ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット「LinkBuds Fit」実機レビュー。長時間つけていられるつけ心地の良さ。フラッグシップ級の音質とノイキャン性能・外音取り込み。
ソニーから、小型軽量でありながら高音質なノイズキャンセリング対応の完全ワイヤレスイヤホン が登場。
ソニーストアの販売価格は 2024年11月15日(金)。
で、発売日はソニー完全ワイヤレス史上最高の外音取り込み性能を持ち、ノイズキャンセリングも兼ね備えた完全ワイヤレスイヤホン。
デザインが今までと大きく異なり、アクセサリーを使ったカスタマイズもできたり、フラグシップモデルと同等のSoC・ドライバーユニットを搭載しているなど今までにない大きな変化がある。
同時発表モデル
・LinkBuds Open | ヘッドホン | ソニー
・LinkBuds Speaker | アクティブスピーカー/ネックスピーカー | ソニー
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目次
●最初からカラーバリエーションが多数用意されたLinkBuds Fit
の実機を触ることができたのでレビューしてみる。
のカラーバリエーションは、ホワイト、ブラック、グリーン、オリヴィア・ロドリゴコラボのバイオレットの4色。
ホワイト、グリーンのみ、充電ケース上面が再生素材を使ったマーブル模様となっているため、世界に一つの模様となる。
光沢感はあるけれど無地よりも指紋は目立ちにくいし、日常的に利用するなら模様があったほうが愛着が湧く。
オリヴィア・ロドリゴコラボのバイオレットでは、『GUTS』と『SOUR』というアルバムに最適なイコライザーが限定して搭載されている。
中身は、
本体と、フィッティングサポーター(装着済み)、充電ケース、USB Type-C(R)ケーブル(USB-A – USB-C(R))、保証書などを付属。各部名称は、以下の通り。(右はLinkBuds S)
1.フィッティングサポーター(左、右) |
1.タッチセンサー(左、右) |
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●使いやすいデザイン、着脱も簡単に。
は、今までのLinkBudsシリーズと比べて充電ケースの形状が大きく変更。
スクウェアなデザインでありながら丸みを帯びたジュエリーケースのようで、持ちやすく開け閉めもしやすい。
手に持ってみると実に小さくて、コンパクトなうえにとても軽い。
2022年発売の
の充電ケースも丸みを帯びてコンパクトだけれど、高さ方向にのびたスタイルなので、随分と見た感じが異なる。
の質量は、イヤホン本体は4.9 g が2つで、充電ケースが41 g。
合計しても、50.8g。
はイヤホン本体の重さが4.8gとごくわずか軽いけれど、様々な進化をしていて0.1gの増加のみで収まり違いはわからない。
充電ケースはバッテリーを若干増量したためと思われる。
と比べて6gほど重くなっているけれど、これはケースの
サイズについては、フラグシップモデルの と比べて のほうがイヤホンの本体サイズが約10.4%小型化されている。
の立ち位置は、 と の間に位置する。
の直接的な後継モデルではないので、 も引き続き併売される。
充電ケースの背面にUSB type-C端子があり、付属のUSBケーブルで充電。
満充電にしておくと15.5時間分充電できるので、を約2.8回分充電できる。
ケースから取り出すと自動的に電源が入り、それと同時に左右チャンネルのペアリングも自動で行われてすぐに使えるといったシンプルな接続。
イヤホン単独の電池持続時間は、ノイズキャンセリングおよび外音取り込み時連続音声再生時間が5.5時間で、連続通話時間は3.5~4時間。
ノイズキャンセリングと外音取り込みをオフにした場合は、連続音声再生時間が8時間で、連続通話時間は4時間という長時間使用可能になる。
よりも若干短いのは、性能アップによる消費電力の増加したためで、使用感としてはそこまで変化しないと思われる。
さらに、5分間の充電で60分の使用が可能になるクイックチャージに対応。
僅かな時間の充電でもそこそこ使用できるので、片方ずつ充電する方法を使えばバッテリーを回復させつつずっと利用することもできる。
