新旧ウォークマンAシリーズのバッテリー持続時間を比較。「NW-A300シリーズ」は「NW-A100シリーズ」から実用レベルで大きく改善！

2023.03.15

新旧ウォークマンAシリーズのバッテリー持続時間を比較。「NW-A300シリーズ」は「NW-A100シリーズ」から実用レベルで大きく改善！

ストリーミングウォークマンのコンパクトモデルウォークマン「NW-A300シリーズ」と、高音質化されたハイエンドモデルのウォークマン「NW-ZX700シリーズ」。

ともにSoCが刷新されたことでバッテリー持続時間が大幅向上している。

実際に音楽を聴くシチュエーションでどれほど変わるのか？今回は、「NW-A300シリーズ」と「NW-A100シリーズ」とで比較実験してみる。

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●「NW-A300」と「NW-A100」のバッテリー消費比較
●使い勝手に大きく影響するバッテリーの持続時間
●新沼音生活応援キャンペーン！

●「NW-A300」と「NW-A100」のバッテリー消費比較

ウォークマン「NW-A300シリーズ」は、2019年に発売された「NW-A100シリーズ」から約3年ぶりの新モデル。

基本的なコンパクトでスクエアなデザインはそのままに、SoCは「QCS2290」、OSはAndroid 12を搭載。

（「NW-A100シリーズ」のSoCはNXP i.MX 8M Mini、OSはAndroid 9）

※「CPU-Z」アプリから情報を確認すると「Snapdragon 630」となっているけれど、これは間違い。

注目すべきはCPUのクロックスピードの範囲。

「NW-A300シリーズ」：300MHz – 2.02GHz
「NW-A100シリーズ」：1.20GHz – 1.80GHz

「NW-A100シリーズ」はプロセッサーへの負荷が少ない時にも高クロックで動作し続けていて、それはイコールバッテリーの消費が大きくなっていた。

その一方で、「NW-A300シリーズ」は、低いところでは300MHzで動作するという幅広いクロックスピードに対応している。

ということは、最適なクロックで稼働することができるため、バッテリーの持ちは大幅に改善されるはず。

ちなみに上記の表は、ソニーのHPよりバッテリー持続時間を比較したもの。

公称値でもあきらかにバッテリーの持ちが改善している事がわかるけれど、果たして実際にはどうなのか？

「W.ミュージックアプリ」 DSD 2.8MHz再生（ヘッドホンなし）

ウォークマン「NW-A300シリーズ」と「NW-A100シリーズ」の比較として、まずは「W.ミュージックアプリ」を使用して、DSD 2.8MHzの音源を再生。

その他の条件は以下のとおり。

ソースダイレクト：オン
Wi-Fi・Bluetooth：オフ
画面消灯時間：1分
※NW-A100はノイズキャンセリングオフ

注意点として、再生しているもののヘッドホンを接続していないため、実際に音を出力していないということ。

そのため、アプリの動作にかかるバッテリー消費として比較してみる。

約3.5時間動作した時のバッテリーの消費をみると、すでに大きく差が出ている。

DSD 2.8MHz 約3.5時間再生
「NW-A300シリーズ」：100%⇒93%（-7%）
「NW-A100シリーズ」：100%⇒74%（-26%）

しかもバッテリーチェックアプリを確認すると、「NW-A300」よりも「NW-A100」の方が温度が高くなっており、SoCが高クロックで動き発熱が大きくなっていと推測。

