GIGABYTE製のミニデスクトップPC 「GIGABYTE BRIX シリーズ」をちょっぴり使ってみた雑感。
ソニーストアの[法人向け]サイトで、GIGABYTE社製ミニデスクトップPC「GIGABYTE BRIX™ シリーズ」の取り扱いを開始。
ソニーストアで、VAIO以外を扱うのも何だかなーと思いもあるけれど、あくまでもビジネス向けの法人モデルとして、現状のVAIO製VAIOのラインナップはノートPCが主力で、デスクトップ環境で使える比較的安価なモデルが不在という事もあってのチョイスだと思われる。
そのため、ソニーストア銀座、名古屋、大阪での実機展示はしておらず、受注生産での対応となっているし完全にスルーしてたのだけど、GIGABYTE社製ミニデスクトップPCの実機を借りる機会があったので、どんなものか使ってみた。
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●GIGABYTE製miniデスクトップPC
今回借りたのは、GIGABYTE BRIXシリーズ第5世代 インテル Core プロセッサー搭載モデルで、中身は、その本体と、電源となるACアダプター、VESAマウントに対応するブラケット、と取扱説明書類。
ディスプレイうんぬん以前に、キーボードとマウスは付属してないので、自前で用意する必要がある。
GIGABYTE社製ミニデスクトップPCは、幅、奥行きともに約11cmと、手のひらに収まるほどコンパクトサイズのボディ。
端子類としては、HDMI端子、Mini DisplayPort(Celeron搭載モデルはVGA端子)の2系統の出力端子を搭載して同時に2画面出力ができる仕様。
USB端子は、背面に2コと前面に2コの合計4コと、Ethernet(1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T)端子 × 1、ヘッドホン端子 x 1(マイク入力付)。
小さいボディだけに盗難防止のためのケンジントンロックも備える。
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うーんと、ただのボックスタイプのWindows PCに感動する事もないし、漠然と何をしようかなーと思ったけど、やること無いなー、そうか、バラして中身見てみよう、って事で電源投入する前に分解。
ドライバー1本で4角にあるネジを外せば簡単に中身とご対面。物凄く簡単。
メモリーは2枚刺しで最大4GBx2の8GB。
PC3L-12800(DDR3L-1600)対応。低電圧のローボルト(1.35V)仕様で、どこかで見たことあるなと思ったら、ついこの前VAIO Tap 21に突っ込んだメモリーと同じ。
という事で、4GBで買っておいても後から4GBのメモリー(例:Transcendの「TS512MSK64W6H」 )を追加しても良い。
ストレージはSSDという事だけど、みるとアラ奇遇、これまたVAIO Tap 21に導入したものと同じmSATAのSSD。こちらも後で換装し放題。(要自己責任)
【Transcend】
・Transcend SSD 128GB mSATA3 6Gb/s 3年保証 TS128GMSA370
・Transcend SSD 256GB mSATA3 6Gb/s 3年保証 TS256GMSA370
・Transcend SSD 512GB mSATA3 6Gb/s 3年保証 TS512GMSA370
【SanDisk】
・SanDisk mSATA SSD UltraII 256GB [国内正規品]メーカー3年保証付 SDMSATA-256G-G25
・SanDisk mSATA SSD UltraII 512GB [国内正規品]メーカー3年保証付 SDMSATA-512G-G25
mSATAのSSDの取り付け位置の真下に、無線LANカードが取り付けてある。
この無線LANカードは、Mini PCI-E WIFI Cardなので同等規格なら交換可能で、ここもやろうと思えば変更できる。
全部とりはずすとこんな寂しい姿になる。
ちなみに、白いケーブルで接続されているのはNFCに続くコネクタ。
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本体自体はとてもコンパクトで、GIGABYTE BRIXシリーズ第5世代 インテル Core プロセッサー搭載モデルは、高さも随分と低いので、液晶ディスプレイのスダンドとの合間にひょっこりと覗かせて配置する事ができる。
ちなみに、VESAマウンタに対応したブラケットを同梱しているので、液晶ディスプレイの背面がVESA対応であれば、かんたんに取り付けができる。
がしかーし、本体はコンパクトなのは良いとして、結構ネックになるのがACアダプター。
本体が小さいわりにACアダプターがデデーンと場所をとる。ディスプレイ背面にくっつけても下に置いても、ディスプレイ用の電源とは別に、結局このACアダプターがぶら下がるのでワサワサする。
巨大なセパレートタイプのデスクトップPCでももちろん必須ではあるけれど、これだけ小さい本体だと余計に目立つ。
実際にはHDMIケーブルがトグロをまいているし、キーボードとマウスが有線接続だとさらにゴチャゴチャする。だったらもうホレみたことか、VAIO Tap 21のほうがよっぽどスッキリしていいじゃないかという結論になったりする。
