ソニーが基本的に好き!

α7シリーズ 第5世代モデル α7V「ILCE-7M5」の熱耐性について調べてみた。ソニー公式情報から、α7IV、α7RV、α1IIと撮影可能枚数・連続動画撮影の性能を比較。


デジタル一眼カメラαシリーズEマウント 最新モデルとなるα7 V「ILCE-7M5」がついに発表となった。

カメラの動画撮影として重要なポイントの一つが連続動画撮影時間。

大型センサーを搭載するカメラは、動画撮影時の発熱により記録を強制的に終了するという宿命を持っている。

そこで、α7 Vと従来モデルのα7IV、高画素モデルのα7RV、フラグシップモデルα1II を、ソニー公式ページのデータをもとに、熱に対する強さを比較してみる。

・α7 V | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニー
・デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニー

---------------------

●BIONZ XR2 の省エネ性能により高性能化しながらスタミナ性能向上。

α7 V「ILCE-7M5」は、部分積層型 3,300万画素 35mm フルサイズ Exmor RSセンサーとAIプロセッシングユニットを統合した画像処理エンジンBIONZ XR2を搭載することで、動画性能が飛躍的に向上している。

動画性能比較
α7V動画性能
フルサイズ:7Kオーバーサンプリング4K60p
APS-C/Super 35mm:4K120p/フルHD240p
α7IV動画性能
フルサイズ:7Kオーバーサンプリング4K30p
APS-C/Super 35mm:4K60p/フルHD120p

 

α7 Vα7IVを比べると、フルサイズでは4K30p⇒4K60p、APS-C/Super 35mm時では4K60p/フルHD120p⇒4K120p/フルHD240pへと進化している。

更に「リアルタイム認識AF」により、認識対象としてオート、人物、動物/鳥、動物、鳥、昆虫、車/列車、飛行機を認識できるようになっている。

画質やAF性能が向上しているのであれば消費電力も増加しているのかと思ったら、なんと最新の画像処理エンジンBIONZ XR2により、性能は上がっても消費電力が少ない。


上の表は、α7 V、α7 IV、α7R V、α1 IIのバッテリーの持ちと消費電力を比較したもの。

本来であれば、AIプロセッシングユニットを搭載しないα7 IVが最も消費電力的に有利になるはず。

ところが表を見るとわかるとおり、α7 Vが最も消費電力が低く、静止画・動画ともにバッテリー持ちが飛び抜けて高い。

長時間撮影を可能にしたBIONZ XR2 と、熱停止のリスクを抑えるボディ

画像処理エンジンBIONZ XR2の省電力化によって発熱量を抑えられているという事実。

それに加えて、α7 Vのボディには物理的な改良によって熱停止のリスクを大きく抑えている。


その一つが、本体内に施されたΣ形状のグラファイト素材による放熱構造

内部では、α7IVは2つ搭載していたものから、α7 Vでは4つに増加してより高い放熱効果を得られるようになっている。

 

α7Vマグネシウム合金ボディ α7IVマグネシウム合金ボディ

そしてもう一つが堅牢なボディを実現するために、トップカバー、フロントカバー、内部フレーム、リヤカバーに至るまで、軽量かつ剛性の高いマグネシウム合金ボディを採用したこと。

α7IVからα7 Vになり、リアカバーにもマグネシウム合金を採用。

金属で覆われる箇所が増えたぶん、それだけ放熱効率が上がる。

これによって、動画撮影時の熱耐性が大きく向上することになる。

---------------------

●α7V の動画撮影時間と熱耐性を、α7 IV、α7RV、α1II と比較。

以下が公式に記載されているα7 Vの動画連続撮影時間目安。

XAVC S HD:60p 50M 4:2:0 8bit、Wi-Fi非接続時、CFexpress Type Aメモリーカード使用時、モニター展開時
XAVC S 4K:60p 150M 4:2:0 8bit、Wi-Fi非接続時、CFexpress Type Aメモリーカード使用時、モニター展開時

