音と光に包まれるグラスサウンドスピーカー「LSPX-S3」レビュー。仕様やスタイルの違いのある「LSPX-S2」とどちらが自分にあっているのか?
ワイヤレススピーカーは数多くある中、ただ音を再生するためだけではなくスピーカーそのものがステイタスとなるグラスサウンドスピーカー。
そのグラスサウンドスピーカーに最新モデルとなる「LSPX-S3」が登場。
「LSPX-S2」が登場したとき、「LSPX-S1」のモデルチェンジというべき進化点が多かったけれど今回はどうやらそうではない様子。
そのあたりの違いを含めて実機をレビューしてみよう。
・有機ガラス管からクリアな音が広がるグラスサウンドスピーカー『LSPX-S3』発売
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目次
●グラスサウンドスピーカー「LSPX-3」と「LSPX-S2」のスタイルの違い。
まず、大きさもさることながらその佇まいともいえる形状も異なる。
サイズについては、「LSPX-S2」が約Φ90mm×277mm。
「LSPX-S3」は、約Φ94mm×289mm。
「LSPX-S3」のほうがより径が太く、全高も高くなっている。
重さはどちらも同じ1.1kg。
「LSPX-S2」では、ボトムのクビレぶぶんがアクセントになっていることと、ペールゴールドのボティと底部分のブラウン調の人工レザーとのコンビがおしゃれな雰囲気を醸し出していた。
一方で、「LSPX-S3」は、円錐に近く、ボディはミネラルシルバー、底面はメッシュタイプのグレーで表現。
言えば、異なるランタンを見比べている感覚に近い。
どちらが良い悪いではなくて、人によって好みが分かれるところ。
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●360度に音が広がる有機ガラス管のグラスサウンドスピーカー「LSPX-S3」
多少大きくなったとはいえ、片手で余裕で持ち運べるサイズと重さ。
空間に溶け込むようなスタイリッシュなデザインはそのままに、ボディ表面は、金属感と鉱物のような手触りと質感が意外なまでに所有欲を満たしてくれる。
ボタンやインターフェイスは底面に集中させることで、見た目重視。
一般にある横置きスピーカーとはそもそもの存在感が違う。
音の出るしくみとしては、高域を再生するのが有機ガラス管型トゥイーターで、、中域を再生するのが46mmウーファー、低域を再生するのが底の部分にあるパッシブラジエーターの3つを組み合わせたもの。
震えるスピーカーコーンの代わりとして、有機ガラス管(振動板)の端面を加振機がたたいて発生した振動が有機ガラス管全体から音が360度に音が広がる仕組み。(アドバンスド バーティカル ドライブ テクノロジー)
グラスサウンドスピーカーは、本来の楽器の音の発音原理に近いこともあって、楽器の音色の質感描写や人の細かな息遣いなどが得意。
中域再生をするのが、土台部分に開口した空洞からみえる46mm径のウーファー。
「LSPX-S2」では35mmだったものから大型化。
本体部分のスキマを覗き込んでみるとスピーカーが上向きに配置されているのがわかる。
これは、その真上ににある尖った山に音が反射して360度に広がるようになっている。
低域を再生するパッシブラジエーターが底面内部に配置されており、当然ながら外見からは見ることはできない。
このパッシブラジエーターには、ソニー独自技術のノッチ形状を採用して振幅動作を最適化してクリアな低域を再現することに一役かっている。
横に見えるのは、電源用のUSB type C 端子とその両脇に電源ボタン、通話ボタン、音量のプラスマイナスボタン。
「LSPX-S2」にあったステレオミニプラグの音声入力端子がない。
底面にあるのは、Bluetoothペアリングボタンとスリープタイマーボタン。
機能としては必要だけれど見た目にはノイズになるものは実用性を落とさないギリギリのところで見えない配慮がされている。
付属のUSBケーブルがよくある黒い色気のないものではなくて、なんと本体と同系色のグレーのケーブルになっている。
しかもケーブル部分はメッシュで加工されているのでワイヤードで接続したままにしてもガジェット感を感じさせないところがとても良い。
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●グラスサウンドスピーカー「LSPX-3」とペアリング、アプリで操作。
ついに、NFCでのワンタッチでのペアリング機能は省かれてしまった。