充電ケースの15.5時間分のバッテリーと合わせることで、最大21時間使用できるので、ほぼまる1日は使用できる。(ノイズキャンセリングなどがオフなら最大30時間使用可能)
イヤホンと充電ケースの満充電となるまでの時間は約3時間。
イヤホンだけであれば、約2時間で満充電となる。
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●新型フィッティングサポーターと浅いイヤーピースで装着感が大きく改善
は、イヤーピースは今までの完全ワイヤレスイヤホンに比べると独特の形状。
のイヤーピースと比べると、浅く笠が広い形状をしていることがわかる。
イヤーピースの高さを抑えて、耳の奥まで入れずに外耳道の浅い位置で密封する構造。
イヤーピースの軸部も低硬度シリコーンを採用していて、圧迫感を減らして追従性を良くしていいる。
イヤーピースは、交換用を含めて、SSサイズ、Sサイズ、Mサイズ、Lサイズの4種類を付属。
どう考えても耳から外れやすくなってしまいるように思えるけれど、もう一つのフィッティングサポーターによってそれを解決。
フィッティングサポーターは本体と一体化。
このしっぽのような部分は空洞で柔らかい素材になっているので耳当たりは自然。
かつサポーターの取り付ける部分は引っ掛け形状になっているので外れにくい構造。
今までのヘッドホンのようにイヤーピースを耳の穴で固定していたものから、あえて浅く広く支えて保持する形に変化している。
装着方法は、ヘッドセットを回転させながら、イヤーピースが最もフィットするように、ヘッドセットの位置を調整。
フィッティングサポーター(B)を耳のくぼみの上部(C)に固定する。
装着時のイメージはこんな感じ。
は、耳の窪みに入れ込むだけで、最後にピコっと飛び出ているフィッティングサポーター(半透明の柔らかい飛び出し部分)を最後に押し込んでやればOK。
新型のフィッティングサポーターは、耳のどんなかたちのでも保持してくれる。
は、この独自形状になった恩恵ってあるのか?疑心暗鬼だったものの、実際に長い時間使っているとなるほどその良さがわかってきた。
耳に装着しているアタリが極柔らかいという事が耳への負担をものすごく減らしてくれているということ。
「 」も耳の負荷がなくて良いけれど、その耳にあるという存在感は当然ある。
それに対して、は、付けていることを忘れてしまいそうになるくらいに”つけ心地が軽い”
これにつきる。
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●スマホもPCもかんたん接続。
スマートフォン(AndroidやiPhone)と連携して使うのに必要な、bluetothのペアリング。
ペアリングモードは、両方のヘッドセットを充電ケースにセットしてフタを閉めておく。
この状態から、蓋を開けて充電ケース裏にあるペアリングボタンを5秒程度長押しすると、ペアリングモード(ランプ青色)に移行する。
Androidでは便利な「Google Fast Pair」に対応。
Bluetooth ペアリングモード時に、スマホに近づけるとポップアップをタップするだけで簡単にペアリングが可能。
最新のアップデートを実施すると、SBC, AAC,LDACのようなClassic Audio接続時だけでなく、 LE Audio(LC3)優先接続でも「Google Fast Pair」が利用できるようになっている。
ちなみに、Windows 10 以降では、ペアリング中のイヤホンをPCに近づけると、ポップアップで接続ガイダンスがでるのでこれまた便利。(クイックペアリング)
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●耳と一体となる装着感と高音質を兼ね備えた完全ワイヤレス。
は、 長い時間使っていても疲れない高い着け心地が良い事はわかった。
でもそれだけだと、
とそう大きく変わらない。に対しての大きなアドバンテージは、外音取り込みとノイズキャンセリングを使い分けられる高性能なプロセッサーを搭載していること。
音質面で非常に重要となるプロセッサーやドライバーは、なんとフラグシップモデルの統合プロセッサーV2と、8.4mmのドライバーユニット「ダイナミックドライバーX」を採用している。
に採用されているBluetooth SoCと高音質ノイズキャンセリングプロセッサーを1つのチップにしたフラグシップモデルと同じパーツ構成になっているのだから、のポテンシャルは相当上がる。
