デジタル一眼カメラ APS-C機のハイエンドモデル「α6500」をレビュー。(外観・比較編)
α6300の発売から9ヶ月というスピードで登場したα6500。
もちろん基本ベースとしては、α6300と共通の機能が多いけれど、かなりウキウキしてしまう性能を持っているα6500をじっくり触っていこう。
まずは、劇的な性能アップとともに巨大化の一途をたどっているEマウントボディにあって、高バランスを保っているその外観から。
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●デジタル一眼カメラ「α6500」のパッケージと本体内容を確認。
α6500は、基本ボディだけの販売のみで、レンズは既存もしくは新たに好みのものをチョイス。
パッケージ内には、とα6500本体と、付属品として、リチャージャブルバッテリーパック「NP-FW50」、ACアダプター 「AC-UUD12」、ショルダーストラップ、ボディキャップ、アクセサリーシューキャップ、アイピースカップ、マイクロUSBケーブル、取説。
背面のモニターは、タッチパネル対応にもなって今まで以上にタッチする事も増えるし、カメラはどうしても外に持ち運んでアクティブに使うものなので、万が一でも画面に何かが当たって傷がつくとかなりショックなので、何かしらの液晶保護シートはできれば貼っておこう。
ソニー純正であれば、モニター保護セミハードシート「PCK-LM17」が適合。
素材はポリカーボネートのセミハードタイプで、貼り付ける時にスミの位置決めと、ホコリ混入だけ気をつければ簡単に貼り付けられる。
今回貼ったのは、純正ではなくミヤビックス製の光沢液晶保護フィルム「OverLay Brilliant OBALPHA6000/12」。
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●α6500 / α6300 / α6000のボディを比較。
α6500ボディ
外形寸法 : 約120.0(幅) x 66.9(高さ) x 53.3(奥行き)mm
質量 : 約410g(ボディのみ)、約453g(バッテリーとメモリー含む)
α6300ボディ
外形寸法 : 約120.0(幅) x 66.9(高さ) x 48.8(奥行き)mm
質量 : 約361g(ボディのみ)、約404g(バッテリーとメモリー含む)
α6000ボディ
外形寸法: 約120.0(幅) x 66.9(高さ) x 45.1(奥行き)mm
質量 : 約285g(ボディのみ)、約344g(バッテリーとメモリー含む)
タテとヨコのサイズは3機種とも共通で、α6000からα6300では奥行きが約3.7mm、重さが76g増えて、α6300からα6500ではさらに奥行きが4.5mm厚くなり重さが49g増えている。
α6000とα6500を比較すると奥行きは8.2mm、重さでは125gも増えている。
その理由としては、主にα6300とα6500では、ボディの素材が樹脂製からマグネシウム合金に変っていること、そしてα6500には手ぶれ補正機能が搭載された事。
基本的には、APS-Cサイズのセンサーに「Eマウント」を採用したミラーレスのデジタル一眼カメラというところでは同一。
実は厚みが増したことについては、コンパクトさゆえのグリップ部が深く改良されて持ちやすくなっていたり、カスタムボタンが一つ増えたというメリットも大きい。
ちなみに、α6000のみアクセサリーシューキャップが付属していない。(画像では別途付けてある。)
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●マグネシウム合金ボディによる剛性の高さとカメラとしての質感の向上。
α6500のボディには、トップカバー、フロントカバー、内部フレームと、リアカバーに軽量で剛性の高いマグネシウム合金を採用して、α7Ⅱシリーズと同様の高い剛性感と手に持って触ったときの質感の高さがわかる。
そしてグリップ部が大きく変更されていて、α6500の形状はα7Ⅱシリーズを踏襲。
ボディからのグリップからの隆起がより大きくなっただけではなくて、よりホール性を増すための形状に変わり、小さなボディに大型のトレンズを装着してもしっかりとホールドできるようにと改良されている。
カスタムボタンはシャッター/電源ボタンのヨコだったものから、α7Ⅱシリーズと同様に一つ増えボディ側に[C1]、[C2]と横並びに配置。
電源ボタンをON/OFFするスライドスイッチや、シャッターボタンを押し込む感覚や、金属削りだしのモードダイヤルとコントロールダイヤルの回し心地といった部分それぞれに精巧な作りだということがよくわかる。
