全域開放F値2.8 の小型軽量ズームレンズFE 24-50mm F2.8 G「SEL2450G」を、CP+ソニーブース で触ってきたレビュー。
F2.8の明るい大口径の標準ズームレンズといえば、 。
ソニーの最高峰となるGMasterレンズには間違いないけれど、なかなか手の届かない存在(価格)に達してしまっているのも事実。
そこに現れたのが、大口径レンズと機動性を備えた
SEL2070GやSEL24105Gといったバリエーション豊富な標準ズームレンズにまた新たなレンズが加わった。
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目次
● の絶妙なサイズ感。
サイズ感が圧倒的な魅力。 は、”F2.8の大口径レンズ=デカイくて重い”を払拭した
開放絞りF2.8の大口径単焦点レンズでありながらも、小型・軽量で、実サイズは、フィルター径φ67mm、最大径74.8mm、長さ92.3mm、質量約440g。
自分のような大人の男性の手であれば、片手で余裕で持てるサイズ感。
単焦点レンズであればコンパクトなレンズはたくさんあるけれど、ズームレンズでこの小ささは魅力的。
と比べると、望遠端が短くなっているとはいえがおそろしく小さく感じる。
焦点距離イメージ:
開放絞り : F2.8
フィルター径 : φ72mm
レンズ構成 : 13群16枚
絞り羽根 : 11枚
大きさ: 最大径φ82 mm、全長119.9 mm 質量:695g
<参考>
FE 24-105mm F4 G OSS 「SEL24105G」
焦点距離イメージ : 24-105 mm
開放絞り : F4
フィルター径 : φ77mm
レンズ構成 : 14群17枚
絞り羽根 : 9枚
大きさ: 最大径φ83.4 mm、全長113.3 mm 質量:約663g
FE 20-70mm F4 G「SEL2070G」
焦点距離イメージ : 20-70 mm
開放絞り : F4
フィルター径 : φ72mm
レンズ構成 : 13群16枚
絞り羽根 : 7枚
大きさ: 最大径φ78.7 mm、全長99 mm 質量:約488g
実際、F2.8とF4のレンズ差はというと、1段分、光が2倍の明るさ。
F2.8の魅力はその明るさにあるとして、 はかなり大きいのも事実。
これでも以前のI型の「SEL2470GM」よりもより小さく軽量化したほうだけれど、それでもまだ大きい。
そうすると、いかに が小さいか。
ボディに装着した状態でカメラバッグの専有してしまう悩ましさを払拭してくれるし、F2.8の明るさをもって小型かつ軽量な機動性の高さというのは大きな魅力的である。
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● のハード周りをチェック。
レ ンズに備わる物理スイッチは、AF(オートフォーカス)とMF(マニュアルフォーカス)の切り替える[フォーカスモードスイッチ]と、コンティニュアスAF時にピント位置を固定できる「フォーカスホールドボタン」。
「フォーカスホールドボタン」は、カメラ本体のメニューからカスタマイズして、好みの機能を割り当てて使うことができる。
(例:構図確認のためのグリッドライン表示や、天候や表現に合わせて色調を調整できるホワイトバランスなどを割り振ることが可能。)
コレひとつあるだけで、使い勝手が大きくかわるほど。
「絞りリング」は、右手でグリップしながら、レンズにそえた左手でF値を意のままに操れてとても有用。
フォーカスリングにはリニア・レスポンスMFを採用して、リング回転角度にリニアなフォーカス移動する機構になっていて、微妙なニュアンスをダイレクトに反映してくれるおかげで、精緻なピント合わせができる。
「絞りリング」については、回したときのカチカチというクリックはオンオフ可能。
動画撮影時にクリック音が邪魔になるようであればOFFにしてシームレスに可変もできる。
フィルター径は62mm。
ボタンやリングまわりはしっかり密閉されていてアウトドアでも気軽に撮影が楽しめる防塵・防滴に配慮した設計。
レンズ最前面にはフッ素コーティングも施されていて、汚れ成分の付着を防止してくれる。
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●CP+ソニーブースで、FE 24-50mm F2.8 G「SEL2450G」 の撮影をしてみた。
もちろん自由に持ち出せるわけではなくて決まったポジションから撮影するのでテストできる事は少ないまでも試せるのは嬉しい。
すっかり巨大な大口径レンズに慣れているとはいえ、まさかF2.8通しのズームレンズがこんなサイズで使えるのは驚きしかないし、レンズとボディ含めてのトータルのサイズ感がミニマム化できて取り回しがしやすい。
カメラ : α7 IV
レンズ : 焦点距離:24mm
絞り値:F2.8
AF機構については、G Masterレンズにのみ備わるXD(extreme dynamic)リニアモーターは採用されていないとはいえ、最新のリニアモーターを2基搭載。
おそらくレンジ自体が小型化していることもあって、フォーカスレンズ郡が前後に移動するさいにもレスポンスは損なわれていないのだと思われる。
その実、撮影していても、オートフォーカスの機敏さについてレンズが足をひっぱっている感覚は皆無。