圧縮音源の高音域をクリアに再現する「DSEE Extreme」も搭載。
対応コーデックについては、SBC、AAC、LDACの他に超低遅延のLE Audio LC3にも対応。
LC3は、スマートフォンでレスポンスを重視するゲームプレイするときに便利。
のデフォルトの設定は、外音取り込みモードとノイズキャンセリングモードの2つのモードに切り替えることができる。
外音取り込みモードでは、外の音も聞こえつつ接続した機器の音声が流れる。
これがイヤホンを装着したままでも自然で、外の音を普通に聞き取れるうえに自分の声も当たり前に聞こえる。
また、周囲の騒音レベルに合わせて自動で外音取り込みのレベルを調整してくれる自動外音取り込みが便利。
取り込み量が静かな場所では多く、騒がしい場所では少なく、外の音をもっと聞きたい、遮断したいといった欲求にオートで応えてくれる。
もちろん「ノイズキャンセリングモード」にすれば、装着状況や環境に合わせてオートNCオプティマイザーという機能により、効率的に外の音をノイズキャンセリングしてくれる。
ノイズキャンセリング、外音取り込み、通話中の風ノイズなどは、マイクには周辺部に風ノイズ低減構造を採用することで、風ノイズも抑えることができるようになっている。
耳元では音楽を聴きならがらも、マイクから外音も取り込み外の環境音も聞こえるというハイブリッドな感覚。
完全に物理的な穴が空いている「
」とはまた違った感覚で利用できる。は、駅や電車、街頭、カフェといったシチュエーションにあわせて外の音を調節してくれるというのが魅力。
音量を上げても音漏れを気にしなくて良いのは、密閉型の有利な点でもある。
通話についても、は、AI技術を活用した高精度ボイスピックアップテクノロジーAIノイズリダクションシステムが搭載されていて、周りのノイズをかなり抑えてくれるので、しゃべった声も鮮明に聞こえる。
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●「Sound Connect」アプリを利用して、多彩なコントロール。
「 」は、スマホアプリ「Sound Connect」と連携して使うことで、多くの機能を使えるようになる。
以前の「Headphones Connect」からリニューアルされた「Sound Connect」アプリ。
トップページは、ビジュラライズされヘッドホンのバッテリー残量と、主要な機能をすぐに把握しやすくなっている。
「外音コントロール」、「イコライザー」、「Auto Play」といった項目は、非表示にもできる。
さらに詳細な設定変更は、設定画面から。
声を発する事で自動で再生中の音楽を停止、消音し、本体を外すことなくスムーズに会話することが可能な「スピーク・トゥ・チャット」。
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新たに備わった「BGMエフェクト」は、音楽をはじめとしたコンテンツ音が、空間で流れているBGMのように聞こえる機能。
聞いている音楽の音の広がりを変化させて、遠くからBGMのように聴こえる調整してくれる。
「マイルーム」、「リビング」、「カフェ」の中から好みの聞こえ方を選択できる。
周囲の騒音レベルに合わせて自動で再生音量を調整。スマホで操作しなくても、適切なボリュームで音楽を楽しめる「アダプティブボリュームコントロール」。
ほか様々な機能を設定可能。
超低遅延なLE Audio接続をするには、アプリから設定を変更してモードを切り替える必要がある。
最も便利な機能として、イヤホン本体もしくは耳周りの顔を2回・3回タップすると、再生・一時停止や楽曲のスキップといった操作。(ワイドエリアタップ)
本体部分ではなく、こめかみのあたりをコンコンとタップしても操作できるので、ストレスなく思った通りに動作してくれて楽ちん。
ワイドタップエリアについては、感度の調整が可能。
標準以外に、「感度:高」やワイドタップエリア自体を「使用しない」選択も可能。
「使用しない」を選択していても、至近距離でタップしたり、イヤホンを直接タップすれば操作自体はできる。
左右それぞれにアプリから機能を割り振りしてカスタマイズできる。
[外音コントロール/Quick Access]、[再生コントロール]、[曲選択]、[音声アシスト機能]、[Googleアシスタント]、[Amazon Alexa]、[Quick Access]、[割当なし]の8パターンから設定できる。