背面にはAF/MFとAELの切り替えレバーが備わり、α7Ⅱシリーズとの違いは、カスタムボタンが1つ少ないことくらい。
カスタムボタン(C1、C2、C3)、Fnボタン、AELボタン、AF/MFボタン、コントロールホイール(中央/下/左/右)、フォーカスホールドボタンなど、合計10箇所のボタンへ最大68コの機能を好みで割り当てできる。(割り当てられる機能については後述。)
マウント部の剛性もさらに上がっていて、マウンリング部は非常に堅牢。
レンズを取り付ける場合でも相当にキツくなっていて、非常に大きくなった明るいEマウントレンズや、マウントアダプターを介して装着するAマウントレンズでも全くガタつきがなく、かなり安心して取り回せるようになっている。
特に小さいボディでは不安を覚えてしまう箇所でもあるのでこの堅牢性はとても重要。
逆にいえば、精度の低いリング部にたわみがあると、取り付けが固すぎるもしくは取り付けたものの外せなくなるという場合もあるかもしれないので注意。
また、α6500のボディには、ボタンやダイヤルにもシーリング処理を施していたり、キャビネット部品のあわせ目を凹凸にする2重構造化するなどして、ボディ全体が防塵・防滴設計になっているのもより安心して持ち運べる要素。
細かい点では、グリップ部の底面にあるバッテリーの収まるフタのスイッチも、α7Ⅱシリーズと共通になっている。
バッテリーは、従来どおり「NP-FW50」で、撮影可能枚数はファインダー使用時で約310枚、液晶モニター使用時で約350枚
動画撮影可能時間は、ファインダー使用時で約65分、液晶モニター使用時で約70分。
使用できるメモリーは、“メモリースティック PRO デュオ/PRO-HG デュオ”、SD/SDHCメモリーカード。
本体左側面にある開閉ハッチは、横にスライドして開くロック式で、マルチ/microUSB端子とMicroHDMI端子、マイク端子が並ぶ。
microUSB端子からモバイルバッテリーなどを接続して給電できるのもかなり便利。
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●他モデルとのサイズ比較によるAPS-C機のバランス感
サイバーショットRX100シリーズは、電源OFF時にした時にレンズが収納できて圧倒的に持ち運びがしやすいうえに、1インチセンサーの納得の画質を残せるコンパクトデジタルカメラ。
・コンデジをなめるなよ!高速AFと高速連写を手に入れてデジタル一眼カメラにより近づいた、高画質コンパクトデジタルカメラ「RX100V」
<コンパクトでもクオリティの高い静止画や動画が残せるRX100V >
さらに、新モデルのRX100Vは、従来機ではなし得なかった超高速AFと高速連写を驚異のバッファ。コンデジの姿なのにコンデジとは思えない性能。
普段出かける用ならもうコレでいんじゃ…と思ったりもする。
ただ、レンズ一体型で焦点距離は広角24mmから望遠70mm固定で、当然ながらレンズ交換ができなくて、いかにAFの速さを活かそうとしてもさすがに遠くの被写体にはせまれない。
この時ばっかりはモヤモヤする。
<α6500+SEL24F18Z でコンパクトにスナップ撮影、SEL70300G に変えて最長450mmの望遠撮影>
ソニーのデジタル一眼カメラαシリーズAPS-Cのモデルは、レンズ交換できる最小のサイズではあるし、高速AFも高速連写も連続撮影も持ち合わせているα6500は非常に魅力。
普段スナップならAPS-C専用の単焦点レンズやズームレンズならトータルボディサイズは抑えめにできるし、運動会やペット、モータースポーツといった遠くの被写体を追うなら、フルサイズの1.5倍で換算できるメリットもあわせて、望遠レンズを装着したときのアドバンテージは物凄く大きい。
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<左:α7SⅡ+SEL2470Z 右:α6500+SEL1670Z >
Eマウントもフルサイズセンサーのハイエンド機α7Ⅱシリーズとなるとボディも大型化してくることと、フルサイズ用レンズ(FEレンズ)も大きくなるし重量も増してくる。
普段持ち歩けるサイズ感だとか、高速AFと高速連写、連続撮影、APS-Cの焦点距離といったアドバンテージを活かしたい場合にはα6500一択。
ただし、フルサイズセンサーのカメラには他にはに大きな魅力があるのも事実。
