5.8インチ4Kディスプレイ、デュアルカメラを備えたフラッグシップモデル「Xperia XZ2 Premium」をレビュー。(前編)
毎年恒例のその年のモバイル最新モデルのお披露目イベントMobile World Congress。
今年のMobile World Congress 2018(MWC 2018)では、出てきたXperia XZ2シリーズは、最近のトレンドを汲み取りつつもイマイチ推しが弱いよねーと思っていたところに、いや待ってよ!デュアルカメラ搭載モデル作ってるよ!と技術紹介だけチラみせ。
「奥さんやっとXperiaもデュアルカメラですってよ!」
もうすっかり他社がずいぶん先に突っ走っていっちゃった感しかないけれども、少なからずXperiaユーザーとしては期待値agagにならざるを得ないわけですよ。
4月に正式に「Xperia XZ2 Premium」が発表され、いつ発売かと思ったら8月って(;゚∀゚)=3ハァハァ
アナタもうIFAの足音がそこまで聞こえてるタイミングじゃないスカ!!
それでもXperia初のデュアルカメラ搭載もだし、5.8インチの4Kディスプレイを備えてるってのも魅力なわけでまぁ買うよね。
-----------------------------
●満を持して登場した2眼カメラを備えたフラッグシップモデル「Xperia XZ2 Premium」
さてやってきた「Xperia XZ2 Premium」。
ひとまずボディを取り出してみる。うむ、デカイ。ついでに重い。
「Xperia XZ2 Premium」の本体サイズは、約158×80×11.9mm、重さ約236g。
「Xperia XZ2 」、「Xperia XZ2 Compact」は18:9という縦長のアスペクト比になり新しいトレンドを取り入れたかと思いきや、「Xperia XZ2 Premium」は5.8インチの4K(2160×3840解像度)にアスペクト比は従来どおりの16:9。
そりゃ横にも広がるよね。
せっかくディスプレイのアスペクト比が18:9になって、”横サイズは今までどおりで上下のベゼルのぶんだけ画面が広々!”という納得できる流れがあったのだけども。
幸いなことに自分の手がデカイのもあって、持つには困るほどじゃないにしても人を選ぶデカさ。
デザインテイストは、Xperia XZ2シリーズ共通の背面がラウンドしたデザインで厚みがモッコリと増したことでよりデカさ感もアップ。
一応ラウンドボディは持ちやすさに貢献してるよっていうけども、この重量アップはいったい何なのか。
ボディの曲面ガラスとメタルフレームの組み合わの質感は高くて、チープ感はないのはよい。
がしかし、去年でてきた「Xperia XZ Premium」のほうが、まだデザインが変わらないと揶揄されようとも洗練したイメージがあって、もっと所有欲の満たされ方は大きかった。
”premium”モデルならもっとホラスゲェだろオーラを出してほしいところ。
あと、これはもう「Xperia XZ2 」でもそうだけど、何しろツルッツツルボディなので素ボディのまま机に置くと超スピンする&カーリングのごとく滑っていく怖さがある。
ケースつけると解消されるけれども。
これがまたデュアルカメラが中央タテに並んでいることもあって、指紋センサーの位置がものすっごい中央よりに配置。
コレ、普通に本体を掴んだ状態で、指紋センサーに指をあてようとするとちょっと頑張らないといけない。
素でいい感じのところにあるのは、デュアルカメラのレンズの下の位置なので、ココが正しい位置なんじゃないかと思ったりする。
いや、多分内部機構的にデュアルカメラの位置が決まって、その後に指紋センサーの位置が決まったんだろうけども、これだけデカイ本体でその言い訳は若干厳しい。
背面にあるといいところは、右手と左手どっちの手で本体をつかんでいたとしても、人差し指で確実に認証解除できるということ。
他、背面にあるのはNFCとQi(チー)方式のワイヤレス充電。
ワイヤレス充電は使ってみるとアラ便利。
けど、少しでも早くに充電したい場合は、USB type-Cからのほうが高速なのでこのあたりは使い分け。
IP65/IP68相当の防水性能と防塵性能も、もちろん引き続き搭載。
そして、最近のスマートフォンのトレンドにのっかってステレオミニプラグが廃止。
いちおうはUSB type-Cからアダプターを経由すれば、ステレオミニプラグをつかってヘッドホンが使えるとはいえ、今までのウリの一つでもあったハイレゾ音源とノイズキャンセリング機能の両方を備えたヘッドホンが使えないといったデメリットも少なからずある。
BluetoothのコーデックはLDACとaptX HDに対応して、オーディオリスニングはワイヤレスヘッドホンが主流となる様子。
