Android 15 のアップデートで「Xperia 1 VI」のカメラアプリに追加された「プロ動画モード」を使ってみた。従来の「動画モード」と「Video Pro」との機能の違いもチェックしてみた。
SIMフリーモデル「Xperia 1 VI(XQ-EC44)」に、待望のAndroid 15へのOSバージョンアップ。
そして今回のAndroid 15になったタイミングで、Xperia 1 VIの「カメラ」アプリに[プロ動画モード]が追加された。
これは、従来のXperia 1 Vなどにあった「Videography Pro(以下Video Pro)」に相当する動画専用の機能。
Xperia 1 VIの「カメラ」アプリにもともと備わっている[動画モード]と[プロ動画モード]の違い、そして[Video Pro]との違いをレビューしてみる。
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目次
●Xperia 1 VIに備わる[プロ動画モード]・[動画モード]と、従来の[Video Pro]との違い。
プロ動画モード、動画モード、Video ProのUI(横画面)
Xperia 1 VI [プロ動画モード] |
Xperia 1 VI [動画モード] |
Xperia 1 VIの「カメラ」アプリに最初から備わっていた[動画モード]はシンプルに動画を撮れるモード。
新たに加わった「プロ動画モード」は、P、S、Mの撮影モードを切り替えたり、露出・ISO感度といった詳細な設定ができる。
UIはわかりやすく画面上にレイアウトされている。
Xperia 1 V [Video Pro] |
Xperia 1 Vなどにあった「Video Pro」は、アスペクト比が21:9だった事を活かして、Video Proは右側にUIが集中。
ズーム操作(焦点距離変更)やマニュアルフォーカスの操作も全て右。
また、全てが英語表記のため、設定操作するさいにすぐに分かりづらい事もあった。
Xperia 1 VIの「プロ動画モード」は、焦点距離の切り替えとズーム操作は右側、マニュアルフォーカスの操作バーは左側に表示。
横画面で構えたさいに、両側に配置されたことで役割を分散して操作できるようになっている。
プロ動画モード、動画モード、Video ProのUI(タテ画面)
Xperia 1 VI プロ動画モード |
Xperia 1 VI 動画モード |
Xperia 1 V Video Pro |
こちらは、タテに構えた場合のそれぞれの動画撮影時の画面構成。
Xperia 1 VIの[プロ動画モード]、[動画モード]では、撮影する映像にUIが重なっている部分が多く見える。
[Video Pro]は、Xperia 1 V の21:9ディスプレイを考慮したUIになっている。
と言うよりも、Xperia 1 VIの「カメラ」アプリは、独自性よりも他社のカメラアプリとの兼ね合いもあってよりわかりやすさを重視した[動画モード]の延長線上にあるといったほうが良いかもしれない。
[プロ動画モード]のメニュー
Xperia 1 VIの[プロ動画モード]の設定は、メニューから細かく調整できる。
メニューのUIは、「プロ写真モード」や「Photo Pro」に採用されているものと共通。
「Video Pro」ではメニューが全部英語表記でその機能の意味を知るまでに時間を要する場合があった。
けれど、[プロ動画モード]の設定全て日本語になっているうえに、機能によっては解説も出るので非常にわかりやすい。
解像度・フレームレート・HDR・フォーマット
各設定などの違い、撮影できる解像度、フレームレート、HDR/SDR、フォーマットについて。
解像度についてはいずれも4Kの撮影が可能。
フレームレートについては、[Video Pro]のみ25fpsというヨーロッパなどで使われている規格にも対応している。
どのモード・アプリでも4K120fpsでの撮影が可能で、HDR/SDR設定も共通。
Xperia 1 V Video ProではH.265が選択できる |
フォーマットについては、[Video Pro]のみH.264とH.265をユーザー側で選択することができる。
Xperia 1 VIでは120fps撮影時にH.265形式で撮影され、ユーザー側が任意に選択することはできない。
撮影モード・マニュアル調整可能な項目
Xperia 1 VIの[動画モード]では動画撮影時にフォーカスとシャッタースピードのみマニュアルで変更できたもののそれ以外は細かく調整できなかった。
[Video Pro]ではマニュアルで、フォーカス、シャッタースピード以外にも、露出補正、ISO感度、ホワイトバランスが設定できたため、[動画モード]では思い通りの設定ができないジレンマがあった。
今回、Xperia 1 VIの「カメラ]アプリに追加された[プロ動画モード]で、ようやく[Video Pro]と同等のマニュアル調整ができるようになった。
さらに撮影モードとして、P(プログラムオート)、S(シャッタースピード優先)、M(マニュアル露出)を選べるようになり、より自分の撮りたい意図にあわせてモードを選択できる。
