「Xperia 1 V」の「外部モニター」アプリが、ピーキング / ゼブラパターン / 録画対応といったプロ用モニターと同等機能を搭載。高輝度モニターとして安定して使えるまでに神進化!
ソニーが新たに発表した「Xperia 1 V(エクスペリアワンマークファイブ)」。
広角カメラに、2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサー「Exmor T for mobile」を搭載、SoCには最新のQualcomm社製「Snapdragon® 8 Gen 2 Mobile Platform」を採用。
キャリアモデルとSIMフリーモデルの主な違いは、メモリ及びストレージの違い(SIMフリーモデルは16GB/512GB)、ミリ波対応の有無、FMラジオ対応の有無、カラバリの取り扱い。
ドコモ、au、ソフトバンクは6月中旬以降発売予定、SIMフリーモデルは7月中旬以降発売。
日本の公式ページではあまり詳しく解説されていないのだけれど、調べているうちに「Xperia 1 V」に備わる「外部モニター」アプリの進化っぷりがものすごいことになっている事がわかった。
・Xperia 1 V(XQ-DQ44) | Xperia(TM) スマートフォン | ソニー
・Xperia(TM) スマートフォン | ソニー
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目次
●Xperiaに備わる「外部モニター」アプリって何?
まず、「外部モニター」アプリは何か?というと。
デジタル一眼カメラαシリーズやVLOGCAMと接続することで、Xperiaの高精細なディスプレイをいかしてカメラモニターとして活用できるアプリ。
元は、HDMI入力端子を搭載している「Xperia PRO」に備わったアプリで、カメラに備わるモニターよりも大画面のためフォーカスなど細かなディティールを確認したり、ライブストリーミングにも対応している。
その後、Xperia 1 II 以降のハイエンドモデルでも、USBストリーミングを利用して同様の機能が利用できるようになった。
<参考記事>
・「Xperia PRO-I」と「Xperia PRO」、最新アップデートにより「外部モニター」アプリのライブ配信機能を追加。「Xperia PRO」は、Sony αカメラのステータス表示や、録画/停止のコントロールも可能。
・「Xperia PRO」だけが持つHDMI micro端子。カメラと接続して「外部モニター」や「ライブ配信」をしてみる。
・「Xperia 1II / Xperia 5 II 」のAndroid 11は、神アップデート!? 変換アダプタを利用してカメラやPS5を接続、「外部モニター」アプリで表示してみた。
ちなみに、現行モデルとなる「Xperia 1 IV」では、「外部モニター」アプリで使える機能は以下のとおり。
・USBストリーミングによる外部カメラ映像のモニタリング
・外部カメラ映像のライブストリーミング機能
・波形モニター
・フォルスカラー
「波形モニター機能」は、輝度レベルの分布を表示して、理想の露出になっているか確認したり、RGBそれぞれのチャネルを表示してカラーバランスを確認することができるというもの。
「フォルスカラー機能」は、露出アンダーや露出オーバーを回避するのに役立つ。
どちらも凄い機能ではあるものの、専門性の高い機能というか広くみんなが使いたいというほどのものではなかった。
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●Xperia 1V に備わる「外部モニター」アプリは劇的進化!
さて本題はここから。
「Xperia 1 V」の日本の公式ページでは全くと言っていいほど触れられていない「外部モニター」アプリだけれど、海外の公式ページを見ると非常に興味深い内容が掲載されていた。
翻訳すると以下のようになる。
・充実した外部モニター機能
ピーキング、ゼブラパターン、バックアップ録画などの機能が強化され、Xperia の外部モニター機能は多くのプロ用モニターと同等になりました。
・外部録音機能
Xperia 1 V を Alpha カメラの外部モニターとして使用する場合、Xperia 1 V の内部メモリにビデオを録画し、ストレージを追加してワークフローを強化することもできます。
公式画像を拡大してみるとさらにわかりやすい。
例えば、左側の画像では、Xperiaのモニターに ゼブラパターンが表示されていることと、αのモニター上部に”USB Streaming Output”という文字からUSBストリーミングで動作していることがわかる。
右側の画像では、録画中を表すようにXperiaのモニターに赤枠が表示されている。こちらもαのモニター上部に”USB Streaming Output”という文字が確認できる。
Xperiaのモニター画面をもっと拡大してみる。
すると、左側の項目にスマホのアイコンと999minと表示され、「Xperia 1 V」の本体ストレージに録画できる事を表している。
右下には「録画ボタン」が大きく表示されている。
現時点では、録画するさいにどれくらいの画質で記録できるものかは不明。
おそらくは、αやVLOGCAMのUSBストリーミング機能で出力される1080p30fps/60fpsや、「VLOGCAM™ ZV-E1」であれば4K30fps での録画ができるのではないかと思われる。
Xperia 1 V In The Field – Cinematic Nature Photography
参考までに、YouTubeに先行して「Xperia 1 V」をレビューしている動画(16分あたりより)を見ると、「外部モニター」アプリを使っているところが詳しく確認できて、とてもわかりやすい。
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●Xperia 1V と接続できるカメラは?接続方法は?