その代わりにペアリングはシンプルかつ簡単に。
底面のBluetoothボタンを長押ししてペアリング状態にしたのち、スマートフォンのBluetoothがONになっていれば自動的に検出。
「接続」をタップするだけでペアリングができる。
利用するアプリは、Android/iPhone用の「Music Center」。
シンプルにスマホにある音楽をBluetoothで再生する以外に、低音を増強する「ベースブースター」のオンオフや、「イルミネーション」の変更、「スリープタイマー」の設定といった調整ができる。
「ベースブースター」は、本体で設定できないのでアプリ側から操作するしかない。
「スリープタイマー」は、本体底面のボタンを押すと60分後に電源がオフになる設定。
アプリから15分/30分/45分/60分/90分/120分の設定を変更していれば、ボタンを押した際にその時間でオフになる。
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●本体からも調整できるようになったライティング、光がゆらめく「キャンドルライトモード」。
有機ガラス管の中には、上向きに照射するLEDといろいろな方向の反射を形成するレンズリフレクターを組み込むことで、直接的な光が飛び出すのを抑えて眩しさを軽減しながら部屋全体を広く照らす役割もある。
この光こそがインテリアとしてのグラスサウンドスピーカーたる所以。
光る有機ガラス管は、その場所の雰囲気にあわせて明るさを32段階で調整できる。
「LSPX-S3」ならではの特徴として備わったのが本体下部にあるタッチセンサー。
タッチセンサーのうえで指を左右にうごかすことで明るさを調整できたり、タップすることで点灯と消灯の切り替えができる。
タッチセンサーを2秒長押しすると、ろうそくの炎のようにゆらぐ演出をする「キャンドルライトモード」に変更。
光の「強中弱」と「音楽に連動」と好みで変更して、音と光を同時に楽しむことができる。
従来どおり、スマートフォンの「Music Center」アプリからでもLEDの明るさの32段階調光や、「キャンドルライトモード」の設定もできる。
スマホからの遠隔操作も、本体を直接さわってもどちらでも変更できるあたりは、ストレスフリー。
バッテリーを内蔵していて、約5時間の充電で駆動で約8時間の連続ワイヤレス再生ができるので、一日程度使うなら電源がなくてもテーブルの真ん中に置いてリスニング用兼ライティングとしても使える。
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●「LSPX-3」と「LSPX-2」の仕様の違いに悩む。
「LSPX-S3」は価格もリーズナブルになっていて、新たにマイクを搭載してハンズフリーの通話機能を備え、USB Type-Cなったりと確かに利便性上がっている。
ライティング用のタッチセンサーを備えて、音楽連動を含めたキャンドルライトモードのパターン追加。
音楽を聴くスタイルとしては基本的にBluetooth接続で、コーデックはSBCやACCに加えて「LDAC」にも対応して高音質なワイヤレスリスニングが楽しめる。
これらをみれば確かにグラスサウンドスピーカーとしての魅力は増している。
「LSPX-S2」ではデジタルアンプ「S-Master HX」やCD音源や圧縮音源をハイレゾ相当の高音質にする「DSEE HX」を備えてハイレゾ音源をうたっている。
ところが「LSPX-S3」はデジタルアンプは「S-Master」であり、圧縮された音源で失われがちな高音域を効果的に補完しクリアに再現するのは「DSEE」どまりであり、ハイレゾ対応ではなくなっている。
最大出力をみても11Wから8Wと下がっている。
さらには、AUX端子もなくなり、Wi-Fi機能もごっそりとなくなっている。
デザイン上の好みも分かれる。
このあたりをみると目に見えるスペックの低下が気にならないわけもない。
とはいえ「LSPX-S3」はウーファーは大型化したうえにトゥイーター構造を見直すなど2年半経過したノウハウが活かされていて、中低域の音質は明らかによくりボーカルの厚みや明瞭度もあがっている。
「LSPX-S2」で若干弱かったクラシックやジャズ、ボーカル主体の楽曲でも偏りがなく聴けるという意味では「LSPX-S3」のほうが良いともとれる。
個人的には、部屋のインテリアの一部と化しつつも、いつも身近な音楽を奏でるという意味では、直接的にスマートフォンと接続するだけでなくて、グラスサウンドスピーカーが自力でWi-Fiで接続してくれたほうが使いやすかった。
