海外発表された ソニー BRAVIA 2023年モデルを、2022年モデルと比較。QD-OLED「A95L」、Mini LED「X95L」、OLED「A80L」、直下型LED「X90L」はどこが新しいのか?
海外で、BRAVIAの2023年モデルが発表されたものの、なかなかどこが新しくなったのかがわかりにくい。
そこで、主要な「BRAVIA XR」2023年モデルと前モデルの2022年モデルについて、比較してみた。
これらのモデルは、あくまでも海外で発表されたものであり、日本に投入されるモデルと同一ではない点には注意。
・Sony introduces 2023 BRAVIA XR TV line-up
・テレビ ブラビア | ソニー
---------------------
目次
●2023年各モデルの進化ポイントをチェック!
今回、海外で発表された「BRAVIA XR 2023年モデル」は、非常にラインナップが多い。
さすがに全部を網羅するとわかりにくいため、要のモデルとなるBRAVIA XRシリーズ に絞って比較してみる。
端的にわかりやすいのは、有機ELBRAVIAが2機種、液晶BRAVIAが2機種の計4機種。
上画像のうち、前モデルから進化している部分を黄色い文字にしている。
BRAVIA XR 2023年モデル」共通して進化したところ
「XR Clear Image」は、ゾーン分割と動的フレーム分析を利用してノイズを減らし、ぼやけを最小限に抑えるという機能。
上のイメージ図をみると、放送などで出てくるテロップのノイズが低減していたり、速い動きの鳥の羽のブレがくっきりと表示されている。
こればかりは実際にどれほどの効果があるかは実機を見てみないとわからないものの、実装されればとても有効な機能になりうる。
2つ目が、ゲームにかかわる設定を、素早く切り替えることができる「Game Menu」。
「VRR」、「モーションブラーリダクション」、「ブラックイコライザー」、「Crosshair」、「画面サイズ」などの設定が可能。
ゲーミングモニターのような設定も多く、画質優先のテレビには珍しい機能。
大画面のテレビでは少しプレイが難しい競技性の高いゲームのときに、画面の表示サイズを小さくすることもできる。
2023年モデルのほとんどに、搭載されている模様。
有機ELテレビ BRAVIA XR A95L / A80Lシリーズ
有機ELテレビ BRAVIA XRについては、「 A95L」と「 A80L」の2種類。
2022年モデルと比較して、大型のモデルが追加されたほか、明るさの向上、ゲーム関連機能が追加されている。
有機ELテレビ BRAVIA XRのフラッグシップモデル、MASTERシリーズとなる「A95L」は、77型、65型、55型をラインナップ。
パネルの供給元は公表されていないものの、おそらくサムスン製の最新QD-OLEDパネルを使用していると思われる。
去年の「A95K」には無かった大型の77型もラインナップに追加。
「A95L」はQD-OLEDを採用し、現行モデル「A95K」に比べて200%の明るさとうたわれている。
「A95K」についても、色の明るさが従来モデル(A90J)から最大200%向上となっていた事を踏まえて、「A95L」はかなりの輝度の高さがウリになるのではと考えられる。
「A95L」の機能説明を見ると、「A95K」にはなかった高輝度パネルが追加されている事がわかる。(上図の[2])
明るさが大きく向上した理由は、主にこのパネルを使って、熱と光のコントロールをうまくしたことで実現したという事になる。
また、広いカラーパレットを活用するという「XR Triluminos Max」を採用して、細部まで自然な色合いを再現するという機能もある。
2023年「A95L」スタンドデザイン |
2022年モデル「A95K」スタンドデザイン |
「A95K」のスタンドは、フラットな板状でテーブルに直置きタイプだったため、一切サウンドバーの事は考慮されていなかった。
一方で「A95L」のスタンドは、画面の端にスタンドが配置され、高さの調整が可能に。
これによって、サウンドバーとの組み合わせもスムーズになった。
スタンドデザインをみると、前方側はディスプレイ面と直角にまっすぐ伸びているのに対して、後方側は内側に折曲がっており、視覚的に見えないように配慮されている。
スタンドを中央に寄せるスタイルは、77型のみとなっている。
1つは「Dolby Vision Gaming」への対応。
「Dolby Vision Gaming」というのは、ゲームに特化したHDR技術で。SDR映像に比べてよりリアルな映像を実現できるというもの。
対応ゲームをプレイするさいに、ゲーム開発者の意図したリアルで没入感ある臨場感あふれる映像体験を楽しめる。
「Perfect for PlayStation®5」の、オートHDRトーンマッピングに近い機能ではあるものの、今のところ「Dolby Vision Gaming」はPCやXboxシリーズX|Sでのみ利用できる。