「Xperia 1 V」の「外部モニター」アプリで手持ちのαやVLOGCAMを接続して、”ピーキング、ゼブラパターン、バックアップ録画”が使えたら間違いなく便利ではあるけれど、若干ハードルが高い。
まず、USB type-C ケーブル1本を接続して使うためには、カメラ側が”USBストリーミング機能”に対応している必要がある。
現時点では、ソニーのカメラでは以下の機種のみ
USBストリーミング対応機種(出力解像度/フレームレート)
[4K(2160p) 30p]/[4K(2160p) 15p]/[HD(1080p) 60p]/[HD(1080p) 30p]/[HD(720p) 30p]
・VLOGCAM ZV-E1
[4K(2160p) 15p]/[HD(1080p) 60p]/[HD(1080p) 30p]/[HD(720p) 30p]
・α7RV(ILCE-7RM5)
・α7 IV(ILCE-7M4)
・プロフェッショナルカムコーダー「FX3」
[HD(720p) 30p]
・α7C(ILCE-7C)
・VLOGCAM ZV-E10
・VLOGCAM ZV-1
・VLOGCAM ZV-1F
・RX0 II(DSC-RX0M2)
USBストリーミングに対応しないカメラの場合
では、カメラが”USBストリーミング機能”に対応できないと「外部モニター」アプリが使えないのかというとそうではなく。
カメラのHDMI出力から、USB HDMI変換アダプターを利用して、Xperiaと接続することができる。
接続の流れとしてはこんな感じ。
[Xperia] = [USB C to USB Cケーブル] =[USB HDMI変換アダプター] =[HDMIケーブル] = [カメラ]
ただし、接続まわりが煩雑になるのは否めない。
カメラへの固定方法
もうひとつ考えておかないといけないのは、Xperiaをカメラにどうやって固定するか?ということ。
定番としては、スマートフォン三脚ホルダーとアクセサリーシューアダプターがあると簡易に固定できる。
上画像のスマホホルダーは、Vlog Monitorに付属しているもので、結構デキが良くて単品で販売すればいいのになと思わなくもない。
他にも、カメラにリグやミニ三脚に、アームを装着するなどいくつか方法もあるはず。
意外とケーブルが邪魔になりがちで、実用として使うならいかにうまくまとめるか、安定して撮るために途中ではずれないようにするかも検討する必要がある。
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●Xperia 1V を「外部モニター」として使うメリット。
「Xperia 1 V」をわざわざαやVLOGCAMの「外部モニター」として使うメリットは何なのか?
