ソニーストアで開催された「BRAVIA Theatre Trio 開発者トークショー 」を聞いてきた。中身の構造や作られた背景を知って、そのホームシアターのクオリティに納得。
ソニーは、ホームシアターシステムの新商品BRAVIA Theatre Trio「HT-A8」の発売を記念して、直営5店舗で「ホームシアターシステム開発者トークショー」を開催。
開発者自らが商品に込めた思想や立体音響技術へのこだわりを直接語るこのイベントに、2026年8月1日(土)ソニーストア大阪の回に参加してきた。
プロダクトの良さは把握しているものの、実際に作った人たちから話を聞ける機会はそうそうない貴重な体験。
・ホームシアターシステムBRAVIA Theatre Trio「HT-A8」製品ページ
・ソニーホームシアターシステム「HT-A8」(BRAVIA Theatre Trio)レビュー
(その1) シンプルになった設置スタイルと、追加スピーカーの拡張性を併せ持つ最新モデル。
(その2)後から拡張できるリアスピーカー、サブウーファー。
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●ホームシアターシステム開発者トークショー
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今回のイベントで登壇したのは、ホームシアターシステムBRAVIA Theatre Trio「HT-A8」を手がけた開発者4名。
プロジェクトリーダー小田長さん、音響設計担当 白川さん、信号処理開発担当 正田さん、UX設計リーダー別所さん。
公式ページにも出てこない話もあったので、トークショーで語られている内容について深掘りしてみた。
開発キーワードは「Cinema is Coming Home」。
ただ、単純に映画館のような音を作りたかったわけではなく、映画の音を作るサウンドクリエイターが観客に届けたかった感動そのものを届けたいと。
そのために実際に映画制作の現場に入り、クリエイターがどんな思いで音を作っているのかを学ぶところから始めたという。
目指すのは、映画館のベストポジションで観ているような感覚を家庭で実現すること。
そのなかで課題となるのは、近年のテレビの大画面化。
例えばサウンドバータイプでは画面全体を包む音の広がりがないと映像に追いつかないし、セパレートシステムの場合だと視聴位置で定位が変わってしまったり、音の密度も薄く感じられてしまう。
そうしたジレンマを解決する行き着く先として、3ユニット構成のBRAVIA Theatre Trio「HT-A8」となった。
BRAVIA Theatre Trio「HT-A8」のスペックとしては「360 Spatial Sound Mapping」による立体音響に加えて、Dolby Atmos・DTS:X・IMAX Enhanced・ハイレゾ・DSEE Ultimate、ネットワークはApple AirPlayやSpotify、入出力はHDMI 4K 120p・8K HDR・Dolby Vision・eARC対応と、ホームシアターに求められる機能はほぼ網羅している。
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●ソニー・ピクチャーズのスタジオに7回通って作り上げた音づくり
音作りのコンセプトの実現のために行われたのが、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントとの協業。
アメリカ・ロサンゼルス近郊にある映画制作スタジオへ、合計で7回も足を運んだとのこと。
最初はサウンドクリエイターとの議論に始まり、映画の音作りでは何が大事なのかを聞き、次に実際の映画制作現場で部屋の音響特性を測定する。
その測定データを元に試作機を作り、映画の音を作っている本人たちに聴いてもらう。
音作りに対する具体的なフィードバックを元に改善してまた聴いてもらうという繰り返しで最終的なチューニングまで持っていったという。
サウンドクリエイターが映画館で大事にしている要素は、大きくわけて3つ。
大画面を満たすサラウンド。
セリフが聴き取れないとストーリーが楽しめない、明瞭なダイアログ。
そして大型スピーカーによるドスンとくる低音。
BRAVIA Theatre Trio「HT-A8」の技術開発は、この3つそれぞれに対して行われている。
映画館の音響特性の再現も、ただ雰囲気を似せるのではなくて、スタジオのスピーカーからの「直接音」と広い部屋で反射して耳に届く「間接音」を指向性マイクで別々に測定して、それぞれ専用のEQを用意してコンテンツにかけている。
そもそも、300席規模の大空間の映画館と、自宅のリビングとは音の特性がまるで違う。
