ハイビジョン画質を自分のモノに出来るブルーレイディスクレコーダー「BDZ-V9」
ついに詳細が発表されたブルーレイディスクレコーダー(以下BDレコーダー)。
まさに、世界初のBDレコーダーとして
「BDZ-S77」が発売されてから3年半。
9月13日に今年の年末に向けてのレコーダーとして
「スゴ録」が発表された時は、
誰しもが、あら?BDレコーダーは?
と思った。
HDDは従来のまま継続、DLNAの削除、と
せっかくデジタルダブルチューナーになっても
逆にナゼ?のほうが目に付いてしまったほど。
けれども、それは今回発表されたBDレコーダーの
存在があったからこその「スゴ録」だったともとれる。
今回のBDレコーダーは、「スゴ録」って名前付いてないし。
レコーダーの内容は似ていても、おそらく「スゴ録」の延長線上ではなく、
【Blu-ray Disc(ブルーレイディスク)】という固有名詞を
明確に打ち出したかったからだと推測。
そのBDレコーダーをかなり個人的な視点で見てみた。
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<Blu-ray Discレコーダーがやっぱり欲しい>
BD搭載機がなぜ欲しいのか?
それは非常に明確で、今見てるBSデジタルや地上波デジタルの番組や
ハイビジョンハンディカムで撮影した
ハイビジョン映像をそのまんまのクオリティの状態で、
「ライブラリーとして手元に残したい。」
というその衝動に限る。
ただ一度だけ見れればイイだけなら、HDDレコーダーで充分事足りる。
DVDの画質で充分思えば、DVDにダウンコンバートして残せばいい。
だけど、やっぱり
あの綺麗な画質を、器(BD)に保存して、
またこれから先に出てくるであろうBDプレーヤーで再生したり、
また買い替えるかもしれないBDレコーダーに移して
綺麗な画質を将来的にもずっと残して見られるという
【安心感(保障)】が欲しい。
だからBDが欲しい。
なんだかワケわからん理屈のようだけど、
自分の中ではそういう理由。
BDは、DVDの容量の約5倍。
たくさんのデータが入る分それだけ綺麗な画質を長時間残せる。
ハイビジョン番組をそのままの画質で1層ディスク(25GB)に
地上デジタル放送のハイビジョン映像(約17Mbps)を最長約3時間3分、
BSデジタル放送のハイビジョン映像(約17Mbps)を最長約2時間10分
の記録が可能。
HDDに録画したハイビジョン映像を最大4倍速でBDにダビング、
そのダビング最中でも、
デジタル放送録画や、電子番組表、録画予約、デジタル放送を見るといった
他の動作もできる。
ただ、非常に残念なのは、
BD-RE/Rともに2層ディスクの記録と再生どちらにも対応していない事。
VAIOでは出来てるだけに何故この辺のツメが甘いのかは不明。
それでも再生側のサポートは幅が広くて
「BDZ-S77」で使われきたBD-RE Ver.1.0の再生が出来るのは救い。
(録画は不可)
3年半前の資産は、このレコーダーで受け継ぐ事ができるのは
とっても評価できる。
(以前購入したユーザーを切り捨てるようなことだけはヤメて欲しかったから。)
MPEG-4 AVCにも対応。
最新のハイビジョンハンディカム「HDR-UX1」で
MPEG-4 AVC記録した8cmDVDをそのまま再生できたり、
HDDにダビングも出来る。
さらに、当然の事ながら
一般市販される
最大40Mbps高転送レートの高画質映像やリニアPCM音声の入った
BD-ROM再生を楽しめる。
これから発売されるタイトルは、
もうDVDじゃなくてBDのパッケージを買えばイイ。
値段もDVDとBDの差はほとんどなく、映像クオリティがここまで違えば
BD-ROMを買わない理由はない。
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<BDレコーダー「BDZ-V9、BDZ-V7」の基本性能うんちく>
基本的な内容は、ハイビジョン「スゴ録」と同じ。
BDレコーダーだからといって
特別に難しくてハイレベルな操作方法がつきまとうわけじゃない。
中身の純粋な使い勝手は本当によく出来てると思うし、
他社レコーダーを使いたいと思わない理由でもある。
「“XMB”(クロスメディアバー)」
PSXやPSP、ハイビジョン「スゴ録」と受け継がれている
タテ・ヨコ・ピで手元も見なくても直感的な操作ができる。
そして何よりも操作レスポンスがとてもイイので
使ってみた爽快感は格別。
(すでにココでモッサリ動くようなレコーダーは使いたくない。)
PSXの時にあったように録画番組がタテ1列にズラーっと並んでしまって
録画番組が増えてくると物凄いスクロールになってしまう点も
ボタン1つ押すだけでフォルダごとにもわけてくれる機能も健在。
デジタルチューナーは、2つ搭載。
同じ時間にデジタル放送が重なっても同時録画できるし、