まず何といっても画面が大きくかつ高精細だという事と、画面がとにかく明るいということ。
単純に大きくなると細部まで見えやすいのはもちろん、屋外の太陽光がまぶしい状況でも画面がより見やすい。
カメラのモニターでは何が表示されているかわからない場合でも、「Xperia 1 V」の高輝度ディスプレイなら圧倒的に見やすい。
屋内(左:Xperia 1 III 右:Xperia 1 IV) | 屋外左:Xperia 1 III 右:Xperia 1 IV) |
参考までに、「Xperia 1 V」と同等の輝度をもつ「Xperia 1 IV」と、一つ前の「Xperia 1 III」 と最大輝度を比べてみたのがこちら。
どちらも輝度MAXで、屋内(わかりやすいようにカメラ側の露出調整)と屋外(太陽光直下)でもこれくらい違う。
実際の目でみるとその差はもっとハッキリしている。
カメラのモニターの輝度はこれよりもはるかに低い。
以前、専用モニターとしてATOMOS NINJA V を使った事あって、プロモニターだけあってそれは凄く便利だったけれど、なんともシステムとして重かった。
しかも、SSDユニットを装着して、かつバッテリーを別途充電する必要もあるうえに、HDMIケーブルも必要で、一つでも欠けると使えない。
そう考えると、全てを備えている「Xperia 1 V」とUSBケーブル1本だけで使えるなんて、もう取り回しの次元が違いすぎる。
ダメ押しに、「Xperia 1 V」のSoCが、「Snapdragon® 8 Gen 2 Mobile Platform」になってCPUの電力効率が約40%改善して、熱拡散シートの体積を「Xperia 1 IV」比で約60%拡大して放熱性能も上がっているということは、負荷がかかったとしても長時間使い続けられるということ。
勘違いする人が予想外に多いので。
これは、Xperia 1IV でライブストリーミング機能をしてるときにでた警告です。
Snapdragon 8 Gen 1 Mobile Platform の発熱によるスマホ側の警告。VLOGCAM ZV-E1 では4K録画していてこの時点では警告出てません。
外気温も高く直射日光当たってる状況。 pic.twitter.com/whgAfBFvro
— 君国泰将 (@kunkoku) April 22, 2023
「Xperia 1 IV」は処理の負荷が増えると熱くなるSoC(Snapdragon® 8 Gen 1)だという事もあって、「外部モニター」を利用していて途中使えなくなったこともあった。
それも踏まえると、「Xperia 1 V」は長時間安定して使えることもまた魅力。
「Xperia 1 V」の「外部モニター」アプリで、視認性の高いモニターとしての価値に加えて、「ピーキング」や「ゼブラパターン」表示や、スマホのストレージに録画できるとか、もはやこの機能だけで買う価値があると思えるほど。
αやVLOGCAMの強烈な相棒になることは間違いない。
<5月22日:記事追加>
・Xperia 1 V「外部モニター」アプリの進化点と注意点。「外部モニター」に備わった機能の便利な表示プリセット設定や、USBストリーミング時のマイク仕様について徹底解説。
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●Xperia 1 V と、対応する関連アクセサリー
Xperia 1 V(XQ-DQ44)
市場推定価格:195,000円(税込)前後
カラー:ブラック、プラチナシルバー、カーキグリーン
発売日:2023年7月中旬以降予定
予約開始日:2023年5月23日(火) 午前10時
Style Cover with Stand for Xperia 1 V(XQZ-CBDQ)
ソニーストア販売価格:4,730円(税込)
カラー:ブラック、プラチナグレー、カーキグリーン
Xperia Stream(XQZ-GG01)
ソニーストア販売価格:23,100円(税込)
カラー:ブラック
※ゲーミングギアのみ、別途Xperia 1 VまたはXperia 1 IVが必要
Vlog Monitor(XQZ-IV01)
ソニーストア販売価格:24,200 円(税込)
●ソニーストア Xperia SIMフリーモデルラインナップ
Xperia 1 IV(XQ-CT44)
ソニーストア販売価格:174,900円(税込)⇒149,600円(税込)
カラー:ブラック/アイスホワイト/パープル
Xperiaケアプラン(月払い550円/年払い5,500円)
36回まで分割払手数料が【0円】
月々の支払い 4,100円(税込)
1回目のみ 6,100円(税込)
・「Xperia 1 IV」SIMフリーモデルのベンチマークはいかに?SIMフリーモデルとキャリアモデルの処理性能の差は軽微。ところがゲーミングギアを装着するとベンチマーク結果が35%向上!
