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「VLOGCAM™ ZV-E10 II」(ZV-E10M2)を、ソニーストアで触ってきたレビュー。満足できる動画や静止画を残せるポテンシャルを持ったカメラ。

ソニーから、APS-Cセンサー搭載のレンズ交換式VLOGカメラ『VLOGCAM ZV-E10 II』(ZV-E10M2)が登場。

手軽に動画が撮れるVLOGカメラとして、「ZV-1 II」や「ZV-E10」はあるけれど、いまいちバッテリーも持たないし動画をちゃんと撮ろうとするには物足りなさがあった。

かといって本格的なムービー性能を持つα7SIII「FX30」は操作も価格もハードルが高め。

そのジレンマを見越してか、APS-C VLOGカメラとしては初の有効約2600万画素のAPS-C裏面照射型CMOSセンサーExmor R画像処理エンジンBIONZ XRを搭載したZV-E10 II」。

新たに4K60pの動画が撮れたり、UHS-IIのSDカードに対応したり、大容量なZバッテリーを採用したりと欲しかった機能をたっぷり搭載。

ボディのみならず新しいパワーズームレンズE PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II「SELP16502」をセットにしたレンズキットダブルズームレンズキットを用意するなど、最初からレンズもセットにして買いやすくなって、これからカメラを使ってみたいという人から本気ムービーのサブ機としても使えるモデルとなっている。

・本格的で多彩な映像表現を簡単操作で実現するAPS-Cミラーレス一眼カメラ『VLOGCAM(TM) ZV-E10 II』発売 | ニュースリリース | ソニー
・VLOGCAM ZV-E10 II | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニー

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●APS-Cセンサー搭載の最新レンズ交換式VLOGカメラ『VLOGCAM™ ZV-E10 II』

デジタル一眼カメラ 「VLOGCAM ZV-E10 II」のどこが進化したの?


『VLOGCAM ZV-E10 II』(ZV-E10M2)のどこが進化したのかは、この一覧表がわかりやすい。

・有効約2600万画素のAPS-C裏面照射型CMOSイメージセンサーExmor Rと、最新の画像処理エンジンBIONZ XRを搭載(ほぼα6700相当)
・最新センサー、画像処理エンジンを搭載しながら軽量小型の292g。
・人物、動物、鳥のリアルタイム瞳AFに対応し、被写体の検出精度が向上。(ほぼFX30相当)
・AF/AE追随 約11コマ/秒の高速連写、UHS-II対応SDカードによる高速書き込みに対応。
・5.6Kオーバーサンプリングによる4K60p動画撮影に対応。様々な動画機能を搭載。
・Zバッテリーを搭載し、約1.5倍のバッテリーの持ち。
・「Creators’ App」対応、USBストリーミング4K30fpsなど最新機能に対応。
・キットレンズも新発売パワーズームレンズE PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II「SELP16502」に更新。
・BIONZ XR搭載カメラとして、市場推定価格は153,000円前後と最安。

 

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●この1台があれば、将来に素敵な動画や静止画を残せる。本格的に撮れるカメラが手の届くところに!

コンパクトだけど圧倒的に持ちやすいグリップ、大容量バッテリーでスタミナ


『VLOGCAM ZV-E10 II』は、『ZV-E10』と見比べてみると、パッとみただけではほぼ同じサイズ感。

本体重量は、「ZV-E10」の299gよりも軽くてたったの292gしかない。

ただし大容量になったバッテリーNP-FZ100(Zバッテリー)を入れると、使用時には合計重量は377gになる。

これでも他のαシリーズに比べると圧倒的に軽い。

バッテリーが大きくなったことで、右手で握るグリップが大きくなって、本体をがっちりつかみやすくなっている。

ZV-E10のグリップは小さくて、どちらかというとつまむという感覚に近く長い時間持ち続けるには少し不安があった。

 

一方でα6700のグリップはかなり深くなって手の大きい男性には喜ばれることが多い反面、手の小さい女性にとっては逆にグリップが大きすぎて持ちにくいと言われる事もある。

