新VAIO Zシリーズは、薄く軽くなってもパフォーマンスは上がっているのか?(基本スペック&ストレージ編)
・新VAIO Zシリーズのを手にした時に感じる軽さと薄さ、そして質感の感動。
・使いたい時に思い通りに気持よく使える、それが新VAIO Zシリーズ!
の続き。
新VAIO Zシリーズ(Z21)がどれほどのパフォーマンスを持っているかを知る上で
そのスペックと基本ベンチマークソフトで数値化して確認する。
まずは、VAIO Zシリーズ(Z21)については、
異なる性能を持つ二種類のスペックからチェックしてみる。
■VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『カーボンブラック』
OS : Windows 7 Ultimate 64ビット 正規版 (SP1)
CPU : Core i7-2620M(2.70 GHz)
メモリー : 8GB
ストレージ : 第3世代 SSD RAID 約256GB
チップセット: インテル HM67 Express
グラフィック: インテル HD Graphics 3000(内蔵)
AMD Radeon HD 6650M(PowerMediaDock)
■VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『ゴールド』
OS : Windows 7 Home Premium 64ビット 正規版 (SP1)
CPU : Core i5-2410M(2.30 GHz)
メモリー : 4GB
ストレージ : 第3世代 SSD RAID 約128GB
チップセット: インテル HM67 Express
グラフィック: インテル HD Graphics 3000(内蔵)
AMD Radeon HD 6650M(PowerMediaDock)
ちなみに、これはカーボンブラックの本体にPowerMediaDockを
装着した状態でのデバイスマネージャ。
新Zシリーズの内部構成が把握できる。
例えば、Core i7-2620MはデュアルコアxHyperThreadingで4つプロセッサーが表示されているだとか
PowerMediaDockを装着していることで、ディスプレイアダプターに、
Mobile Intel HD Graphicsに加えて、AMD Radeon HD 6550が追加されれていたり
光学ドライブに、Optiac BD RW BD-5840H SCSI CdRom Deviceと表示されている。
ストレージに関しては、
前モデル(VPCZ1)のSSD RAIDを第1世代として、
新モデル(VPCZ2)の店頭モデルのSSD RAIDを第2世代、
VAIOオーナーメードモデルのSSD RAIDを第3世代と呼んでいる。
そのVAIOオーナーメードモデルの第3世代SSDには
128GB、256GB、512GBの3つの容量が存在して、
総容量としては、順に、約119.25GB、約238.48GB、約476.94GB
となっている。
リカバリー領域は、
OSの違いや付属ソフトウェアの違いもあるけれど
約12.77GB~14.95GBが割り当てられている。
システムドライブとしては、リカバリー領域をのぞいた容量と
OSやその他のアプリが占有している部分を差し引いた残量は以下のようになる。
(こちらも個体差、プリインストールで変化するのであくまでも参考値として。)
128GB・・・システム約106GB、残容量約72GB前後
256GB・・・システム約223GB、残容量約181GB前後
512GB・・・システム約512GB、残容量約428GB前後
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<プロセッサーとグラフィックスの確認>
新ZのCPUは、32ナノメートルプロセスルールのCore iシリーズ(Sandybridge)を採用。
CPUコアはデュアルコアで、
HyperThreadingにより4スレッドもの同時処理が可能になっていたり、
単独作業では一つの動作周波数を上げて高速処理させるターボブーストが可能で
その時々の状況に分けて最良のパフォーマンスが発揮できる。
新Z最上位のCPUとなるのが「Core i7-2620M」で
動作周波数は2.70 GHz、ターボ・ブースト時は最大3.40GHzとなる。
2次キャッシュは256KB×2で、3次キャッシュが4MB。
TDPは35Wの通常電圧版と呼ばれるものとなる。
また、今回もう1機種のCPUは、「Core i5-2410M」で
動作周波数は2.30 GHz、ターボ・ブースト時は最大3.90GHzとなる。
2次キャッシュは256KB×2で、3次キャッシュが3MB。
TDPは35W。
ちなみに、エントリーの「Core i3-2310M」では
動作周波数は2.10 GHz、3次キャッシュ3MBとあまり変わりがないように思えるけれど
こちらにはターボブーストがないところには注意が必要。
内蔵グラフィックスに関してもインテル HD Graphics 3000という事には変りないけれど、
コアクロックについて上位「Core i7-2620M」、「Core i5-2540M」、「Core i5-2520M」の
最大クロックは1300MHzなのに対して、
「Core i5-2410M」の最大クロックは1200MHz、
「Core i3-2310M」の最大クロックは1100MHz、
と違いがあるため、
本体単独で持ち運ぶ場合のグラフィックのパフォーマンスに多少の差が出る事にも注目したい。