自動電源OFF温度の設定が「標準」の場合。

4K撮影の時間は、環境温度が25℃約90分40℃約30分

自動電源OFF温度の設定が「高」の場合。

4K撮影の時間は、環境温度が25℃約90分40℃約60分

環境温度が高くても長時間撮影ができる。

α7 Vだけではわかりにくいので、α7 IV、α7R V、α1 IIの動画の連続撮影時間とバッテリーの持ちを比較。

それぞれの条件ごとに、確認してみる。

自動温度OFF温度:[標準]、環境温度:25℃フォーマット:HD

・α7 V ・・・ 120分
・α7 IV ・・・ 30分
・α7R V ・・・ 120分
・α1 II ・・・ 120分

HD撮影での[標準設定]では、環境温度25℃のときα7 IVだけ約30分と短い。

α7 V含め、約120分の連続撮影が可能となっているので、思う存分撮影できると考えて良い。

自動温度OFF温度:[標準]、環境温度:25℃フォーマット:4K

・α7 V ・・・ 90分
・α7 IV ・・・ 10分
・α7R V ・・・ 30分
・α1 II ・・・ 20分

4K撮影での[標準設定]では、環境温度25℃のときα7 Vが約90分と圧倒的に長時間撮影できる。

標準設定ではこれまで長時間撮影は難しいと思われていたけれど、α7 Vでは問題く撮影が可能。

ただし、長時間の撮影ともなると環境温度の影響を大きく受けるため、動画撮影時は自動温度OFF温度設定を[高]に設定しておくほうが安心。

自動温度OFF温度:[標準]、環境温度:40℃、フォーマット:HD

・α7 V ・・・ 120分
・α7 IV ・・・ 30分
・α7R V ・・・ 90分
・α1 II ・・・ 120分

HD撮影での[標準設定]では、環境温度40℃のときα7R Vのみ若干撮影時間が短くなっている。

環境温度が高くなると、ボディの熱耐性の限界に到達してしまう可能性がある。

自動温度OFF温度:[標準]、環境温度:40℃、フォーマット:4K

・α7 V ・・・ 30分
・α7 IV ・・・ 10分
・α7R V ・・・ 30分
・α1 II ・・・ 20分

4K撮影での[標準設定]で環境温度40℃、最も厳しい条件では、α7 Vですら約30分まで撮影時間が短くなる。

α7R Vも同等の時間撮影が可能となっているものの、ピクセルビニングによって読み出す画素を落として4K60p撮影を行っている。

7Kオーバーサンプリング撮影を行うα7 Vよりは、処理は軽くなっている。

いずれにしても「標準設定」のままでは思うように動画撮影はできない。

自動温度OFF温度:[]、環境温度:25℃フォーマット:HD

・α7 V ・・・ 120分
・α7 IV ・・・ 120分
・α7R V ・・・ 120分
・α1 II ・・・ 120分

HD撮影での[高]では、環境温度25℃のときは、どのモデルも長時間の撮影が可能。

動画では自動温度OFF温度[高]にすることで撮影可能となる時間が大幅にのびる。

自動温度OFF温度:[]、環境温度:25℃フォーマット:4K

・α7 V ・・・ 90分
・α7 IV ・・・ 120分
・α7R V ・・・ 60分
・α1 II ・・・ 60分

4K撮影での[高]では、環境温度25℃のとき、α7IV、α7 V、α1 II・α7R Vの順に長時間撮影が可能。

 

なぜこのような順番になるかというと、α7 IVはAPS-C/Super35mm領域を使用する4K60p撮影ではなく、センサー領域を広く使用する4K30p撮影で検証しているため。

