2.5インチSSDを2コ使って、VAIO typeZでRAID0にチャレンジ(失敗編)
VAIO typeZの1.8インチSSDを搭載したモデルに、
変換ケーブルを使って2.5インチSSDを付けようとして
ものの見事に粉砕したという話。
まず、
・VAIO typeZにSLCタイプのIntel製「X25-E」を載せてみる。(その1)
で記述したけれど、
VAIO typeZをVAIOオーナーメードで、
SSDを搭載したモデルをカスタマイズした場合、
SSDが、1基か2基かにかかわらず、
内部に採用されているSSDは、2.5インチサイズではなく、
1.8インチのSamsung製「MCBQE64GFMPP-MVA」が採用されている。
そこで仮に、
SSD搭載モデルから別のSSDへと換装してみようとした場合、
元のSSDが収まっている場所は、
もともと2.5インチのストレージが収まるスペースと同じ場所なので、
単純に考えれば、
2.5インチSSDへの換装が出来るんじゃないか?
と思えてしまう。
だけど、
それがそうも簡単にいかない事情がある。
というのも、
1.8インチSSDに採用されているインターフェースは、
現行の2.5インチのHDDやSSDに採用されている「シリアルATA」ではなく、
「MicroシリアルATA」となっている。
「シリアルATA」と「MicroシリアルATA」は、
同じシリアルATA規格でも、
物理的にコネクタの形が違っているために互換性がなく、
そのために、
2.5インチSSDのシリアルATAタイプを用意しても、
1.8インチSSDを搭載しているVAIO typeZのコネクタには
接続できない。
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だから、
「MicroシリアルATA」と「シリアルATA」を橋渡ししてくれる
変換するケーブルが出てくればいいのになんて思っていたら、
それらしき物を発見!
それが、
センチュリーから出ている
「MicroSATA-SATA変換ケーブル(MSATA-SATA)」
というもので、
これはイケるかも!?
と思って、詳しく内容を確認せずに反射的に2本購入。
これがそもそもの失敗の始まりだったんだけど・・・
用意したのは、
Intel製のSSD(SLC)「X25-E」を2コ。
このケーブルで変換して、
超爆速、「X25-E」RAID 0になったVAIO typeZを見てみたい
という欲望だけ。
さすがに、
2.5インチSSDを2つと、変換ケーブル2本分を、
VAIO typeZの本体内に収めるのは無理。
殻を割って基盤むき出しにして削ったりすれば、
入らなくはなさそうだけど、
あまりにもイレギュラーな事はしたくないので
あくまでも実験的なものとしてくらいで。
【変換ケーブルのMicroSATA側(画像左)とSATA側(画像右)】
でも、
ここまで用意しておいて
その計画は、
ケーブルを袋から取り出して
変換ケーブルのコネクタを見て、
すぐに無理なのだと気づかされた・・・orz
自分の都合のいい思い込みというか、
ハッキリ言って、きちんと確認しなかった自分が悪いだけの話で、
「MicroSATA-SATA変換ケーブル」のコネクタ形状と、
2.5インチSSDやVAIO typeZとの
コネクタ形状のオスメスの相違に
気がつかなかっただけ。。
何故ダメなのかは以下。
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シリアルATA規格(以下SATA)では、
信号をやりとりする7ピンのコネクタ、
電源をやりとりする15ピンのコネクタ
の2つから、
MicroSシリアルATA規格(以下、MicroSATA)では、
信号をやりとりする7ピンのコネクタ、
電源をやりとりする9ピンのコネクタの
2つから構成されている。
Intel製のSSD「X25-E」をはじめとして
2.5インチストレージのSATAの
コネクタ形状は、7ピンのオスと15ピンのオス。
変換ケーブルのSATA側は、
7ピンのメスと15ピンのオス。
信号線の7ピンは、オス⇔メスでつながるものの、
電源線の15ピンが、オス⇔オスなので、
接続できない。
VAIO typeZ側のインターフェース形状は、
7ピン+9ピンのメス。
変換ケーブルのMicroSATAの形状も、同様に7ピン+9ピンのメス。
こっちもメス⇔メスなので接続できない。
頭の中のイメージでは、
こんな↑具合につながる予定だったけど、
残念ながら、「MicroSATA-SATA変換ケーブル」では、
それはかなわなかった。
電源供給とかは大丈夫なのな?