そこに対しては部屋の大きさに合わせて補正する独立したEQを用意することで、音色・スピーカー配置・部屋の大きさをかけ合わせて、映画館の音をリビングに持ち込む構造になっている。
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●HT-A9から全スピーカーユニットを大口径化、そしてセンタースピーカーの搭載
BRAVIA Theatre Trio「HT-A8」の2つのスピーカーは、HT-A9をベースとして、そこから各ユニットを大口径化。
どうりでHT-A9と円柱形のスピーカースタイルが似ているわけか。
内部構造としてはこんな感じ。
・上向きのイネーブルドスピーカー…46-54mm(有効径50mm)→80mmの新開発低歪みユニット
・ツィーター…14mm→ハイレゾ対応の新開発20mmソフトドーム(40kHzまで再生)
・ウーファー…72-86mm(有効径74mm)→新開発100mm
これだけ口径を上げながら、LRスピーカーの外形は、HT-A9のW160×H313×D147mmに対してW160×H337×D165mm。
結構大きくなったという印象があったけど、実際には幅は同じでわずかに背が伸びた程度に収まっている。
センタースピーカーは高さを抑えるため、100mmウーファーと同じ振動面積になる45×108mmのトラック型ユニットを2基並べる構成。
新開発のX-Balanced低歪みユニットになっていて、そこに25mmのツィーターが加わる。
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ホームシアターというジャンルとはいえ、単品コンポーネントに負けないクオリティを目指して歪みの抑制と音色の統一がはかられている。
磁気回路には、低歪み対策として定評のあるアルミリングと銅キャップを採用。
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振動板は、ツィーターを除くすべてのユニットにアルミ振動板を採用。
ソニーのトップエンドの単品コンポーネントESシリーズにも使われている振動板で、全ユニットで素材を揃えることで、どこから鳴っても音色がつながる。
上向きユニットは角度からメッシュの穴の形状まで最適化しているらしい。
今回トークショーの会場では、こうして分解されたBRAVIA Theatre Trio「HT-A8」の各パーツが置かれていた。
取り出されたアンプ基板、HDMI基板まで細かなパーツまで並べられていた。
いつもは外装に覆われてイメージ画像でしか見られない内部構造を目の当たりにできたのは眼福。
脳内の理解度もすすむ。
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●360 Spatial Sound Mapping と、補正帯域を拡張した新しい音場補正

続いて、ソニー独自技術「360 Spatial Sound Mapping」の解説。
この中での技術のうち1つ目は、正確なスピーカー位置の検出。
スピーカーにはマイクが内蔵されていて、あるスピーカーから出した音を他のスピーカーのマイクで捉えて距離を算出する。
すべての組み合わせを一気に測定することで、各スピーカーのx・y・z座標、つまり3次元的な位置関係を自動で把握する仕組み。
ユーザーが仮に適当な場所にスピーカーを置いたとしても、システムは今どこにあるかを正確に掴んでいる状態。
2つ目が、仮想スピーカーの再現処理。
実際のスピーカーから発せられる音波を合成して、スピーカーのない方向に仮想的なファントムスピーカーを作り出す。
Dolby Atmosの7.1.4chのように水平7個+低音+上方向4個という前提で作られたコンテンツを、物理的にスピーカーを置けない場所からも鳴らすための仕組み。
こうした時も、例えばガラス窓があると高域が響いてうるさく感じてしまったり、スピーカーが壁に近いと低音が膨らむといった部屋ごとの特性を調整するのが視聴環境のキャリブレーションとなる。
従来は、スマホのマイクを使って測定していたけれどスマホの機種ごとにマイク特性が違うため、補正できる帯域はあえて機種ごとの特性バラつきの少ない帯域に限っていた。
そこで今回新開発されたのが、専用のUSBマイク。
USB Type-Cで対応スマートフォンに接続して、より広い補正帯域を取得できる。
これにより超低域から高域まで、部屋の響きに応じて周波数ごとに細かく補正できるようになった。
ちなみに、先端が丸い形状になっているのは、どの方向から音が入ってきても正しく測れるバラツキの少ない指向性を実現するため。

初期設定もじつに簡単で、スマートフォンアプリ「BRAVIA Connect」を使うことで、音場最適化もUSBマイクを挿すタイミングまで含めてアプリが手順を案内してくれる。
