「VLOGCAM ZV-1」を、ソニーストアで触ってきたレビュー(後編)。わずらわしいことはカメラにまかせて撮影に集中できる楽しさが。
・「VLOGCAM ZV-1」を、ソニーストアで触ってきたレビュー(前編)。やりたい事にあわせてボタンを押すだけで使える「背景ぼけ切り替え」と「商品レビュー用設定」がめちゃくちゃ使いやすい。
ビデオブロガー向けとして新たに登場したデジタルカメラ「VLOGCAM ZV-1」。
ソニーストア 直営店に先行展示された「VLOGCAM ZV-1」を触ってきたレビューと本音の部分での雑感など。
<プレスリリース>
・見せたいものや伝えたいことをかんたん操作で映える動画に。Vlog撮影向け『VLOGCAMTM ZV-1』発売 | プレスリリース | ソニー
<製品情報>
・VLOGCAM ZV-1/ZV-1G | デジタルカメラ VLOGCAM | ソニー
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●「VLOGCAM ZV-1」の基本性能を知っておこう。
そこに向けて投入されたのが「VLOGCAM ZV-1」で、誰がみてもわかるように、一見するとRX100シリーズのデバイスをベースに、VLOG撮影に全フリしたようなモデル。
約2,010万画素、メモリー一体1.0型積層型 Exmor RS CMOSセンサー、そして画像処理エンジンBIONZ Xを搭載。
イメージセンサー上の撮像エリアの約65%をカバーする315点の像面位相差検出AFセンサーとコントラストAFを組み合わせたファストハイブリッドAFシステム。
レンズシステムは、ZEISSバリオ・ゾナーT*レンズに、レンズ焦点距離は、広角24mmから望遠70mm(F1.8~2.8)。
「VLOGCAM ZV-1」は、4K(3,840×2,160)30pや、フルHD(1,920×1,080)60iでの動画撮影に対応。
被写体のスピードに合わせて4倍~16倍のスローモーション記録や、インターバル撮影した画像から、PC用ソフト「Imaging Edge」ウを使って「タイムラプス動画」を作ることもできる。
静止画は、3:2(5472×3648画素)、4:3(4864×3648画素)、16:9(5472×3080画素)、1:1(3648×3648画素)のJPEG/RAW。
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●いかに失敗なく動画を撮影するか、いかに見栄えよく撮れるか。
動画撮りとしてめちゃくちゃ便利なのが、「リアルタイムトラッキング」や「リアルタイム瞳AF(人物)」。
「リアルタイムトラッキング」は、画面上でフォーカスしたい被写体にタッチすればそのまま捕捉し続ける。
人物なら、動画撮影中も瞳にピントをあわせ続けてくれる。
以下の動画をみるとその凄さがよくわかる。
<参考:RX100VIIでの機能紹介>
速い動きの被写体だとしても、ファストハイブリッドAFシステムで、正確かつ素早くピントがあうおかげで、撮影の失敗は大幅に少なくなる。
オートフォーカスをまかせてしまえるから、あとは自分は映像表現に集中するだけ。
わずらわしさから開放されて、撮影を楽しめる。
そして、「VLOGCAM ZV-1」ならではの機能が、人物の顔に対して美しく出そうという「フェイスアピール」。
自撮りしているとき、肌の色合いを健康的で自然な印象になる機能があるらしい。
らしい、というのはマスクをして撮影していたのでイマイチ効果がわからなかった。
「美肌効果」は、目元や口元のシワやしみを3段階選んで軽減してくれる機能。
せっかく「VLOGCAM ZV-1」を試しにいったのに、オッサンの顔にそんなものあっても仕方ないと思ってスルーしてしまった。
だけど、よくよく考えてみたら動画で自分の顔が出るなら少しでも見栄え良く写ったほうが良いに決まってる。
静止画だと後から補正できるけれど、動画となると不可能に近いので、「美肌効果」は積極的に使ったほうが良い。
しまった、きちんと試しておけばよかったと後になって反省。
「VLOGCAM ZV-1」を手にして撮り歩いて、こりゃいいなと思った機能が「顔優先AE」。
逆光時や、明るい場所から暗い場所に急に移動したときの明暗差が激しいときでも、顔を認識して自動的に露出を調整してくれる。
100%自分の思ったとおりの露出になるわけではないけれど、うっかり撮ってみたら自分の顔が真っ暗だったは回避できる。
周囲の明るさが変わるとカメラ側で変更してくれるというのはとても助かる。
<参考:RX100VIIでの機能紹介>
動画撮りにはなくてはならない手ブレ補正。