将来的に、PlayStation(R)5で対応するかは不明ではあるけれど、ゲーマーにとっては嬉しい機能となる。
2つ目は、異なる出力やアプリを同時に映す「マルチビュー機能」。
ゲーム画面の隣に、YOUTUBEの他の配信や、攻略動画を流したり、別のコンテンツを同時に楽しめることができる。
これら2つの機能は相応の負荷の高いものであり、もしかすると「A95L」のみさらに性能が高いSoCを採用している可能性もある。
”Master Series”として記載があるのも「A95L」のみとなっている。
----------------------
同じく有機ELブラビアの「A80L」は、83型、77型、65型、55型をラインナップ。
2022年モデルの「A80K」では83型は存在せず、2021年モデルの「A90J」の83型が継続して販売されていた。
おそらく2023年では、日本でも「A80L」の83型が発売されるのではないかと推測できる。
前モデルの「A80K」比で、明るさが約110%アップ。
スタンダードな有機ELモデルとしては順当に性能が上がっている。
画面サイズによらず3種類のスタンドの設置方法が可能で、より多くのシチュエーションでの設置が可能になる。
液晶テレビ BRAVIA XR X95L / X90L シリーズ
液晶テレビ BRAVIA XRについては、「X95L」と「X90L」の2種類。
2022年モデルと比較して、画質面の向上、明るさの向上、ゲーム関連機能の追加などがが追加されている。
液晶ブラビアフラッグシップとなる4Kモデル「X95L」は、85型、75型、65型をラインナップ。
海外発表されたうちアメリカでは、なぜか85型のみラインナップされ、ひとつグレードを下げた「X93L」に85型、75型、65型をラインナップしている。
8Kモデル「Z9K」の後継モデルについては今回発表されておらず、仮に日本で8Kモデルが発売されるとしても「Z9K」相当が投入されると思われる。
2023年「X95L」 |
2022年「X95K」 |
「X95L」は、Mini LEDを搭載。
認知特性プロセッサー「XR」が「XR Backlight Master Drive」によりMini LED を制御して、「XR Contrast Booster 20」の採用により、画質を向上。
現行モデルの「X95K」では、「XR Contrast Booster 15」を採用していると考えると、輝度指数としては15⇒20となり、BRAVIAの中で最も高い輝度になっている。
※「Z9K」と同等。
フレームを振動させて、音を出す「フレームツイーター」を搭載。
8Kフラッグシップモデル「Z9K」でも同様の技術を採用しており、「X95L」はそれと同様に機能を備えたという事になる。
ソニー独自の音響技術「アコースティック マルチ オーディオプラス」に進化して、音質についても進化していることがわかる。
液晶新モデルの中で最も注目されるモデル。
----------------------
液晶ブラビア「X90L」は、98型、85型、75型、65型、55型をラインナップ。
4K 直下型LED部分駆動のテレビ。
「XR Contrast Booster 10」は、「X90K」と同じ。
一見全く変わっていないように思えるけれど、直下型LED部分駆動の駆動数が、「X90K」よりも増加。
駆動するLEDが増えるイコールきめ細かな制御ができるため、よりコントラストが深くなるなど画質面でも向上。
画面の明るさも、「X90K」とくらべて最大約130%の明るさとなっている。
今回は、85型を超える98型という超大型も用意され、98型の場合、左右後方側面部に設置のさいに持ち手となるハンドルが備え付けられている。
X90Kフレームデザイン |
フレームデザインも、前モデルから変更されて、より高級感が仕様となっている。
大小様々なサイズが用意されており、おそらく今年のスタンダードモデルとなると思われる。
---------------------
海外で発表されたサイトから主要スペックの違いについて調べたため、国内に投入されるモデルとは異なる場合もあるので、あくまでも参考として。
2022年のモデルでは、QD-OLED・Mini LEDがはじめて投入されて、根本のデバイスから画質向上という恩恵があった。
今年発表されたモデルでは、「A90L」に採用されたQD-OLEDの大幅な明るさ向上以外は、エンジン・機能的な部分の成熟、デザインのブラッシュアップといったマイナーチェンジ感が強い。
また、有機ELテレビ BRAVIA XRのうち48型や42型のモデルは更新されておらず、まず今年は引き続き販売継続されると思われる。
今後テレビ購入を検討するさいには、BRAVIA XR 2022年モデルから価格との折り合いを見つけるというのが最善かもしれない。