[音量コントロール]については、独立した操作となっていて、左耳側をタップし続ければ音量を下げて、右耳側をタップし続ければ音量が上がる。
ちなみに、Amazon Alexa やGoogle assistant の起動は、「OK Google」や「Alexa」といった音声での起動もできる。(音声アシスタント)
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●今までにない純正フィッティングサポーター・ケースカバーを用意
今回から純正のフィッティングサポーターと充電ケース用カバーを、専用として用意している。
別売りのフィッティングサポーター、ケースは、
ポップな色合いで、本体カラーと組み合わせることでさまざまな色合いを楽しむことができる。
イヤホンや充電ケースを好みの色にカスタマイズすることもできるうえ、ケースの保護もできる。
グリーンの本体に、アッシュグリーンのフィッティングサポーター、ケースを組み合わせると、統一感のあるカラーを楽しむこともできる。
充電ケースは本来は光沢な表面になっているけれど、ケースを取り付けることでマットかつ柔らかい手触りになる。
不意の傷からも守ることができて、ストラップホールとカラビナも付属して、カバンなどに取り付けてカジュアルに使うこともできる。
参考例として、別売りフィッティングサポーターと充電ケース用カバーを装着すると、上の写真のようになる。
色合わせしてもいいし、サポーター・ケースそれぞれを別の色を使ってみるのも面白い。
好みの組み合わせをシミュレーションできるサイトがソニーストアには用意されている。
ケースは、通常は上下とも同じカラーで販売されている。
けれど、ソニーストアでは、本体を購入するタイミングで、ケースカバー上下のカラーを自由に組み合わせて購入することができる。
追加料金が数百円掛かるものの、違うカラーのケースを2セット購入する必要がないのは嬉しい。
ワイヤレスステレオヘッドセット「LinkBuds Fit」を購入すると、抽選で”キタニタツヤコラボケースカバー”がもらえるプレゼントキャンペーン。
では、 × キタニタツヤ コラボ企画として、LinkBuds Fit専用「キタニタツヤコラボケースカバー」のプレゼントキャンペーンを開催している。
本体に刻印することに比べて、純正アクセサリーにコラボを適用する流れができれば、これから先いろいろなコラボケースが出てくるかもしれない。
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●今までと装着感が変わったLinkBudsシリーズの最新完全ワイヤレスイヤホン「LinkBuds Fit」
は、見た目にも耳へのフィット方法や装着感も今までのモデルと比べてとても独特。
最初に装着した印象としては、「
」との違いも乏しく、悪く言えば特徴のないヘッドホンのように思えてしまった。ところが、本領を発揮するのは、耳に装着して長らく使い続けることにあった。
どれだけヘッドセットを耳に着け続けられるか選手権をやれば、まちがいなくトップの座に君臨する。
イヤーピースが浅くアタリが柔らかい事が、不快感を極限まで減らしてくれるのは間違いない。
そして、フラグシップモデル
と同じドライバーユニットと統合プロセッサーV2を搭載したことで、音質もノイキャン性能も「 」よりも確実に上をいく。しかもシームレスに外の音を取り込みを調整してくれるので、おまかせで外界の音を聞き取れる。
スマホの音を自分の音として聴くための物理的な進化として、ウェアラブルな完全ワイヤレスだとすると、いかに自然に耳にとどまれるか。
そして、スマホからの通話や音楽・動画といったある意味バーチャルの音情報と、今いるその場所で聞こえるリアルな音情報がかなり高い次元で融合してくれるか。
これが、一日のうちで圧倒的にスマホと付き合う時間が長くなったたゆえの進化の方向なのかなと思える。
かなり大げさな言い方になってしまったけれど、追い求めている最先端のつけ心地を味わうなら
という選択肢は間違っていない。---------------------
● LinkBuds
発売日:2024年11月15日(金)
※本体と同時購入可能
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