光学式と電子式を組み合わせた「アクティブモード」をオンにすると、手持ちで歩き撮りをしてもかなりブレを抑えた安定した映像を撮影できる。
特にHD撮影時の手ブレ補正効果はかなり大きいけれど、ハンディカムの「空間光学手ブレ補正」のようにカメラ内でレンズユニットが浮いてるわけじゃないので過信は禁物。
実際、「アクティブモード」でも、大股で歩いたり走ったりするとブレは吸収しきれなかった。
揺れ幅の少ないあるき方(ジンバル歩き)で撮影することを心がけたほうが良さそう。
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●「VLOGCAM ZV-1」の使ってみて気になったところ。
「VLOGCAM ZV-1」のメニューは、αシリーズやRX100シリーズと一緒。
メニュー内容や操作系は共通で、既存ユーザーからすれば新たに覚えることはほとんどない。
新機能だけチェックしておけば、手にした瞬間から速攻使える。
バッテリーは、RX100シリーズと同じXバッテリー。
静止画撮影であればまだ許されてるものが、動画撮りにもなると常時撮影し続けることになるのでバッテリーの消費が激しいと感じてしまう。
本体サイズとの兼ね合いがあるから大容量バッテリーは内蔵できないのはわかるとして、まず予備バッテリーは必須。
最悪、モバイルバッテリーをつなげば給電も充電もできるので、長時間撮影する場合はこちらも持っていったほうが安心。
メニューから、「自動電源OFF温度設定」を「高」にすることで、4K動画の5分制限を越えての撮影もできて、HD動画もより長く撮影できる。
以前にあった動画連続撮影時間の30分制限もないので、バッテリーさえ持てば長時間撮影もできる。
ただし、夏の暑いシーズンになるとボディの温度上昇も手伝って、撮影時間は短くなる可能性もある。
このあたりは小型ゆえのジレンマもあるけど、発表会や運動会を長時間撮影するならハンディカム使ってねってことで。
本体の右側に、3.5mmステレオミニジャック、マルチ(MicroUSB)端子、MicroHDMI端子が並ぶ。
マイクの音質にさらにこだわりたい場合には、別売の外付けマイク(ステレオマイクロホン「ECM-XYST1M」)を接続するといったこともできる。
見た目にツッコミたくなるところ。
未だにUSB type-CじゃなくてMicroUSB。
MicroUSB 接続するシューティンググリップのような、ソニーの周辺機器との連携を考えればこれでよかったのかもしれない。
けれど、もうそろそろUSB type-Cに移行してくれても良くてよ。
活用幅として嬉しいのは、2020年7月に公開される予定のPCソフトウェアを利用して、”パソコンにUSBで接続してウェブカメラとして使うこともできる”こと。
テレワーク需要もあって、手持ちカメラをウェブカメラとして使うというのがトレンドになったので、それにやっとソニーものっかったかたち。
背景ぼけのある印象的な映像や、顔を明るくする「顔優先AE」といった機能をそのままウェブカメラとして利用できるのであればぜひやってみたい。
ライブ配信にぜひ使ってみたい。
「VLOGCAM ZV-1」に限らず、αやRX100シリーズでもできるようになりそうで非常に待ち遠しい。
撮影した動画は、スマホアプリの「Imaging Edge Mobile」を使って転送すれば、すぐにYou TubeやInstagramにアップできる。
素の動画のままじゃなくて編集したい場合は、スマホアプリ「Movie Edit add-on」を使おう。
アプリ内で手ブレ補正したりトリミングしたり、動画のスピードを変更することもできる。
「Adobe Premiere Rush」で編集という手もある。
・Adobe Premiere Rush 3カ月無料キャンペーン
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●「VLOGCAM ZV-1」の触ってみた個人的な雑感。
「VLOGCAM ZV-1」を使って思ったのは、自撮りをしつつ背景をたっぷり入れて撮るには24mmの焦点距離だとちょっと狭く感じてしまったこと、
F1.8という明るいレンズという点はすごく良いとして、16mmもしくは20mmくらい、もうすこし広角だと使いやすかった。
(そうするとレンズシステムを新規におこさないといけなくてコスト爆上げなんだろうなーと察しつつ。)
「バリアングル液晶」はとっても使いやすい。
電源オンオフにも連動してるし、縦位置で撮れるしなかなかのストレスフリー。
