G Masterレンズ 大口径望遠単焦点レンズ FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」を「CP+2019」ソニーブースで触ってきたレビュー。
CP+の前日に発表された、Eマウント専用の焦点距離135mm開放F値1.8の大口径望遠単焦点レンズFE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」。
案の定というか予定通り、CP+のソニーブースに先行展示されてまっさきに試せるということもあって触ってきた。
・高解像と美しいぼけ描写、高性能AFの大口径望遠単焦点レンズ Gマスター(TM) 『FE 135mm F1.8 GM』発売 | プレスリリース | ソニー
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●FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」
これだけ出る出ると言われて焦らされたレンズはないんじゃないかっていうくらいに噂になっていた、Eマウント初の焦点距離135mm開放F値1.8の大口径望遠単焦点レンズFE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」。
Aマウントでも評価の高かった Sonnar T* 135mm F1.8 ZA「SAL135F18Z」が存在していただけに、Eマウントでも結構待ち望まれていたレンズの一つで、解像感とボケ味を極めるG Masterレンズのラインナップとして登場。
ずーっと欲しかったレンズでもあって、気にならないわけがない。
FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」の外観は、FE 85mm F1.4 GM「SEL85F14GM」に近くてそのままレンズが長くなったような形。
正面から見ると、フィルター径は82mmとなんとも大きい前玉。
FE 24-70mm F2.8 GM「SEL2470GM」に続くEマウント最大サイズでかなりの迫力。
レンズ単体の外形寸法は89.5 x 127 mm、質量は950g。
一方で、Sonnar T* 135mm F1.8 ZA「SAL135F18Z」のレンズ単体の外形寸法は88mm×114.5mm、質量は995g。
サイズ的にはほんのちょっぴり大きくなるもののほぼほぼ同じ。
1kgに迫る重量で、ここまでくると軽いとか間違っても思えないレベルだけれど、「SAL135F18Z」よりも45gほど軽くなってるんだ!という言い訳ができる。
メインシャーシは、マグネシウム合金を採用して、軽量と堅牢性を両立。
防塵・防湿に配慮した設計で、フロントレンズにはフッ素コーティングが施されている。
実際にレンズを装着して構えてみると、マグネシウム合金の金属ボディからその高い剛性感が左手にしっかりと伝わってきてきっちり価格なりのクオリティは感じられる。
今までのいわゆる黒いレンズたちと大きく異なるのは、カスタマイズできるフォーカスホールドボタンが横に加えて上にも備わって2つ搭載されているということ。
縦位置で構えたとき、横ボタンはどうにも押しづらいというか左手が妙なレンズの持ち方になってしまうけれど、望遠レンズと同じく上側にもあると縦持ちしたときにも横持ちと同じままで使えて非常に使いやすい。
これで瞳AFもらくちん!と息巻いてたら、α9/α7RIII/α7III ともにアップデートでボタン押さずにシャッター半押しで瞳AF使えるようになってしまうのだった…。
それはそれとして、別の機能を割り当てできるしヨシとしよう。
また、[クリック切り換えスイッチ]のオンオフで、フォーカスリングをまわすさいに手応えのアリかナシかも好みで選べる。
レンズの映りが一番気になるものの、その前に非常に興味深かったのが、FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」に備わるXD(extreme dynamic)リニアモーター。
このモーターは、 FE 400mm F2.8 GM OSS「SEL400F28GM」のために新開発されたもので、大幅な高推力を実現したといわれるだけに期待値も高く。
聞いてみたところ、当然レンスサイズが違うので、「SEL400F28GM」と全く同じというわけではなく、「SEL135F18GM」に専用設計された小型のもの。
1つユニットに2基、そして2ヶ所のフォーカス群に配置されているので、XD(extreme dynamic)リニアモーターは計4基も搭載しているということになる。
それこそ昔は、レンズうんぬんよりもカメラのAF性能が低かったけれど、今やソニーのαシリーズの高速AFの進化は凄まじくて、とうとうレンズのフォーカシングがボトルネックになる時代。
前後の距離の異なるフォーカスを捉える場合、物理的にレンズ(フォーカス群)が動く以上は、いかにそれを高速かつ高精度に動作させるかが重要になる。
実際、動きのある被写体のフォーカスを捉える挙動を試してみると、もうかなりの高レスポンス。
動画撮影時でも、いったんフォーカスがはずれてから捉える瞬間にススっとフォーカスがあう、これがとても気持ちいい。
しかも、大口径レンズの大きくて重いフォーカス群が動いているはずなのに、非常に静かでほぼ無振動。
