「EasyBCD」を利用してtypeT(TZシリーズ)をマルチブートで使ってみる。
・VAIO typeT(TZシリーズ)に使えるSSDはどれだ?(前編)
・VAIO typeT(TZシリーズ)に使えるSSDはどれだ?(後編)
・VAIO typeT(TZシリーズ)に、2.5インチと1.8インチのSSD2つを同時に付けられるか実験。
という流れでやってきて、
TZシリーズ2.5インチHDD単体モデルに、
「1.8インチSSD」と「2.5インチSSD」を装着する事はできて
その両方とも利用できるのだけど、
その代わりというか制約が1つあって、
必ず「1.8インチSSD」が起動側になってしまう。
別にそれでもかまわないんだけど、
でもやっぱりシリアルATA接続できて
かつ転送速度の速い「2.5インチSSD」をメインにしたくて
じゃあどうするかなと。
で、思いついたのが
必ず「1.8インチSSD」側を読みにいくのなら、
OSを読む前のブートローダーから道筋をつけて
「2.5インチSSD」側に誘導できないかという事。
今、
「1.8インチSSD」にも「2.5インチSSD」にも
それぞれにOSを入れてある状態にしている。
【TZシリーズに装着したSSDの中身】
「1.8インチSSD」・・・Windows Vista
「2.5インチSSD」・・・Windows 7
ここで、
必ず起動してしまう「1.8インチSSD」のWindows Vistaに
マルチブート出来るアプリを突っ込んで、
そこから切り替えて
「2.5インチSSD」にあるOSを起動してみようと。
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【マルチブートの設定を簡単にいじれる「EasyBCD」】
まず、利用するのはWindows Vista以降のOSのマルチブート設定を
編集できる「EasyBCD」というフリーソフト。
Windows Vista以降の場合、
ブートローダーというWindowsを起動させるプログラムが、
ブート構成データ(Boot Configuration Data)BCDストアという
領域に保存されていて、
そこでWindowsの起動の管理をしている。
一般的にそこをいじろうとすると面倒なんだけど、
「EasyBCD」を使うと、
BCDストアをソフトから編集できて、
起動OSの優先順位を入れ替えも、
簡単にメンテナンス出来てしまう。
そもそもは、
XPとVista、Vistaと7といった具合にマルチブート化した場合に
PCを起動すると、
Windowsブートマネージャーで、
後から入れたOSが自動的に起動してしまうとか、
OSの選択待ち時間の30秒設定がうざい!
といった不満を解消してくれる
メンテナンス性に優れたソフト。
なので、
TZシリーズを持ってない人には全く関係ないような話でもなくて、
単純にマルチブート編集ソフトを使う記事だと思って
以下を読み進めると
かなりなお役立ちソフトかと思われる。
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まずは、
「EasyBCD」をダウンロードする。
現時点でのバージョンは、1.7.2。
そしてインストールして起動したら
まずやる事は、念のために今現在の設定をバックアップしておく事。
メニュー左にある「Manage Bootloader」をクリック。
ここでは、
Vistaブートローダーのインストールやアンインストールと、
ブートローダーのバックアップと復元ができる。
今の状態をバックアップするので、
保存しておきたい場所を指定して、
[Backup Settings]をクリック。
おかしくなったら、保存先を指定して
「Restore Backup」をクリックすれば復元される。
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ブートメニューに表示されるOSを登録や削除するのが
「Add/Remove Entries」。
OSを新たに登録する場合、
Add an Entryにある
Windowsの種類をプルダウンから選んで、
名前とドライブを追加登録できる。
ちなみに、
MacやLinuxといったWindows以外のOSも追加出来る。
登録されたOSの登録は、
ブートメニューに並ぶ順番に反映するので、
表示する順序を変えたい場合は、
ここの「↑Up」「↓Down」で変更できる。
ただし、
一番上に表示させても起動順になっているわけではない。
削除したい場合は、[Delete]をクリックした後に、
[Save]ボタンで確定させて削除される。
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規定のOSを選択したり、設定をいじれるのが「Change Settings」。
Global Settingsから、
Defoult OSに表示されたものが起動OSになる。
プルダウンで登録したOSが選択可能なので、
起動させたいドライブのOSを選択する。
自分の場合、
ここでDドライブと認識されている
Windows7がインストールされた「2.5インチSSD」を
選択したという事になる。
さらに、
[Bootloader Timeout]にある数値をいじると、
自動的に起動されるまでの秒数を変更できる。
デフォルトでは30秒なので、
短くしたければ5~10秒程度にしてしまえば良い。
[Save Settings]すると設定される。
また、
Entry-Based Settingsでは、
プルダウンで、登録したWindowsを選んで、
Nameのテキスト欄に自由に文字を入力できて、
その文字が、そのままブートメニューに表示される。
入力し終わったら[Save Settings]をクリックするのを忘れずに。
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最後に、
設定された状態を確認できるのが、「View Settings」。
今回の例では、
自動起動するまでの時間は10秒、
起動OSは、Windows7。
1つ目のOSが、Windows7で、
これはDドライブとなる「2.5インチSSD」
2つ目のOSが、Windows Vistaで、
こちらはCドライブとなる「1.8インチSSD」
を示している。
これで設定は終了。
早速、
TZシリーズを再起動してみると・・・
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VAIOの起動ロゴが現れたあと、
「Windowsブートマネージャー」が現れる。
「EasyBCD」で設定したとおりに、
・Windows7
・Windows Vista
という並び順になっていて、
10秒からカウントダウンを開始している。
そして、
「2.5インチSSD」に収まっているWindows7を選択すると、
いとも簡単に、Windows7が起動。
「1.8インチSSD」の中にできたブートローダーから、
マルチブートで、「2.5インチSSD」を指定すれば、
何の問題もなく「2.5インチSSD」を
システムとして利用可能な事が確認できた。
当たり前といえば当たり前なんだけど、
実際にやってみて出来るまでは気がすまなくて。
ひとまずは
TZシリーズ2.5インチHDD単体モデルに、
「1.8インチSSD」と「2.5インチSSD」の2つを装着して
かつ、
「2.5インチSSD」でOSが利用できる方法が見つかったという事でスッキリ。
後は、
「1.8インチSSD」をデータ領域として使おうと思ったら、
もっと大きな容量を選択すべきだとか、
マルチブートで使う必要がないのなら
もうちょっとやるべき事はありそうだなとか考えつつ。
また、進展があったら掲載予定。
【VAIO typeP特集ページ】
【VAIO typeT特集ページ】
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