レンズ型カメラ「DSC-QX100/QX10」を触ってみた雑感。
カメラの、円柱形のレンズ部分だけが独立して、
映る画像が見えない以外は、
レンズ、CMOSイメージセンサー、イメージプロセッサから
メモリーカード、バッテリー、光学式ズームや光学式手ブレ補正までも搭載している
れっきとしたカメラの「DSC-QX100」と「DSC-QX10」。
いわゆる、カメラリーク情報で、このレンズ型カメラの存在を知った時、
てっきり、ソニーモバイルのXperia Z1のオプション品か何かで、
補助的な扱いのなんちゃってレンズかと思っていて
これまた微妙なモノを…と思っていたのは事実で。
ところが、
これまたリークで先行して出てきたYoutubeのプロモーション動画を見てみたら、
ナニコレ、サイバーショットの性能まるごと持ってて、
めちゃおもしろそうじゃないか!
といっきに反転。
実機をソニーストアで触ってきたので、
簡単な雑感でも。
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「DSC-QX100」と「DSC-QX10」の2種類あって、
これはもうカメラの性能の違いで選択というか、
サイバーショットでいうと、
「DSC-RX100M2」か、「DSC-WX200」を選ぶかという感じ。
大きな特徴は以下。
「DSC-QX100」は、
1型/有効2,020万画素 裏面照射CMOSセンサー「Exmor R」という大きい撮像素子と、
開放F値でF1.8と明るいカール・ツァイス Vario-Sonnar T*レンズ、
広角28mmから中望遠100mmまでの光学3.6倍ズーム。
「DSC-QX10」は、
1/2.3型 有効1,820万画素のExmor R CMOSと、
広角25mmから望遠250mmまでの光学10倍ズームを搭載する。
どっちも円柱の形の直径はほぼおなじくらいで、
あとはその高さの違いから
QX10のほうがかなり小さく感じられる。
構造をみてみると、
レンズの後ろ側のフタを開けると、バッテリー’NP-BN1)、
「メモリースティック マイクロ」とmicroSD(SDHC/SDXC)が入るメモリースロットと
MicroUSB端子がある。
これを見ると、
あぁなるほど、これが単なるレンズじゃなくて
自力で電源が入って、撮った画像はそのまま記録できるカメラなんだと納得できる。
電源ボタンをポチっと押すと、
シャラランとサイバーショット特有の起動音が鳴ってレンズがせり出す。
バッテリー残量も小さい液晶窓から確認できる。
でもって、横に付いてるズームレバーで画角を調整して
シャッターボタンを押したら写真が撮れる。
画面も何もみえてないけど撮れる。
何だかすでにカメラで撮影してるという感覚がかなりなくなっているというか
手の中にほぼ収まってる状態で撮れるのがおもしろい。
普通のカメラだと、液晶ディスプレイを見なきゃ見なきゃとおもうのに
これだとそれがないから360°どの方向に向けても
手を伸ばして上からとか下からとか何でもありな状態で撮れる。
と、まぁそんな見えてない状態で撮るというのもひとつの方法としてはアリだけど
やっぱりどんな絵が撮れるかは把握しておきたい。
この時に使うのがスマートフォン。
Wi-Fiでスマートフォンとつなぐというのは、
すでにサイバーショットとかでも出来てしまう機能のひとつだけど、
QX100/10のレンズに映しだされる映像を見られるのはこの方法だけ。
特に最近のAndroid端末にはかなり搭載されつつあるNFCがついてると
接続するとき、自動で通信接続して、さらにアプリまで立ち上げてくれてこれが便利。
いや、NFCがなくても
アプリを立ち上げて、つなぎたい端末と接続とやれば出来るのだけど、
このNFCマークを近づけて、ピコリンとやるだけのシンプル操作は、
何も考えなくていいだけに、やっぱりとんでもなく楽。
つながってしまえば、本体側のシャッターボタンをおしてもいいし
スマホのディスプレイに映った画面でタップでも、どっちでも写真が撮れる。
ただ、こうやって書くと超絶便利グッズみたいにみえるけど、
Wi-Fiで接続するからタイムラグがあるのは考慮しなきゃいけないようで。
特に、画面でタッチした場合だと、
スマオからWi-Fiを通じてカメラ撮影、
それから撮影した画像がWi-Fiで通じてスマホに表示と行ったり来たりするぶん
う、うん、くらいのタイムラグがあるから
まるでひとつのカメラみたいにとはいかない待たされ時間が存在する。
そんなに長くはなくても、普通のカメラの感覚と違うので
これは仕方がないけど、割り切る必要はある。
被写体が動いてたりして、シビアに撮影したいという時は、
本体側のシャッターを押して