ただし、新規機能である「Game Menu」や、「A95L」にのみ備わる「Dolby Vision Gaming」、「マルチビュー機能」とそれに伴ってのSoc刷新(予想)された動作の軽快さなど、気になるところも多々あるのも間違いない。
また、「XR Clear Image」のイメージ図を鵜呑みにするのであれは、地上波、BS/CS放送といった低画像の映像の補正効果がどの程度のものなのか?大幅に高画質化するのか?、これもまたとても興味深いポイントでもある。
日本での発表はもう少し先になると思われるけれど、楽しみに待ってみよう。
---------------------
●2022年モデルレビュー記事
BRAVIA XR 4K有機ELテレビ「A95Kシリーズ」(QD-OLED)
・BRAVIA XR 4K有機ELテレビ「A95Kシリーズ」レビュー(その1)大画面65型「XRJ-65A95K」を開封して組み立てから初期セットアップまで。環境によって選べる2通りの設置スタイル。
・QD-OLED を採用した 有機ELテレビ 4K BRAVIA A95Kシリーズ の驚きの消費電力!ほかの有機ELテレビ(WOLED)や液晶テレビ(直下型LED)との違いをワットチェッカーで計測してみた。
・QD-OLED 採用の有機ELテレビ 4K BRAVIA A95Kシリーズと WOLED 採用の有機ELテレビ 、単色発光時の消費電力を比較!パネルの特性がよくわかる納得の結果。
BRAVIA XR 4K液晶テレビ「X95Kシリーズ」(Mini LED)
・Mini LEDを採用した4K液晶テレビ BRAVIA 2022年モデル「X95Kシリーズ」は、”量子ドット技術”を採用しているのか?意外なところでその真偽が判明。
・Mini LEDバックライトと、従来の直下型LED部分駆動バックライトの光漏れを具合を比較。Mini LEDを搭載した4K液晶テレビ「BRAVIA X95Kシリーズ」は、画質に加えて消費電力も圧倒的優位に。
---------------
●7.1chマルチチャンネルAVレシーバー
マルチチャンネルAVレシーバー「STR-AN1000」
ソニーストア販売価格:121,000 円(税込)
発売日:2023年3月18日(土)予定
●長期保証<3年ベーシック>付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF
---------------
●BRAVIA 2022年モデルラインナップ
4K有機ELテレビ「XRJ-55A95K」【55型】 |
4K有機ELテレビ「XRJ-42A90K」【42型】 |
4K液晶テレビ「XRJ-75X95K」【75型】 4K液晶テレビ「XRJ-65X95K」【65型】 |
4K有機ELテレビ「XRJ-65A80K」【65型】 4K有機ELテレビ「XRJ-55A80K」【55型】 |
4K液晶テレビ「XRJ-75X90K」【75型】 4K液晶テレビ「XRJ-65X90K」【65型】 4K液晶テレビ「XRJ-55X90K」【55型】 4K液晶テレビ「XRJ-50X90K」【50型】 |
4K液晶テレビ「KJ-50X85K」【50型】 4K液晶テレビ「KJ-43X85K」【43型】 |
4K液晶テレビ「KJ-65X80K」【65型】 4K液晶テレビ「KJ-55X80K」【55型】 4K液晶テレビ「KJ-50X80K」【50型】 4K液晶テレビ「KJ-43X80K」【43型】 |
4K液晶テレビ「KJ-65X80WK」【65型】 4K液晶テレビ「KJ-55X80WK」【55型】 4K液晶テレビ「KJ-50X80WK」【50型】 4K液晶テレビ「KJ-43X80WK」【43型】 ※タイムセール期間中(2023年3月8日(水)まで) |
---------------------
●BRAVIA XR 2021年ラインナップ
4K有機ELテレビ
・A90Jシリーズ
「XRJ-83A90J」【83型】:1,100,000円(税込)
「XRJ-65A90J」【65型】: 484,000円(税込)※入荷終了
「XRJ-55A90J」【55型】: 330,000円(税込)※入荷終了
・A80Jシリーズ
「XRJ-77A80J」【77型】:660,000円(税込)※入荷終了
「XRJ-65A80J」【65型】:374,000円(税込)※入荷終了
「XRJ-55A80J」【55型】:264,000円(税込)⇒247,500円(税込)
4K液晶テレビ
・X95Jシリーズ
「XRJ-85X95J」【85型】:605,000円(税込)⇒572,000円(税込)
「XRJ-75X95J」【75型】:407,000円(税込)⇒374,000円(税込)
「XRJ-65X95J」【65型】:275,000円(税込)⇒253,000円(税込)
・X90Jシリーズ
「XRJ-75X90J」【75型】:341,000円(税込)※入荷終了
「XRJ-65X90J」【65型】:264,000円(税込)※入荷終了
「XRJ-55X90J」【55型】:181,500円(税込)※入荷終了
