Androidベースの“ウォークマン”Zシリーズが音楽プレーヤーとして出来る事。
・“ウォークマン”Zシリーズは、SonyTabletとウォークマンのフュージョン(融合)!?
・“ウォークマン”Zシリーズの初期セットアップとAndroidとしての中身。
の続き。
次は、Androidベースで出来てる“ウォークマン”Zシリーズを
普通の音楽プレーヤーとして使ってみる。
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●多彩な表現ができる専用アプリ「W.ミュージック」
“ウォークマン”Zシリーズで音楽を聴くのは、
「W.ミュージック」というウォークマン専用のアプリを使う。
本体のホーム画面の下の一覧中央にある「W.ミュージック」をタップ、
もしくは、ウィジェットをタップすると、「W.ミュージック」アプリが起動する。
「W.ミュージック」の基本画面としては、
大き分けて「ライブラリ」、「おまかせチャンネル」、「カバーアートビュー」の
3つの再生メニューから
初期起動時は、「ライブラリ」のアルバムとして表示されていて、
というかほぼここから使うのがデフォルト。
タップすると、アルバムの見え方がジャケットが並ぶのグリッドビューか、
一行づつジャケットとアルバムタイトルが並ぶリストビューの
いずれかに交互に切り替わる。
この「ライブラリ」のアイコンをタップすると、その下にさらに、
全曲、アルバム、アーティスト、ジャンル、リリース年、最近追加した曲、プレイリスト、フォルダ
という項目が表示されて、ここからさらに表示方法を変える事ができる。
例えば、
全曲や、アーティストを選ぶと上図のように切り替わる。
このあたりは、Aシリーズと同じなんだけれど、
画面が大きい事もあってひとつひとつのアイコンが大きいので
使っていて間違えて違うところをタップしてしまったというミスは少ない。
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「おまかせチャンネル」は、
「x-アプリ」で、いわゆる12音解析という機能をいかして
その時々のシチュエーションから曲を選んでくれる。
そのパターンとしては、
「アクティブ」、「エモーショナル」、「ソファラウンジ」、「ダンスフロア」、
「エクストリーム」、「アップビード」、「リラックス」、「メロウ」、「朝のおすすめ」、
「昼のおすすめ」、「夕方のおすすめ」、「夜のおすすめ」、「深夜のおすすめ」、
「全曲シャッフル」と多彩で
単純にランダム再生するだけじゃなくて
なんとなくこんな気分に沿った曲に近い感覚の音楽を聴きたいという場合には
自然と使える。
まだ「x-アプリ」で12音解析してない曲がある場合は
ウォークマンZシリーズでもその解析を出来るけれど
楽曲数が多いとそれなりの時間を要するので使わない時にしておくのがいいかも。
「カバーアートビュー」は、Sony Tablet にもあるビジュアル的に楽しめる。
実際に探すのに役立つかは微妙だけど
アルバムジャケットを指ではじいたり、くるくるまわしたりと動くので
CDをガサゴソと漁って、あ!これ聴こう!的な感覚に近い。
PCの「x-アプリ」から、
アーティスト、ジャンル、人気ランキングといった10曲が1つのセットになっているジャンルを
最大で4つまで登録しておくと、ウォークマンに転送されていて、
それぞれの曲を3回まで再生して試聴できる。
今回も、たまたまあった
クリスマスソング特集、コンピベスト盤、K-POP特集、アニメソング
といったものを選ぶとウォークマンZシリーズで試聴できた。
とまぁ1曲で聴けるのはせいぜい30秒で全部がまるまる聴けるわけじゃないし、
再生してするにやーめたと思ってもそれで1回を消費してるので
ここで真剣に音楽を聴こうと思わないほうが良くて
どっちかというとさらっと聴いて
たまたまお気に入りの曲があったら、「購入予約」をしておけば
PCに接続したタイミングで「mora」から購入もできるよくらいの感覚。
他にも「FMラジオ」アプリもあって
付属のイヤホンのコードをアンテナがわりにして
FMを聴く事もできる。
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●歌詞を見ながら音楽を聴く楽しさ
自分の場合、お気に入りのアーティストのアルバムを聴くという使い方で、
グリッドビューから1つ好みのアルバムをタップする。
そして楽曲をタップすると、音楽が流れる。
画面には大きくジャケット画像が表示されていて、
その下に、曲の送り戻しや一時停止、再生のアイコンが表示されていて
再生時間の進行状況の部分をタッチして曲を進めたり、戻したりもできる
といったところもウォークマンAシリーズとほぼ共通するところ。
ただし、おもしろいのはここからで、
この再生画面のままで、画面を指でタップして右にスクロールすると、
歌詞がズラズラーとならぶ画面や、楽曲の情報に切り替えて確認する事ができる。
特に、歌詞表示は、
ウォークマンAシリーズでさえ、たったの3行しか表示できていないのに、
このウォークマンZシリーズでは、9行もの歌詞が見渡せるのは圧巻!!!