ハイレゾ音源をよりよい音質で聴くなら有線接続のヘッドホンでしょ!という路線はなくなって、トレンドにひっぱられて信念がボッキリ折れてる感が漂っていたら、USB type-Cに直結するよというヘッドホンも出てきてるので、こういう解を今後出していくのかもしれない。
プロセッサーは、Qualcomm社製64ビット クアッドコアプロセッサー「Snapdragon™ 845」となり、メモリー(RAM)は6GB。
ストレージ(ROM)は64GB、外部ストレージは最大400GBのmicroSDXCに対応。
現時点での最新プロセッサーだし、ちょっと前にあったCPUアッチッチでパフォーマンス本気出せないモヤモヤなんてのは皆無。
ちゃんと快適に仕事してくれるのでココは刷新されてる喜びがある。
「Xperia XZ Premium」と比べてもパフォーマンスは上がってるし、この処理能力の高さは普段の操作というよりも、負荷がかかった場合でも快適さを維持できるというのが重要。
メモリーは6GBで多いだろ!と思わせといて、実は海外版のXperia XZ2も6GBなのでpremiumのアドバンテージがあるというわけではない。
ついでにいうと、ストレージは、フラッグシップなんだし本体デカイんだし、せめて128GBくらい積んでくれてもよかったんじゃ?という気持ちはモリモリある。
参考までにベンチマークテストのスコア比較は以下のとおり。
<参考:Antutuベンチマークアプリ比較>
「Xperia XA1 Ultra」・・・ 78432(CPU:35421、GPU:16395、UX:21091、MEM:5525)
「Xperia XA2 Ultra」・・・ 90439(CPU:39696、GPU:19976、UX:23587、MEM:7180)
「Xperia XZ」 ・・・ 128142(3D:55386、UX:40597、CPU:25835、RAM:6324)
「Xperia XZ Premium」・・・ 206070(CPU:73088、GPU:82193、UX:41353、MEM:9436)
「Xperia XZ2 Premium」・・・ 261592(CPU:91688、GPU:106326、UX:54150、MEM:9428)
-----------------------------
●アスペクト比16:9、スマホ版Xperia最大サイズの5.8インチ4K(2160×3840解像度)ディスプレイ。
「Xperia XZ2 Premium」のウリの一つとなるのが、4K(2160×3840解像度)の高精細に加え、HDR(ハイダイナミックレンジ)に対応したディスプレイ。
「Xperia XZ Premium」と比較して、0.3インチ画面がさらに大きくなっているので、Xperiaスマートフォンタイプとしては最大級の大きさをドヤれるポイントでもある。
それから、最大輝度が約30%向上していて、比べてみるとかなり明るくなっている。
いつも屋外ではどうがんばっても見えにくくなる戦いは延々と続くものだけれども、輝度が上がるのは素直に良いところ。
ぶっちゃけ「Xperia Z5 premium」と比べたら露骨に違っていて、地味だけどもとてもよろしい。
高画質エンジン「X-Reality® for mobile」も進化して、設定から「動画再生時の高画質処理」をONにしておくと、通常の映像(SDR)をHDRへアップコンバートができる機能もある。
これで、より多くの一般動画までも豊かなコントラストと鮮やかな色調で楽しめる。
「Xperia XZ Premium」から備わった、「色域とコントラスト」の設定からトリルミナス®ディスプレイ for mobileの鮮やかな色域を利用する「スタンダードモード」や、より強調された色彩となる「ダイナミックモード」オリジナルの色彩に近づけて表示するsRGBの色域の「プロフェッショナルモード」が選べる機能も健在。
5.8インチという大きさと、4K解像度の高精細さを活かすなら、ド派手色に出すというよりも、より忠実に写真や動画をチェックできるというのはとってもメリットとして受け止められる。
最初におもいっきりツッコミいれたディスプレイのアスペクト比16:9に対しても。
世の中の写真のスダンダードなアスペクト比は4:3だったり、動画のアスペクト比は16:9なので、実映像を見るときには見栄をはらずとも、結果として「Xperia XZ2 Premium」の16:9のアスペクト比が正解なんじゃないかと思わなくもない。
5.7インチ(18:9)の「Xperia XZ2 」と5.8インチ(16:9)の「Xperia XZ2 Premium」とで4:3の写真をみると、0.1インチという差以上に、視認できる画像サイズが違うのである。
しかも、写真の高精細っぷりを堪能できるのは最高。
Xperiaで撮った写真もだけども、カメラで撮影した写真を転送して画質をチェックするには最強のツールなのである。
ついでにデカイ画面を最大限活かすなら、フォントサイズや表示サイズを小さくして、表示領域を上げて使うのが王道。