なんとも悩ましいサイズ感。

ZV-E10 II」は、ZV-E10のサイズ感のままにグリップ部が盛り上がったことで、ビデオカメラに近い感覚でしっかり握りやすくなった。

ZV-E10 II」に採用された大容量のNP-FZ100(Zバッテリー)は、ZV-E10」やα6400などに採用されてきたNP-FW50(Wバッテリー)と比べると2倍以上のバッテリー容量。

ZV-E10 II」:NP-FZ100(Zバッテリー)16.4Wh、約83g
      撮影可能枚数・動画時間 約610枚、約195分

ZV-E10」:NP-FW50(Wバッテリー)7.3Wh、約42g
      撮影可能枚数・動画時間 約440枚、約125分

「ZV-E10 II』は、新しい画像処理エンジンを搭載して性能が上がって消費電力も増えているけれど、撮影可能枚数も増えて動画撮影時間も約1.5倍になっている。

バッテリーの持ちの良さは、撮影しているときの安心感につながる。

動作撮影に欲しい機能と便利な機能

カメラ上部には、ファインダーがない代わりに、本体上面に大きなスペースをとったマイクがある。

中に、指向性をもった3つのカプセルマイクが入っていて、カメラ前方の音声をしっかりとひろってくれる。

最近、4K動画が撮れるカメラが増えてきたれど内蔵マイクはオマケ的なものがほとんどで、本気で動画撮りしようと思うと外部マイクを別途装着せざるを得ない。

「ZV-E10 II』に備わる内蔵マイクは優秀で、本体のみ良質な音声が収録できるというのはとても魅力的。

アクセサリーシューを利用して付属のモフモフしたウィンドスクリーンをつけることで、風ノイズも軽減してくれる。


横開きで回転機構を持つ可変式の「バリアングル液晶モニター」

3.0型液晶モニター約103万ドットのなと高解像度化。(「ZV-E10」は約92万ドット)

180度の回転可動域があるので、自撮りのしやすさはもちろん、ハイアングルでもローアングルでも撮りやすい体勢で撮影できる。

横開きということは、上にあるマイクの邪魔になることもないし、アクセサリーシューに取り付けた機器との干渉も避けられる。

クルッと回して閉じると液晶ディスプレイを簡易に保護することもできる。

「ZV-E10 II』に新しく加わってかなり便利になったのが、画面の縦位置表示。

カメラを縦方向に向けたときに、モニター内に写っているUIもちゃんと縦向きに表示されることで違和感なく操作できる。

しかも本体を縦向きにモニターを上にしても、下にしてもそれにあわせて向きが変わってくれる。

操作系は、シャッターボタンの手前にズームレバー、サイドにスライド式の電源オンオフ。

「静止画/動画/S&Q」を切り替えは、ZV-E10は押しボタン式だったものからスライド式スイッチに変更。

録画ボタンカスタムボタン(C1)は大きく押しやすくなっている。

「背景ぼけ切り替え」ボタンを押せば、背景の「ぼけ」と「くっきり」を交互に入れ替えられる機能も健在。

絞りやF値といったことを考えなくてもワンボタンで背景のボケを瞬時に変えられる。


※画像は、ZV-E10のものです。

自分の手元にあるアイテムを撮りたい時、よくあるのがアイテムに合わせたいのに顔のほうにピントがあってしまうことがある。

そんなときは、「商品レビュー用設定ボタン」を押せば、「顔・瞳検出」がオフになって顔を追従しなくなり、中央のアイテムにスムーズにピントがあう。

「ZV-E10」から大きく進化した「ZV-E10 II」の最新性能と機能

ZV-E10」にはUSB type-C端子を採用していたけれど、転送スピードも充電スピードも遅いという弱点があった。

『ZV-E10 II」は、USB3.2(5Gbps)に対応したおかげでデータ転送も高速、USB PD(USB Power Delivery)に対応しているので急速充電もできる。

USBストリーミング機能に対応して最大4K(2160p)30pの配信もできる。

Wi-Fiは、2.4GHzに加えて5GHzにも対応。

メモリーカードスロットも刷新されていて、UHS-II対応のSDカードに対応して、JPEG(ファイン)撮影ではバッファメモリーを使い切らない高速な書き込みができるようになった。