このアプリは、リモコン代わりの操作もできるし各種の細かな設定も全ていじれるスグレモノ。
また、ソニー製品ならではの連携として、ブラビアと組み合わせると、声の聞き取りやすさの向上や設定変更、設置といった面でもよりアドバンテージもある。
「ボイスズーム3」… AIを使った音声抽出で、全体の音量は変えずに人の声だけを明瞭に調整。
「クイック設定」… 対応ブラビアに接続すると、ブラビアのクイック設定にホームシアターシステムのメニューが追加されて、サウンドフィールド・ボイスモード・ナイトモードのON/OFFをテレビのリモコンだけで切り替えられる。
「フットパーツ付属」… センタースピーカーの底面にフットパーツを取り付けることで、対応するブラビアではスタンドをまたぐ形で設置できる。
それからもう1つ、「A/V Sync Auto」の説明がわかりやすかった。
本来、ホームシアターシステム側で音声処理をすると音がテレビ側の映像よりほんの少し遅れてしまうズレが生じてしまう。
そこで、ホームシアターシステムが処理に時間がかかるという情報をテレビに伝えることで、自動的に映像と音のタイミングを合わせるといった事をやっているらしい。
ちなみに、「BRAVIA Connect」はテレビとホームシアターシステムを両方登録すれば、アプリ1つでまとめて操作もできる。
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●オプションパーツのSub 9・Sub 8・Rear 9。デュアルサブウーファーがキモ!
オプションスピーカーについても、ワイヤレスサブウーファーBRAVIA Theatre Sub 9「SA-SW9」・BRAVIA Theatre Sub 8「SA-SW8」、ワイヤレスリアスピーカーBRAVIA Theatre Rear 9「SA-RS9」が今回新たに発売されている。
どのモデルもワイヤレス接続できるので設置性は高い。
BRAVIA Theatre Sub 9「SA-SW9」は、200mmの大口径アルミニウムユニットを2基、向かい合わせに配置したデュアル対向ドライバー構成。
かなりのエネルギーで振動する2基のドライバーが反力を打ち消し合って不要な振動を抑えている。
それを支えるキャビネットも頑丈に作られていて、重量は約23kgにもなる。
この構造のおかげで、音量を上げなくても輪郭のはっきりした低音が出せて、静かなシーンの質感や緊張感まで再現できる。
BRAVIA Theatre Sub 8「SA-SW8」は同じ200mmユニットを1基搭載するモデルになる。
そして今回アピールされていたのが、サブウーファー2台を接続するデュアルサブウーファーの効果。
2台で低音の量が増えるのは当然として、最も効果的なのが均一な低音を生み出すこと。
低音は方向を感じないからサブウーファーはどこに置いても良いと言われるものの、実際のところ人間の耳は敏感でどこから低音が出ているかわかってしまう。
そこにウーファーを2台にすることでここから鳴っている感が消える。
さらに部屋に対して対称に配置すれば、定在波の影響を低減して、よりバランスの取れた低音にするクセのないスムーズな低音になる。
総じて没入感への効果が大きくなるという事だった。
BRAVIA Theatre Rear 9「SA-RS9」は1本あたりツィーター・上向きスピーカー・ウーファー・パッシブラジエーターを備えた2.0.2ch構成。
ウーファーは80mm、ツィーターは16mm、そして上向きユニットはBRAVIA Theatre Trio「HT-A8」本体とまったく同じ80mmを搭載。
振動板はアルミ、磁気回路のアルミリング・銅キャップも本体と同じ低歪み設計で、組み合わせたときの音色のつながりを最重視している。
従来モデルのSA-RS5(ウーファー70×82mm・ツィーター14mm・上向き46×54mm)と比べると、ユニットの強化ぶりがわかる。
設置するさいにも従来は壁に固定すると向きを動かせなかったのが、今回は60度の角度調整ができるようになっている。
これなら仮に横の壁に取り付けても、向きを変えて後ろからの音を狙える。
最後に、スピーカー設置のコツを紹介。
アプリで補正できるのであくまでも目安としてではあるけれど、アドバイスによるとフル構成の場合リアスピーカーは耳の高さ、サブウーファー2台は左右に配置するのがベスト。
スタンドを利用する場合はLRスピーカーの底面より台座が大きいもの、そして重いスタンドのほうが音が安定するらしい。
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●トークショーの後にシアタールームで体感すると感動がよりリアルに!