例えば、α7SⅡの暗がりでもノイズの圧倒的に少ない絵はこのカメラでしか撮れない。
<左:α7RⅡ+SEL2470GM 右:α6500+SEL1670Z >
α7RⅡにGMasterレンズを付けると、もはやEマウントとは何なのか?と悟りを開きそうになるくらいに巨大かつ超重量級。
比べてみると、いかにAPS-Cのカメラとレンズの組み合わせが小さいかがわかる。
そうは言いながら、Eマウントのカメラ2台持ちというのは非常に有効で、外出時にレンズ交換が容易ではないシチュエーションが多々ある事を思えばフルサイズ機やAPS-C機との2台持ちとしてα6500があると超便利。
広角側と望遠側、ズームレンズと単焦点レンズ、といった具合に役割分担すると最強。
バッテリーが共通であることも活かして運用は劇的に楽になる…、なんてことを考えている時点でレンズ沼に落ちているとも言える。
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<左:α99Ⅱ+SAL70200G2 右:α6500+SEL1670Z >
これはもう試しに並べてみただけ。
Aマウントもう何から何までデカイです。重量もヘビー級です。APS-Cって本当にイイモノですね(・∀・)
・Aマウントフラッグシップモデル、デジタル一眼カメラ α99 II (ILCA-99M2)の実機をいじり倒してきたよ。(前編)
・Aマウントフラッグシップモデル、デジタル一眼カメラ α99 II (ILCA-99M2)の実機をいじり倒してきたよ。(後編)
・Aマウントフラッグシップモデル、デジタル一眼カメラ α99 II (ILCA-99M2)の新機能を調べよう。(設定メニュー編その1)
・Aマウントフラッグシップモデル、デジタル一眼カメラ α99 II (ILCA-99M2)の新機能を調べよう。(設定メニュー編その2)
・Aマウントフラッグシップモデル、デジタル一眼カメラ α99 II (ILCA-99M2)の新機能を調べよう。(設定メニュー編その3)
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Eマウント機が登場した当初は、コンパクトさが最大のウリだったところから、カメラ性能を追い続けるとともにボディもレンズも巨大化しているフルサイズセンサーを搭載する”α7シリーズ”。
その一方で、コンパクトかつ軽量なAPS-C機でも、高速AF・高速連写と手ぶれ補正、堅牢ボディとほしいものを全て搭載してきたα6500で、触ってみればみるほど、よくこのサイズに詰め込んだなというのが正直な感想。
次回は、α6500の新しく備わった性能と機能をみてみよう。
・デジタル一眼カメラ APS-C機のハイエンドモデル「α6500」をレビュー。(新機能・撮影テスト編)
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●α6500ボディ
デジタル一眼カメラ「ILCE-6500」
ソニーストア販売価格:149,800円(税別)
αフォトライフサポート_5,000円+税
・レンズ購入時の価格 5%OFF
・セミナーの受講料 20%OFF
・イメージセンサークリーニング 50%OFF
αフォトライフサポートプレミアム_入会金0円
・レンズ購入時の価格 5%OFF
・セミナーの受講料 20%OFF
・イメージセンサークリーニング 50%OFF
・αメンテナンスフルコース 20%OFF
・αメンテナンスライトコース 20%OFF
ボディケース「LCS-EBG」
メーカー希望小売価格:9,500円+税
ソニーストア販売価格:8,880円(税別)
・超高速・高精度AFと307枚連続撮影、ボディ内手ぶれ補正、タッチパネル液晶と、さらに革新したAPS-Cデジタル一眼カメラ「α6500」。
・ミラーレス一眼カメラ「α6300」の外観レビューと、細かく進化した機能と設定をチェックする。
・超高速・高精度に進化した”4Dフォーカス”で撮りたいシーンを確実に残せるデジタル一眼カメラ「α6300」
・コンデジをなめるなよ!高速AFと高速連写を手に入れてデジタル一眼カメラにより近づいた、高画質コンパクトデジタルカメラ「RX100V」
・高速AFと高速連写性能を備えた高画質コンパクトデジタルカメラ「RX100V」、10月21日発売。
・35mmフルサイズミラーレス一眼カメラ「α7RⅡ」を、ソニーストア大阪で触ってきたレビュー。
・35mmフルサイズミラーレス一眼カメラ「α7RⅡ」、外観レビュー。
・ついに来たよ35mmフルサイズのコンパクトデジタル一眼Eマウント”α7”!
