ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット「WF-1000XM5」を使ってみたレビュー!(前編)フラッグシップなのにコンパクトかつ軽量化して、長時間使えるフィット感が最高。
2021年に「WF-1000XM4」が発売されてから、2年後のタイミングでついに登場した完全ワイヤレス型ヘッドホン最新モデル「WF-1000XM5」。
ソニーのフラッグシップモデルながら本体が小型になっただけでなく、完全ワイヤレスの中で世界最高ノイキャンと謳うより強力になったノイズキャンセリング性能と音質、「LE Audio(LC3)」にも対応していることが特徴。
「WF-1000XM4」の完成度が高かっただけに、「WF-1000XM5」はもう伸びしろはないんじゃないの?と思っていたらそれは甘かった。
実際に使ってると2年のあいだにここまで変わるのかという驚きを味わってしまった。
・進化した業界最高クラス完全ワイヤレス型ヘッドホン「WF-1000XM4」発売 | プレスリリース | ソニー
---------------------
目次
●”より”ミニマムになった完全ワイヤレス「WF-1000XM5」
「WF-1000XM5」の外箱は、環境に配慮したプラスチックを使わない再生紙を主体とした包装パッケージ。
パッケージは非常にちい小さくて置き場所にも困らないミニマムサイズ。
中身もシンプルな構成で、取扱説明書は付属しているものの、webのヘルプガイドの案内もあるので本体のみ取り出して廃棄したとしても環境に配慮されている。
中身は、ヘッドセット(左右)、充電キャリングケース、USB Type-Cケーブル、ノイズアイソレーションイヤーピース(SS.S.M.L)、取扱説明書の紙類。
今回から、保証書と説明書が同じ紙に印刷されるようになったため、不意になくすリスクも軽減。
「WF-1000XM4」のケースが十分に小さくなった事もあってそれほど変わらないかなと思っていたけれど、「WF-1000XM5」はさらにコンパクト化。
体積にしておよそ15%小さく、質量は2g軽量になっていて、その数値よりも手に持ったときのコンパクトさの印象が強い。
少し高さは増しているけれど、特に奥行きがかなり狭くなっていることと、全体に丸みを帯びた形状になっていてかさばり具合がまるで違っている。
ポケットに入れても邪魔にならない感がイイ。
イヤホン本体サイズは体積として約25%小型化。
質量も1.4gも軽量化して、5.9gにまでミニマム化している。
せっかくなので、さらにもう一つ前のモデル「WF-1000XM3」を含めた3機種でのその変遷ぶりを見てみる。
「WF-1000XM5」のケースのサイズは、64.6 mm x 40.0 mm x 26.5 mm、重さ39g。
「WF-1000XM4」のケースのサイズは、66.9 mm x 39.2 mm x 29.4 mm、重さ41g。
「WF-1000XM3」のケースのサイズは、78 mm x 52.4 mm x 28.3 mm、重さ75g。
「WF-1000XM5」のイヤホン本体の質量は5.9g。
「WF-1000XM4」のイヤホン本体の質量は7.3g。
「WF-1000XM3」のイヤホン本体の質量は8.5g。
ケースも本体も、「WF-1000XM3」から「WF-1000XM4」に刷新されたときに感じた小ささのインパクト強かったのは否めない。
ただし、「WF-1000XM5」の全方向に対して異常な性能の上がりっぷりを知ると、よくもまぁこれだけ小さくできたなと本気で感心する。
---------------------
●より小型化したことで、左右独立型でも安心して使えるしっかりとしたフィット感。
左右完全独立タイプの最大のメリットはのケーブルから解き放たれるフリースタイル。
配線がいっさいなくてひっかかったり邪魔にならない自由さ良い反面、耳の穴(外耳孔)だけで保持するだけに耳から落ちないかという不安がつきまとう。
これはもはや永遠のテーマ。
これも新モデルが出るたびに改良されてきた。
「WF-1000XM3」は、3点で支える方式で、耳に差し込む部分が長いわりにいまいち安定性が良くなかった。
「WF-1000XM4」は、ノイズアイソレーションイヤーピースの保持力もあって、フィット感が爆上がりしていただけに、「WF-1000XM5」ではどういった変化があるのか?