歌詞が進むにつれてもちろん歌詞も自動的にスクロールしていくし、
指でタップして聞きたい歌詞のところでタップすれば、
曲を飛ばして再生なんて事もできる。
まさにカラオケで歌うための練習用にもなるし、
新しく聴く曲の歌詞をあやふやな状態じゃなくてきちんと
本来の語句を確認しながら覚える事もできる。
こんな画期的な「歌詞ピタ」を使うには
PCの楽曲管理ソフト「X-アプリ」から利用できるサービスなんだけれど、
実際やってみると、うまい具合に歌詞がヒットしなかったり、
いちいち一回のダウンロードで、1度しか転送できないせいで
ウォークマンが複数あるとその数だけ歌詞データを落としておかなきゃ
入らないという部分もあって、このあたりはもうちょっとどうにかならないものか?
と毎回思う。
と、ふと楽曲再生中のメニューボタンを押すと
「歌詞追加」というのがあって、個別に歌詞を付与する機能が付いてる!
と思ったのだけど、
これはあくまでもテキストを追加するだけのもので、
さすがに自力で歌詞を入力する労力は使えなくて
やっぱり「歌詞ピタ」に頼ったほうがいいみたいだった。
それから、再生中のビジュアル的な演出もあって
音楽のメロディやリズム、音の高低にあわせて
画面を楽しめるビジュアライザーという機能もある。
実際に見てみると今までになかったような演出をしてくれて
特に個人的には歌詞が一緒に表示されていく
「墨」というテーマが気に入ってしまった。
やらなくてもよさそうなものでもあるけど、
たまに気分を変えて使ってもいいかも?
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●ウォークマンであるための高音質
再生音は、実質的にウォークマンAシリーズと同じで、
新しくなったソニー独自のフルデジタルアンプ技術「S-Master MX」や
「デジタルノイズキャンセリング機能」、
高音域をクリアに再現する補正技術「DSEE」、
左右の音を綺麗に届ける「クリアステレオ」、
クリアで力強い重低音を再現する「クリアベース」、
といった音に対する機能は全てのっかってきている。
AndroidベースになったからといってウォークマンZシリーズが音質が上とか下とか
そういった区別はなくて、
実際に聴いてみても、自分の聴いた限りではその差を感じ取れなかったくらい。
唯一、モノラルスピーカーを内蔵していて
積極的に楽しむといほどのものではないけれど、
設定にある「xLOUD」にチェックを入れると
この内蔵スピーカーでもそこそこ音を持ち上げてくれるので、
音楽を聴くというよりは動画用の音声、もしくはスライドショーの時の音楽再生には重宝する。
もちろんイコライザーもいじれるようになっていて
ヘビー、ポップス、ジャズ、ユニークの4つのパターンから選ぶか、
カスタムで自分で好みのパターンを2つまで記憶させておく事もできる。
また、VPT(サラウンド)には、
スタジオ、ライブ、クラブ、アリーナ、マトリックスの5つも設定できる。
ただし、ウォークマンAシリーズにあってZシリーズにないのは、
直接録音する「ダイレクトエンコーディング機能」だとか
ボーカル音を小さくする「カラオケモード」や
同じ部分を繰り返し再生する「語学学習機能」
AVLS(Automatic Volume Limiter System)、ブックマーク機能といった部分がない。
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ノイズキャンセリング機能も当然フルで使えるようになっていて、
付属のイヤホンが、まずは13.5mmドライバを採用した
デジタルノイズキャンセリングとして使用できる「MDR-NWNC33」。
ノイズキャンセリングの設定は、
専用の「ノイズキャンセリング」というアプリで行う。
デジタル化されたノイズキャンセリング機能は
「バス/電車」、「飛行機」、「室内」の3モードに切り替えて
適時に選びつつ、周囲の騒音を約98.0%までカットしてくれる。
実際に使ってみると、ノイズキャンセリングの効果はかなり大きくて
