ソニー ミッドレンジスマートフォン「Xperia 10 VI」は本当にコスパが高いのか?SIMフリーモデル「Xperia 5 V / Xperia 5 IV」の価格やスペックを含めて比較してみる。
新たに登場したソニーのミッドレンジスマートフォン「Xperia 10 VI」は、ソニーストア販売価格で69,300円(税込)。
確かにリーズナブルではあるのだけれど、後もう少し足せば、プレミアムモデルの「Xperia 5 IV」を買うこともできる。
ソニーストアで現在販売しているSIMフリーモデルXperiaのうち、比較的買いやすいミッドレンジスマートフォン「Xperia 10 VI」と、5シリーズの「Xperia 5 V」、「Xperia 5 IV」を比較。
価格だけで判断するのではなくて、性能含めたところで検討してみると良い。
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目次
●10シリーズ最新モデル「Xperia 10 VI」、5シリーズの「Xperia 5 V」、「Xperia 5 IV」の3モデルを比較
「Xperia 10 VI」、「Xperia 5 V」、「Xperia 5 IV」の主要なスペックは、上の表のようになる。
価格
「Xperia 10 VI」:69,300円(税込)
「Xperia 5 V」:129,800円(税込)
「Xperia 5 IV」:89,100円(税込)
そして販売価格。
最も安く買えるのは、「Xperia 10 VI」ではあるけれど、2万円足すと「Xperia 5 IV」を購入できる。
ここにどれほどのスペックの違いがあるのかが気になるところ。
比較対象として、「Xperia 5 V」も加えて3モデルで比較してみる。
サイズ、重量
「Xperia 10 VI」:約68mm×約155mm×約8.3mm、約164g
「Xperia 5 V」 :約68mm×約154mm×約8.6mm、約182g
「Xperia 5 IV」:約67mm×約156mm×約8.2mm、約172g
外観のサイズについては実はほとんど違いがない。
重量についてはそれぞれ10gずつくらいの差がある。
軽さだけをみれば約164gの「Xperia 10 VI」のインパクトは大きい。
バッテリー、無線充電対応
「Xperia 10 VI」:5000mAh
「Xperia 5 V」 :5000mAh、無線充電対応
「Xperia 5 IV」:5000mAh、、無線充電対応
バッテリー容量は3モデルとも5000mAh。
そのかわり「Xperia 10 VI」は無線充電に対応しておらず、充電方法はUSB充電のみ。
無線充電は、Xperia1シリーズ/5シリーズといった上位モデルにのみ備わっている。
「Xperia 10 VI」は無線充電非対応なぶん軽量とも言える。
SoC
「Xperia 10 VI」:Snapdragon 6 Gen 1
「Xperia 5 V」 :Snapdragon 8 gen 2
「Xperia 5 IV」:Snapdragon 8 gen 1
「Xperia 10 VI」は、前モデルのSnapdragon 695からSnapdragon 6 Gen 1になったことで性能向上を果たしている。
ミッドレンジとしては十分に性能は上がっているため、重めのゲームもそれなりに遊ぶことができる。
とはいえ、ハイエンドモデルに採用されているSoCは非常にパフォーマンスが高い。
「Xperia 5 V」のSnapdragon 8 gen 2や、「Xperia 5 IV」のSnapdragon 8 gen 1のCPU・GPU性能は、ミッドレンジのSoCと比べるとその違いは明らか。
指標となるベンチマークテストのスコアをみると一目瞭然。
実際に負荷の高い「原神」をプレイしてみると。
「Xperia 10 VI」ではミッドレンジのSoCのためか、レンダリング精度は最高設定の[最高]ではなく[高]設定までしか設定できなかった。
画質設定をレンダリング精度「高」、フレームレート「60」、それ以外を最低レベルに設定では、動作自体はなかなか良好で問題なくプレイできた。
ベンチマークテストでは40℃程度で安定していて、外装も金属・ガラスを使用していないため、手に感じる温度もそれほど熱くない。
「Xperia 5 V」では最高設定でも動作するパフォーマンスはある。
ただし、負荷による発熱という意味で長時間プレイするというのは難しい。
画質設定をレンダリング精度「高」、フレームレート「60」、画質中設定程度であれば、FPS低下を感じることなく満足度の高いプレイができる。
冷却ファンを装着すれば高負荷なゲームすらも長時間プレイできるポテンシャルは持っている。