ただ、自撮りしてるとカメラの背面ボタン操作がやりにくい時に、せっかくのタッチパネルで機能操作できたらもっと使い勝手良かったのになとも思う。
一般のカメラには絶対にないであろうマイクの性能は良いし、ウインドスクリーンを付けて風切り音を防ぐことまで考えられている。
個人的には、コンパクトカメラでこのマイクついてるってだけで買いなんじゃないかと思うほど。
距離が離れると集音性が落ちる傾向にあるので、そういった場合は外部マイクを付けるという選択肢もちゃんと残してある。
RX100M2以来のアクセサリーシュー搭載で、ダイレクトに付けられるので余計な補助パーツをつけてゴテゴテにならないのもいい。
ファインダーやフラッシュがないけれど、動画メイン機だと思えばたいして気にならない。
あ、でもコントロールリングは残して欲しかった気もする。
基本、メインに撮りたい被写体を画面でタッチすれば、正確かつ高速にピントを追いかけてくれるので、撮る側としては構図だとかしゃべるネタに集中できる。
加えてワンボタンで使える「背景ぼけ切り替え」や「商品レビュー用設定」が秀逸で、圧倒的に使いやすい。
動画撮りが楽しくなる。
なまじRX100シリーズと基本スタイルが一緒で、静止画も動画も撮れてしまうだけに、つい比べてしまいがちだけれど、液晶モニターをパタっと閉じてポケットやバッグにさっと入れて持ち運べるサイズ感で、クオリティの高いVLOG撮影ができるカメラだと思うと非常に優秀である。
スマホでは絶対に越えられない動画のクオリティを上げるには、「VLOGCAM ZV-1」は最適な1台になるはず。
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●デジタルカメラ「VLOGCAM ZV-1」6月2日(火)10時から先行予約販売開始
デジタルカメラ「ZV-1」
オープン価格
ソニーストア販売価格:90,819+税(税込み99,900円)
●長期保証<3年ベーシック>付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF
シューティンググリップキット「ZV-1G」
オープン価格
ソニーストア販売価格:103,546円+税(税込み113,900円)
●長期保証<3年ベーシック>付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF
ソニーストアでは、2020年6月2日(火) 10時より予約販売開始。
5月27日(水)より、ソニーストア直営店で展示開始。
・新商品 発売前先行体験・展示について | ソニーストアについて | ソニー
・UP!ME セカイにジブンをアップしよう。 Vlogのために生まれた「VLOGCAM ZV-1」登場!
・ソニーストアスタイリストの私たちもVlogやってます! | デジタルカメラ VLOGCAM | ソニー
・SONYのVLOG専用のコンパクトカメラのティーザー広告。2020年5月27日午前10時に国内プレスリリース。
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●ソニーストア 直営店舗(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)
※ソニーストア直営店(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)にて購入の際、ショップコード「2024001」を伝えていただくと当店の実績となります。
ご購入される方はよろしければ是非ともお願い致します。
ソニーショールーム / ソニーストア 銀座
街の中心にある銀座四丁目交差点に面したGINZA PLACE(銀座プレイス)4階~6階。
東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線「銀座駅」A4出口直結
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 札幌
地下鉄「大通駅」12番出口から徒歩1分。4丁目交差点すぐ
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 名古屋
名古屋市営地下鉄栄駅サカエチカ8番出口。丸栄百貨店南隣
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 大阪
大阪駅/梅田駅から徒歩5分程度。ハービスエント4階
営業時間:11:00~20:00
ソニーストア 福岡天神
西鉄福岡(天神)駅南口から徒歩5分。西鉄天神CLASS
営業時間:12:00~20:00