完全ワイヤレスイヤホンを保持するための装着感として重要になるのが、本体サイズと形状。
「WF-1000XM5」は、先にも書いたとおり本体が小さくなりかつ約5.9gという軽さ。
イヤホン本体を見ると、一つのパーツながらトップはつや消し、周囲を覆う側面は光沢感のあるデザイン。
「WF-1000XM4」ではアイコニックな存在だった外部マイクは、風ノイズの低減構造を採用したことでスッキリとしたデザインになっている。
「WF-1000XM5」と、「WF-1000XM4」のイヤホンをあらゆる方向からみてもわかるとおり、大幅にコンパクト化しているのがわかる。
発売当時は、小さいと思っていた「WF-1000XM4」だったけれど、装着すると大人の男性ですら耳の中はぎっしりと詰まったサイズには変わりなく。
発売されて2年間のあいだに小型モデルが続々と投入されてからは、すっかり大きい部類にカテゴライズされてしまった。
つけ心地の良さでは群を抜いているが登場してから、イージーに耳に装着できるというトレンドが出来上がった。
「WF-1000XM5」はフラッグシップという立ち位置はそのままに、 に迫るほどの小型化をしたことで、耳の小さな人や女性でも違和感なく使えるのが特徴。
耳の保持に一役買っているのが「ノイズアイソレーションイヤーピース」。
「WF-1000XM4」にはなかったSSサイズが追加されて、SS/S/M/Lの4種類に。
大きい耳の人からより小さい耳の人まで自分の耳の穴の大きさにより近づいた形状でフィットさせて使いやすくなった。
実はこの「ノイズアイソレーションイヤーピース」の改良っぷりが装着感を大きく変えている。
見た目にわかりやすいところでは、イヤホンメッシュがイヤーピース側に装着されて、メンテナンスというか清掃が容易になった。
それよりも最も大きな変化は、イヤーピースの根元あたりがかなり肉厚だった前モデルから薄くなっている事。
「WF-1000XM4」では、イヤーピースのおかげで落ちにくさはめちゃくちゃ良くなったのは確かだけれど、そのかわりに、耳の穴がギュウギュウに詰まった状態になってしまうことでとても耳が疲れやすかった。
おかげで長時間使っていると耐えられずに外したくなってしまったり、結局は社外品のイヤーピースを付けてしまったりするという事もあった。
そういった意味では、「WF-1000XM5」の「ノイズアイソレーションイヤーピース」は耳の負担がかなり軽くなっている。
ささいな事のようだけれど、長らく付けていられるというのはとても重要。
本体が小さくなったのでスっとおさまる感覚で、ムリヤリにグイグイと押し込むこともない。
イヤーピースも
それでいて低反発な伸縮が耳の中でしっかり保持してくれる。保持することは当たり前という前提として、いかに快適に装着できるかが改良された結果だと思わせられる。
「WF-1000XM5」 | 「WF-1000XM4」 |
あえて耳の小さい子どもに着けさせてみると、その差は歴然。
本人に感想を聞いてみると、「WF-1000XM4」は、耳に収めるのも大変で、装着後も耳からの飛び出している部分がまだ大きくて不安なようだった。
その一方で、「WF-1000XM5」は、イヤーピースのSSがチョイスできるというアドバンテージもあるけれど、耳に装着してからは安心感があるようだった。
あえて言えば、子どもとしては「が最高にお気に入りらしい。正直ね。 」
まぁ「
」の快適性により近づいたサイズ感と、目立ちにくい見た目になったと言える。、 |
「Headphones Connect」アプリには、きちんと装着できているか?イヤーピースがあっているか?の「装着状態テスト」もできる。
このテストをすることで、自分の耳にピッタリフィットするイヤーピースのサイズを知ることができる。
つい両耳とも同じサイズだと思いがちだけれど、じつは左耳がLで右耳がMだったなんてこともわかる。
実際にちゃんと装着できているか不安なもので、こういった機能があるとより自信をもって装着できる。
---------------------
●よりコンパクトになっても2回も充電できて急速充電が改善した専用キャリングケース。
最初にも触れたように、「WF-1000XM5」の充電ケースはスリムかつコンパクト。
