すべては、音楽の感動のために。ウォークマン最高峰の「NW-WM1Z」、「NW-WM1A」登場。
ドイツ・ベルリンで開催された「IFA2016」で、先行された。フラッグシップモデルとして「Signature Series (シグネチャーシリーズ)」が国内でも発表に。
ウォークマン「NW-ZX2」の後継機種ではなく、実質的なポータブルオーディオプレーヤーとしての高みを目指した存在として、「NW-WM1Z」が「NW-WM1A」が登場。
・ソニーの技術とノウハウを結集したSignature Series ヘッドホン、ウォークマン(R)、ヘッドホンアンプ発売 | プレスリリース | ソニー
まず最初に「NW-WM1Z」と「NW-WM1A」は、基本的な構造は同じものの、筐体素材やパーツの違いがある。
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●高音質のためのパーツと、「NW-WM1Z」、「NW-WM1A」の違い。
「NW-WM1Z」の価格は、299,880円(税別) というおよそウォークマンという言葉からは想像つかないレベルの存在に。
一体どこにその資金が投入されているのかというと、手にするとわかる重量級のその素材。
低インピーダンス化をはかるためだけに、金属の中でも抵抗値が低い無酸素銅(純度99.96%以上)を筐体素材に採用。
1.8kgにもおよぶ銅板ブロックから総削り出加工を行いボディを作り出して、接触抵抗低減と酸化防止の為に、金メッキを施すという超贅沢仕様。
結果、455gという本体重量にもなるものの、伸びのある澄んだ高音やクリアでより力強い低音域を目指している。
「NW-WM1Z」は加えてアナログアンプのようなアコースティックなサウンドを再現するためにさらなる極めたパーツを採用。
ヘッドホン出力のフィルターに、大型高音質抵抗を採用。非磁性体の銅メッキを施すことで磁気ひずみを排除する。
そして、アンプ部からヘッドホンジャックまで、KIMBER KABLEの4芯Braid(編み)構造のケーブルで接続して、出口ギリギリまで音質を追求している。
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その一方で、「NW-WM1A」は、というと存在的にはウォークマン「NW-ZX2」の後継機種に近いと思われるものの、アップグレードしたというレベルではないほどに完全に別次元のポータブルオーディオプレーヤーになっている。
しかも、
「NW-WM1A」は、アルミニウムの削りだしボディとすることでシャーシの低インピーダンス化を図っている。
約500gのアルミブロックから切削したボディをコーティング処理、無酸素銅プレートを組み合わせることで大幅な低インピーダンスをつきつめる。
ボディの質量は、267g。
ヘッドホン出力のフィルターには、熱雑音を抑えてノイズレベルを低減する高品質メルフ抵抗を採用。
アンプからヘッドホンジャックへの線材には、低抵抗の無酸素銅ケーブル(OFCケーブル)を採用している。
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そして「NW-WM1Z」、「NW-WM1A」ともに採用される高品位なパーツ群。
電池パックも新たに開発して、電力を供給には「電気二重層キャパシタ」を搭載。
容量はなんとウォークマン「NW-ZX2」の約1.4倍(500mF)、抵抗値も約半分に低減。
「新開発高分子コンデンサー」を多数搭載するほか、新開発の100MHz対応「低位相ノイズ水晶発振器」を2個搭載(48kHz系/44.1kHz系)を搭載する。
オーディオブロックとデジタルブロックを上下に分離して、S/N比を向上。
筐体と基板の間に金メッキを施した無酸素銅プレート(純度約99.96%以上)を、リアパネルにはコルソン系銅合金を採用するなどして、低インピーダンスと高剛性を追求してできあがっている。
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●高音質の高みを実現するポータブルオーディオプレーヤー。
オーディオ性能として、新設計となるフルデジタルアンプ「S-Master HX」が大きく進化しているのが特徴。
新規開発したフルデジタルアンプ「CXD3778GF」を搭載して、ついにDSD(11.2MHz)のネイティブ再生が可能(バランス出力再生時のみ)になり、PCM最大384kHz/32bitにも対応。