さすが α9 III の最高約120コマ/秒の高速連写にも対応するトラッキング性能を持つAF性能。
フォーカス駆動時のモーター音も静かで振動もない。
カメラ : α7 IV
レンズ : 焦点距離:50mm
絞り値:F2.8
専用ブースで撮影という事もあって、実際に撮影するポジションがほぼ限定されていて、モデルさんとの位置関係が大きく変えられないので撮影バリエーションを増やしにくいのはイベント会場ならではの不便さ。
それを踏まえて、モデルさんの瞳にピントをあわせて、開放絞りF2.8で撮影。
瞳に吸い込まれるようにフォーカスして顔の表情を捉えつつ、髪の質感から衣服の繊維やシワに至るまでをきめ細やかに解像しているのが手に取るようにわかる。
そして手前の花のふんわりとした前ボケと、背後の後ボケの奥行き感といい、F2.8のレンズならではの映像が撮れる。
開放絞りF4のレンズで焦点距離50mmではこうはいかない。
カメラ : α7 IV
レンズ : 焦点距離:50mm
絞り値:F2.8
あえて花と植物のみの、手前あたりにフォーカスをあわせて撮影。
こちらも絞らずにF2.8の開放。
前後に重なったごちゃごちゃしているものの、フォーカス面の枝葉の細々ところの解像感と、レンスの周辺部にあたる右下あたりに映る葉の一枚一枚もくっきりはっきりと認識できる。
また、その直後にあるボケ味もやわらかくて、以前のレンズ「SEL2470Z」では複雑に絡み合った境目では色収差が目立ってしまったりうまく分離できなくてザワついた画になりがちだったけれど、 はなんとも優秀というか描写力とボケ味の溶け込み具合が非常に滑らか。
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● の絞りによる点光源を確認。
の絞り羽根は、G Masterレンズのほとんどのモデルに備わる11枚羽根の円形絞りと同じ。
枚数が多くなることで高い円形比率で、絞った場合でもボケが丸いカタチを保てるのが特徴。
もちろん、球面収差を最適化した光学設計や製造時の球面収差調整が行われていたうえで、やわらかなボケ味ができる。
カメラ : α7 IV
レンズ : 焦点距離:50mm
絞り値:F2.8
ちょうどソニーブースから見るとどこもかしこも四角いLEDライトが多様されていて、丸いスポットライトで点光源を作るのも一苦労。
右側に別のαを置いてそこにフォーカスをあわせて、その背後にあるたくさんのスポットライトのボケ味をいかした点光源をつくってみた。
※上部あたりにある光源は、四角いLED。
画像中心にある点光源は真円を描くキレイな丸ボケで、周辺部にいくにつれて点光源がレモン型になるいわゆる口径食は、大口径レンズならではの特性とも言うべきか。
口径食については、F値を絞っていくことで徐々に解消されていく。
ひとつひとつみるとわかるとおり、濁りのない美しい点光源。
古いレンズや安いレンズだと、光源の周囲に色が滲んでしまうパープルフリンジや、中がザワザワしてしまう年輪ボケなど出やすくなるけれど、このレンズでは皆無と言っていい。
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● の近接撮影テスト。
のAF時の最短撮影距離は、ワイド端で 0.19m テレ端で 最短撮影距離0.30m。
MF時は、それぞれ0.28m、0.29m) 最大撮影倍率は0.30倍。 (MF時は0.33倍)
「SEL2470Z」をはじめとして、ソニーの初期のフルサイズレンズはちっとも寄れないものが多かったけれど、一転して近接撮影が得意になっている。
ワーキングディスタンスは、レンズフードを装着していると被写体に触れるんじゃないかというくらいまで寄れる。
ちなみに、
は、50mmから24mmのワイド端にするとレンズ筒が繰り出すタイプで、いつもとは逆の動きになる。
カメラ : α7 IV
レンズ : 焦点距離:50mm
絞り値:F2.8
近くにあった鳥の模型の瞳にフォーカスをあわせてAFありきで撮影。
最近はαの瞳AFが、人間のみならず動物や鳥にも動作するのでめちゃくちゃ撮りやすい。
ここでも絞らずに開放F2.8で撮影したので、瞳にフォーカスしてくちばしもぼけているのがわかる。
他にもっとよれるレンズがあるとはいえ、ここまで大きく映し出せると撮影のバリエーションも広がるし、テーブルフォトも物撮りも楽しめる。
カメラ : α7 IV
レンズ : 焦点距離:24mm
絞り値:F2.8
また背景の大きなボケ味につながるつなぎ目がとても滑らか。
ワイド端(24mm)で撮影するとより背景のみえる量が増えるので、徐々に絞ってその場の雰囲気を見せていくこともできる。
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● のコンパクトさは機動性の証。
せっかくのα Eマウントの小型ボディだけに、出来るならレンズも大きすぎないほうがいい。
けれど、明るいレンズになればなるほど大きくなって、カメラに装着すると急激に大きくなってしまう。
そこのウィークポイントを打破したのが、
というか、大口径レンズでもコンパクトに抑えられていて軽いことに驚く。α7Cシリーズに装着するレンズはどれもトップヘビーになってグリップもしづらくなてしまいがちだったのに、まさにこれならピッタリ!
