11.6インチサイズで究極のツールとなる「VAIO S11」をねっとりレビューしよう。(ディスプレイ、LTEモデム編)
・11.6インチサイズで究極のツールとなる「VAIO S11」をねっとりレビューしよう。(プロローグ編)
・11.6インチサイズで究極のツールとなる「VAIO S11」をねっとりレビューしよう。(外観と剛性、インターフェース編)
の続き。
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●タッチパネル非搭載、高輝度、高色域、低反射パネルの見やすさを重視したディスプレイ。
ディスプレイは、11.6型ワイド(16:9)のフルHD(1,920 x 1,080)。
「VAIO S11」のディスプレイは通常のディスプレイのみで、「VAIO Pro 11」の時に選択肢としてあった「タッチパネル」の搭載がない。
すっかり画面をタッチするクセがついてしまっているだけに、「タッチパネル」があっても良かったのになーとは思うけれど、ないものは仕方ない。
その代わりに追求したのがディスプレイの見やすさ。
高輝度で高色域(sRGB97%カバー)のIPS液晶を採用することで、屋外での光の眩しいところでも視認しやすい、角度をかえても見え方のかわらない、画像を忠実に映し出すということが基本になっていたり、映り込みを抑える低反射コーティングといったビジネスへの配慮をしたディスプレイに。
「VAIO Pro 11」にタッチパネルを搭載すると、ディスプレイにパネルが一枚入るから(タッチ前提なので)画面を指で触っても安心というのはあるけれど、厚みが増えたり、画面の光沢っぷりから確かに周囲のものをかなりクッキリハッキリと反射してしまうという事がある。
作業に集中したいビジネスありきなら、何かと外光の入りやすい外出先でも見やすさを重視したディスプレイのほうが良い。
仕事用として使うとして考えた場合、もう一歩踏み込んで縦解像度がもう少し欲しいという気もありつつも、このワイドディスプレイになってからは左右にウィンドウを振り分けて使う事が多くなって、等倍ピクセル(100%)で使っていると、文字にしてもアイコンにしてもなかなかに小さくて、(個人的に)椅子の背もたれによっかかって使うにはもうギリギリ限界。
ふと、「VAIO Pro 13 | mk2」のディスプレイ(13インチ フルHD)と見た時、あれ、めっちゃ見やすい、目が楽ねーと思うこともしばしばあるので、11.6インチならこの解像度で個人的には不満はないけど。
本体からディスプレイを開いた場合の角度についても、「VAIO Pro 11」を最大に開いた角度が135°だったものから、「VAIO S11」では最大開いた角度は145°までに広がっている。
これまた結構でくわすシチュエーションで、膝の上で使っている時とか低い机で使っている時に、うまく角度があわなくてもうちょっと倒しこみたいなと思っても開かなくてイラっとすることがあって、180度とまでは言わないまでもどうにかならないかなと思ってたので、これでうまい具合にベストなポジションにしやすくなる。
逆にギリギリディスプレイを保持できる最小の開き角度は約20°で、この大勢から少しディズプレイを押すと、パタンとヒンジトルクが働いて閉まる。
閉じて移動するとき、本体の前方が上に向いている状態の時、「VAIO Pro 11」はパカっと口が開きやすかったものが、「VAIO S11」ではしっかりと保持されているし、開ける時も軽い力ですむあたりは内部のヒンジ機構の改良のおかげかと。
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●SIMフリー LTEを内蔵して、どこでもネットワークにつながる快適さ。
「VAIO S11」の、今回の最大の特徴の一つとなるのが、SIMフリー LTEの搭載が可能になったこと。
SONY製VAIOにも一時期SIMスロットが搭載されていたことはあったけれど、VAIO㈱のモデルになってからはこの「VAIO S11」が初となる。
しかも、「VAIO S11」に搭載されているSIMフリー LTEは、国内で最大限利用できるLTEの通称クアッドバンド(Band1、Band3、Band19、Band21)と、3G(Band1、Band19)に対応していて、このカバーするバンドの広さはそのまま通信のしやすさに直結する。
<docomoの周波数帯>
○Band 1 ・・・ 2.1GHz。下り最大37.5〜112.5Mbps。
3キャリア所有してエリアも日本全国と広く周波数が高いので高速。
○Band 3 ・・・ 1.8GHz。下り最大150Mbps。
東名阪で高速通信できる。東名阪では必須のバンド。
○Band 19 ・・・800MHz。下り最大37.5〜112.5Mbps。
プラチナバンドと呼ばれ、周波数が低いため障害物を回り込んで届くため、繋がりやすい。
○Band 21 ・・・ 1.5GHz。下り最大112.5Mbps。