消費電力もその分多くなっている。

「W.ミュージックアプリ」 FLAC 96kHz/24bit再生（ヘッドホンなし）

次に、「W.ミュージックアプリ」を使用し、FLAC 96kHz/24bitの音源を再生。

その他の条件は以下のとおり。

ソースダイレクト：オン
Wi-Fi・Bluetooth：オフ
画面消灯時間：1分
※NW-A100はノイズキャンセリングオフ

こちらもヘッドホンを接続しておらず実際に音を出力していないため、アプリの動作にかかるバッテリー消費の比較として。

約3時間動作した時のバッテリーの消費についても大きな差がみてとれる。

FLAC 96kHz/24bit 約3時間再生
「NW-A300シリーズ」：100%⇒95%（-5%）
「NW-A100シリーズ」：100%⇒77%（-23%）

「NW-A300」でのバッテリー消費はかなり抑えられ、加えてバッテリーチェックアプリを確認してみても発熱が少ない。

一方で「NW-A100」は温度が高く、SoCが高クロックで動作することで発熱し、そのぶん消費電力も大きくなっている。

これらふたつの条件で、バッテリーが0％になるであろう時間を予測してみると、バッテリー持続時間は以下のようになる。

DSD 2.8MHz
「NW-A300シリーズ」：約50時間（公式記載：28時間）
「NW-A100シリーズ」：約14時間（公式記載：11時間）

FLAC 96kHz/24bit
「NW-A300シリーズ」：約60時間（公式記載：32時間）
「NW-A100シリーズ」：約13.5時間（公式記載：21時間）

公式が公開しているバッテリー持続時間よりも少し長くなっているのは、ヘッドホンを接続しておらずアプリの動作にかかるバッテリー消費のみでの計測したためだと思われる。

もちろん条件によって異なる事もあり、実際に50時間を超えて使えるわけではないとしても、同条件でバッテリー持続時間が改善している事には変わりない。

Amazon Musicアプリストリーミング再生（ヘッドホンなし）

今度は、音楽ストリーミングアプリを利用した際のバッテリー消費もテストしてみる。

「Amazon Musicアプリ」を使って、Wi-Fi で通信しながらストリーミングで音楽再生をする。

その他の条件は以下のとおり。

ハイレゾストリーミング：オフ
ソースダイレクト：オン
Wi-Fi ：オン
Bluetooth：オフ
画面消灯時間：1分
※NW-A100はノイズキャンセリングオフ

ヘッドホンを接続せずに動作させているため、アプリの動作・通信にかかるバッテリー消費として比較となる。

7時間、動作させたときのバッテリーの消費を追いかけてみる。

Amazon Musicアプリストリーミング
「NW-A300シリーズ」：100%⇒75%[5.5時間] ⇒ 70%[6.5時間] ⇒ 65%（-35%）[7時間]
「NW-A100シリーズ」：100%⇒25%[5.5時間] ⇒ 15%[6.5時間] ⇒ 1%（-99%）[7時間]

ウォークマン本体にあるローカルデータの音楽再生と比べて、オンラインストリーミングでの音楽再生は、両モデルともに消費電力が増加。

加えて、「NW-A300」とくらべて「NW-A100」は、バッテリー消費が激しいことがわかる。

バッテリーが0％になるであろう時間を予測してみると、持続時間は以下のようになる。

Amazon Musicアプリストリーミング
「NW-A300シリーズ」：約13.5時間
「NW-A100シリーズ」：約7時間

Wi-Fi での通信しながらのストリーミング音楽再生は、使用できる時間は大幅に少なくなっているとはいえ、「NW-A300」は、「NW-A100」の2倍近くも使える計算になる。

あくまでもヘッドホンをつながずにアプリの動作にかかるバッテリー消費としての比較のため、実際にはこれよりも短くなると思われるけれども、「NW-A300」が体感として長く利用できる事は間違いない。

「Amazon Musicアプリ」 LinkBuds S LDAC接続ハイレゾストリーミング

最後に、ウォークマン「NW-A300シリーズ」と「NW-A100シリーズ」ともに、ワイヤレスステレオヘッドセット「LinkBuds S」を接続。

「Amazon Musicアプリ」を使って、Wi-Fi で通信しながらストリーミングで音楽再生をする。

ウォークマンで出来る高音質設定を適用。

Bluetoothコーデック：LDAC
高音質技術「DSEE Ultimate」：オン
DCフェーズリニアライザー：オン
ハイレゾストリーミング：オン

注意点として、ウォークマン本体設定内の高音質技術「DSEE Ultimate」について、「NW-A100」では有線かつW.ミュージックアプリでのみ有効となるため、今回の場合適用されていない。

そのため、バッテリー消費にかかる条件としては「NW-A300」の方が厳しくなるはず。

約2時間後と3時間後、動作させたときのバッテリーの消費を追いかけてみると。

Amazon Musicアプリストリーミング約2、3時間再生
「NW-A300シリーズ」：100%⇒78%[2時間] ⇒ 65%（-35%）[3時間]
「NW-A100シリーズ」：100%⇒56%[2時間] ⇒ 37%（-63%）[3時間]

実利用を想定した設定ともなるとバッテリー消費がかなり激しくなっているのは事実。

その中でも、「NW-A300」のバッテリー消費が抑えられている点に注目。

バッテリーが0％になるであろう時間を予測してみると、持続時間は以下のようになる。

Amazon Musicアプリストリーミング LDAC 高音質設定
「NW-A300シリーズ」：約8時間
「NW-A100シリーズ」：約5時間

音楽データの通信に加えて、そしてワイヤレスヘッドセットとのデータ転送の大きい通信、さらに高音質設定を利用することでSoCの負荷は高くなり当然ながら消費電力は上がる。

その高負荷状態にあっても、「NW-A300」は、「NW-A100」の約1.6倍にもなる時間使えるという事。

「NW-A100」では5時間程度しか使えなかったものが、「NW-A300」では8時間使えると考えると、仮に1日でかけて使う場合には大きな違いになる。

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●使い勝手に大きく影響するバッテリーの持続時間

バッテリー持続時間については、「NW-A300シリーズ」が「NW-A100シリーズ」よりも劇的に改善していることがわかる。

ただしあくまでもバッテリー容量は変わらないため、高負荷な使い方をするとその差は縮まってくる。

わかりやすく言えば、「NW-A100シリーズ」では必要以上にバッテリーを消費していたものが、「NW-A300シリーズ」ではSoCが適切に動作することでより効率良い省エネができているという感じ。

次回、ウォークマン「NW-ZX700シリーズ」と「NW-ZX500シリーズ」を比較してみる。

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●新沼音生活応援キャンペーン！

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