持ち歩ける最適解と言ってもいいかもしれない。
カメラ : α7 IV
レンズ : 焦点距離:24mm
絞り値:F2.8
単焦点の大口径レンズとまではいかないまでも、テレ端(50mm)で被写体によるとしっかりと解像しながら、背景はとてもやわらかなぼけ味が楽しめるのはF2.8という大口径レンズだからこそ。
それなのにコンパクトで軽いし、撮ってみるとAFの速さやフォーカスのレスポンスのストレスもない。
開放撮った画像を見ても周辺部まで解像しているし、柔らかいボケ味といい、パープルフリンジや年輪ボケのないキレイな点光源の玉ボケもじつに良い。
使っているともうちょっと望遠が欲しいという気持ちが芽生えるのも事実。
でもここで、APS-Cモードを使えば、35mm判換算で75mm相当の中望遠単焦点レンズとして使うこともできる。
動画撮影でも、一番使いたいレンジを持ちながらボディとレンズをあわせてのトータル重量も抑えられて、手持ちでもジンバルありきでも取り回しがしやすい。
は、αボディにプラスして買うには価格的にもレンズだけで30万円という高嶺の花だというのも事実。
そのどうしても超えられなかったハードルを、 であれば手の届くところまで引き寄せてくれる。
ヘビーユーザーだとしても、これをメインのレンズにしておいて、もっと望遠が欲しいを思えば、や望遠単焦点レンズなどと一緒に持って行ってもトータル重量と体積を少しでも減らせるというメリットもある。
ズームレンズのバリエーションが増えてどれを選ぶか悩ましくもあるけれど、見た瞬間手に取った瞬間のその小ささのインパクトは強烈。
ぜひ実際にソニーストアで実物を試して欲しい。
・大きく美しいぼけと高解像を小型軽量で実現 大口径標準ズーム Gレンズ 『FE 24-50mm F2.8 G』発売 | ニュースリリース | ソニー
・FE 24-50mm F2.8 G | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニー
<動画レビュー>
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●FE 24-50mm F2.8 G「SEL2450G」
焦点距離イメージ(mm): 24-50 / 36-75 mm(APS-Cサイズ時)
開放絞り : F2.8
最小絞り : F22
レンズ構成 : 13群16枚
絞り羽根 : 11枚
円形絞り : ○
最短撮影距離:0.19(W)-0.30(T) (AF)
0.18(W)-0.29(T) (MF)
最大撮影倍率:x 0.30 (AF) / 0.33 (MF)
フィルター径 : φ67mm
サイズ : 74.8 x 92.3 mm
重量 : 440 g
MTF曲線
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●67mm径に対応するアクセサリー
MCプロテクター「VF-67MPAM」
ソニーストア販売価格:8,668円(税込)
円偏光フィルター「VF-67CPAM2」
ソニーストア販売価格:17,468円(税込)
レンズフロントキャップ「67mm ALC-F67S」
ソニーストア販売価格:1,243円(税込)
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街の中心にある銀座四丁目交差点に面したGINZA PLACE(銀座プレイス)4階~6階。
東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線「銀座駅」A4出口直結
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 札幌
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札幌市電「狸小路停留所」から徒歩1分
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名古屋市中区錦3丁目24-17 日本生命栄ビル 3階
営業時間:11:00~19:00
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大阪駅/梅田駅から徒歩5分程度。ハービスエント4階
営業時間:11:00~20:00
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西鉄福岡(天神)駅南口から徒歩5分。
営業時間:11:00~19:00