・ゲーミングギア「Xperia Stream 」は「Xperia 1 IV」を本格的なゲーミングマシンへと変貌させる。高負荷なゲームを長時間安定してプレイできる冷却性能と、自由度の高いカスタマイズ性。
Xperia 5 IV(XQ-CQ44)
ソニーストア販売価格:119,900円(税込)
カラー:ブラック/エクリュホワイト/グリーン
Xperiaケアプラン(月払い550円/年払い5,500円)
36回まで分割払手数料が【0円】
月々の支払い 3,300円(税込)
1回目のみ 4,400円(税込)
Xperia 10 IV(XQ-CC44)
ソニーストア販売価格:60,500円(税込)
カラー:ブラック/ホワイト
Xperiaケアプラン(月払い550円/年払い5,500円)
36回まで分割払手数料が【0円】
月々の支払い 1,600円(税込)
1回目のみ 4,500円(税込)
・5G対応 SIMフリーモデル「Xperia 10 IV(XQ-CC44)」をレビュー。約161gの軽さと5000mAhの大容量バッテリーを備えた扱いやすいミッドレンジスマホ。
Xperia PRO-I (XQ-BE42)
ソニーストア販売価格:139,700円(税込)⇒119,900円(税込)
カラー:フロストブラック
Xperiaケアプラン(月払い550円/年払い5,500円)
36回まで分割払手数料が【0円】
月々の支払い 3,300円(税込)
1回目のみ 4,400円(税込)
・Xperia PRO-I(XQ-BE42) | Xperia(TM) スマートフォン | ソニー
・これを待っていた!悲願の1.0型イメージセンサーを搭載したスマートフォン「Xperia PRO-I」現る!ポケットから一瞬で取り出して撮れる静止画と動画に納得のクオリティ。
・「Xperia PRO-I」は1.0型センサーを有効活用できていないって本当?クロップは悪なのか?を考察。ガチカメラを搭載したソニー製スマホが欲しいという欲求の行く先。
・「Xperia PRO-I」は1.0型センサーを有効活用できていないって本当?クロップは悪なのか?を考察。ガチカメラを搭載したソニー製スマホが欲しいという欲求の行く先。
Xperia 5 III (XQ-BQ42)
ソニーストア販売価格:99,000円(税込)⇒89,100円(税込)
カラー:ブラック/ピンク/グリーン
Xperiaケアプラン(月払い550円/年払い5,500円)
36回まで分割払手数料が【0円】
月々の支払い 2,400円(税込)
1回目のみ 5,100円(税込)
・Xperia 5 III(XQ-BQ42) | Xperia(TM) スマートフォン | ソニー
・5G対応 SIMフリーモデル「Xperia 5 III(XQ-BQ42)」レビュー。フラッグシップモデル「Xperia 1 III」と同等のスペックと機能を詰め込んだコンパクトボディが魅力。
・「スマホあんしん買取サービス」&「Xperia乗り換えキャンペーン」
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●SIMフリーモデル Xperiaの使い方
・SIMフリーモデル「 Xperia 1 II (XQ-AT42)」のSIMカードの利用方法とAPN設置。データ通信や音声通話を使い分けできるデュアルSIMが最高に便利。5G利用時の注意点。
・国内SIMフリーモデル「Xperia 1 II (XQ-AT42) / Xperia 5 (J9260)」を買ったら、「モバイルSuica」の設定をしておこう。 Xperia 1 (J9110)は「おサイフケータイ」非対応なので注意。
・国内SIMフリーモデル「Xperia 1 II / Xperia 5」に「モバイルSuica」を設定したら、よりお得に使う方法を検討してみよう。「JRE POINT」の登録や、「ビューカード」、「楽天ペイ+楽天カード」との連携。
・SIMフリーモデル「 Xperia 1 II / Xperia 1 / Xperia 5」のデュアルSIMを活かす。サブ回線として、1年間無料&解約料無料の「Rakuten UN-LIMIT V」を使ってみる。
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●ソニーストア 直営店舗(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)
※ソニーストア直営店(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)にて購入の際、ショップコード「2024001」を伝えていただくと当店の実績となります。
ご購入される方はよろしければ是非ともお願い致します。
ソニーショールーム / ソニーストア 銀座
街の中心にある銀座四丁目交差点に面したGINZA PLACE(銀座プレイス)4階~6階。
東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線「銀座駅」A4出口直結
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 札幌
地下鉄「大通駅」12番出口から徒歩1分。4丁目交差点すぐ
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 名古屋
名古屋市営地下鉄栄駅サカエチカ8番出口。丸栄百貨店南隣
営業時間:11:00~19:00
ソニーストア 大阪
大阪駅/梅田駅から徒歩5分程度。ハービスエント4階
営業時間:11:00~20:00
ソニーストア 福岡天神
西鉄福岡(天神)駅南口から徒歩5分。西鉄天神CLASS
営業時間:11:00~19:00
2件のコメント
外部モニタとして買おうと思ったけど、USBストリーミングがα1対応してなかった。
ケーブル1本でつながるなら買おうと思ったけど、アップデートでどうにかならないものか
…
おっしゃるとおりだと思います!
どうしてα1が対応してくれないのかっておもいますよね(T_T)
フラッグシップモデルだけに、こうしたところもぜひアップデートで対応して欲しいです!