トークショーの後は、シアタールームで少人数にわかれてデモンストレーションの体験。
用意されていた再生システムは、BRAVIA Theatre Trio「HT-A8」に加えて、リアスピーカーBRAVIA Theatre Rear 9「SA-RS9」とサブウーファーBRAVIA Theatre Sub 9「SA-SW9」を2台組み合わせたフルセット。
出力はサービス?で大きめに出してくれたおかげで迫力は尋常じゃなく、こんなの一般家庭じゃ無理だろうというボーダーラインを遥かにこえる映画館並の音圧。
「もちろん小音量で鳴らしてもしっかりした低音と細かい音が聴こえるので十分楽しめます(笑)」とフォローもあった。
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントの作品では、実際にこの映画の音を作ったクリエイターと一緒に音の作り込みをしたという話も聞けた。
最後に作品名は明かせないけれど、お約束の超有名なアノ作品も視聴。
冒頭の静寂のシーンの空気感から緊張感が伝わってくるし、機体が飛び立つシーンに至るまで圧巻。
メインテーマのオーケストラは、重厚かつクリアに響いていて、何度も観ている作品なのに世界観に引きずり込まれてしまった。
今までのホームシアターシステムの歴史として、スクリーンはもちろんのこと大きなアンプやスピーカーを最適な環境かつ場所にインストールすることが最上級とされていた。
これがてっぺんだとわかってはいても、価格的にも室内の改築レベルに至るまでのハードルの高さは尋常ではない。
ところがだ。
今回のBRAVIA Theatre Trio「HT-A8」をはじめとしてリアスピーカーのBRAVIA Theatre Rear 9「SA-RS9」やサブウーファー(BRAVIA Theatre Sub 9「SA-SW9」はイカツイけれど)に至るまで、設置するとそこまでの威圧感もなければ、電源さえ確保すれば設置できる容易さがある。
そのイージーな始まりで、ここまで本格的なホームシアター体験ができるなら、手に入れる価値はものすごく大きいのではないかと思える。
開発陣がロサンゼルスのスタジオに通って「サウンドクリエイターが届けたかった感動を家庭で再現する」事を目指したのはこういう事なんだなと。
とはいえ正直最初からフルセットを揃えようとすると価格的にも家庭内のハードルも高いかもしれない。
けれど、BRAVIA Theatre Trio「HT-A8」は本体3本だけでも「360 Spatial Sound Mapping」が成立するし、まずここから始めて、後方の音が欲しくなったらSA-RS9、低音が欲しくなったらBRAVIA Theatre Sub 9「SA-SW9」やBRAVIA Theatre Sub 8「SA-SW8」と、後から足していける。
いくら説明をしてもこの感動を100%伝える事が難しいのがもどかしい。
もしも興味がわいたら、映画館の音がリビングに来るとどうなるのかぜひソニーストアの店頭で体験してみて欲しい。
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●2026年ホームシアターシステム新製品ラインナップ

ホームシアターシステムBRAVIA Theatre Trio「HT-A8」
ソニーストア販売価格:308,000円 (税込)
●長期保証<3年ベーシック>付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF
・ホームシアターシステムBRAVIA Theatre Trio「HT-A8」製品ページ

ワイヤレスリアスピーカーBRAVIA Theatre Rear 9「SA-RS9」
ソニーストア販売価格:99,000円 (税込)
●長期保証<3年ベーシック>付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF
リアルサラウンドを楽しめるリアスピーカー(90w×2)
・ワイヤレスリアスピーカーBRAVIA Theatre Rear 9「SA-RS9」製品ページ

ワイヤレスサブウーファーBRAVIA Theatre Sub 9「SA-SW9」
ソニーストア販売価格:110,000円 (税込)
●長期保証<3年ベーシック>付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF
深みのあるクリアな低音を再生するサブウーファー(300W×2)
・ワイヤレスサブウーファーBRAVIA Theatre Sub 9「SA-SW9」製品ページ

ワイヤレスサブウーファーBRAVIA Theatre Sub 8「SA-SW8」
ソニーストア販売価格:66,000円 (税込)
●長期保証<3年ベーシック>付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF
深みのあるクリアな低音を再生するサブウーファー(300W)
・ワイヤレスサブウーファーBRAVIA Theatre Sub 8「SA-SW8」製品ページ
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