FE 85mm F1.4 GM「SEL85F14GM」を使っていると、フォーカスするたびにレンズ内でシュコーシュコーという音が結構聞こえて来てたのに対して、FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」はほぼ無音。
動作している振動もまるで感じることもなくて、静粛性と振動レスで撮影にのぞめるというのはかなりのストレスフリー。
レンズ : FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」
焦点距離:135mm シャッター速度:1/250秒 絞り値:F1.8
露出補正:±0.0EV ISO:100 ホワイトバランス:Manual
ソニーブースでは、FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」にα7RIIIの組み合わせでモデルさんの撮影体験ができるようになっていた。
ボディの性能もあって”瞳AF”を駆使して、誰もが瞳にピントのあった写真を撮れる。
SDカードに入れて持ち帰ることもできるのでこうして自宅に返って撮った写真をじっくり見返すことができる。
その描画性能は、フォーカスがバッチリあえばさすがG Masterレンズというべきか、開放絞りF1.8でも非常に高い解像っぷり。
PCで拡大して、瞳に映るまわりの景色から、まつげの一本一本、メイクのアイシャドーまでもが精細に写っているのがわかると感動しかない。
ちなみにF1.8の被写界深度になると、少し顔を傾けているだけですでに片目(ここでは左目)がゆるやかにボケているのもわかる。
これが大口径レンズの楽しさでもあれば、いちどハマるとその精度にやたらこだわりはじめて些細なブレまでもがいつも気になってしまう病になるので大変。
いちいち等倍拡大して重箱の隅を突くようにチェックしたくなる。
うんちくとして、「SEL135F18GM」のレンズ構成。
色にじみや諸収差を良好に補正し、高い解像感を表現するスーパーED(特殊低分散)ガラスとED(特殊低分散)ガラスを前面に配置、そして美しいぼけ味と高い解像性能の両立を実現するとともに輪線ぼけを大幅に抑制する大口径超高度非球面XA(extreme aspherical)レンズを含む10群13枚。
フレアやゴーストを抑制して、コントラストが高く、黒がしまった、透明感のある高い描写性能を発揮するソニー独自のコーティング技術ナノARコーティングも施されている。
重なり合った11枚の羽は円形絞りによって本当に綺麗な円に見えて、これによりなめらかで美しいボケ味をつくりだす。
これら解像感とボケ味を極める性能を持ち合わせて、G Masterレンズたる称号をもつ基準とされる。
レンズ : FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」
焦点距離:135mm シャッター速度:1/160秒 絞り値:F1.8
露出補正:±0.0EV ISO:125 ホワイトバランス:Manual
浅い被写界深度でもフォーカスしたところについての解像っぷりは見事で非常に気持ちよくてそこはとても伝わってきた。
ただし、残念だったのはFE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」の撮影ブースのレイアウト上、モデルさんの立ち位置からすぐ後ろに木々が配置しているためか、背景のボケ味がうるさくザワザワした感じのものが多くなってしまったのが残念。
あと、スポット光がモデルさんの額に直射してテカってしまうシーンが多々あって、せっかくイイ感じで撮れそうなのに!とジレンマも抱えたり。
もう少し背景のボケ味を活かしたり自由な撮り方ができたらよかったのにと思ったものの、限定された場所で展示されたばかりの人気レンズを大人数でさばくには仕方がないのと、そもそも自分の撮影センスのなさを棚上げにしちゃ駄目だなと思った。
FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」のもうひとつの特徴ともいえるのが、最短撮影距離0.7m。
被写体にこれくらいまで近づける。
レンズ横にあるフォーカスレンジリミッターは、[FULL]・[0.7-2m]、[1.5-∞]の3段階切り替えになっていて、近接撮影専用の[0.7-2m]があるというのもこのレンスならでは。
意外とよれないレンズが多いなか、望遠系の焦点距離135mmで被写体まで70cmまでよれて、最大撮影倍率0.25倍の高い近接撮影能力を発揮して被写体を大きく映し出すことができる。
レンズ : FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」
焦点距離:135mm シャッター速度:1/160秒 絞り値:F1.8
露出補正:±0.0EV ISO:160 ホワイトバランス:Auto
F1.8の開放で撮ると、おおきくよれるだけでなく、フォーカスのあった横一線から前後に大きくやわらかいボケ味が広がる。
やたら手詰まりになりがちな望遠レンズでも撮影できるシーンは確実に多くなると思うと、持ち出す機会もグッと増やせそう。