そのため、「LSPX-S2」はSpotify連動で使うには最高に便利だったし、欲を言うならChromecast built-inに対応する進化の道をたどってほしかった。
が、それは360 Reality Audioに対応したワイヤレスホームスピーカー「SRS-RA5000 /RA3000」に道を譲ったのかもしれない。
シンプルにBluetoothで接続して光と音を満たすワイヤレススピーカーとして使いたい人にとっては、よりリーズナブルになった「LSPX-S3」が魅力的に映るかもしれない。
昨今の事情をふまえてハンズフリーの機能があるあたりは、使い勝手という意味でも元がとりやすいし。
ということで、「LSPX-S3」は純粋な「LSPX-S2」の後継機種いうよりは、仕様の異なるラインナップとしてどちらも併売されるようで、こだわりの納得のいくモデルのほうをチョイスするのが良さそうである。
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グラスサウンドスピーカーの良さは、有機ガラス全体が円筒状の音源となって離れた場所でも音の減衰が少なく、空間中に音の広がりを感じられる音に包まれる感が、一定方向からなるコンパクトなワイヤレススピーカーとは違った体験。
初代グラスサウンドスピーカー「LSPX-S1」は、おしゃれなスピーカーとはいえ税込みで約8万円というハードルの高さがあったけれど、「LSPX-S2」は5万円を大きく下回り、「LSPX-S3」ではついに4万円を切る価格となった。
ろうそくの灯がゆらぐまるでランタンのようなものから音が出てくるという心の満たされ具合は、他のスピーカーではまず味わえない。
その存在感がステイタスになるグラスサウンドスピーカーを、自宅に仲間入りさせる価値は十分にある。
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●グラスサウンドスピーカーラインナップ
グラスサウンドスピーカー「LSPX-S3」
ソニーストア販売価格: 38,500円(税込)
●長期保証サービス(3年ベーシック)付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF
グラスサウンドスピーカー「LSPX-S2」
ソニーストア販売価格: 44,000円(税込)
●長期保証サービス(3年ベーシック)付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF
グラスサウンドスピーカー「LSPX-S2」は、見た目にランタン風に見える外観からは想像もつかないくらい素敵な音色を奏でるスピーカー。
高域を再生するのが有機ガラス管型トゥイーター、中域を再生するのが35mmウーファー、低域を再生するのが底の部分にあるパッシブラジエーターの3つを組み合わせて音楽を再生。
有機ガラス管(振動板)の端面を加振機がたたいて発生した振動が有機ガラス管全体から音が360度に音が広がる仕組み。
有機ガラス管の中には、上向きに照射するLEDといろいろな方向の反射を形成するレンズリフレクターが組み込まれていて、直接的な光が飛び出すのを抑えて眩しさを抑えつつ部屋全体を広く照らすおしゃれな機能を搭載。
ハイレゾに対応した高音質デジタルアンプ技術「S-Master HX」を搭載、Bluetoothは高音質コーデック「LDAC」に対応して高音質ワイヤレスリスニングが可能。
本体にはWi-Fiも備えて、サーバー機能をもったPCやNASに保存している音楽をワイヤレスで再生といったこともできる。
ろうそくのように光がゆらぐ「キャンドルライトモード」が秀逸で、ゆったりとした光が広い空間を照らす。
部屋のどこにいても音の広がりを感じられて音に包まれる感がやはり一般的なスピーカーとは違った体験。
・まるでランタンから音が奏でられているようなグラスサウンドスピーカー「LSPX-S2」。オシャレ空間を作り出すには最高のモテアイテムを使ってみた。
・音楽ストリーミングサービス「Spotify」と連携したら、ボタンひとつで部屋の中でさりげなく音楽が流れるグラスサウンドスピーカー「LSPX-S2」環境が最高。
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●ソニーストア 直営店舗(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)
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