有効約2600万画素のデータを、AF/AE追随しつつ最高11コマ/秒で1000枚以上のJPEG(ファイン)連続撮影が可能。

『ZV-E10 II』は、裏面照射型の有効約2600万画素 APS-C CMOSセンサーExmor Rと、ZV-E10の最大約8倍の高速処理能力を持つ、最新の画像処理エンジンBIONZ XRを採用。

センサーも画像処理エンジンも更新されたことで、解像感や質感描写、被写体を低ノイズかつ高品質に描写することができるうえ、4K60pの記録や、AFの速度/精度向上にも貢献している。

かんたんに言えば、ソニーの高いモデルと同じくらいのキレイな動画や写真が撮れるということ。

『 ZV-E10 II』は、759点の像面位相差AFセンサーを備えて、425点だったZV-E10ので2倍近くに増えている。

撮像エリアの約93%をカバーして、スムーズかつ正確なピント合わせができる。

静止画・動画撮影時の「リアルタイム瞳AF」「リアルタイムトラッキング」も精度が上がっているうえ、検出対象として人物や動物に加えて鳥の瞳検出にも対応する。

こちらもごく簡単に言えば、撮りたい被写体をしっかり捕まえて撮りたいチャンスを逃さないということ。

ただしα6700に備わるAIプロセッシングユニットや、メカシャッターは備わっていない。

メカシャッターがないと気になるのは、ローリングシャッター。

確かに、ゴルフクラブをスイングするシーンを撮るとか、高速に移動する飛行機や新幹線を流し撮りするといった極めてシビアなシーンでは『 ZV-E10 II』は得意ではない。

けれど、ZV-E10よりも読み出し速度は2倍も速く、ローリングシャッターの歪みをかなり抑えているのも事実。

シャッター速度も最高1/8000秒まで対応して、フラッシュのシンクロ速度も1/30まで対応して、ほとんどの撮影で困ることはない。

10種類の「クリエイティブルック」も使えて思い通りの雰囲気に切り替えての表現を加えたり、肌の色を美しく見せるスキントーンを中心としたルック「S-Cinetone」をピクチャープロファイルのプリセットとして搭載。

「シネマティックVlog設定」をONにするだけで、映画館で目にするような横長(2.35:1)のシネマスコープサイズと、映画でよく使われるフレームレートの24fpsを使った映像も気軽に撮ることができる。

撮影時の画角変動を抑えるブリージング補正機能にも対応している。

5.6Kオーバーサンプリングによる4K60p動画撮影に対応、手ぶれを抑えてくれる「アクティブモード」

『 ZV-E10 II』の最大の特長とも言えるのが、5.6Kオーバーサンプリング4K60p撮影

4K60p ではわずかに1.1倍ほどクロップされるものの、4K30/24pやフルHD撮影時は全フレームレートでクロップなく撮れる。

動画撮影時の手ブレ補正効果を向上させるアクティブモードに対応するのはもちろん、センサー使用領域が拡大して手ぶれ補正効果がより発揮されるようになっている。

これについては別記事で詳しく解説。

「VLOGCAM ZV-E10II」と「ZV-E10」の動画撮影時のセンサー使用領域と手ブレ性能の違いを比較。「ZV-E10II」の4K30p/4K60pのアクティブ手ブレ補正が強力なワケ。

キットレンズも新たにパワーズームレンズE PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II「SELP16502」へ更新

長年キットレンズとして定番だったE PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS「SELP1650」から、「ZV-E10 II」では、新たにパワーズームレンズE PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II「SELP16502」をキットレンズとして付属している。

主な変更点は、レンズ重量が116g⇒107gに軽量化したこと。

そして今まで不評だったAF性能が改善され、さらに連写撮影時のズーム操作や動画撮影時のブリージング補正に対応している。

見た目も近年のカメラに合わせてメタリックなデザインからマットなデザインへ変更されている。

レンズとしては約120コマ/秒の高速連写に対応や手ブレ補正の協調制御にも対応する。

APS-Cレンズとしては非常に珍しい対応となっている。

E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II「SELP16502」のカラーバリエーションは、ブラックとシルバーの2種類。

