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「VAIO Wシリーズ」を軽く分解してSSD&メモリー2GB化してみる(その2)

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「VAIO Wシリーズ」を軽く分解してSSD&メモリー2GB化してみる(その1)
の続き。

SSD&メモリー2GB化した事で
その効果のほどはどれくらいあるのか?を
ベンチマークテストで計測。

Windows XPベースでは、メモリーが1GBでも、
OSと常駐アプリの必要とするメモリー使用量は
約350MB前後という事もあって、
アプリケーションの動作するメモリー容量にも余裕があるし、
それを2GBにしたとしても
おそらくはパフォーマンス的な効果は望めないだろう。

それよりも、
データの読み出しや書き込みに影響する
ストレージがHDDからSSD、
それもランダムアクセスに強いIntel製SSDになった事で
随分と受ける印象は変わってくるのではないかと。

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<VAIO WシリーズxSSDのパフォーマンス>

まずは、
「VAIO Wシリーズ」iconの中で、
単純にストレージが変わった事での変化を
「CrystalDiskMark 2.2」と「HD Tune Pro」で比較。

●CrystalDiskMark 2.2

・VAIO Wシリーズ:日立製HDD「HTS543216L9SA00」


・VAIO Wシリーズ:Intel製SSDD「SSDSA2M080G2GC」

単純に数値から読み取るならば、
読み込みの速度は2倍以上、
書き込みの速度も1.3倍程度に上がっているのがわかる。

ただし、
もともとのIntel製SSDの速度はもっと速いにもかかわらず
その能力の半分も出せてない。

これは、以前にやったtypeT(TZシリーズ)と同じ理由で
インターフェースがシリアルATAとは言え、
チップセット(Intel 945GME Express)の性能上
「Serial ATA150(Ultra SATA/1500)」になるため、
転送速度の最大値が、150MB/s以下に制約されているため。

それでもの救いは、
4Kランダムの読み書きは、
Intel製SSDの本領を発揮していて
ここがそのまま本体の体感レスポンスにつながってくる。

●HD Tune Pro3.5

・VAIO Wシリーズ:日立製HDD「HTS543216L9SA00」


・VAIO Wシリーズ:Intel製SSD「SSDSA2M080G2GC」

HD Tune Proではさらに別の面も見えてくる。

というのも、
HDDの特性として
外周から内周に行くにつれて速度が落ち込んでいくため、
速度を示すグラフは放物線を描くように下がっていく。

と言う事は、データが書き込まれた場所によって
速かったり遅かったりといった事も発生してくる。

それに対して、
優秀なSSDであれば、ほぼどの部分でも
速度が一定で、そのまま平均値の数値を信じる事ができる。

そして決定的なのがやはりランダムアクセスで
いかに、小さなデータを読みにいくのが
HDDは不得手で、SSDはそれを得意とするかが
非常にわかりやすい結果となった。

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ストレージだけが変わっても
あくまでも機能を制限しつつ利便性を上げた
ネットブックというジャンルだけに
超高速なCPUや先進のハイパフォーマンスなチップセットが
搭載されているわけではない。

ボトルネックとなる部分は
他にもあるので、
それを踏まえてトータル的なベンチマークスコアを見てみる。

●CrystalMark 2004R2
CPUやメモリー、HDD、グラフィック
のパフォーマンスを計測できるベンチマークソフト。


・日立製HDD        ・Intel製SSD「X25-M」

基本的なベンチマーク結果は変わらないままで、
メモリーも容量が増えた事によるスコアの上昇もない。

ただ、HDD評価だけが飛び抜けてしまっていて、
その足し算として総合的なスコアが
大きく伸びている。

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●PCMark05 Build 1.2.0(Basic版)
CPU、メモリ、HDD、グラフィックスなどの性能を計測する
futuremarkの統合ベンチマークソフト。
PCMark05からマルチコア/スレッドに対応。


左)日立製HDD  右)Intel製SSD「X25-M」

System Test Suite(PCMarks)    :1324   1880
HDD_XP Startup(MB/s)          : 6.36   64.67
Physics and 3D(FPS)            :29.97    30.11
TransParent Windows(Windows/s) :64.18   65.0
3D_Pixel Shader(FPS)            :8.77    8.77
Web Page Rendering(Pages/s)     :0.89   1.27
File Decryption(MB/s)           :15.28  15.3
2D_Graphics Memory_64 Lines(FPS): 61.37  60.11
HDD_General Usage(MB/s)        :4.12   42.17
Audio Compression(kB/s)        : 618.95  611.61
Video Encoding(KB/s)          : 100.68   103.04
Text Edit(Pages/s)             : 30.86   30.94
Image Decompression(MPixeles/s)  :6.84    6.86
File Compression(MB/s)          :2.81   1.63
File Encryption(MB/s)            :4.5     6.74
HDD Virus Scan(MB/s)           : 24.78   51.81
Memory Latency_Random 16MB(MAccesses/s):5.43 5.43

これまた非常にわかりやすい結果で、
オレンジ色の部分は、
SSDへと変わった事によるスコアの上昇が著しく、
「HDD_XP Startup」と「HDD_General Usage」は約10倍、
「HDD Virus Scan」で2倍
という驚異的な伸びを示している。