α7 Vの検証データは、4K60p撮影。

同じ7Kオーバーサンプリングの処理でも4K30pと4K60pでは処理するデータ量は倍違うため、比較データとしてはα7 IVのほうが撮影時間が長く見える。

とは言え、α7 Vでも約90分撮影できるということは熱耐性はありながらも時間が経過するごとに熱が上がっていると考えられる。

外部からの冷却手段を用意すれば、より長時間撮影が可能になると思われる。

自動温度OFF温度:[]、環境温度:40℃、フォーマット:HD

・α7 V ・・・ 120分
・α7 IV ・・・ 120分
・α7R V ・・・ 90分
・α1 II ・・・ 120分

HD撮影での[高]では、α7R Vを除き環境温度40℃のときは約120分

α7R VのみフルHD撮影時の電力効率の非効率さがあるのかもしれない。

自動温度OFF温度:[]、環境温度:40℃、フォーマット:4K

・α7 V ・・・ 60分
・α7 IV ・・・ 30分
・α7R V ・・・ 30分
・α1 II ・・・ 20分

環境温度40℃のときの4K動画撮影という最も過酷な使い方でも、設定を[高]にするとα7 Vは約60分も4K動画撮影を続けることができる。

この要因は、α7 Vの電力効率の高さ(低消費電力)だけでなく、ボディ側のΣ形状放熱構造グラファイト素材を4箇所採用していることや、全身がマグネシウムボディとなった放熱効率の高さがこの結果に結びついているのだと思われる。

---------------------

●長時間の動画撮影に、外部の冷却アイテムを利用する。

α7 Vは、低消費電力かつ高熱耐性を持っていて、動画機としても高いポテンシャルを持っていることがわかる。

とは言え撮影環境というのは特に夏場は過酷なもので、より長時間撮影を万全にするなら冷却手段も考えておいたほうが良い。

今までα7 IVのようにバリアングルモニターを採用するカメラであれば、「Ulanziカメラクーリングシステム」などを利用すれば効率的に冷却ができた。

ところが今回、α7 Vは4軸マルチアングル液晶モニターへと進化してしまった事で、こちらを利用することができなくなってしまった。

もしかすると、またサードパーティから4軸マルチアングル液晶モニターを搭載するαシリーズにも装着できる冷却アイテムが出てくるかもしれない。

ソニー デジタル一眼カメラ αシリーズ・VLOGCAM で長時間の動画撮影をしたい。Ulanzi クーリングファンを3世代使ってみた。

---------------------

●塗り替えろ。 Redefine basic α7V「ILCE-7M5」


デジタル一眼カメラ α7 V「ILCE-7M5」
2025年12月9日(火)10時予約開始
2025年12月19日(金)発売
市場推定価格:420,000円前後(税込)
ソニーストア販売価格:未定
●長期保証<3年ベーシック>付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF


デジタル一眼カメラ α7 V「ILCE-7M5」
2026年春以降発売予定
市場推定価格:440,000円前後(税込)
ソニーストア販売価格:未定
●長期保証<3年ベーシック>付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF

※FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS II「SEL28702」新キットレンズ付属

---------------------

●α7 V「ILCE-7M5」先行展示情報


デジタル一眼カメラα7 V「ILCE-7M5」の先行展示は、2025年12月5日(金)より開始。


ソニーストア全店で銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神、先行体験予約を行なう必要があり体験時間は一人1回15分まで。

今回購入層が非常に多いモデルとなるため、前もって先行体験予約をしていないと触ることすら出来ない可能性がある。

・デジタル一眼カメラα7 V「ILCE-7M5」先行展示情報

ソニーストアで購入

ソニーストア (web)でご購入のさいに、以下バナーを経由してお買い上げいただくことで、当店の実績となります。

ソニーストア

ソニーストア 直営店舗でご購入の場合


ソニーストア直営店(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)にて購入のさいに、
スタイリストさんにショップコード「2024001」を伝えていただくと当店の実績となります。
ご購入される方はよろしければ是非ともお願い致します。

 

人気記事

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)