ドライバーも進化したデジタル方式のノイズキャンセリングインナーイヤー「MDR-NC300D」
インナーイヤータイプの
デジタルノイズキャンセリングヘッドホンがソニーから初登場。
・高精度なデジタルノイズキャンセリングヘッドホンにインナーイヤータイプ登場
デジタル処理をするノイズキャンセリングヘッドホンというと、
ヘッドバンドタイプの大型な「MDR-NC500D」というのが有名で、
ANAの国際線ファーストクラスの一部に採用されているほどに
そのノイズキャンセリング能力は評価されている。
それから、
4月に発売されたウォークマン“Xシリーズ”に採用され、
今回、インナーイヤータイプでも
デジタルノイズキャンセリング機能を持つタイプが登場となった。
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【徹底したノイズキャンセリング】
ノイズキャンセリングの仕組みは、
ヘッドホンについたマイクから外周の騒音を取り込んで
その音と逆位相の音をヘッドホン内に発生させて
打ち消し合う事でその騒音を減少させるというもの。
デジタル方式になると
その打ち消しあう音の精度がアナログ方式よりも高くなり、
より効率よく外周の音を軽減させる事ができて、
「MDR-NC300D」では、
約98.4%という高い低減率を実現する。
ノイズキャンセリングをすると言っても、
例えば、飛行機の中とか、電車やバスの中、
オフィスや勉強部屋のような室内といった場所では
それぞれに騒音の質というものがあって、
その特性にあわせた周波数とキャンセル量を調整する必要がある。
それを、
中低音域重点型や超低音域重点型、広域型
といった具合に3つのパターンが登録されていて
ノイズキャンセリングヘッドホンが、
自動的にその場所で、
より効果的なモードへと切り替わるので、
ユーザー側で特に操作をする必要もなく
効率の良いベストな効果が得られるという
非常に効率的な機能を発揮するようにできている。
さらに、
耳の形というは人それぞれで、
イヤーピースと耳にはどうしてもスキマができてしまって
そこからの空気漏れが
ノイズキャンセリングの効果に影響を及ぼしてしまうので、
そういった時には、
「ノイズキャンセリング調整機能」を使って
調整をする事でより効果的なノイズキャンセルの効かせ具合を
個別に調整する事もできる。
といった具合に、
徹底的にノイズキャンセリングに対して
こだわりを持たせてるのがよくわかる。
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【コントロールボックスに収められた技術】
大きなヘッドバンドタイプなら、
ノイズキャンセリングの機能や電源を
よりスペースのあるイヤーパッドを利用すれば良いけれど、
インナーイヤーでは同じようにはいかない。
じゃあどうするかというと、
インナーイヤーの場合のノイズキャンセリングの要は、
途中にあるコントロールボックスにある。
ここに、
DNC(デジタルノイズキャンセリング)ソフトウェアエンジンと
AIノイズアナライザ、
フルデジタルアンプ「S-Master」を1つのチップに集めて
コントロールボックスを小さくして
初めてインナーイヤーでも
デジタルノイズキャンセリングを実現。
電源は、
このコントロールユニット内に単3電池1本を収めて
約20時間駆動。
それから、
単なるデジタルノイズキャンセリング機能だけでなく、
フルデジタルアンプ“S-Master”を搭載して
音声をギリギリのヘッドホン出力部分までデジタル処理することで
より原音に近い音を耳へと届ける技術も投入。
ノイズキャンセリングヘッドホンは、
どうしてもキャンセリングした際に再生する音、
特に低音域に少なからず影響を与えてしまっていて、
それを、デジタルイコライザーという機能で
抑えつつも高音質化をはかっている。
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【16mm大口径ドライバーのノイズキャンセリング用イヤホン】
ドライバーユニットは、
その形状を見てわかるとおり、MDR-EX700SLを彷彿させる
直径16mmの大口径ドライバーユニットを
耳の穴に対して垂直に挿入して装着するタイプ。
ノイズキャンセリング用のマイクを装備しながら
広いダイナミックレンジを実現、
再生周波数帯域は6Hz~24kHz、
感度は103dB/mW、インピーダンスは16Ωとなる。
音質を左右するイヤーピースは、
耳に当たる部分は柔らかく、音の通る部分は硬くする事と、
さらに
高さと大きさの違いのあるものを7種類用意して、
より耳にフィットして密閉度を高める事で、
音質の劣化しないかつ長時間付けていても疲れないベストな状態を作りだせるようにもなっている。
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この「MDR-NC300D」があれば、
手持ちのオーディオプレーヤーが、
あっという間に、
高いノイズキャンセリングとデジタルアンプの高音質を楽しめる
高級プレーヤーへと変貌させる事ができる
とても魅力的なグッズ。
特に魅力的なのは、
今までのインナーイヤータイプのノイズキャンセリングヘッドホンは、
長らく13mmのドライバーユニットのカナル型イヤホンだったのに
「MDR-NC300D」では、
集音マイクをもったイヤホンも高音質を追求したテコ入れがされて
16mmドライバーになっている事。
もちろん
手持ちのiPhoneやPSPでもtypePでも、
「MDR-NC300D」をヘッドホン出力に差し込みさえすれば
その恩恵に預かれてしまう。
価格がなかなかに高価だったり、
コントロールボックスが微妙に邪魔くさかったり、
電池駆動で20時間はどうなんだ?
という実用部分でのネックはありつつも、
ヘッドバンドタイプよりははるかに携帯性は高いので、
手持ちのオーディオプレーヤーをそのままにステップアップするには、
最適なイヤホンの1つになれる気がする。
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ウォークマン“Xシリーズ”を持つ身としては、
すでに本体内にデジタルノイズキャンセリング機能を持ってしまってるから
その途中のコントロールユニットを使わずに、
直接、集音マイクのついた16mmドライバーを持つイヤホンを接続しても
ノイズキャンセルを機能させながら
大口径のイヤホンを味わえるのだとすれば、これはものすごく魅力的。
使えるのならそれだけで買ってしまいたい。
というかいっその事、
“Xシリーズ”ユーザー向けに、
このイヤホン部分だけを販売してくれるとうれしいのだけど。
2件のコメント
16mmドライバーだと聞いて驚きました!
Xシリーズで使えるかどうか気になりますよね。
使えるなら買っちゃうかなあw
>PAWKYさん
ですよねw
そのまんま使えるならすっごく良いと思っちゃいました。
これはぜひ試してみなきゃですねw