・やたらウキウキで、初めてα7/α7Rを持って撮影してきた!
・α7を持って、横須賀港に撮影に行ってみた。
・α7にマウントアダプター+望遠レンズで、呉港に撮影に行ってみた。
・かなり楽しみに待ってた「SEL55F18Z」が来たからα7他で撮ってきてみた。
・α7で、1/1ガンダムとストライクフリーダムを狙い撃つっ( ゚д゚ )!!!
・α7にあるとかなり重宝するカールツァイスレンズ「SEL2470Z」。
・Eマウント待望のフルサイズ対応望遠ズームレンズ「SEL70200G」を使ってみよう!
・ダイナミックな広角からスナップまでを1本でこなせるフルサイズEマウントレンズ 「SEL1635Z」を使ってみよう。
・広角24mmから望遠240mm(APS-C360mm)までカバーする高倍率ズームレンズ 「SEL24240」を使ってみよう。
・2015年8月8日(土)、福岡天神を歩きながらデジタル一眼カメラ”α7RⅡ”を初めて使ってみた。
・9月19日(土)、ソニークラスタのみんなで撮影会に行ってきたよ。(横田基地友好祭2015 編)
・9月19日(土)、ソニークラスタのみんなで撮影会に行ってきたよ。(国営昭和記念公園 編)
・9月19日(土)、ソニークラスタのみんなで撮影会に行ってきたよ。(銀座~築地、夜散歩 編)
・9月20日(日)、強行突破で「東京ゲームショウ 2015」に行ってきたよ!
・9月20日(日)、ソニークラスタのみんなで撮影会に行ってきたよ。(伊丹空港千里堤防 編)
・2015年10月15日(木)、「平成27年度自衛隊観艦式」の事前公開(体験航海)に行ってきたよ。
・フルサイズと明るいレンズの組み合わせで背景ボケを楽しめる、単焦点レンズ(FE 50mm F1.8) 「SEL50F18F」
・”αシリーズ”Eマウントカメラの性能を出しきれる待望の望遠ズーム(FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS)「SEL70300G」。
・キリっとした解像感とふんわりとろけるボケの柔らかさがキモチイイ! FE 85mm F1.4 GM『SEL85F14GM』と格闘しながら1ヶ月ちょっと使い続けてみた。
・さーさーの葉ーさーらさらー♪の七夕飾りを撮影散歩。(α7RⅡ+SEL85F14GM)
・ビシっと決まる解像感と描写力、ポートレートからスナップまでが1本で撮りやすい、単焦点レンズ Planar T* FE 50mm F1.4 ZA 「SEL50F14Z」。
・ソニークラスタのみんなで、熊本(大観峰・黒川温泉)に行ってきたよ。
・24mmから70mmまで変化できる焦点距離で、どれだけの絵が撮れるか楽しみなレンズ「SEL2470GM」