・・NVIDIA GeForce 9300M GS(256MB)
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<3Dグラフィック系ベンチスコア>
●3DMark06 (Basic版)
2006年にリリースされた、Futuremarkの3Dグラフィック性能を測るベンチマークソフト。
DirectX 9.0c、マルチコアに対応。
今となっては多少の古さを感じるものの、当時はまともに数値が上がらない
難関の3Dベンチマークソフトだった。
●VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『本体単独使用時』
[Core i7-2620M、8GB] [Core i5-2410M、4GB]
3DMark Score : 4516 4063
SM 2.0 Score : 1526 1368
SM 2.0 Score : 1778 1621
CPU Score : 3846 3226
●VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『PowerMediaDock接続時』
[PMD⇒内蔵液晶ディスプレイ] [PMD⇒外部ディスプレイ]
3DMark Score : 7872 8043
SM 2.0 Score : 2890 2947
SM 2.0 Score : 3231 3331
CPU Score : 3767 3745
VAIO Zシリーズ「VPCZ11AHJ」
[SPEEDモード] [STAMINAモード]
3DMark Score : 5648 1226
SM 2.0 Score : 2244 369
SM 2.0 Score : 2084 485
CPU Score : 3007 3068
VAIO Zシリーズ「VGN-Z93JS」
[SPEEDモード] [STAMINAモード]
3DMark Score : 2313 1040
SM 2.0 Score : 851 283
SM 2.0 Score : 805 441
CPU Score : 2758 2636
新Z(Z21)のCPU内蔵GPUは、
前Z(Z11)の外部GPU(NVIDIA GeForce GT 330M)には及ばないものの
それでも非常に高いパフォーマンスを示していて
今までの本体内蔵GPUとは明らかにグラフィック性能の違いがはっきりとわかる。
また、PowerMediaDockと接続すると、
AMD Radeon HD 6650Mの性能もしっかりと発揮されていて
かなり高いスコアを示している。
そして、やはり内蔵液晶ディスプレイに向かって出力するよりも
外部ディスプレイに出力したほうが少し高いスコアを出しているのがわかる。
かつてのデスクトップですら苦労していたベンチマークが
なんとこの激薄のノートPCでここまでのスコアを叩き出すまでになったのかと
少し驚いてしまった。
排熱ファンの音に関しては、
Z21単独でのベンチマークだと盛大にファンが回っているけれど、
PowerMediaDockにつなぐ事で、
3DMark06のテストベンチが、GPUに依存するものであれば、PMD側の排熱が活動し始め
CPUに依存するものであれば、本体の排熱が動作するという具合に
明らかにどちらかを使っているのかが観察できた。
従来のノートPCは、外部GPUを内包しているために
一つの排熱ファンを全開でぶん回す傾向にあったけれど、
こういった作業に応じて排熱ファンの挙動が変わってくるというのは非常に興味深い。
以下に続くベンチでも注意深く見ていこう。
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●3DMark11 (Advanced Edition)
2011年5月にリリースされたばかりの
3Dグラフィック性能を測るFuturemarkの3Dベンチマークソフト。
DirectX 11専用、Windows7、Vistaのみが対象。
●VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『PowerMediaDock接続時』
[PMD⇒内蔵液晶ディスプレイ] [PMD⇒外部ディスプレイ]
3DMark Score : P1260 P1259
Graphics Score : 1138 1135
Physics Score : 4120 4151
Comebined Score : 1014 1028
この最新の3Dベンチマークソフト3DMark11は、
DirectX 11に対応したGPUという超限定的な条件があるため、
いきなり前Z(Z11)は、内外GPU問わずに非対応で計測不可。
新Z(Z21)でも、当然内蔵GPUでは計測できず
唯一Z21にPowerMediaDockを接続して
「AMD Radeon HD 6650M」を駆動させた場合でのみ計測できた。
自分で計測する中では、今回は初めてとなるので参考までに数値を掲載。
ここの結果では、
本体の液晶ディスプレイ側へのスコアと、
外部ディスプレイ側へのスコアは、ほぼ誤差程度の差がなかったというのが
今回気づいた点。
それと、さすが最新のグラフィックベンチというべきか
強烈に思いグラフィック処理で、「AMD Radeon HD 6650M」ですら
まるで歯が立たないほどに強烈に思い処理だった。
ここはセパレートデスクトップの強烈なGPUの指標になるのだろう。
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と、この調子で次々と書いていきたいのだけれど、
長くなりすぎそうなので、一旦区切って
後編で、いろいろな3Dベンチを比べていこう。
続く。
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3件のコメント
うーん・・・Ustを見ていても思いましたが、なぜ外部ディスプレイ接続の場合に出力が上がるのか?
気になってlightpeak技術について調べてみましたけどピンとこない…
考えてみれば、いくらPMDでGPUの計算能力を使った後に内部ディスプレイへ戻す・・・としても結局は描画させるだけだからそんなロスは無いと思うのですよね。。。
lightpeakは全二重送受信なので、送信用と受信用の光ファイバーがそれぞれ一本ずつ収まっているわけであって、外部出力にしたからと言って通信ロスが増えるわけでもないし…
と色々と調べていて思ったことが一点あった!
lightpeakは光送受信モジュールによって信号⇒光/光⇒信号という変換を行っていることになる。
ということはここがボトルネックとなって内部ディスプレイに対しての描画の場合に機能が低下しているのではないか?
内部ディスプレイの場合は光送受信モジュールに信号⇒光/光⇒信号の変換が二重の負荷となるのではないか?
外部ディスプレイの場合は光送受信モジュールが信号⇒光変換ののみとなるため一点集中で出力があがるのではないか?
という憶測から考えると、lightpeakとGPUの機能をフルに使うのであればPMDからの外部出力という結論につながる。。。のかな?
何が言いたいのかいまいち分からないくなりましたが、一先ずそうじゃないかという仮説w
すいません(^_^;
あっ、なのでZ2シリーズは、マイナーチェンジを繰り返すごとに光送受信モジュールが洗礼されていけば同じスペックでも、後になればなるほどハイスペック・・・アルティメットという言葉がふさわしくなると思います!
(これが言いたかっただけ!w)
>ねりゅうさん
わーw たくさんにありがとうございますww
なるほどです!
結果としては理解はできるのですが、ここはぜひとも解消されてほしい点ではありますよね1
先のPMD電源OFFもしくはケーブルひっこぬきでフリーズしてしまう現象とあわせて、このあたりが解消されると、Z2はもっともっと良くなりそうですねw
これがPMDの変更だけで可能になったりしたら、これまた面白そうだなと思ったりしますけどww