本体上部にステレオミニプラグに加えて、バランス対応端子を採用。
単体でクロストークが発生せず、左右の独立したよりクリアな音の定位が可能なバランス接続が可能に。
ヘッドホンプラグ1本でバランス接続できて、接続安定性にも優れたφ4.4mmのヘッドホンジャック(5極)を採用。
ヘッドホン出力も大幅に強化され、アンバランス出力(ステレオミニプラグ)からは60mW+60mW(16Ω)へと向上。
「NW-ZX2」は、15mW+15mWからすると4倍にもなるパワーで、大きいドライバを持つ「MDR-Z7」もポータブルアンプなしでも充分鳴らしきる事ができる。
そして、バランス出力(バランス標準ジャック)からは、240mW+240mW(Ω)というハイパワー出力を持っている。
圧縮音源をハイレゾ相当に補完する「DSEE HX」は、スタンダード/女性ボーカル/男性ボーカル/パーカッション/ストリングスの5つのモードに対応。
アナログアンプと同じ位相特性をDSPによる演算で再現する「DCフェーズリニアライザー」や、31Hzから16000Hzまでの微調整が可能な、10バンドイコライザー、音の傾向(低音/中音/高音)を調節できる「トーンコントロール」機能を備える。
Bluetoohは、ワイヤレスリスニングを高音質化する「LDAC(エルダック)」に対応、NFCも搭載しているので、ワンタッチでカンタンにつなげられる。
外形寸法は共通して、72.9 × 124.2 × 19.9 mm。
内蔵メモリーと質量は、「NW-WM1Z」が256GB、「NW-WM1A」は128GB。
ディスプレイサイズは、4.0型(解像度:854×480)。
新しいUIとなった画面のタッチパネル操作は、上下左右にフリックすると、ライブラリートップ(上)、各種音質設定(下)、再生リスト(左)、ブックマークリスト(右)と切り替えられる。
ボリュームの分解能は120ステップで非常に細かくなり、ボリュームキーのみならず、調整ダイヤログを表示させて瞬時に音量調整ができる。
ひんぱんに使う「再生画面」や「ライブラリートップ」はショートカットでいつでも飛べる。
また、本体右側面にハードウェアキーを備えて本体を見ることなく、指の触感のみでの操作ももちろん可能。
右から、電源ボタン、ボリューム±キー、再生系の操作キーと並ぶ。
底面には、microSD(SDXC)メモリーカードスロット、WM-Port、ストラップホールがある。
他、MP3、 WMA 、ATRAC/ATRAC Advanced Lossless、リニアPCM(WAV) 、AAC、HE-AAC 、FLAC、Apple Lossless、AIFF、DSD(DSF, DSDIFFフォーマットに対応する。
再生時間は、MP3(128kbps)再生時で約33時間、ハイレゾ(FLAC 192kHz/24bit)再生時で約26時間の連続再生が可能。
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最初に「IFA2016」で「Signature Series (シグネチャーシリーズ)」として見たときは、おもわず「NW-WM1Z」の価格に驚いて、これはおいそれと手が出せるものじゃないぞと尻込みしてしまったのも事実。
しかし、他のメーカーの高品位ポータブルオーディオプレーヤーにはまだまだ高額なものもあるし、国内でプレスされて冷静にみると無酸素銅の削りだしからキンバーケーブルをヘッドホン端子直前まで採用しているとか、オーディオという究極を目指した場合のパーツに対する金額を考えると、「NW-WM1Z」の価格にも納得できなくはない。
それよりもむしろ、「NW-WM1A」が、1年半前に登場時の「NW-ZX2」よりも少しリーズナブルな価格設定になっているということ。
まだ聴いてみないことにはというのもあるとしても、「NW-ZX2」の唯一の不満だったアンプ出力がおもいっきり強化されているだけでも欲しくなるのに、一部の材質をのぞいては30万円の「NW-WM1Z」と同等性能を持っていると考えたら物欲が改めて上がりまくる。
好きなアーティストの好きな曲をシンプルに聴くことだけど、それが妥協ないポータブルオーディオプレーヤーで聴けると考えれば十分に価値はありそうだなと。
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