その他が全く変わってないので
本当にストレージの変化だけが影響しただけ。

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●Vana’diel Bench3
(FINAL FANTASY XI for Windowsオフィシャルベンチマークテスト3)

単なる指標としてのお約束ベンチマークソフト。


・VAIO Wシリーズ:日立製HDD「HTS543216L9SA00」
・低解像度モード SCORE:平均 1433
・高解像度モード SCORE:平均 1025

・VAIO Wシリーズ:Intel製SSD「SSDSA2M080G2GC」
・低解像度モード SCORE:平均 1437
・高解像度モード SCORE:平均 1023

当たり前だけど、
こういった3D系ゲームでは
ストレージは全く依存していない。

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ストレージの速度が速いと
一般的な実動作が随分と早くなる。

その一端として
Windowsの起動と終了、休止、復帰を
それぞれストップウォッチで計測してみる。


左)日立製HDD  右)Intel製SSD「X25-M」

Windows起動
 ・画面切り替わり    :約39秒  約24秒
 ・インターネット接続  :約77秒  約40秒 

終了(シャットダウン) :約20秒  約15秒

休止状態      :約20秒  約14秒
復帰         :約28秒  約15秒

さすがWindows XPというところと、常駐アプリの少なさと、
その上にさらにSSDの読み書きの速さが加わって、
何と速い事!

電源OFFの状態から起動して
ワイヤレス接続でインターネットにつながって
「Yahoo!Japan」を表示しきるまでに
40秒以内という驚異的な速さ。

休止に移行と復帰させるのも
どちらも15秒程度しかかからず、
ストレスを感じない速さで次の行動に移せる。

頭で使いたいなと思ったら反射的に画面を開いて
やめたかったらすぐ閉じるという動作に
十分付いてきてくれるし、
例え終わりかけだとしてアクセスが続いてたとしても
ちょっとくらい乱雑に扱っても
SSDなら、HDDみたいに壊れる事を気にしなくていい。

感覚的な連動性がとれるという意味では、
「VAIO Wシリーズ」iconにSSDは、ものすごくアリな組み合わせ。

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<VAIO WシリーズxSSDの使い勝手>

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ネットブックとはいえ、
素のままでもネットブラウズだとかエクセル・ワード程度であれば
速度的なひっかかりを感じずに使えてて、
HDD容量も160GBと十分で、
普段使いで大きく不満となる部分はない。

けれど、あえてSSD化するのは、
もちろん固定されたスペックにとらわれたくないという気持ちと、
キビキビ感とゼロスピンドル(無回転物)という
SSDならではの爽快感が手に入るから。


実際、
この状態になって
1泊2日の行動を共にしてみた感想としては、
カバンに入れていての重量感はいつもとそこまで変わるとは思えないけれど
体積的にみるコンパクトさは結構快適。

電車の手狭なトレイに置いても
スペース的にも余裕があるし、自重でトレイが下がったりもない。

「FOMA HIGH-SPEED」を使ってネットブラウズがメインになると、
まぁここがボトルネックになるというか
全体的なレスポンスが決まってくる事もあって、
typeZとそんなに大きくかけ離れた苦痛を感じる事もなく。

良い意味で、そんなに高級なボディ素材ではないから、
ベッドとかにポイっと置いて、
寝っころがって使ったりと、気を使わなくていいのはかなり良い。

ましてやSSDにしたらさらに気を使わなくなって
結構乱雑に扱っていたなと。。

画面解像度にしても
広々とは言わないにしても、
1366×768もあれば、ストレスになったりもしないし
キーボードのショートカットでイージーに使ったりするのは快適だった。


ただ、
夜とか周囲がある程度静かになってくると
廃熱のファンのブオーという音が気になって
VAIO typePiconのようなファンレスの静音性を期待するとかなりイラつく。

それから、ファンが回るという事は、
内部でそれだけ熱を発生してるという事で、
ひざの上に置いて使ってると
本体底面の奥側がある程度熱くなる。

これは、Atom N280(1.66GHz)が熱を持ってるので、
ストレージをHDDからSSDに変えても変わるものではない。

それと、バッテリーの持ちはやっぱりイマイチで、
SSDに変わって回転物がなくなったとは言えその効果のほどは微々たるもので
バッテリー駆動で使ってると、
減っていくのがリアルに感じられてしまって、
途中で充電は必須で、ACアダプターなしでの運用は考えられない。

このあたりは、
どこにでもあるようなノートPC感覚。

突出した性能を求めるなら、
やっぱりtypeTicontypeZicontypePiconにはかなうはずもない。

でも、
道具として気を使わずに使うとか、イージーな感覚で使うなら
「VAIO Wシリーズ」iconは、かなりツボにハマる要素も持っている。

今回は、
メモリー2GB化した恩恵がちっとも得られてないけど、
これならWindows7にしても、軽く動いてくれそうなので、
次回は、Windows7RCでも入れて使ってみようかなと。

・1366×768の広い解像度を持った手軽なNetBook「VAIO Wシリーズ」
・ソニービル銀座で、VAIO Wシリーズとか新Bluetoothマウスの現物を確認。
・ソニースタイルで「VAIO Wシリーズ“限定”スペシャルパック」を公開!
・ネットブック「VAIO Wシリーズ」のパフォーマンスを知る。
・「VAIO Wシリーズ」を2GB化&SSD化して早速持ち出す。

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