”just ear”を聴きに東京ヒアリングケアセンター青山店に行ってきたよレポート。
8月某日、都内青山にある「東京ヒアリングケアセンター」に、無理やり時間を作っていきなり遊びにいってきたよ(‘∀`)
そう、あのソニーのヘッドホン設計を手掛ける“耳型職人”こと松尾伴大さんが手がけた、完全受注生産で、耳型にあわせたカスタムイヤホン”Just ear”を聴くために。
・Just ear ソニーエンジニアリング
・Just ear 製品情報 (東京ヒアリングケアセンター青山店)
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●”just ear”を聴きに東京ヒアリングケアセンター青山店に行こう。
場所は、こちら↓。東京メトロ銀座線「外苑前」駅から、テクテク歩いて約2分ほどで到着。
ヴァーナル・ブラザース株式会社
東京ヒアリングケアセンター青山店
住所:107-0061 東京都港区北青山2-9-15 三輪ビル1階
電話番号:03-3423-4133
が、そもそも突如行く事を決めた事もあって、松尾さんはいらっしゃらなかったものの、ヴァーナル・ブラザースの取締役の菅野聡さんにお会いできたので、いろいろ視聴させていただいたり、お話を伺ったり。
(上記画像は、お伺いして撮った画像じゃなくて、イメージ画像)
あ、そもそも”松尾伴大”さんが、いったい誰かというのを補足すると、代表的なもので、MDR-EX800ST、やMDR-EX1000、MDR-EX90、さらにはMDR-1RやXBシリーズ、M900といったヘッドホンを手がけてきたソニーエンジニアリング㈱のヘッドホンエンジニア。
個人的に、もうインナーイヤーヘッドホンにドハマりするきっかけになったMDR-EX90や、今でも超お気に入りで手放せないMDR-EX1000とか、もう松尾伴大さんのファン同然なので、”Just ear”を聴いてみたくなるというもの。
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●”just ear”には、「XJE-MH1」と「XJE-MH2」があるよ。
”Just ear”のヘッドホンとしては今現在、フルカスタマイズするイヤホン「XJE-MH1」と、あらかじめ設定された音質のイヤホン「XJE-MH2」の2種類。
基本構造は、13.5mmのダイナミック型ドライバーユニット1基とバランスド・アーマチュア型ドライバーユニット1基の2つの組み合わせ。
「XJE-MH1」は、ヘッドホンエンジニアの松尾伴大さんと、実際に直接一対一で話をして、ヒアリングを行って、使う人の使用環境や好む音楽に合わせて最適な音質にするというもので、お値段30万円(税別)!
VAIO Z Canvasと同じくらいの値段かー:(;゙゚’ω゚’):とか思いながら、「XJE-MH1」は実際にチューニングして完成した後でないと聴けないのものだけれど、あらかじめ音質をプリセットされたカスタムモデルの「XJE-MH2」が視聴できるようになっている。
「XJE-MH2」は、あらかじめ広く好まれるとされる音質の中から、「Monitor(モニター)」、「Listening(リスニング)」、「Clubsound(クラブサウンド)」の3つのバリエーションが存在する。
試聴用のプレイヤーとして、ウォークマン「NW-ZX2」とポータブルヘッドホンアンプ「PHA-3」が設置してあるので、モニター、リスニング、クラブサウンド、3種類の「XJE-MH2」をじっくり視聴させてもらった。
MDR-EX90にしてもMDR-EX1000にしても、1つのダイナミック型ドライバーで全域をカバーしてながらあそこまでの音のキレとノビを再 現していたのに、その後出てきたバランスド・アーマチュア型ドライバーを複数組み合わせたインナーイヤーヘッドホンがどうにも自分に合わない事もあって、 バランスド・アーマチュア型ドライバーに苦手意識があったのも事実。
ところがぎっちょん、後述するけど、「XJE-MH2」を聴いてみたら、中広域から低域までが綺麗に違和感なく自然につながってて、アラ不思議、MDR-EX1000を聴いてる時の心地よさがそのまま引き継がれてさらに洗練されてるみたい!と独りで感動しまくり。
ちなみに、ウォークマン「NW-ZX2」には、松尾伴大さんがセレクトした楽曲が山盛り入っていて、まさにモニター、リスニング、クラブサウンド、それぞれに最適な楽曲がリストアップされていたので、各自ひとつひとつ聴いてみる。
とてもすんなりと聴いてわかりやすいそれぞれの個性があって、というかセレクトされた楽曲で聴く楽しさがあったり、個々にマッチングがあっておもしろい。ボキャブラリーが低くて、きちんとした言葉で伝えられなくて申し訳ないのだけど、個人的にはモニターがモロ好みで、カスタムじゃなくてもいいからコレ下さい!とがなりそうなくらいにお気に入りになってしまった。
じゃあ、こっちも聴いてみて下さいと出されたのが、基本3種とはさらに別のオーナーの方の要望によってカスタムされた3つのバリエーションを楽しませてもらった。