という心配もあったけど、
そこにたどり着くことなく断念。
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せっかくここまでやったので逆パターンも。
Samsung製「MCBQE64GFMPP-MVA」を、
通常のシリアルATAに変換して
VAIO typeZにつなげるかの実験。
「MicroSATA-SATA変換ケーブル」本来の使い方だけに、
1.8インチSSDのMicroSATAのコネクタ形状は、
7ピン+9ピンのオス、
変換ケーブルのMicroSATA側のコネクタ形状は、
7ピン+9ピンのメスなので、
ピッタリと接続できた。
今度は、
VAIO typeZ側のSATAとつなごうとしたところ、
コネクタ形状は、7ピンと15ピンのメス。
変換ケーブルのSATA側は、
コネクタ形状は、
7ピンのメスと15ピンのオス。
オスメスで接続できるかどうかだけで言ううと、
15ピンはオス⇔メスだけど、
7ピンがメス⇔メスなのでつながらない。
それ以外にも、変換ケーブルの15ピンのコネクタの幅が
かなり大くて隣の9ピンと干渉するという問題もあるし、
どっちにしても接続する事は難しい。
よって、
MicroSATAを採用した1.8インチSSDを、
この変換ケーブルに頼って
VAIO typeZに装着する事はできないという結果だった。
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MicroSATAのSSDをデスクトップで利用するのなら、
この「MicroSATA-SATA変換ケーブル」は便利だけど、
ノートPCへの流用はちょっと難しい。
ケーブルを改造という手がないわけでもないけれど、
無理やりピン配列を変更する技量も度胸もないので、
今回はここで終了。。
SATA側が、7ピンの15ピンのメス、
MicroSATA側が、7ピンと9ピンのオス、
という変換ケーブルが現れたら
再度チャレンジしてみる予定。
いつか「成功編」という記事が書けますように・・・
【VAIO typeP特集ページ】
【VAIO typeT特集ページ】
【VAIO typeZ特集ページ】
8件のコメント
こういうチャレンジャーな記事大好きです!
ぜひ次は成功編になるといいですね
Good JOB!
なかなか大変でしたね(^_^;)
本当に買っちゃったんですね!
流石です。
本来の用途から考えれば当然といえば当然ですよね・・・
そういえば、なんでMicroSATAはあんまり普及しないんでしょうね
>笑いさん
ありがとうございますm(__)m
使えそうなケーブルが手に入ったら、再チャレンジしてみたいと思いますw
>Yoshinobuさん
ありがとうございますm(__)m
うまくいかなかったのでガックリですが、絶対にまたチャレンジしてみますねw
>nyaaさん
いえもうお知らせいただいたからには人バシラーとしてはぜひやってみないとと思いまして(笑)
ちょっと浅はかでしたけど、こういったケーブルはもしかしたらまたどこかが出してくれるかもしれませんから、まだまだ希望は捨ててませんよーw
そうなんですよねー、
MicroSATAの1.8インチSSDにしても数えるくらいしかなくて、選択肢の幅がないですよね。
こっちが充実すれば、変換ケーブルとかもサラっと出てきそうな気もするんですけどね。
ジャンクで東芝製64Gbの1.8インチサイズSSDを偶然手に入れました。
コネクターの構造も2.5インチHDDと異なり、MicroSATAだと判明し
たのでぐぐっていたらこのサイトを拝見できました。
うまくいった事を自慢げに発表しているHPが多い中、大変に苦労され
うまくいかなかった事も整理され書かれているので感心しました。
AREAという製造メーカから世田谷電器シリーズの変換として
MicroSATAとSATA変換基板が現時点では発売されています。
この頃こういうものがあれば、簡単に改造が出来たと思います。
但し、この記事を拝見するとスペース的に難しいかも知れません。
どなたかがコメントしていましたけれど、需要が多くなれば
隙間を扱うメーカーから発売されるのでしょうね。
http://www.area-powers.jp/denki/supply/slsa.htm
>Takaさん
いえいえ、もう本当はどうだ!と書きたかったんですが、いざパーツをそろえてチャレンジしてみたら、うわぁぁ(汗という事になってしまいました。。
で、くやしいので、失敗したのも記事にしちゃえと(笑)
お知らせいただいた変換基盤拝見いたしました。
スペース的な問題は確かにありますが、やはりこういった便利グッズを発売してくれるメーカーが現れてくれるんですねw