「XRJ-50X90J」【50型】:187,000円(税込)⇒181,500円(税込)
●サウンドバー ラインナップ
ホームシアターシステム「HT-A9」 ソニーストア販売価格:297,000円 (税込) ●長期保証<3年ベーシック>付 ●ソニーストア割引クーポン10%OFF ●提携カード決済で3%OFF |
サウンドバー「HT-A7000」 ソニーストア販売価格:198,000円(税込) ●長期保証<3年ベーシック>付 ●ソニーストア割引クーポン10%OFF ●提携カード決済で3%OFF |
サウンドバー「HT-A5000」 ソニーストア販売価格:132,000円 (税込) ●長期保証<3年ベーシック>付 ●ソニーストア割引クーポン10%OFF ●提携カード決済で3%OFF |
サウンドバー「HT-A3000」 ソニーストア販売価格:88,000円(税込) ●長期保証<3年ベーシック>付 ●ソニーストア割引クーポン10%OFF ●提携カード決済で3%OFF |
---------------------
<BRAVIA XR レビュー(2021年モデル)>
・HDMI.2.1 に対応した「BRAVIA XR」。4K液晶テレビ X90Jシリーズ を PlayStation5 / Xbox series X とつないで4K 120fps のゲームをプレイしてみた。
・映像と音の一体感が最高の没入感を味わえる 4K有機ELテレビ「XRJ-65A90J」。 Windows PCとつないで巨大デスクトップPC化、4K 120fps の表示方法とそのなめらかさを検証してみる。
・「BRAVIA XRシリーズ」の新しいOS「GoogleTV」の使い勝手。ソニーピクチャーズの最新映画から名作までを、ハイクオリティで楽しめるBRAVIA XR専用のコンテンツサービス「BRAVIACORE」。
・「BRAVIA XRシリーズ」 4K液晶テレビのフラッグシップモデル「XRJ-75X95J」。 映り込みを劇的に抑えたエックスアンチリフレクションと音に包まれる臨場感を、コンテンツありきで楽しんでみた。
BRAVIA XR 大型アップデート
・BRAVIA 2021年モデル の大型アップデートを検証してみた。
(その1)Airplay の 4Kミラーリング。
(その2)Airplay の Dolby Atmos ビデオ系コンテンツ再生対応。
(その3)可変リフレッシュレート「VRR」に対応。
<ホームシアターシステムレビュー>
音に包まれる没入感に感動!ホームシアターシステム「HT-A9」
・ホームシアターシステム「HT-A9」レビュー(その1)。適当に設置した4つのスピーカーで、まさかの音に包まれる没入感が凄かった。
・ホームシアターシステム「HT-A9」レビュー(その2)。「BRAVIA XRシリーズ」にS-センタースピーカーを接続、サブウーファーも追加して本気モードで視聴。これは自宅でできる最高の体験。
サラウンドとクオリティ異常に高い満足感サウンドバー「HT-A7000」
・サウンドバーの最上位モデル「HT-A7000」レビュー(その1)インターフェースを確認、設置と接続・設定。バースピーカーの概念がひっくりかえる迫力と臨場感。
・サウンドバーの最上位モデル「HT-A7000」レビュー(その2)バースピーカー1本で部屋を満たす立体音響体験と、スピーカーとしてのクオリティの高さ両方に満足。
---------------------
●ソニーストア 直営店舗(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)
※ソニーストア直営店(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)にて購入の際、ショップコード「2024001」を伝えていただくと当店の実績となります。
ご購入される方はよろしければ是非ともお願い致します。
ソニーショールーム / ソニーストア 銀座
街の中心にある銀座四丁目交差点に面したGINZA PLACE(銀座プレイス)4階~6階。
東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線「銀座駅」A4出口直結
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 札幌
地下鉄「大通駅」12番出口から徒歩1分。4丁目交差点すぐ
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 名古屋
名古屋市営地下鉄栄駅サカエチカ8番出口より徒歩3分。
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 大阪
大阪駅/梅田駅から徒歩5分程度。ハービスエント4階
営業時間:11:00~20:00
ソニーストア 福岡天神
西鉄福岡(天神)駅南口から徒歩5分。
営業時間:11:00~19:00