ソニーが基本的に好き!

エモーショナルVAIO typeT「TZシリーズ」レポート(その3)


・エモーショナルVAIO typeT「TZシリーズ」レポート(その1)
・エモーショナルVAIO typeT「TZシリーズ」レポート(その2)
の続き。

VAIO typeT(TZシリーズ)
は見てビックリ!
だけじゃなく、中身を開けてもビックリ!
というくらいに、
この薄いボディの中にVAIOのテクノロジーがぎっしりとつまってる。
そして、それを守るカーボンファイバーボディの堅牢性にも注目。

-----------------
<開けてビックリ!超高密度基盤とレイアウト技術>


CPUは、TZではついにCore 2 Duoを搭載。

超低電圧版の
・Core 2 Duo U7600(1.20GHz)
・Core 2 Duo U7500 (1.06GHz)
の2種類で、
FSBは超低電圧版とう事もあって533MHzと低く抑えられていて
2次キャッシュは上位モデルの半分の2MB。

2つの演算コアを持ってるので
複数のソフトウェアの同時処理や高速処理できるし、
Celeron M プロセッサー 超低電圧版 443と比べると
バッテリー駆動時間が最大で約3時間も長く
省電力にも大きく貢献してる。

TZまではシングルコアのCore Soloだったので
Windows XPの時にはそこまで気にならなかったものの
Windows Vistaを動かすには、相当苦しかったのは事実。

超低電圧版ながらも
デュアルコアCPUになったのは相当大きい。


【TZのマザーボード】

TZに内蔵されてるマザーボードの大きさは10cmx10cmで
VAIO typeT(TX)に比べてば30%小さく、
VAIO typeUに内蔵されてるマザーボードと同等のサイズになっていて
このサイズに
デュアルコアCPUを搭載してる事からも
機能的にははるかに高くなってるので
集積度は今までよりも上がってる。

これだけ小さい面積にCPUやチップセットなどのパーツを
1箇所に集積させると、
それだけ熱が集中してしまうけど
今までの、極端に小さいtypeUや
発熱が多いtypeSの時に培ってきた放熱技術を応用する事で
これだけ集積度の高い基盤でも
CPUのパフォーマンスを犠牲にしないデザインを実現した。


基盤を小さくするだけではなくて
このシャーシにどのように基盤やデバイスといったパーツを配置するかを
何十種類もシミュレーションをして
一番効率のよい形を模索。

TXよりも性能が上がってるけれども
薄くて軽い22.5mmのフラットボディを実現化できた。


開発者のヒトにオマケで教えてもらった事も結構あって。。

光学ドライブの奥側の下に
ほんの少しだけあいてるスキマがあってそこに
ワンセグチューナーを収めたりとか、
光学ドライブのカドの斜めの切り端のところに
ドッキングコネクタをつっこんだり、
メイン基盤の上下には基本的に
他のパーツとオーバーラップしないんだけれども
実はEXPRESカードとがほんの少しオーバーラップして
さらに別のパーツとオーバーラップしたりと、
ありとあらゆるスキマを埋め尽くして
高密度設計の真髄を極めたレイアウトにしたらしい。


【TZのWindows Vista上のスコア】

チップセットは、
インテル 945GMS Expressチップセット(Napaアーキテクチャー)を使用していて、
何故最新のSantaRosaを使わなかったのか?

その理由は、
SantaRosaアーキテクチャは、
基本的にA4向クラスのフルスペック向けのチップセットという位置づけのため
スタミナ的にはNapaのほうが圧倒的に有利で、
Core 2 Duoやフラッシュメモリーで
性能やスタミナが向上していたという事を考えると
サブノートに関して言えば、
SantaRosaを使ってきょう体を大きくするよりは、
Napaを徹底的にチューニングして
デザインを優先させようと。

サブノートは基本的には
「機能は削らない」、でも「性能はバランスをとる。」
というアプローチなので
最新のテクノロジーを投入するという事を最優先させながらも
グラフィックボードの性能がどうか?とか、
CPUの性能はどうか?(低電圧版でいいのか?)とかは、
トータルバランスのほうが大事だという技術者としてのこだわりから
SantaRosaでなく、Napaをチョイスしたというのが
理由らしい。

-----------------

<TXよりもさらに軽いのに強い!マルチレイヤーカーボン>

カーボン素材を樹脂でシート状に加工して
積層させたマルチレイヤーカーボンファイバー。

初代VAIO 505で使われていたマグネシウム合金と比べても
約3割軽くて、剛性で約2倍の強度を持っていて
今や「モバイルVAIO=マルチレイヤーカーボン」が当たり前になってきた。

そのマルチレイヤーカーボンを
TZには天面と底面に採用。


従来のTXでも採用していたマルチレイヤーカーボンは
十分な強度を保っていて
普段使うには全く問題はなかったんだけど、
過剰に圧力をかけた場合でも、さらに不安をなくす意味で、
カーボンの厚さを0.2mmだけ、カーボンの層を1枚だけ増加。

結果として強度が2倍になって
ねじりに対しても大幅に強度が増した。

確かにね、
以前TXの液晶天面はカーボンで強いよーとか言いながら
無理やり手で曲げたら結構グニャっと曲がって、
あー、これ以上力入れたら液晶の方がヤバいなーと思った事もあったし、
友人のTXで、一回液晶ぶっ壊れたの見た事あったし・・・

・VAIO typeTに訪れた悲劇!

たったの0.2mm増やして
強度が2倍ならそりゃそのほうがイイ。。


底面のカーボンファイバーも今までとは一味違う。

底面は、天面と違って複雑なカーブを描くので
マルチレイヤーカーボンのような異常に硬い素材は
折り曲げがかなり難しいので簡単に使う事ができなかった。

例えば、TXの底面は加工を優先するために
プラスチックにカーボンの繊維を練りこんだカーボンモールドだった。

それからtypeGでは、
平らな部分だけマルチレイヤーカーボンを採用して
まわりの曲がってる部分はカーボンモールドとなった。

505EXTREMEの時には逆に
マルチレイヤーカーボンの折り曲げにチャレンジしたものの
あまりにも歩留まりが悪くて
1日作っていても1つもできないという事もあるほど
難しい素材だった。

そして今回のTZではマルチレイヤーカーボンの折り曲げに成功。
パームレストにあがってくる部分の曲がった部分にまで
マルチレイヤーカーボンを使う事ができるようになった。

硬い板というのは曲げると
それだけねじり方向の強度がさら強くなるので
本体のねじり強度が、TXよりもtypeGよりも強くなって
本体を持ったときのしっかり感、剛性感がかなり高くなってる。


【平面加圧振動試験とディスプレイ開閉試験のイメージ画像】

限界試験をしてみると
カタログ上では何kg重に絶えられますとはうたってないものの
実際には100kg級の圧力にも耐えられる強さを持ってるらしい。
(VAIO typeGは120kgf)

typeGとまでは行かないものの
それに迫る強さを持ってるって事だ。

ただし、さすがに72cmの高さから落としても大丈夫です!
といった落下試験まではしてないので、
落下試験に対する動作保障は一切ないらしい。。
中身の構造コンセプトが違うのでそりゃ当然だと思うけど。

-----------------

エモーショナルVAIO typeT「TZシリーズ」レポート(その4)
へ続く。

icon

【VAIO typeT特集ページ】

icon

【TOPページへ】

人気記事

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)