ブラックはレンズ単体販売があるものの、シルバーについては『ZV-E10 II』のキットレンズとしてのみ存在する。

ダブルズームレンズキットについてくる望遠ズームレンズ「SEL55210を装着するとこんな感じ。

キットレンズ「SELP16502」ではカバーしきれない望遠域を撮れる。

レンズが長くなっても、グリップをしっかり握って安定して撮れるのは『ZV-E10 II』のいいところ。

BIONZ XR 搭載 4K60pを撮れるカメラとして魅力的すぎる価格

『 ZV-E10 II」は、VLOGCAMというネーミングとは裏腹に、裏面照射型の有効約2600万画素 APS-C CMOSセンサーExmor Rと、ZV-E10の最大約8倍の高速処理能力を持つ最新の画像処理エンジンBIONZ XRやαシリーズ最新機能のほとんどを搭載している。

ただし、ファインダーやメカシャッターがなかったり、AIプロセッシングユニットやメカシャッターは省かれている。

本格的な静止画撮影を視野にいれているのであれば、もちろんα6700を買ったほうが幸せになれる。

『ZV-E10 II」の魅力は、152,900円(税込)という価格でBIONZ XR搭載カメラを手に入れられること。

今まで4K60pの動画撮影をしてくても、何しろ高価なモデルしかなかった事を考えたらバーゲンプライスといっていい。

ひとつ心配があるとすれば、長時間の動画撮影したときの発熱の問題。

これはどのカメラにも共通して言えることではあるのだけど、撮影シている途中での熱停止だけは避けたい。

長時間の動画撮影をするなら冷却用の外部冷却ファンを別途用意しておくと安心。

「VLOGCAM ZV-E10II」は動画撮影をどれくらい続けられる?「連続動画撮影時間」の目安と、消費電力や熱耐性について調べてみた。

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●初めて手にしても末永く使える最新機能が詰まったVLOGCAM「ZV-E10II」

どうしても、ZV-E10と価格を比べてしまうと、ずいぶん高価だと思うかもしれない。

けれど、「ZV-E10 II」の中身は、α6700やシネマカメラ「FX30」に搭載されているセンサーや画像処理エンジンのみならず欲しい最新機能をほとんと持っていると考えるとこれほど魅力的なカメラはない。

この性能なら間違いなく長きにわたって活躍してくれる事は間違いない。

正直、ソニーのカメラは超高性能だとしても、価格としてのハードルが物凄く高い。

訓練されたαユーザーならまだしも、これからカメラを初めてみようかな?という人にとって、ハードルがはるか上すぎて手が届かなさ過ぎる。

そう考えると、やっと誰もが検討のテーブルにのせられるところに『VLOGCAM ZV-E10 II』が来たんじゃないかなと思える。

さぁようこそソニーαの沼の入口へ!

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●VLOGCAM ZVシリーズラインナップ


デジタル一眼カメラ「ZV-E10 II」ボディ
カラーバリエーション:ブラック、ホワイト
市場推定価格:152,900円(税込)
発売日:2024年8月2日(金)

デジタル一眼カメラ「ZV-E10 II」パワーズームレンズキット※SELP16502
カラーバリエーション:ブラック、ホワイト
市場推定価格:163,900円(税込)
発売日:2024年8月2日(金)

デジタル一眼カメラ「ZV-E10 II」ダブルズームレンズキット※SELP16502+SEL55210
カラーバリエーション:ブラック、ホワイト
市場推定価格:185,900円(税込)
発売日:2024年8月2日(金)

E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II「SELP16502」
カラーバリエーション:ブラック

市場推定価格:35,300円(税込)
発売日:2024年8月2日(金)

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●はじめてソニーストアを利用するときも先にMy Sony ID登録しよう

まだ一度もソニーストアを利用したことがないという場合でも、My Sony IDを新規登録すると、すぐに利用できるソニーストア割引クーポン(10%OFF)をもらうこともできる。

その後、お買い物条件に応じて年に2回オイシイクーポンがもらえるので、ぜひ利用しよう。

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