高解像度になって、小さくて薄くて軽くなった「Xperia Z4 Tablet」を使ってみた。
「Xperia Z2 Tablet」の一年ぶりのモデルチェンジをはたした「Xperia Z4 Tablet」Wi-Fiモデルがやってきたので、久々のタブレットを使ってレビューしてみよう。
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●まずはXperia Z4の外観をチェック
「Xperia Z4 Tablet」Wi-Fiモデルは、ストレージ容量は32GBのみで、カラーは、ブラックとホワイトの2色。
ソニーのXperia Zシリーズとして、2013年に発売された「Xperia Tablet Z」から、2014年に「Xperia Z2 Tablet」が発売され、今回「Xperia Z4 Tablet」と1年おきのモデルチェンジとなっているので、ワリと新鮮に受け止められる。
パッケージの中身は、とてもシンプルで、本体以外に付属品は、microUSBケーブルと、ACアダプター、取説類のみとなっている
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本体サイズは、長さ約157 mm×幅約254 mm × 厚さ約6.1mmで、質量はWi-Fiモデルが約389g。
ボディ形状は、Xperia Zシリーズから引き継がれるいわゆるオムニバランスデザインで、さすがにパッと見ただけだと、前モデルの「Xperia Z2 Tablet」とあまり変わってないようにも見えて、実はかなり小さく、そして軽くなっていて、直接比べるとかなり驚きがある。
スペックは1年ぶりだけにかなり向上して、プロセッサーにQualcomm Snapdragon 810(MSM8994)のオクタコア、メモリー3GBのRAMとよりパワフルに、より快適に動作するスペックになっている。
背面はフルフラットボディで、そのまま背面からサイドのフレームまで一体化したユニボディ構造で、これだけ薄いのにもかかわらずやたらと堅牢なボディ。しかも「Xperia Z2 Tablet」よりも超高剛性FRPパネルの強度をアップしているらしく相当に頑丈。
背面には、右上に約810 万画素の積層型CMOSイメージセンサー「Exmor RS for mobile」とNFCが備わっている。印字されているロゴは、中央部分にSONY、下部分にXPERIAのロゴというふうに見える。
スマートフォンのXperia Z4と同様に、新モデルからマグネット端子をやめて、防水に対応したキャップレスUSB端子に変更。マグネット端子でペタっとくっつく楽さに慣れていただけに、なくなる事にかなり抵抗を感じていたものの、実際使いだすと充電する時も、PCやディスプレイに接続する時も、MicroUSBのカバーの開け閉めないだけで随分ストレスは減るしこれはこれでいいんじゃないかと。
正面の左上にSONYロゴと、真ん中にあるのがインカメラで510万画素にアップしている。
本体にはIPX5/8相当の防水性能とIP6X相当の防塵性能を備えつつも、本体の上部にあるイヤホンジャックは防水のキャップレス。唯一のカバーを開けるとMicroSDカードスロットがみえる。Wi-Fiモデルは、その横にスロットはダミーカードで埋まっていて、リセットボタンがあるのが確認できる。
サイドからコーナーの流れはXperia Z4と同じというよりも、Xperia Z3 tablet compactのデザインテイストとよく似ている。
ディスプレイの上下にスピーカーが配置されていて、ヨコに向けるとちょうど左右からのステレオスピーカーとして再生する。ソニー独自のバーチャルサラウンド技術「S-Forceフロントサラウンド」にも対応していて、タブレットで動画を見ていてもかなりしっかりした音声を再生してくれる。
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あまり変わらなさそうに見える「Xperia Z2 Tablet」と「Xperia Z4 Tablet」とを直接比べてみる。
「Xperia Z4 Tablet」
本体サイズ : 長さ約254 mm×幅約157 mm×厚さ約6.1mm
質量 : 約389g
バッテリー容量 : 6,000mAh
「Xperia Z2 Tablet」
本体サイズ : 長さ約266 mm× 幅約172 mm× 厚さ約6.4 mm(最厚部6.7 mm)
質量 : 約426g
バッテリー容量 : 6,000mAh
画面サイズは、10.1インチという同じなのに、ベゼル幅が約20%も縮小して、かなりコンパクトに。
タテヨコに小さくなった上で、さらに6.4mmから6.1mmとさら0.3mmに薄型化して、全体の面積からすると体積計算すると内部は相当に狭くなっているはずなのに、
同じバッテリー容量(6,000mAh)を保っているというのも凄い。
これだけ薄くてもかなり剛性感で片手で持ってバタバタ振っても全然たわむ事もないのは一体成型がなせるわざ。しかも重さは390g以下という軽さにまでなっていて、タブレットの概念がかなり変わる。
ちなみに、参考までに「Xperia Z3 Tablet Compact」との比較もしておく。
「Xperia Z3 Tablet Compact」
本体サイズ : 長さ約213mm×幅約123 mm×厚さ約6.4mm
質量 : 約270g
バッテリー容量 : 4,500mAh
さすが6.4インチディスプレイだけに「Xperia Z3 Tablet Compact」はかなりコンパクト。このあたりのサイズのチョイスは好みがわかれるところ。
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●Xperia Z4の明るい、水に濡れても誤動作しないディスプレイ