PowerMediaDockを装着すると、
LightPeak技術により外付けながら「AMD Radeon HD 6650M」が動作する。
GPU Clock :725 MHz
Memory Clock :900Mhz(128bit)
Shader Clock :600 MHz
専用のビデオメモリーは1024 MB。
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<第3世代SSDのパフォーマンスを知る。>
まずは、第3世代と呼ばれるSSD RAIDのパフォーマンスを計測。
容量毎にパフォーマンスの差があるようなので、
128GB、256GB、512GBでのベンチマーク数値と
前モデル(VPCZ1)のクアッドSSD、前々モデル(VGN-Z93)のSSD RAIDとも同時に比較してみる。
●CrystalDiskMark3.0(x64 Beta3)
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)【128GB(64GB ×2)】
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)【256GB(128GB ×2)】
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)【512GB(256GB ×2)】
参考:VAIO Zシリーズ(VPCZ11)【512GB(128GB ×4)】
参考:VAIO Zシリーズ(VGN-Z93)【512GB(256GB ×2)】
前モデル(VPCZ11)と比べてまずわかるのは
シーケンシャルの読み込みスピードが伸びている事と
書き込みのスピードについては256GB、512GBが非常に高速になっているという事。
そして、まさに128GB、256GB、512GBと
性能は同一ではなくてそれぞれに特性がわかれている。
128GBは、シーケンシャルの読み込みのスピードは高いものの
シーケンシャルの書き込みスピードはあまり伸びていない。
と言いながらも4Kのランダムアクセスが非常に高速になっている。
256GBは、読み込みも書き込みもどちらも非常に高速。
シーケンシャルもランダムも総じて高速。
512GBは、読み込みのスピードが3つのうちで低くなっているけれど
元母体の数値が高いため、体感は爆速。
逆にシーケンシャルと512KBの書き込み速度が非常に高速になっている事と
4K(QB32)も飛び抜けて高速。
当時、非常に高速だと思っていた前々モデル(VGN-Z93)のSSD RAIDも
こうして比べるといかに新モデル(VPCZ21)が進化したかがよくわかる。
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●HD Tune Pro 4.61(読み込みテスト)
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)【128GB(64GB ×2)】
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)【256GB(128GB ×2)】
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)【512GB(256GB ×2)】
参考:VAIO Zシリーズ(VPCZ11)【512GB(128GB ×4)】
参考:VAIO Zシリーズ(VPCZ11)【512GB(128GB ×4)】
HD Tune Proでの読み込みベンチマークでは、
128GBや256GBが安定した速さを出しているのが見え
512GBは若干のばらつきがわかる。
ファイルベンチを見ると今度は、
書き込み速度は512GB、256GBが高速なのがよくわかる。
それと比較すると128GBは低め。
とは言いながらも棒グラフでの比率になっているので
128GBの場合は読み込み最大約1000MBと突出しまくっているせいで書き込みが低く見えるだけで
よくよく見ると前モデル(VPCZ1)では
読み込み最大約500MB、書き込み最大400MBで推移しているのと比べると
128GBですら相当に高速だとわかるし、
512GBの読み込み最大約900MB、書き込み最大750MBというのはやはり驚異的。
読み込みのランダムアクセスは、
Randomの値と比較すると、
前々モデル(VGN-Z93)が545IOPS(約272MB/s)、
前モデル(VPCZ1)が562IOPS(約280MB/s)、
512GBが、562IOPS(約280MB/s)、
256GBが、927IOPS(約470MB/s)、
256GBが、935IOPS(約474MB/s)
と、やはり新Zの128GB、256GBの異常な高速性が見て取れる。
こうなると、
書き込みのベンチマークや、書き込みのランダム数値の詳細が知りたくなるところだけど
このHD Tune Proで書き込みの値を計測するには、
OSの入っていない素のSSDでしか計測できないので知る事はできないのが残念。
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次回は、
基本的なPC性能に焦点をおいたベンチマークに入る前に
PowerMediaDockについて書いてみる。
続く。
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