日本独自周波数帯。北海道、東北、四国、北陸など地方都市で利用可能。
まず「Band 1」を受信できることで国内で利用できる範囲はかなり広い。ただし、これだけではどうにもならなくて、人口の多い東名阪では混雑すると「Band 3」が拾えないと極端な速度低下に見舞われる。逆に郊外や山間部が多い地方では「Band 19」や「Band 21」がないと、接続できない場所がたくさんある。
NTT docomoがうたうこの4つのバンド、すなわりクワッドバンドに「VAIO S11」は対応しているので、接続性の安心感がかなり大きい。
しかも、「VAIO S11」には、LTE専用に設計された筐体になっているので受信感度がスマートフォンよりも良いため、電波環境のよくないところでもLTEから3Gに切り替わりにくく最後ギリギリの瀬戸際まで電波を拾ってくれる。
というのも、本体から一番離れた液晶ディスプレイの上部に、LTEのメインアンテナと、サブアンテナの2つと、Wi-Fi用のアンテナを左右に2つ備えて、かつ、”強化プラスチック”を天板やベゼルに採用したことで、電波の干渉をしないというメリットもある。
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「VAIO S11」に採用されているのは「MicroSIM」で、最近圧倒的に増えた「nanoSIM」ではサイズが小さいので絶対にそのまま差し込まないように、使うのであればMicroSIMサイズへの下駄をはかせよう。
SIMスロットは本体背面にあって、SIMスロットにノック式で挿入するだけ。
いったんカチっと押し込んでしまえば、ちょっぴち落ち着かなさもあるものの、本体よりも内側に収まっているので、不意の動作で抜け落ちてしまうことはない。
Windows 10の「設定」の「ネットワークとインターネット」を開いて、「携帯電話」から初期設定をする。
「インターネット APN」として、自分の持ってるSIMカードの設定を入力。
試しに、『So-net PLAY SIM』を持っていたのでその設定を入力して保存すればOK
プロファイル名:So-net(任意)
APN:So-net.jpユーザー名:nuro
パスワード:nuro
サインイン情報の種類:CHAP
IPの種類:IPv4
使用データの管理は、同じく「設定」の「ネットワークとインターネット」にある「データ使用状況」からチェックできる。
イーサネット(有線)、Wi-Fi、LTE回線のそれぞれの使用状況を確認できるほか、期間やデータ量を設定してデータ通信量の上限をこえないようにする事もできる。
ちなみに、「バックグラウンドでのデータ通信を制限する」を『常時』もしくは『上限に近づいたとき』に設定しておけば、Windowsアップデートの重要なもの以外、アプリの更新や自動同期といったバックグラウンドで行われる通信がされなくなるので、通信プランによってはぜひ利用してほうが良い。
実際に外に持ち出して使ってみると、普段はWi-Fiルーターやスマートフォンをテザリングして使っているけれど、単純に「VAIO S11」だけ持ってでかけてWi-Fiルーター(やスマートフォン)を一緒に持ち運んだり、接続の手間がないのが物凄く楽ちん!
カバンの中から一つモノがなくなるだけでも快適だし、そもそもWi-Fiルーター(やスマートフォン)のバッテリー残量の心配もしなくていい。
試しているのが地方なので、実際の通信速度はそこまで速い結果はでない(だいだい下り10~20Mbps程度)けれど、環境からすれば十分で、スマートフォンでテザリングしているときに電波が微妙に届きにくい場所で途切れてるのかつながっているのかを、その度にスマホの電波レベルを確認して、待って、というあのイライラしてた事に比べたらはるかに快適。
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近所のCafeに行った時も、「VAIO S11」を持って行って使ってみた雑感を。
いろいろメニューを頼んじゃうとテーブルに大きいPCを広げるのも気がひけてしまうけれど、このわりと控えめなサイズだと出してもいいかなと思えるレベルなのと、カバンから取り出して、パカっと開いて、起動したらすぐにインターネットにつながって…、この当たり前に思える動作が、自宅や仕事場以外でもササっと出来てしまうのが最高に気持ちいい。
店内に利用できるWi-Fiがあればそっちにつなげばデータ通信の節約にもなるし、それがないところでモバイルネットワークが使えて、まさに屋外、室内、どこでも最良のネットワーク環境で使えるのはが作れるというのはかなり魅力。
あと、外光が入っても画面も思っていた以上にちゃんと見えるし、そして何よりもバッテリーの減りにドキドキしなくてもいいんだなーとかなり感動しながら次回へ続く。
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