中身がフルモデルチェンジの「VAIO typeS」
ブラックボディとプレミアムブラウンのVAIO typeSプレミアムバージョン
の続き。
新VAIO typeSプレミアムバージョンの見た目が
妙にブラッシュアップされてて
思わずそっちに先に目が行ってしまったけど
中身は完全に新しいモノに入れ替わって
モバイルVAIO最速マシンが組めるようになった。
「VAIO typeSプレミアムバージョン」
VGN-SZ94US・94NS・94S 【VAIOオーナーメイドモデル】
ソニースタイル販売価格:169.800円(税込)~
プレミアムブラウン / ブラック
「VAIO typeS」
VGN-SZ84US・84NS・84S 【VAIOオーナーメイドモデル】
ソニースタイル販売価格:159.800円(税込)~
ブラック
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まずは、
新プラットフォーム「Santa Rosa」と呼ばれていた
Centrinoモバイル・テクノロジーをSZ94についに導入。
それにともなってチップセットは、
SZ90からSZ93までは、
ずーーっと「Intel 945GM Express」のまんまだったのに対して
今回のSZ94で、
「Intel GM965 Express」に変更。
【CPU】
低電圧でかつ高性能なCPU「Core 2 Duo(T7700,T7500,T7300,T7100)」は、
FSB(フロントサイド・バス)が667MHzから800MHzに上昇、
根本的な内部速度が上がる事で
データ処理の母体の速度が上がる。
その他にも
細かく電力を抑える3つの技術が導入。
1.「Dynamic FSB Switching」
CPUの周波数を下げることによって、
フロントサイド・バスに必要な電力を落とす事で、
動作電圧を下げる。
2.「Enhanced Deeper Sleep」
CPUが実行されてない時にキャッシュにあるデータを
メモリにフラッシュしていって
CPUにかかる動作電圧を下げることによって省電力化。
3.「Intel Dynamic Acceleration」
シングル・スレッド・アプリケーションが動いていて
もう一方の使われてないコアを休止させて、
使ってるコアの動作クロックをあげて高いパフォーマンスを出す。
特にモバイルする事の多いVAIO typeSだからこそ
こういった、表には出てこない裏側部分の役割はかなり大きそうだ。
ちなみに、
上位T7700,T7500,T7300の2次キャッシュは
4MBとなていて、下位のT7100は2MBとなる。
2次キャッシュが多いほど
CPU内で処理できるデータ量が増えるので
よりCPU効率が上がる事からも
CPUをチョイスする際には、T7300以上を選ぶべき。
【メモリー】
搭載できるメモリーの最大容量が
SZ94からは、4GBに増大。
実際には、OSが使用可能な領域は最大でも3GBになるものの、
デスクトップ並みに余力を持たせる事が出来る。
また、メモリーのバスが
これまたSZ93までは、533MHz止まりだったものから
SZ94で、667MHzに上昇してる事からも
今まで以上にはパフォーマンスの向上が期待できる。
【ハイブリッド・グラフィックシステム】
VAIO typeSの特徴的な部分ともいえる
「ハイブリッド・グラフィックシステム」。
モバイル系VAIO(typeT、typeG、typeU)の場合、
サイズとバッテリー駆動時間を優先するために
チップセット内蔵のグラフィックアクセラレーターを使用していて
その分、グラフィック系の処理が弱く
マルチタスクや、ゲーム用途には不向き。
だけど、
電源のある場所では処理速度が速いほうがいいし、
外で使う時にはバッテリーを長持ちさせたい。
これを両立させるために考えられたのが
チップセットと、専用グラフィックアクセラレーターを
切り替えて使える「ハイブリッド・グラフィックシステム」。
ここでも
チップセットが「Intel GM965 Express」になった事で
内蔵グラフィックが「モバイルIntel GMA X3100」と進化。
これは、デスクトップ用のチップセット「Intel G965」に入ってる
「Intel GMA 3000」と同じグラフィック。
さらに、