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GIGABYTE BRIXシリーズは、OSは、購入時に「Windows 7 Professional 64ビット」、「Windows 8.1 Pro Update 64ビット」選べる。
4Kディスプレイに接続すると、3830×2160までの表示できるけれど、若干もっさり気味。このスペックだとフルHDで使うくらいが快適かも。
プロセッサー :Core i7-5500U(2.40GHz) ・・・7.2
メモリー :4GB(4GB x1) ・・・5.9
グラフィックス :Intel HD Graphics ・・・4.9
ゲーム用グラフィックス :Intel HD Graphics ・・・6.6
ストレージ :THNSNJ128GMCU ・・・7.9
どの程度のパフォーマンスかというと、Windows 7でのエクスペリエンスインデックスでは以上のとおり。第5世代 インテル Core プロセッサーにSSDの組合あわせなので、一般的な作業はもちろんある程度の負荷のある作業でもサクサク動作できる内容。
mSATAのSSDは、東芝製「THNSNJ128GMCU」。
ストレージの転送速度をを計測する「CrystalDiskMark」で、ベンチマークテストをしてみたところ、非常に快適。
実用としても、Windows起動からアプリの起動にいたるまで高速で、本体が小さいゆえに起動中に本体の場所を移動しても、HDDのように気を使わなくて良いというのは楽。
オマケに、 スクウェア・エニックスのFINAL FANTASY XIVの動作環境を診断するためのベンチマークソフトテストを計測してみた結果は以下。
・1280x720 :標準品質(ノートPC):1582 設定変更が必要
・1280x720 :高品質(ノートPC): 1242 設定変更が必要
・1920x1080:標準品質(ノートPC):803 動作困難
やはり、というか当たり前だけど3Dグラフィック系のゲームは相当厳しい。
という事で、やっぱり良くも悪くも、ビジネス系を中心とした使用用途が向いているっぽい。
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もちろん基本動作は快適そのもので、本体もコンパクトなのは良いところではあるのだけれど、じゃあコレをリビングにあるPCに接続しようとすると、結局BDレコーダーや据え置き機と同じようにACアダプターやHDMIケーブルの取り回しが面倒というか必要。
それだと、超シンプルにHDMI端子にダイレクトにブスっとさせて、microUSB端子で電源すら供給できる「スティックPC」のほうがいいような気がしないでもない。価格的にも。
このままだとあまりにも居場所がなくて、どこかイイところ無いかなー?と思ったら、すごい前に買ったハロPCケースがあるのを思い出して、口の中においてみた。
…アラ…キューブ型PCを収納できるくらいのスペースがあるだけに、中身スッカスカ。むしろGIGABYTE社製ミニデスクトップPCを食べているようじゃないか…。
うーん、いや、法人向け需要というのはわかっちゃいるのだけど、パーソナルユースでの使い道を考えたくてもここまでの値段を出して買うなら、個人的には低電圧ノートPCクラスのスペックのボックスタイプPCは行き場がないというか、それならVAIO製ノートPCをモバイルを、外部ディスプレイとかキーボード、マウスを用意して室内で擬似デスクトップ化して、兼用させるので充分のような気が…。
どうせデスクトップPCとして出してくるなら、一番やりたいというか本気で悩ましいと思っている4K動画の編集がより快適にできる、それこそDellの「ALIENWARE ゲーミングデスクトップPC」 みたいなバケモノみたいなヤツのほうが需要あるような気がする。
あくまでも一個人の戯言です。借りといて偏見の塊のような事しか書けなくてごめんなさい(;´∀`)
・OUTLETモデルのVAIO Tap 21「SVT2122SBJ1」には何のアプリが入っているの?何がそんなにツボなの?を、実機が来たのでいじりながら解説してみる。
・超図解「VAIO Tap 21」の分解方法と、メモリーやストレージの換装方法を知ろう。(追記あり)
・「VAIO Tap 21」のメモリーを増やして、HDDをSSDに換装してみよう。
・「VAIO Tap 21」のmSATAとSATAを同時利用して、ツインドライブにできるか実験してみた。
・SONY製の「VAIO Tap 21」、「VAIO Pro 11」、 「VAIO Pシリーズ」をWindows 10にアップグレードしてみた。
・「VAIO Tap 21」の無線LANカードとワイヤレスキーボード、ワイヤレスマウスを取り替えてみよう。
・ダマされちゃいけない、MONSTER PCの名を持つ安曇野産「VAIO Z」の真実。
・モバイルPCにもデスクトップPCにもなれる圧倒的パフォーマンスのモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」
・長野県安曇野にある「VAIOの里」と呼ばれるVAIO本社で工場見学してきたよ。
MONSTER TABLET PC “VAIO Z Canvas”
ソニーストア販売価格:249,800円(税別)~