他チャンネルで録画中でも、別のチャンネルを見る事ができる。
録画も、HDDとHDD、HDDとBD(DVD)どちらでも同時に録画できる。
今や当然となった「番組追跡録画」や「スポーツ延長対応」もあるので
録り逃しの可能性は随分減る。
「x-おまかせ・まる録」
自分の好みの【キーワード】や【ジャンル】を最初に設定しておけば、
好みの番組を探して録画しておいてくれる。
さらには「録画予約」「録画した番組を見る」「見てないまま削除」「DVDにダビング」を学習して、だんだんとその人好みの番組だけを録画してくれる。
「番組名予約」
番組名で予約を入れておくと
そのタイトル情報から推測して録画してくれる。
放送時間帯がかわったり、番組時間が延びても追従して録画してくれる。
「瞬間番組検索」
キーワードやジャンルから番組を一瞬で検索してくれる。
インターネットで検索してるような感覚に近いかも。
「携帯電話録画予約」
携帯電話の番組表アプリで、外出先からでも予約が出来る。
地上デジタル・地上アナログ放送の録画予約はもちろん
これから発売される予定の903iシリーズでは、
BSデジタル放送の録画予約にも対応予定。
「x-Pict Story HD」
デジカメで撮影した写真をHDDに取り込んで、
好みのCDからBGM付きのビデオクリップのようなハイビジョン作品が楽しめる。
「x‐ScrapBook」
デジカメやビデオカメラの映像を静止画のアルバムを作成できる。
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<サーバーとして使える「BDZ-V9」>
「おでかけ・おかえり転送」
スゴ録のRDZ-D900Aと同じく、BDZ-V9に搭載。
HDDに録画した番組をPSPのメモステDuoに高速転送して
外出先で視聴できる。・・・「お出かけ転送」
さらに、PSPに転送した番組をHDDにもどす事で、
コピーアトワンスの入ったデジタル番組でも
改めてハイビジョン画質のままBDレコーダーで見られる。・・・「おかえり転送」
「ホームサーバー機能」
新型「スゴ録」からは一切省かれてしまったDLNA機能が
BDZ-V9には搭載されてる事で一安心。
HDDに録画した番組を、LAN経由で
DLNA(DTCP-IP)対応のテレビやパソコンで見る事が出来る。
BDレコーダーのHDDにたくさん録画しても、
BDレコーダーのある部屋で全部の番組を消化できるとは限らない。
録画する機能がよくなった分、見るチャンスも増えなきゃ
結局は見てないのと同じ。
家の中でも別の部屋から見たり、
外出先でも移動中に見られれば、これほど便利なモノはないでしょ。
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マイナス要素をあえて挙げれば、
・BDが2層記録(50GB)に非対応
・MPEG2-TSに非対応
1層記録(25GB)でもほとんどの映画はまるまる収まるから
そこまで不便という事ではないにしても、
たまに「ロードオブザリング」みたいに超長時間な映画を1本に収められないのは
非常に残念。
(まぁ市販BD-ROMで出たら問題解決しちゃうけど。)
VAIOに搭載するBDドライブで出来てるんだから
せっかく出来てる2層記録フォーマットなら間に合わせて欲しかった。
MPEG2-TSに非対応という事で
(自分が気づかずに教えてもらったんだけど)
特に今までのHDDやD-VHSに録り込んできたハイビジョン資産を、
移行できないというのは、
従来ユーザーがとっても欲してる機能だと思うんだけどね。
なんだかなかなか100%完璧なものは出てこないもんだな。
という負のイメージも若干ありつつも
それよりも、欲しいという欲求のほうがはるかにデカイ。
今までのレコーダーは
せっかくHDDにハイビジョンクオリティで録画しても
そこから出すことさえ出来ず、
DVDにダウンコンバートしたら元のハイビジョン映像はなくなるし、
ハッキリいってストレスの塊。
それが、BDとして外にライブラリとして救い出せるという事は
大切なコンテンツを本当の意味で所有できるって事だから。
それに、HDDに貯まった番組は、
DLNAを使えば他の部屋からだって使えるし
PSPで続きの番組を見る事だって出来る。
それに、コクーン時代から進化してきた録画機能の便利さは
他のメーカーには絶対にない、
かゆいトコロに手が届くとっても便利な機能には違いないから。
デジタルハイビジョンチューナー内蔵HDD搭載
ブルーレイディスクレコーダー
(内蔵チューナー:地上・BS・110度CSデジタル×2、地上アナログ)
「BDZ-V9」 (HDD:500GB) 12月8日発売予定
販売予想価格:300.000円(税込)
「BDZ-V7」 (HDD:250GB) 12月16日発売予定
販売予想価格:250.000円(税込)