「原神」Ver.4.7にアップデートで、スマートフォン向けの画質を改善。レンダリング精度「最高」を選んで「Xperia 1 VI / V」で画質を確認してみた。
メモリー・ストレージ
「Xperia 10 VI」RAM/ROM:6GB / 128GB
「Xperia 5 V」RAM/ROM :8GB / 256GB(キャリアモデルは128GB)
「Xperia 5 IV」RAM/ROM:8GB / 256GB(キャリアモデルは128GB)
メモリーとストレージにも違いがある。
5シリーズはメモリー8GB・ストレージ256GB、10シリーズはメモリー6GB・ストレージ128GB。
メモリー・ストレージについては、一般的な利用であれば直接的な影響はないと思うかもしれない。
また、昨今どのアプリのデータも大容量化して、アプリのバックグラウンド動作には大容量メモリが必要となったり、巨大なアプリの大容量データを保存するにはそれなりに大きなストレージが必要になってくる。
「Xperia 10 VI」のストレージ128GBというのは、今となっては少し物足りなく感じてしまう。
大型のゲーム(20~30GB)を複数入れるとストレージに余裕がなくなってしまうので、容管の自己管理は必要。
microSDカードなどで動画・音楽・キャッシュなどの移動可能なデータを移動して、本体容量をなるべく使用しないようにするといった工夫したほうが良いかもしれない。
ゲームを快適にプレイしたいと思うと、性能(SnapDragon 8シリーズ)含めストレージ容量(256GB)も余裕のあるXperia5シリーズのほうが向いている。
通信性能、対応バンド、SIM、microSD対応
「Xperia 10 VI」
5G・4G(LTE):主要バンド対応
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac(Wi-Fi5)
SIM:デュアルSIM対応(nanoSIM+eSIM)DSDS/DSDV
microSD:デュアルSIMと同時使用可能
「Xperia 5 V」
5G・4G(LTE):主要バンド対応(5G n41、4G Band 26も対応)
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax(Wi-Fi6E)
SIM:デュアルSIM対応(nanoSIM+eSIM)DSDS/DSDV
microSD:デュアルSIMと同時使用可能
「Xperia 5 IV」
5G・4G(LTE):主要バンド対応(5G n41、4G Band 26も対応)
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax(Wi-Fi6E)
SIM:デュアルSIM対応(nanoSIM+eSIM)DSDS/DSDV
microSD:デュアルSIMと同時使用可能
共通して、デュアルSIM対応(nanoSIM+eSIM)とmicroSDカードを同時使用可能な点はXperiaの特長。
主な違いは、一部のバンド(5G n41、4G Band 26の)の対応有無、Wi-Fiの対応規格に違いがある。
とは言え、「Xperia 10 VI」でもモバイル通信については主要なバンドに対応しているし、Wi-FiについてもWi-Fi 5で困ることはほとんどない(大きな住居、多数の機器を利用しているならばWi-Fi 6以上あるとなおよい)。
ディスプレイ
「Xperia 10 VI」
約6.1インチ 有機EL 21:9(2520×1080)
FHD+ 60Hz
「Xperia 5 V」
約6.1インチ 有機EL 21:9(2520×1080)
FHD+ HDR 120Hz
リアルタイムHDRドライブ:HDR10、HLG
「Xperia 5 IV」
約6.1インチ 有機EL 21:9(2520×1080)
FHD+ HDR 120Hz
リアルタイムHDRドライブ:HDR10
解像度は2520×1080同じで、ディスプレイサイズについても6.1インチとしてみると同じ。
※厳密には「Xperia 5 IV」だけが若干大きい。(四捨五入してどれも約6.1インチ)
3モデルのうち、Xperia5シリーズのみHDRと120Hz駆動に対応するため、HDR動画や、滑らかなスクロールを表示することができる。
その反面、120Hz駆動にすると消費電力が上がりバッテリーの持ちが悪くなるというデメリットもある。
「Xperia 10 VI」は、60Hz駆動で固定で触るとそのレスポンスの違いが気になるになる人もいるはず。(60Hz表示でしか利用しない場合はこちらでも全く問題はない。)
カメラ性能
「Xperia 10 VI」
1/4″ 16mm(超広角): 約800万画素F値2.2
1/2.0″ 26mm(広角):記録約1200万画素F値1.8