最近小さい字が見えないのよねーという場合でも、画面がデカければそれも叶う。
ちなみに、開発者モードから解像度設定を攻めに攻めまくると途方もない解像度にできるけれど、まるで目が追いつかないわ、タッチも危うくなるのでやめておこう。
画面が大きくなって、片手持ちで操作するには上のほうに指が届かないんですけど!という場合には、画面の下を左右にスワイプすると、全体の画面が小さく表示して操作することもできる。
縮小した画面の大きさは自由に変更できるし、ポジションも自由に配置できるので、好みのサイズに調整して使うといった小技も使える。
新要素として、映像やゲーム、ミュージックビデオの音をリアルタイムに解析して、ソニー独自のアルゴリズムとパワフルなアクチュエーターから、コンテンツに合わせて本体が振動する「ダイナミックバイブレーションシステム」。
ブルンブルン震えてそれっぽい気分になれるというもの。
音量といっしょに、3段階で「ダイナミックバイブレーションシステム」の効き具合を好みで調整できる。
あと意外にも驚いたのが、フロントスピーカー。
音量上げ目にするとかなりうるさいくらいに音がでる。
歴代Xperia最大音量になったらしくて、みんなで見るにはまず不足感はないし、映像のサウンドにあわせてズムズムと重低音っぽい振動が伝わってくるので、迫力の増した感は味わえる。
ここまでやるならもう、ディスプレイ全体から音を出すとかやってくれたほうが、4K有機EL BRAVIAのアコースティックサーフェスがXperiaにも!みたいな感じで親和性もあるような気がするけど。
-----------------------------
すっかりXperia XZ2シリーズは、ディスプレイのトレンドは18:9になるんじゃないのかと思ったら、「Xperia XZ2 Premium」はそのまんま16:9かーい!とツッコミ入れたくなったけれども、閲覧用ディスプレイとしてなら良いじゃないのコレはコレで、と納得気味。
デカさと重量っぷりは、単独で使ってると慣れてしまうものでもある。
ただ何というか、「Xperia XZ2 」にはまだあったスマートさが「Xperia XZ2 Premium」ではさらに薄れてしまって、ズングリムックリ感はある。
これについてばかりは使っていて慣れるものではなく、受け入れるしかない。
さて、デュアルカメラについては次回へ続く。
-----------------------------
●「Xperia XZ2 Premium」専用アクセサリー
Xperia XZ2 Style Cover Touch「SCTH30」
●ブラック/グレー
ソニーストア販売価格:5,480円(税別)
Xperia XZ2 Premium Style Cover Touch「SCTH30」は、フルスクリーンウィンドウを搭載して、カバーを閉じたままでもタッチ操作が可能できる「Xperia XZ2 Premium」専用のカバー。
ホルダー部にTPU(熱可塑性ポリウレタン)素材を採用して、「Xperia XZ2 Premium SO-04K」本体のデザインにぴったりとフィットして持ちやすい柔らかい手触り。
防水対応(IPX5/8相当)で、装着したままで卓上ホルダ(別売)での充電が可能。
Xperia XZ2 Style Cover Stand 「SCSH30」
●ブラック/グレー
ソニーストア販売価格:3,480円(税別)
Xperia XZ2 Style Cover Stand 「SCSH30」は、カバーの開閉に合わせて画面のオンオフが自動で切り替わる、フリップタイプのプレミアムカバー。
角度調節できるスタンド機能を搭載して、映像の視聴にも便利。新ヒンジ機構を採用して、背面に折り返しのラインが入らない、すっきりとした左右対称のデザイン。
本体と一体感のある形状で持ち心地の良いPUレザー(ポリウレタン製合成皮革)を採用。
装着したまま卓上ホルダ(別売)での充電もできる。
ワイヤレスチャージングドック「WCH20C」
ソニーストア販売価格:9,980円(税別)
ワイヤレス給電規格Qi(チー)に対応した、縦置き・横置きも可能なチャージングドック。
置くだけで簡単充電が可能。充電ケーブルの抜き差しの手間がなく、接続端子を痛める心配がない。
出力最大9W で、「Xperia XZ2 Premium」を高速ワイヤレス充電することができる。
USB Type-C™ 2-in-1 ケーブル「EC270」
ソニーストア販売価格:2,480円(税別)
「Xperia XZ2 Premium」にUSB接続することで、音楽を聴きながら同時に充電ができる、3.5mmステレオミニジャックと充電用のUSB Type-C™ジャックを搭載したケーブル。
マイクやリモコンを搭載するステレオミニジャック対応ヘッドセットも使える。
最大500mAの充電が可能。