奥行方向に薄くなった恩恵がもっとも大きくて、ポケットに入れても膨らみも抑えられて、持ち運ぶときの苦痛も随分と減っている。
例えて言うならば、「
」のサイズ感にとても近い。充電ケースの背面にUSB type-C端子があり、付属ケーブルで充電。
ケースを満充電にしておくと、「WF-1000XM5」を2回フル充電できる。
ケースのフタを開けて左右のイヤホンを収納。
イヤホンとケースにはマグネットが仕込んであって、近くまで落とし込むと吸い込まれるようにピタっと入り込むギミック。
そのため金属の接点が触れていなくてうっかり充電できていなかったなんてミスもおきない。
右と左それぞれに入る場所は決まっているので、逆にセットしようとしてもマグネットが反発して間違えることもなく、イージーかつ絶妙に使いやすい。
細かいところでは、充電端子は今まで3点だったものから2点になっている。
ケースに収まるとイヤホン本体は自動的に電源OFFになって充電を開始。
イヤホンをフル充電にかかる時間は、左右それぞれ約1.5時間というのは「WF-1000XM4」と変わっていないけれど、ケースのフル充電にかかる時間は約2時間と早くなった。
(「WF-1000XM4」のケースの充電時間は約3時間)
イヤホン本体のみでノイズキャンセリングONでも最長8時間(再生時間)もつ。
充電ケース2回充電しての16時間とあわせると最長24時間バッテリーが持続するという計算になる。
ノイズキャンセリングOFFなら12時間+充電ケース24時間で最長36時間。
これだけをみると、前モデルの「WF-1000XM4」と同じなのかと思ってしまうけれど、イヤホン本体とケースともに小さくなって軽量化しているのに、充電時間も持続時間も変わっていないという事はかなり凄い事だと言える。
しかも、「WF-1000XM5」は3分充電で60分再生できる急速充電できて、充電中に使えないというイライラも回避できる。
(「WF-1000XM4」は、5分で60分再生)
また、連続通話時間についても最大6時間(NCオフで最大7時間)と長くなっている。
(「WF-1000XM4」は、最大5.5時間(NCオフで最大6時間))
ここで、「WF-1000XM5」の ヘッドホン本体をケース取り出す時の注意。
「WF-1000XM4」は単純につまんで取り出しやすかったけど、「WF-1000XM5」で同じ要領でやろうとするとツルツルすべってとても取りにくい。
「WF-1000XM5」の場合は、ヘッドホン本体をいったん横に倒すことで、マグネットが離脱してそのあとケースからカンタンに取れる。
実際にバッテリーケースを充電するさいの消費電力を確認してみると、最大4Wの消費電力。
イヤホンをセットせずにケース単体で計測してみると最大2Wの消費電力。
ケースへの充電時間は、イヤホンがあってもなくてもトータル変わらないと思われる。
イヤホンの充電時の消費電力は、1~2W程度しか出ないものも多いと考えると、ケース含めて最大4Wというのはかなり早い。
ワイヤレス充電(Qi)にも対応していて、ケーブルレスでの充電もできる。
例えば、おすそわけ充電に対応したXperiaと組み合わせれば、いざという時にも大容量のXperiaから充電することもできる。
---------------------
●スマホもPCもかんたん接続。マルチポイント接続により切り替えも簡単に。
スマートフォン(AndroidやiPhone)と連携して使うのに必要な、bluetoothのペアリング。
かわりに便利な「Fast Pair」(Android)。
発売時には、すぐにペアリングができるようになっている。
「WF-1000XM5」は、背面のボタンを長押しすることでランプが青く点滅して「Bluetooth ペアリングモード」に移行する。
「WF-1000XM4」の場合、専用ボタンがなかったため、ペアリングしようと思ったらイヤホンを一旦両耳に入れて両方のタッチセンサーを長押しして「Bluetooth ペアリングモード」にするというめんどくさい方法しかなかったので、素直にかんたんになった。
一度ペアリングしておけば、イヤホンの電源が入ると同時に、スマホに接続されたこととバッテリー残量をお知らせして把握できる。
ちなみに、Windows 10以降では、ペアリング中のイヤホンをPCに近づけると、ポップアップで接続ガイダンスがでるのでこれまた便利。(Swift Pair for Windows )
