「VAIO Xシリーズ」を分解してSSDを換装してみる(前編)
「VAIO Xシリーズ」にはSamsung製の高速なSSDが採用されてるけど
IntelのSSDを載せたらほんの少しでもさらに高速化する余地はあるのか?
が知りたくて、バラして換装してみる。
【CAUTION!注意!】
本体を分解して故障させると、
ソニースタイルの保証、メーカー保証対象外のため
有償修理、もしくは修理不能となる可能性があります。
この記事を読んで同様の事をして、
万が一生じた損害は全て自己責任となり、
当方やメーカーは一切その責を負いません。
その事を承知いただいた場合のみ
以下どぞ。
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何よりも先にしておく必要があるのは、
Xシリーズから光学ドライブを使って
リカバリーディスクを作成しておく事。
DVD-Rなら2枚で収まるので
まずはリカバリーの作成。
それから本体の分解に入る。
Xシリーズの開発の人から話を聞く時に
分解手順を見てた事もあって
大体のバラし手順はわかっているというか、
比較的Xシリーズの構造がシンプルなために
意外と作業はしやすかった。
けど、本体にほんの少しでも傷を付けると大変なので
細心の注意を払って作業をする。
まずは、本体をひっくりかえして
底面にあるネジをはずす作業。
液晶天板が土台と接触した状態になって
作業中に天板に傷がつく可能性が高いので
通常は柔らかい素材のシートを敷いておく。
バッテリーをはずしてネジをはずす。
底面を見るとそのままネジが見えているので
それを単純にはずせば良い。
注意しておくべき点として
ネジに2種類あって、
ほとんどが短いネジになっているものの(赤色)
後方の角の2箇所だけが長いネジになっている(オレンジ)。
この違いを知らずにイッキにはずすと
後で長さの違うネジが出てきて混乱するので
覚えておいたほうが良い。
それと、中央右には隠しフタがしてあって
そこにもネジがとまっているので(緑色)
はずしておく必要がある。
ネジがはずれたら
今度はバッテリーをとりはずした両サイドにあるフックをはずす。
底面カバーの穴のあいた部分に
竹ベラのような本体を傷つけない細長いもので
ツメを押し込んでひっかかりをはずす。
それから、底面のカバー全体を
ゆっくりと後方にずらして、内部でひっかかっているロックを
はずしつつ持ち上げると
底面のカバーがズボっとはずれる。
後方部分のツメは浅いので比較的はずしやすいのだけれど、
バッテリー部分の両サイドにある先端の部分が
なかなかしぶとくひっかかってる時があるので
カバーを割らないように慎重にかつ
じっくりと力を入れてずらしてやる必要がある。
最初はとまどうけど慣れると
2回目以降は簡単に思えてくる。
全体に透明な絶縁シートがくっついているので、
これをゆっくりと剥がしてやる。
そうすると、
右側にマザーボード、中央にSSD、
左側にワイヤレスWANのモジュールや特別に作ったというD-Sub15ピンやイーサネット端子の大きく3つにわかれているのがわかる。
中央にあるSSDをとりはずしてみる。
SSDをとめているカバーに、
電池ユニットが貼りついているのでまずこれをはずしておいて、
シリアルATAからつながるフレキケーブルを
本体からとりはずす。
本体側のフレキケーブルは、小さなプラスチックのロックを
上に向けて解除してやればスムーズに抜ける。
そして、SSDカバーについているネジを一つだけはずして
ゆっくりと持ち上げると
本体からガイドバーごとSSDが取り出せる。
ガイドバーには3箇所ほどネジでSSDを固定してあるので
それをはずす。
ネジ山はシールで目隠ししてあるので
それを剥がさないとネジは見えてこない。
使われているSSDは、
128GBなら「MMCRE28GFMXP-MVB」、
256GBなら「MMDPE56GFDXP-MVB」。
64GBをチョイスすると、
SanDisc製のSSDになっていてインターフェースが
パラレルATAになっているので注意。
今回用意したIntel製の1.8インチSSD「X18-M」
50nmプロセスのタイプなので、
あまり新しいとはいえないけれど
ランダムアクセスのスピードが高速で
Xシリーズの本体内部で「SATA-PATA変換ボード」を介しているとはいえ
もしかしたら体感速度的な向上が得られるかもしれない。
Xシリーズに装着されるSamsung製SSDは基盤剥き出しのままで
アームに固定されていたので
Intel「X18-M」の殻付き状態では取り付けが不可能。
なので、殻割りして中身だけをカバーにつける事に。
(SSDは、殻を割るとメーカー保証が受けられなくなるので注意。)
素の状態でSSDを比べてみると
Intel「X18-M」のほうが若干コンパクトながら、
ネジ穴の位置とか切れ込みの位置が微妙に違う。
この微妙な差が結果としては
ガイドバーのネジ穴の位置と合わなくなってしまっていて
固定しないと中でグラグラしてしまう可能性が高いので
絶縁テープか何かを使ってSSDをケースへ固定してやる必要が出てくる。
そして、本体に装着する事が出来てしまえば
後は全て元通りに組み上げていけば良い。
ちなみに、
Intel「X18-M」の殻を割らずにつけられないものだろうか?
と思って、ためしに
ガイドバーのない状態で直接本体へくっつけてみた。
微妙にSSDの厚みがあって
底面カバーと干渉してしまいそうなギリギリな大きさで、
絶縁シートを元にもどして底面カバーをハメてみると
どうにかこうにか装着できそうな雰囲気。
でも中で接触はしているだろうし
若干無理があるのであまりお勧めはできない。
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Intel「X18-M」を装着したXシリーズが完成したら
後はリカバリーをするだけ。
前もって作っておいたリカバリーディスクを
ディスクドライブにセットして
Xシリーズの電源を起動、
VAIOロゴが出ている最中にF11キーを押すと
windowsブートマネージャーが出てくるので、
「VAIOリカバリセンター」を選択してエンターキーを押す。
そうすると
ディスクから読み込みを始めてリカバリー画面へと移行。
ウィザード画面で
作成するドライブを1つか2つにしたり容量を配分したり、
リカバリー領域を残すか削除するかの選択もできる。
後は、リカバリーを開始して
Windows7の初期セットアップを済ませれば完了。
どんなパフォーマンスかどうかは
後編に続く。
5件のコメント
ランダムが得意なIntelはボトルネックの分を考慮すると、差が結構際立つかもしれませんね
>nyaaさん
おっしゃるとおりですね、まぁ母体が母体なので体感が変わるかどうかは別として、ベンチマークテストはぜひやってみたいと思いますw
この後編は何時でますか?楽しみにしています!
>Eeeさん
楽しみにしていただいて光栄ですm(__)m
すみません、週末はいつもてんてこまいしてまして、なかなかアップができませんが早いうちに後編を掲載したいと思います(^_^;)
IntelX18-Mの分解でここに辿り着きました。
殻割りして中身だけを取り出したいのですけど、
ねじ穴らしき穴もなくてどうやって分解されたのでしょうか?!