---------------------
●ソニーストア 直営店舗(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)
「Xperia XZ2 Premium SO-04K」は、ソニーストア直営店ではモックを展示中。(ただし販売はしていないためご注意ください。)
ソニーショールーム / ソニーストア 銀座
街の中心にある銀座四丁目交差点に面したGINZA PLACE(銀座プレイス)4階~6階。
東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線「銀座駅」A4出口直結
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 札幌
地下鉄「大通駅」12番出口から徒歩1分。4丁目交差点すぐ
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 名古屋
名古屋市営地下鉄栄駅サカエチカ8番出口。丸栄百貨店南隣
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 大阪
大阪駅/梅田駅から徒歩5分程度。ハービスエント4階
営業時間:11:00~20:00
ソニーストア 福岡天神
西鉄福岡(天神)駅南口から徒歩5分。西鉄天神CLASS
営業時間:12:00~20:00
<ASCII.jp x デジタルXperia執筆>
・ASCII毎週連載:Xperia周辺機器
・ASCII隔週連載:Xperia温故知新! 波瀾万丈な歴史を紐解く
<Xperia XZ2>
・[ Engadget Japanese 掲載] Xperia XZ2実機レビュー。手にして印象あっさり逆転「アラ、これ悪くないじゃない」
・[ Engadget Japanese 掲載]「Xperia XZ2」を一週間使った率直な感想
<Xperia XZ1>
・Xperia XZ1をソニー好きが徹底レビュー。一見XZsから変わらずなれど、中身は各所がしっかり進化
<Xperia XZ1 Compact>
・Xperia XZ1 Compact 海外版先行レビュー X Compactの妥協感が消え高性能小型スマホ復権へ
<Xperia XZ Premium >
・[ ASCII.jp x デジタル ] Xperia XZ Premiumは4K HDR映像の鑑賞はもちろん、写真家にもオススメだ
・[ Engadget Japanese 掲載] ソニーの4Kスマホ「Xperia XZ Premium」を徹底解剖!前モデルとの差が歴然なワケ
・[ Engadget Japanese 掲載] Xperia XZ Premium自腹レビュー。デザイン・レスポンス・液晶とも心地良く、手放せなくなるモデル
<Xperia XZs>
・XperiaマニアのXperia XZs レビュー。Motion Eyeカメラにメモリも増量、マイナーチェンジ以上の充実
<Xperia XZ >
・グローバルモデル「Xperia XZ Dual F8332」の外観ファーストインプレ。
・[ ASCII.jp x デジタル 掲載] SIMフリー版「Xperia XZ」を自腹購入でレビュー! X Performanceとの違いは?:週間リスキー
・[ Engadget Japanese 掲載 ] ソニー Xperia XZを徹底解剖!Z5と比べた「良い所」「悪い所」
・[ モバレコ 掲載] 「Xperia XZ」をレビュー!スタイルもカメラ性能も進化したフラッグシップモデル
<Xperia X Compact>
・[ ASCII.jp x デジタル 掲載] スペックが下がって逆に良かったSIMフリー版「Xperia X Compact」レビュー
・[ Engadget Japanese 掲載] ソニー Xperia X Compactを徹底解説、Z5 Compactからの買い替えはアリ?
・「Xperia X Compact」をひとまず快適に使えるグッズを揃えてみた。SONY純正の「Style Cover Touch」が超お気に入り。
<Xperia X Performance>
・「Xperia X Performance」の実機をソニーストアで触ってきた雑感。
・「Xperia X Performance」を保護する純正のカバー4種。カバーを閉じたままXperiaを操作できるフルウィンドウ付きスタイルカバーがおもしろい。
・Z5と比べてわかったXperia X Performanceの魅力- ASCII.jp x デジタル
・強烈なノイズキャンセリングと周囲の音を操れる便利機能、そして高音質が最高に心地いい、毎日持ち歩きたいワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドホン「MDR-1000X」