---------------------
●見た目があまりにも普通すぎて侮っていた。
いかに高音質でもノイキャン性能が凄くても、長らく装着し続けられないのであれば、それは使っていないのと同じ。
それを実感させてくれたのは
だった。何しろ装着するのが楽ちんだし、長く付けていても耳が疲れない。それでいてノイキャンも使えるし普通に音もイイ。
そうなると、「WF-1000XM4」は使わなくてもいいんじゃないかな?と完全に主役が入れ替わっていた。
それを踏まえて、「WF-1000XM5」を使ってみるとその変わりっぷりにびっくりする。
の良さを十分に知っているうえで、ノイキャンと装着性のために耳にギュウギュウと入れ込むような気合もなく、普通にブスっと耳に装着できる。
かなり小さくなって耳からはみ出さないし、フラッグシップなのにこんなに軽快になっちゃったのねと思うくらいにフィット感が良くなっていて、あぁこれならずっと使っていたいかもとまた思わせてくれる感じ。
そのうえで、”音楽を聴く”ことと”ノイズキャンセリング”、”通話のクオリティ”の次元がやたら高い。
これはツボだぜ!とテンション高めに後編へ続く。
---------------------
●ワイヤレス
ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット「WH-1000XM5」 ソニーストア販売価格:59,400円(税込) ●長期保証<3年ベーシック>付 ●ソニーストア割引クーポン10%OFF ●提携カード決済で3%OFF |
ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット「WH-1000XM4」 ソニーストア販売価格:48,400円(税込) ●長期保証<3年ベーシック>付 ●ソニーストア割引クーポン10%OFF ●提携カード決済で3%OFF |
ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット「WH-CH720N」 カラーバリエーション:ブラック/ホワイト/ブルー ソニーストア販売価格:22,000円(税込) ●長期保証<3年ベーシック>付 ●ソニーストア割引クーポン10%OFF ●提携カード決済で3%OFF |
ワイヤレスノイズキャンセリングゲーミングヘッドセット INZONE H9 WH-G900N/WZ |
|
ゲーミングヘッドセット INZONE H3 MDR-G300/WZ |
---------------------
●ソニーストア 直営店舗(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)
※ソニーストア直営店(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)にて購入の際、ショップコード「2024001」を伝えていただくと当店の実績となります。
ご購入される方はよろしければ是非ともお願い致します。
ソニーショールーム / ソニーストア 銀座
街の中心にある銀座四丁目交差点に面したGINZA PLACE(銀座プレイス)4階~6階。
東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線「銀座駅」A4出口直結
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 札幌
moyuk SAPPORO 3階
さっぽろ地下街ポールタウン直結
地下鉄「大通駅」から徒歩3分、「すすきの駅」から徒歩5分
札幌市電「狸小路停留所」から徒歩1分
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 名古屋
名古屋市営地下鉄栄駅サカエチカ8番出口。丸栄百貨店南隣
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 大阪
大阪駅/梅田駅から徒歩5分程度。ハービスエント4階
営業時間:11:00~20:00
ソニーストア 福岡天神
西鉄福岡(天神)駅南口から徒歩5分。西鉄天神CLASS
営業時間:11:00~19:00