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FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」は、G Masterレンズならではの高解像とやわらかく自然なぼけ描写をもちながら、高速・高精度・高追従かつ静粛で低振動の高いAF(オートフォーカス)性能も備えていて、まさに使って気持ちいいレンズ。
開放 F値1.8からの高い解像力と、浅い被写界深度での美しいぼけ描写は、ポートレートやブライダル、屋内のスポーツ、ステージといった幅広い撮影シーンで活用しそうで、これはぜひとも手に入れたいところ。
ただし、みるからに作るのが大変そうなレンズで需要に対する量産ができるのかという心配がどうしてもぬぐえなくて、ちゃんと手に入るかが今から気になってしかたがない。
ソニーストアでの先行予約開始は、3月5日(火)10時から。
これは買いだと思ったら、もう迷わず予約しよう。
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●FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」のCP+ソニーブース撮影の作例。
モデル:美咲( @misaki__official__ )さん
レンズ : FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」
焦点距離:135mm シャッター速度:1/160秒 絞り値:F1.8
露出補正:±0.0EV ISO:100 ホワイトバランス:Manual
・他参考画像
モデル:茉莉( @mari._xx )さん
レンズ : FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」
焦点距離:135mm シャッター速度:1/160秒 絞り値:F1.8
露出補正:±0.0EV ISO:100 ホワイトバランス:Manual
・他参考画像
モデル:SONOKO( @__snk22 )さん
レンズ : FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」
焦点距離:135mm シャッター速度:1/160秒 絞り値:F1.8
露出補正:-0.3EV ISO:100 ホワイトバランス:Manual
・他参考画像
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●FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」
FE 135mm F1.8 GM 「SEL135F18GM」
メーカー希望小売価格:235,000円+税
ソニーストア販売価格:未定
●3月5日(火)10時から先行予約販売開始
焦点距離イメージ(mm):135 / 202.5 mm(APS-Cサイズ時)
開放絞り : F1.8
最小絞り : F22
レンズ構成 : 10群13枚
絞り羽根 : 11枚
円形絞り : ○
最短撮影距離:0.7 m
最大撮影倍率:0.25倍
フィルター径 : 82 mm
サイズ : 89.5 x 127 mm
重量 : 950g
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●82mm径に対応するアクセサリー
MCプロテクター「VF-82MPAM」
希望小売価格14,000円+税
ソニーストア販売価格:13,880円(税別)
円偏光フィルター「VF-82CPAM2」
希望小売価格25,000円+税
●2019年4月19日発売
●3月5日(火)10時から先行予約販売開始
ソニーストア販売価格:未定
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●ソニーストア 直営店舗(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)
※ソニーストア直営店(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)にて購入の際、ショップコード「2024001」を伝えていただくと当店の実績となります。
ご購入される方はよろしければ是非ともお願い致します。
ソニーショールーム / ソニーストア 銀座
街の中心にある銀座四丁目交差点に面したGINZA PLACE(銀座プレイス)4階~6階。
東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線「銀座駅」A4出口直結
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 札幌
地下鉄「大通駅」12番出口から徒歩1分。4丁目交差点すぐ
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 名古屋
名古屋市営地下鉄栄駅サカエチカ8番出口。丸栄百貨店南隣
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 大阪
大阪駅/梅田駅から徒歩5分程度。ハービスエント4階
営業時間:11:00~20:00
ソニーストア 福岡天神
西鉄福岡(天神)駅南口から徒歩5分。西鉄天神CLASS
営業時間:11:00~20:00