撮影して転送されてきた画像をチェックというほうがまず確実。
余裕があれば、画面の見えている中でタップして
ピントを選んで撮影という使い方もできるから、
このへんは使い分けかなと。
ちなみに、この時に一緒に展示してあったXperia Zの「PlayMemories mobile」の
バージョンが3.1.0だったけれど、
新しいバージョンになれば、
「絞り設定」や「露出補正」、「ホワイトバランス設定」も
マニュアル操作がスマートフォン側でできるようになるらしい。
あと、AFとMFも切り替えできて、
MFにすれば、カメラにあるリングをまわして
マニュアルフォーカスをいじるという使い方もできる。
便利なのは、というか当たり前だけど、
撮影した画像は、カメラ側になるメモリーカードに記録されて、
そのうえで、スマホに転送されるという事。
撮ったオリジナルの画像はメモリーカードにあって、
スマホ側には、まるまる同じ「オリジナル画像」か「2M」か選べるけど、
本格的にスマホ(タブレットでも)側で、オリジナル画像をいじってどうのって事はないし、
転送するタイムラグがさらに長くなってしまうから
もう「2M」で使うほうが良さそう。
(転送しないという選択肢もある。)
「2M」で転送されたほうが、データ量も少ないし
ここから、TwitterとかFacebookにアップするにはリサイズしなくていいから
ちょうどいいかも。
スマホのカメラがいかに良くなったとはいっても
撮像素子の大きさにも限界もあるし、
なにしろ光学ズームが使えるというのは威力は大きいし、
撮った画像が、そのまま手元のスマートフォンに入ってるから、
それこそ画像を移し替える手間もなく、
速攻、画像つきでツイートとかFacebookにアップロードできる。
これはかなりツボにハマる。
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それから、付属品としてアタッチメントを使ったら
そのままスマホと合体して、なんちゃってカメラにもなれる。
と思って調子に乗ってXperia Z Ultraをくっつけようと思ったら
さすがにアタッチメントの伸びる長さがたりなくて無理だった…。
(実際には54mm~75mmまで。)
Xperia Zだけは特別待遇のようで、
専用のケースがわざわざ発売されていて、
Xperia Zにカバーをハメ込むように装着したら、まるで見た目カメラになる。
あくまでもレンズとスマホはWi-Fi通信だけど。
これがまたシュールな絵で、
こいつは一体なんなんだ!と思わせられるけれど、
これはこれでまたアリな物体。
本体重量が軽いのもあって
アングル傾けてもバターンと倒れる心配も少ないし
三脚ごとカメラを置いといて、
離れた場所からコントロールはスマホでってのが意外と使える。
ただ、カメラ・レンズだけが三脚にくっついてるという光景は
間違いなく見慣れた光景じゃないはずだから、
観光地とかでは奇異な目で見られる可能性はあるけど、それは我慢しようw
あと、今はまだソニー純正アプリの「PlayMemories Mobile」からの
コントロールがデフォルトになってるけど、
ソニーがWi-Fi搭載カメラのスマートフォンからコントロールするための
「Camera Remote API」を公開までしちゃったので、
これから、有志によっておもしろい使い方ができるアプリが登場するかもしれなくて
これがかなり楽しみ。
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ノイズの極力少ない納得のいく綺麗な画像をと思ったら
間違いなく「DSC-QX100」。
ここだけは絶対に埋めようがない差があって、
撮像素子とレンズの恩恵の威力はかなり大きい。
それに対して、「DSC-QX10」は、
本体がさらに小さくて、それでいて光学10倍ズーム
望遠250mmという遠くの被写体を捉えるという
これまたスマートフォンでは絶対にできない事が出来てしまうというのが魅力。
あえて、
デジタル一眼カメラも持ってるとかRX100を持ってるというのであれば
QX10を持ってみるのもおもしろいし、
逆に普通のコンデジを使っていてというのであれば、
今までにない綺麗な画質を「DSC-QX100」で味わってみるのもいい。
あとは、価格と相談というのもあるけど、
どっちにしても、使ってみたら
今まで撮ったことのないような写真が撮れるかもなー?と。
ただし、飽きずに使えばの話だっ!
・今までにない撮り方ができる新発想のレンズ型カメラ「DSC-QX100/QX10」
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