52mm(望遠):記録約1200万画素F値1.8
Exmor RS:広角[望遠](有効画素数約4800万画素)
フロントカメラ:1/4″ 約800万画素/F値2.0
「Xperia 5 V」
約1200万画素(広角 約4800万画素をピクセルビニング)
1/2.5″ 16mm(超広角):F値2.2
1/1.35″ 24mm(広角):F値1.9
48mm(望遠):F値1.9(広角1/4分の面積を使用)
Exmor T:広角(暗所性能2倍)、望遠(広角をクロップ)
Exmor RS:超広角
「Xperia 5 IV」
約1220万画素
1/2.5″ 16mm(超広角):F値2.2
1/1.7″ 24mm(広角):F値1.7
1/3.5″ 60mm(望遠):F値2.4
Exmor RS:超広角、広角、望遠
フロントカメラ:1/2.9″ 約1200万画素/F値2.0 Exmor RS
カメラ性能については、上位モデルとなるXperia5シリーズのセンサーサイズも大きく、AF性能などを含めて極めて高性能。
カメラ性能は譲れないのであれば、間違いなく「Xperia 5 V」一択。(そのぶん価格が高い。)
また、物理的なシャッターボタンの有無もシリーズにより違いがある。
「Xperia 10 VI」では画面上にあるシャッターアイコンのみ。
「Xperia 5 V」と「Xperia 5 IV」では物理的なシャッターボタンを備えているため、本格的な撮影体験ができる。
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「Xperia 10 VI」では、カメラアプリが新しくなり、デジタル一眼カメラに搭載されている画作りのための機能「クリエイティブルック」を搭載しているという新要素もある。
カメラ性能も従来のXperia10シリーズからすればかなり良くなっていて、思いの外満足いく写真撮影ができる。
ステレオスピーカー、3.5mmオーディオジャック、Bluetooth、Sony Pictures Core
「Xperia 10 VI」
スピーカー:フロントステレオスピーカー
有線イヤホン:3.5mmオーディオジャック
Bluetooth:aptX、aptX HD、 SBC、 AAC、LDAC、aptX Adaptive
映像特典:Sony Pictures Core(見放題作品1年、引き換え5作品)
「Xperia 5 V」
スピーカー:フルステージステレオスピーカー(低音強化)
有線イヤホン:3.5mmオーディオジャック
Bluetooth:aptX、aptX HD、 SBC、 AAC、LDAC、aptX Adaptive、LE Audio(LC3)
映像特典:Sony Pictures Core(見放題作品1年、引き換え5作品)
「Xperia 5 IV」
スピーカー:フルステージステレオスピーカー
有線イヤホン:3.5mmオーディオジャック
Bluetooth:aptX、aptX HD、 SBC、 AAC、LDAC、aptX Adaptive、LE Audio(LC3)
映像特典:Sony Pictures Core(見放題作品1年、引き換え5作品)
「Xperia 10 VI」、「Xperia 5 V」、「Xperia 5 IV」は、スピーカー性能の違いはあるものの、いずれもフロントステレオスピーカーを搭載。
さらに3.5mmオーディオジャックを搭載しているため、オーディオ面ではワイヤレス以外でもリッチな体験ができる。
Bluetoothでは通常利用時で大きな違いはないものの、「Xperia 10 VI」は低遅延が特徴な次世代BluetoothオーディオであるLE Audio(LC3)には対応していない。
「Xperia 10 VI」は、Xperia 10シリーズとして初めて「SONY PICTURES CORE」に対応。
今までXperia 1シリーズや5シリーズのみで利用できたハイクオリティな映画コンテンツを同様に楽しむことが出来る。
OSバージョンアップ回数、セキュリティアップデート期間
「Xperia 10 VI」
OSバージョンアップ:最大2回(Android 14で発売、Android 16まで)
セキュリティアップデート:4年間(2028年まで予定)
「Xperia 5 V」
OSバージョンアップ:最大2回(Android 14にアップデート済み、Android 15まで)
セキュリティアップデート:3年間(2023年10月発売のため、2026年まで予定)
「Xperia 5 IV」
OSバージョンアップ:不明(Android 13、Android 14にアップデート済み)
セキュリティアップデート:不明(例年は2年程度、2024年までは配信される?)