「Xperia Z4 Tablet」のディスプレイは、10.1インチながら待望の超高解像度のWQXGA(2560×1600ドット)のIPS液晶。デジタル一眼カメラやコンパクトデジタルカメラから画像を転送しても、高画素な写真をより緻密な解像度で見る楽しみが増える。
幅広い色再現領域を持つ「トリルミナスディスプレイ for mobile」を搭載しているおかげで、色域も高く、自然な色合いはもちろん、人の記憶色もハッキリ鮮明に表現してくれるので、写真を見ていてもより色濃くしっかりと色がのっていて鮮やかに見る事ができる。
しかも、「Xperia Z2 Tablet」から約40%も液晶が明るくなりながら、液晶の消費電力は逆に40%削減しているので、屋外でも明るく見えるし、バッテリーは今までよりも持つという進化っぷりが嬉しい。
さらに、「Xperia Z4 Tablet」のディスプレイは水に塗れている状態でもちゃんと思ったとおりにタッチ操作が追従するようになっているのも進化っぷりのひとつで、これは今まはどうしても水に濡れていると意図しない挙動になってかなりイライラしてたので、改善されていてこれは嬉しい!ただし、完全に水の中にドボンと浸けてしまうとさすがにタッチの反応はしないので注意。
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●薄くても飛び出さないメインカメラ、進化したフロントカメラ
背面カメラは、約810 万画素の積層型CMOSイメージセンサー「Exmor RS for mobile」は、RSなのでより暗がりに強いカメラ。
NFCも、このカメラの真横にあって、NFCの電場強度はしっかりしているので、背面を見なくても適当に近づけただけでもピコリンと接続してくれる。
フロントカメラは、500万画素Exmor R for mobileと高画質化したり広角25mmになって、ブレ防止用に「0.5秒」、ポーズ撮影用なら「2.0秒」、ハンズフリー用なら「10秒」といった具合にセルフタイマーを使えたりとなかなか進化。
新しいカメラアプリで、自分や友達の顔を合成して遊べる「ARマスク」が加わってたり、各アプリ類が背面のメインカメラでもフロントカメラでもどちらでも使えるようになっていて、かなり使い勝手がよくなっている。
オーディオ機能も充実していて、「Xperia Z2 Tablet」は、ハイレゾ音源に対応していたもののUSB DACアンプが必要だったりとめんどくさかったけれど、「Xperia Z4 Tablet」からはヘッドホン出力でもハイレゾ音源(192kHz/24bitまで)が聴ける。
しかも、Bluetoothの(SBC)の最大約3倍のデータを転送できる「LDAC」にも対応したおかげで、「LDAC」対応のワイヤレス機器と連携すれば、元の音源に限りなく近い高音質をワイヤレスで楽しめる。しかも、タブレットの大きい画面があると、動画を見てもスマートフォンの小さい画面よりも当たり前に見心地がいいけれど、音声がリッチになるとより一層ドラマや映画、アニメの物語にドップリとハマれてかなり楽しい。
大きい画面と言えば、PS4のゲームをネットワーク経由で遊べる「PS4リモートプレイ」もこのサイズでプレイしてみると、もうポータブルというよりは、家中でどこでもPS4状態で、Wi-FiもMIMOに対応してくれているおかげで途中でカクつく事もなく、より安定した画質で遊べて、コレのためだけに使うのもアリなんじゃないかと思えるほど。
本を読むにも雑誌が強烈に読みやすいサイズで、しかも解像度が高くなって細部まできっちり見えるのが最高。小説もラノベも、タテヨコどちらでも見やすいし、文字の大きさも変えられる。マンガも作者さんが描いた絵のディティールを味わえる。ダウンロードしておけばオフラインで読めるし、もう雑誌一冊分の重さ程度で、山盛り読めるからこれでモトがとれる。
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タブレットで出来る事は同じだとしても、この本体が小さくて薄くて軽いというのがキモで、この大きくてかさばるとか重くて腕が疲れるっていうマイナス要素がガッツリとなくなってくれるだけで、日常で使える相棒になる。
しかも、防水だから、飲み物やお菓子がポロっとこぼれても気にならないし、濡れた手で触っても壊れないし、お風呂でも使いたい放題だし。作りが頑丈だから、ズボラーな使い方をしても気楽に使えるのが、「Xperia Z4 Tablet」のツボなポイント。
という事で、次回はクラムシェルに化けてしまうBluetoothキーボード「BKB50」と一緒に使ってみよう。
<Xperia Z3 Tablet Compactのレビュー>
・「Xperia Z3 Tablet Compact」、LTEを搭載したグローバルモデルの外観レビュー。
・「Xperia Z3 Tablet Compact」に使えるアクセサリー類いろいろ。
・「Xperia Z3 Tablet Compact」の基本性能をチェックしてみよう。
・ついつい手に持ってウロウロ連れて行きたくなる「Xperia Z3 Tablet Compact」
<Xperia Z2 Tablet(国内版Wi-Fiモデル)のレビュー>
・「Xperia Z2 Tablet(SGP512JP)」の外観ファーストインプレ。
・Xperia Z2 Tabletのスタンドに変化するブックレットスタイル保護カバー 「SCR12」
・わりと汎用性のあるXperia Z2 Tablet専用卓上ホルダ「DK40」
・Xperiaを充電しながら、迫力ある音を再生するスピーカードック「BSC10」
<Xperia Z2 Tabletグローバルモデルのレビュー>
・グローバルモデル「Xperia Z2 Tablet(SGP511)」の外観ファーストインプレ!
・「Xperia Z2 Tablet(SGP511)」のセットアップからいろいろ中身をみてみる。
・「Xperia Z2 Tablet(SGP511)」で、出来る事をいろいろやってみた。