専用のグラフィックアクセラレーターもついに変更となって
「NVIDIA GeForce 8400M GS GPU」に強化。
SPEED、STAMINAのどちらも
グラフィックが強化されたという事にもなる。
利用用途としては、
電源が確保できる場所で
思う存分3Dゲームや動画編集をしたい場合には
パフォーマンス切り替えスイッチを「SPEED」モードに切り替えて
「NVIDIA GeForce 8400M GS GPU」を使用。
消費電力をなるべく抑えてバッテリー駆動時間を優先したい時には、
パフォーマンス切り替えスイッチを「STAMINA」モードに切り替えて
「モバイルIntel GMA X3100」を使用。
SPEEDモード最長バッテリー駆動時間 :約5.5時間
STAMINAモード最長バッテリー駆動時間 :約7.5時間
バッテリーのスタミナ性能としては、
省電力化が進んだ事もあって、
SZ93まででは最大でも6.5時間だったものが
SZ94では、最大で7.5時間と
さらにロングスタミナまでも実現してる。
【HDD】
ハードディスクは、
今までは5400回転/分のSATA、2.5インチの中から
容量を選択するだけだった。
それが、
ストレージ(HDD)へのアクセススピードが
ものすごく体感速度に影響する事がわかっていて
tyepTやtypeGにはフラッシュメモリーを採用したものの
今のところ容量的に32GBしか用意できてない事からも
typeSには採用はされなかったみたいだ。
その代わり
typeSのHDDの選択肢に
・SerialATA、7200回転/分
・ハイブリッド HDD(フラッシュメモリー内蔵HDD)
2種類のHDDからも選択できるようになった。
「SerialATA、7200回転/分」は、
すでに以前からHDDを換装して試して実証済みで
明らかに高速化できる。
ただし、
今回用意されてるのは、
200GBという大容量のみになる。
・VAIO typeSのHDDを換装してWindows Vistaは速くなるのか?(その1)
・VAIO typeSのHDDを換装してWindows Vistaは速くなるのか?(その2)
「ハイブリッド HDD(フラッシュメモリー内蔵HDD)」は、
まさにフラッシュメモリーとHDDの両方を備えたストレージで
フラッシュメモリーの速さと
HDDの容量の多さといったメリットを生かせる。
120GBと160GBの2種類が用意されていて、
HDDの同容量のタイプと比べても5,000円しか価格が変わらない事からも
今回はハイブリッドHDDがかなり良さそうだ。
【ワイヤレスLAN】
直接スピードとは関係ないけど
最新の高速ワイヤレスLAN規格「IEEE 802.11n」に対応した
「IEEE 802.11 a/b/g/n」が選択可能。
今までのワイヤレスLANは
送信側、受信側それぞれ一本のアンテナで送受信していて、
IEEE 802.11nでは、
MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術を利用して
送信側と受信側で複数のアンテナを使う事で
その分スピードアップして
最大144Mbp(理論値)までの高速通信ができるようになる。
当然だけど
ワイヤレスルーター側もIEEE 802.11nに対応してる必要がある。
【Search file on typeS】
【type S徹底比較】
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2006年1月にVAIO tyepS(VGN-SZ90)が登場してから、
今年の頭に出たWindows Vista搭載のVAIO tyepS(VGN-SZ93)まで、
ハード的にはCPUこそ変わってきたものの
他の部分には、ほとんど変化がなかった。
だけど、
今回見てもわかるとおり
チップセットが変わった事でCPUもメモリーも高速化したし、
グラフィックも新しくなって
HDDもハイブリッドを選択できるようになって
まさに中身はまるっきり別モノになってしまったと言ってもいいくらいに
確実に高速なモバイルVAIOになった。
ついでに?外観も今までとは違う事も追い討ちになってて
SZの魅力がかなり再燃中。
【VAIO typeS特集ページ】
【VAIO typeT特集ページ】