最後に気になるOSバージョンアップやセキュリティアップデートの期間について。
発売時期もあり対応終了時期は異なるものの、「Xperia 10 VI」はAndroid 16・2028年までのセキュリティ更新。
「Xperia 5 V」はAndroid 15・2026年までのセキュリティ更新、「Xperia 5 IV」は明言はされていないものの例年通りならAndroid 14・2024年くらいまでのセキュリティ更新となる。
最近発売した「Xperia 10 VI」と「Xperia 5 V」は、時期が明言されているぶん安心感が高い。
●安価でサポート期間も長い、ちょうどよいスペックのXperia 10 VI
直近で発売した「Xperia 10 VI」は、セキュリティアップデート4年と比較的長くサポートされる点は魅力。
Snapdragon 6 Gen 1を搭載したことで、基本性能もアップしている。
フロントステレオスピーカー、3.5mmオーディオジャック、LDAC・aptX Adaptive対応などオーディオ性能もよく、Sony Pictures Core(見放題作品1年、引き換え5作品)も視聴可能。
10シリーズながらXperiaらしい使い方ができるようになったので、使ってみると悪くないし、69,300円(税込)という価格が魅力。
ただし、もしも2万円プラスできるならプレミアムスマートフォンとして登場した「Xperia 5 IV」のスペックアップは強烈。
メモリー、ストレージ、SoC、無線充電対応、カメラなどあらゆる点で性能を上回っている。
唯一気になるセキュリティアップデートについても利用できなくなるわけではなく、それよりもハード的な性能の高さから長く使えるとも言える。
5シリーズ最新モデルの「Xperia 5 V」は、比較した3モデルの中では最も高価(約13万円)ではあるけれど、その突出した性能は他のモデルにはない魅力。
それぞれの詳細については、実機レビューの記事を参考にしてもらえると良いかと。
「Xperia 10 VI」実機レビュー
「Xperia 10 VI(XQ-ES44)」SIMフリーモデル 実機レビュー。Snapdragon 6 Gen 1 を搭載してバランス良いミッドレンジスマートフォンに進化。
「Xperia 5 V」実機レビュー
「Xperia 5 IV」実機レビュー
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●Xperia 10 VI、Xperia 5 V、Xperia 5 IV
Xperia 10 VI(XQ-ES44)
ソニーストア販売価格:69,300円(税込)
発売日:2024年7月5日(金)
カラー:ブルー、ブラック、ホワイト
予約開始日:2024年6月28日 午前10時~
スペック:Snapdragon 6 Gen 1、メモリ6GB、ストレージ128GB、デュアルSIM対応
Xperia 5 V(XQ-DE44)
ソニーストア販売価格:139,700円(税込)⇒129,800円(税込)
カラー:プラチナシルバー、ブルー、ブラック
36回まで分割払手数料が【0円】
月々の支払い 3,600円(税込)
1回目のみ 3,800円(税込)
スペック:Snapdragon 8 Gen 2、メモリ8GB、ストレージ256GB、デュアルSIM対応
・SIMフリーモデル「Xperia 5 V (XQ-DE44)」レビュー。「Xperia 1 V」と同じSoCと最新イメージセンサー「Exmor T for mobile」を搭載するフラッグシップコンパクトスマホ。
・SIMフリーモデル「Xperia 5 V (XQ-DE44)」レビュー(その2)ベンチマークテストとゲームの挙動を比較。単体でのパフォーマンスもかなり良好、高いパフォーマンスをより長い時間維持できるポテンシャルの高さ。
Xperia 5 IV(XQ-CQ44)
ソニーストア販売価格:99,000円(税込)⇒89,100円(税込)
カラー:ブラック/エクリュホワイト/グリーン
Xperiaケアプラン(月払い550円/年払い5,500円)
36回まで分割払手数料が【0円】
月々の支払い 2,400円(税込)
1回目のみ 5,100円(税込)
スペック:Snapdragon 8 Gen 1、メモリ8GB、ストレージ256GB、デュアルSIM対応
ソニーストアで購入
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