低域をおもいっきり振り上げた「GODZILLA BASS(ゴジラベース)」、すべてのパラメーターをあげた「Eternal Edge(エターナルエッジ)」、女性ボーカルを心地よく聴くための「Seiren lip(セイレーンリップ)」の3種類。
ゴジラベースは、クラブサウンドよりもさらに低域が強烈になっていて、エターナルエッジは、まさに端的なメリハリ感があってちょっぴり好みだけど長く聴く向きじゃないかなという感じで、このお試し3種の中で「セイレーンリップ」がヤバイくらいにツボで、宇多田ヒカルの声が近くで歌ってるように聴こえる!くらいに感動が大きくて、女性ボーカル中心に聴くためにコレあってもいいんじゃないかと思ったほど。
合計6種類のカスタムイヤホンを聴いてたのだけど、これはみなさん好みがものの見事にわかれるとかで、自分としては、「モニター」と「セイレーンリップ」が超ツボに。えぇ、今20万円なんてすぐ出てこないんだけどもね(;´Д`)
ちなみに、ケーブルは脱着できるので、自分の好みでリケーブルもできるし、PHA-3用にバランス接続でつなぐこともできる。もうここまできたら、ケーブルも増やして欲しいですーと言ってみたら、やる気満々ですけど、今は核となるヘッドホンに集中したいとのことだったので、ちょっぴり気長に待ってみてもいいかも、というか、後々の楽しみが広がりそうだねーと。
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●シェルの形状も完全自分仕様、世界に1つだけのヘッドホン。
じゃあ、フルオーダーメイドしなくていいので、「XJE-MH2」を今すぐ下さい(;゚∀゚)=3ハァハァ
と言っても、そうはいかなくて、音質までも調整する「XJE-MH1」も、カスタムタイプの「XJE-MH2」も、どちらも耳型の採取をして、使う人の耳の形にあった形状のユニットを作る必要がある。
これがとっても重要で、耳型採取には本体とは別に9,000円(税別)がかかる。
耳の形を精密に型採りをするために直輸入の高級シリコン素材を採用していて、実際の耳の型をとったのが上記画像。確かにこれは人それぞれ違うよねと。
この耳型からボディとなるシェルを作るのだけど、全体をなすボディは光硬化する”硬い樹脂”で、さらに最終的に耳に届く部分は”体温で柔らかくなる樹脂素材”という「ダブルレイヤーフィットシェル」になっている。
耳の中まで音を届けるまでに、外耳道の内側の形は人それぞれ違うわけで、その外耳道に収まる部分(音導管部)までも追従することで、まさにジャストフィットなイヤホンになる。
耳の採取やダイナミック型ドライバーの配置を含めた検証の際に登場するのが、オーバーヘッドホンのような形をした複雑な器具。(上画像は、装着検討するためのモック)
ココは社外秘なので写真NG。実際に作った人だけがその治具をお目にかかることができるのだけど、シェルが耳にピッタリとジャストフィットするために、角度や深さを計測するというもので、もはやここまで手がかかっているのは正直驚きだった。
音質の調整だけが自分専用じゃなくて、耳の中に届けるまでのシェルの形状含めてもが完璧なまでに自分専用になるって事だ。スゲー、スゲーよ!設計から完成までのプロセスの話を聞いてるだけでも興奮してくるよ(*´Д`)ハァハァ
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●handmade in Japanのクオリティたっぷりの”just ear”
ヘッドホンエンジニアの松尾伴大さん直々に調整して出来上がる音質と、東京ヒアリングケアセンターの菅野聡さんによる補聴器で培った装着感とが組み合わさって出来上がる”Just ear”のヘッドホン。
単純に金額だけを見ると相当に高額だと思ってしまうけれど、自分専用の自分のためだけのヘッドホンを作りたいと拘ったら、おそらくこの手間暇からするともっと高くなるんじゃないかと思えるほどで、これは感動というか納得して皆さんが買ってるわけだと。
中には、1つオーダーした後に、さら違ったニュアンスのもった2つ目をオーダーする強者も存在するとのことだそうで…。
実際に購入したい場合は、試聴と耳型採取のために必ず東京ヒアリングケアセンター青山店におとずれた後に制作という流れで、当初の予定されていた制作期間は1ヶ月だったものが、今は、多数のオーダーがあることから約2ヶ月待ちになっているとのこと。凄い人気なのね(;´∀`)
既に、試聴するというだけじゃなくて、ウォークマンの開発陣が集結したり、オーバーヘッドホンを手がけた小宮山さんのトークショーがあったりと、恐ろしく濃いイベントが開催されていて、もはや聖地化の様相をていしてきているようで。
まだまだじっくり聴きたいなーと思いつつ、次回はぜひ松尾伴大さんがいらっしゃる時にアポとってまた来てみたいなと。
ちなみに、この後、六本木ヒルズのガンダム展に行ったのは、たまたま近かったからだよ(;゚∀゚)=3ハァハァ
・ミヤビックス製のウォークマン用ガラスシートを「NW-ZX1/ZX2/F880シリーズ」に貼ってみよう。
・ウォークマン「NW-ZX2」専用、buzzhouse design.製レザーケース!
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