これで、よりデジタル一眼カメラαに近い撮影スタイルができる。
クリエイティブルック
クリエイティブルックは、カメラにプリセットされている色味やシャープネス、明るさのプリセット。
Xperia 1 VIの[動画モード]では、[Video Pro]とは一部異なるプリセットが搭載されていた。
[プロ動画モード]には、[Video Pro]と同じくInstantとSoft Highkeyが選択できるようになっている。
[プロ動画モード]および[Video Pro]で選べるクリエイティブルック(6種)。
・ST…スタンダード
・NT…ナチュラル
・VV…ビビット
・FL…フィルム
・IN…インスタント
・SH…ソフトハイキー
シネマティック(1種)
・S-Cinetone for mobile
[動画モード]で選べるクリエイティブルック(5種)。
・Natural…ナチュラル
・Vivit…ビビット
・Film…フィルム
・Nostalgic…ノスタルジック
・Bright…ブライト
シネマティック(1種)
・S-Cinetone for mobile
その他設定項目など
[プロ動画モード]では、ピーキング表示が[Video Pro]と同様にオートフォーカス時でも利用可能になった。
ヒストグラム表示も復活。
また、[Video Pro]にはない、ダイナミックレンジの変更(ワイド・スタンダード)や、「フレームレート自動調整」も使用できる。
「フレームレート自動調整」は、暗いシーンで撮影するさいにフレームレートを調整して画質を上げる機能。
ただし、フレームレートは120fpsや24fpsに設定されていたり、シャッタースピードが手動の場合は発動しない。
従来の[動画モード]では搭載されていなかったデジタル水準器の表示も出せるようになった。
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●Xperia 1 VI[プロ動画モード]で撮影してみたファーストインプレ。
Xperia 1 VIに[プロ動画モード]が備わったのでいくつか撮影してみた。
これは、ANAの機内から窓越しに見えた富士山を撮影。
単純に、
そして、ソニーストア銀座に立ち寄ったときに、いくつか数秒程度撮影。
「Adobe Rsuch」アプリで、動画をつないで簡易に編集してみた動画。
今までの[動画モード]でもシンプルに撮影するには特に困る事はない。
けれど、「プロ動画モード」があると少し自分のこだわりを入れてみたいなと思った時にもかゆいところに手が届くようになって動画撮影がより楽しくなった。
ただし「プロ動画モード」を使い始めて気になったのは、[Video Pro]では出来ていた撮影時にカメラ(超広角、広角、望遠)をまたいでのズーム(シームレスズーム)ができなかった事。
本来そんなにズームはそんなに多様に使うわけではないので困りはしないけれど、[Video Pro]に慣れている人は気になる可能性もある。
何よりも今までXperia 1 V の「Video Pro」の撮影スタイルに慣れていた反動で「動画モード」の物足りなさがあったことが解消されたと言ったほうがいいかもしれない。
UIも随分と優しくわかりやすくなって、思っていた以上に自分の思い入れのある設定にしやすくなった。
これでまた俄然動画撮影が楽しくなってきたので、これからもっと使いこなしてみたくなる。
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●ソニーストア Xperia SIMフリーモデル
Xperia 1 VI(XQ-EC44)
ソニーストア販売価格:
12GB/256GBモデル:189,200円(税込)⇒179,300円(税込)(-9,900円)
12GB/512GBモデル:204,600円(税込)⇒ 189,200円(税込)(-15,400円)
16GB/512GBモデル:218,900円(税込)
カラー:ブラック、プラチナシルバー、カーキグリーン、スカーレット
スペック:Snapdragon 8 Gen 3、メモリ12GB~16GB、ストレージ256GB~512GB、デュアルSIM対応
16GBモデルはブラック、カーキグリーンのみ
Xperia 1 V(XQ-DQ44)
ソニーストア販売価格:169,400円(税込)⇒159,500円(税込)
カラー:ブラック、プラチナシルバー、カーキグリーン
36回まで分割払手数料が【0円】
月々の支払い 4,400円(税込)
1回目のみ 5,500円(税込)
スペック:Snapdragon 8 Gen 2、メモリ16GB、ストレージ512GB、デュアルSIM対応
SIMフリーモデル「Xperia 1 V(XQ-DQ44)」レビュー
・(その1)所有欲を満たすボディデザイン、シンプルな中身、メモリ16GB・ストレージ512GB 大容量というSIMフリーモデルの魅力。
・(その2)ベンチマークテストとゲームの挙動を比較。「Xperia 1 V」は前モデルを圧倒!、Xperia Streamを利用すれば高負荷なゲームも長時間安定してプレイ可能。
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