本当に周りの雑音がスっと遠のくというか、音楽にグッと集中できる。
ノイズキャンセリングの強さもプラスマイナスで15段階での調整もできるようになっていて、
あまり強くするとより強力に外界の音を打ち消す事ができるけれど
それだけ耳にかかる圧力みたいなものがあったりして
自分的には、むしろそれが心地よくなくなってしまうので適度で十分。
まぁアナログのノイズキャンセリングの時に感じていた
ノイズキャンセリングをONにすると耳に圧迫感みたいなものが
デジタルノイズキャンセリングになるとその違和感をあまり感じなくなったのはうれしい。
それから、あえて音楽を聞かないとしても、
今何かをする時に集中したいなという場合には
「サイレントモード」を使って周囲の騒音だけを抑えたり、
別売の録音ケーブル「WMC-NWR1」を利用して
外部入力の音声にもノイズキャンセルをかけることもできる。
ぶっちゃけ、このイヤホンでも十分にイイ音で聞けてしまうので
無理にイヤホンを導入する必要はないんじゃないか?
というか、室内で聴くならまだしも、通勤電車で使う事を前提で考えると、
どんなにがんばって高音質を目指しても、
周囲のうるささで阻害されている部分が大きくて、
だったら周囲の雑音を消してくれるという効果のほうが
結果としてイイ音で楽しめるという事にもなるような気がする。
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●「W.ボタン」ですぐに音楽を操作
それから、ウォークマンZシリーズだけに備わっているのが
本体の側面にある「W.ボタン」。
これを押すと、ディスプレイの中央に
W.ミュージックのミニプレーヤーが即座に起動する。
ガッツリと操作したい時はもちろん「W.ミュージック」アプリを使うのだけど、
どんな時でも音楽を操作したいという時に強烈に便利なのがこのボタン。
例えば、ブラウザを使っている時でもアプリを選んでる時でも
音楽を聴きたいとか曲送りしたいとかができるし、
画面がスリープ状態になっていたとしても、
ロック解除をしてアプリを開くという煩わしい操作をしなくても
「W.ボタン」を押してミニプレーヤーから操作できる。
このW.ミュージックのミニプレーヤーは
必要最小限として、再生、停止、早送り、早戻しができるようになっていて、
右上のアイコンをタップするとその形状は2パターンに変化できる。
ひとつは単純に操作したいアイコンをタップして使うタイプで、
もうひとつはタップで再生と停止、左右のフリックで早送りと早戻しができるタイプ。
後者ならある程度慣れれば画面を確認しなくても
カバンの中に入ったまま操作もできてかなり便利。
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“ウォークマン”Zシリーズで対応する音声圧縮形式は、
MP3、WMA、ATRAC、ATRAC Advanced Lossless、リニアPCM、AAC、HE-AACで
もともとウォークマンで対応しているものはそのまま聴ける。
だとして音質的には、Aシリーズと同等クラスと考えると
持ち運びを考えたりすれば、Aシリーズのメリットのほうが大きい。
けれど、例えば音楽を単純に聴くという行為だけでなくて
“ウォークマン”Zシリーズの大画面だからこその歌詞を見ながらその楽曲に浸るという
視覚的な楽しさが付加されていて、
使ってみるとその楽しさを感じられるのも事実。
Androidベースなために、
ぶっちゃけたまに思うように動いてくれない事もあるけれど、
音楽を聴くという部分では納得できるし、
アプリを使いながら音楽を聴くとか、
入っているいろんなアプリをイイ音で聴くという贅沢が出来るのも
“ウォークマン”Zシリーズなのかなと。
次は、ビデオプレーヤーとかフォトプレーヤーも使ってみよう。
・“ウォークマン”Aシリーズ「NW-A867」ラッシュバイオレットを使ってみた雑感。
・BDレコーダーから『おでかけ転送』した動画を、ウォークマンAシリーズで堪能する。
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