3つのワイヤレスイヤホンの低遅延性能と汎用性にスポットをあてて比較。PlayStationブランドの「PULSE Explore」、ゲーミングヘッドセット「INZONE Buds」、ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット「WF-1000XM5」、どれが自分に合うのか？

2024.01.03

3つのワイヤレスイヤホンの低遅延性能と汎用性にスポットをあてて比較。PlayStationブランドの「PULSE Explore」、ゲーミングヘッドセット「INZONE Buds」、ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット「WF-1000XM5」、どれが自分に合うのか？

ソニーから、低遅延な接続が可能な完全ワイヤレスイヤホンが複数発売。

プレイステーションブランドの完全ワイヤレスイヤホン「PULSE Explore」、INZONEブランドのゲーミングヘッドセット「INZONE Buds」、フラグシップ1000Xシリーズのワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット「WF-1000XM5」。

低遅延な接続は”ゲームに最適“とされているものの、ゲーム以外にも便利に使用できるシーンを含めて、どれが自分にぴったり合うのか？を紹介。

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●3つのワイヤレスイヤホンの低遅延性能の違い。
- ゲーム以外で、低遅延なワイヤレスイヤホンが使いたいシーン。
- 音に関わる作業で最適な完全ワイヤレスイヤホン。
●対応機器の多さと、圧倒的なバッテリー持続時間、低遅延を持つ「INZONE Buds」は侮れない。
●ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット
●PlayStation 5向けヘッドセット関連製品
●ゲーミングギアブランド「INZONE™」ラインナップ

●3つのワイヤレスイヤホンの低遅延性能の違い。

・ソニー完全ワイヤレスイヤホン「PULSE Explore」、ゲーミングヘッドセット「INZONE Buds」、ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット「WF-1000XM5」の3モデルで遅延比較。USBレシーバーとBluetooth LE Audio（LC3）のレスポンスの違いも明らかに。

前回、スマートフォンからのスピーカーの音声をomsと基準として、「PULSE Explore」、「INZONE Buds」、「WF-1000XM5」の3モデルでワイヤレス接続のレスポンスを検証。

その結果からすれば、専用USBレシーバーを使ったときの遅延が最小で、次にBluetooth LE Audio（LC3）となり、そして音がズレてしまうことが認識できるBluetooth接続（SBC/AAC/LDAC）の順番という順番だった。

①「Xperia 1 V」スピーカー：約 0ms

②「PULSE Explore」PlayStation Link USBアダプター：約 0ms
③「PULSE Explore」Bluetooth（AAC）接続：約 300ms

④「INZONE Buds」USBレシーバー：約 0ms
⑤「INZONE Buds」Bluetooth LE Audio（LC3）接続：約 110ms

⑥「WF-1000XM5」Bluetooth LE Audio（LC3）接続：約 30ms
⑦「WF-1000XM5」Bluetooth（AAC）接続：約 350ms
⑧「WF-1000XM5」Bluetooth（LDAC）接続：約 330ms

低遅延とされるものでも約0ms～110msまで様々で、Bluetooth LE Audio（LC3）はわずかながら遅延に違いがある。

そう考えると、タイミングがシビアなゲームをプレイするという事に特化すると、圧倒的に専用USBレシーバーで接続できるほうが有利。

ゲーム以外で、低遅延なワイヤレスイヤホンが使いたいシーン。

低遅延な完全ワイヤレスイヤホンは、もちろんゲーム以外にも有効な使い方がある、

それは、動画作成をしている時の音声を編集する場合。

編集のさいには、実際の音を聴きながら編集を行なうため、音の遅延があると切り出す位置がズレてしまう。

もしくはそのズレを考慮して作業が止まってしまっては意味がない。

動画編集では、何十、何百箇所と作業することもあるため、その都度遅延を感じながら作業していると時間もかかるしストレスも増える。

そう考えると確実な有線ヘッドホンが良いけれど、遅延に影響を受けないのであれば、配線がわずらわしくなく自由に動き回れるワイヤレスヘッドセットを使うという選択肢ができる。

音に関わる作業で最適な完全ワイヤレスイヤホン。

多くのワイヤレスイヤホンでネックになる部分が、イヤホン単体のバッテリー持続時間。

プロモーションでアピールされているバッテリー持続時間の多くは、ケースでの充電を含めた時間の場合が多い。

ただし、ケース込みの時間というのは、ケース側に大容量バッテリーを搭載してしまえばいくらでもロングバッテリーだとみせかけることもできる。

現状存在するワイヤレスイヤホンのバッテリー持続時間のほとんどは、単体では6～8時間前後。

検証していた完全ワイヤレスイヤホンの低遅延接続でのイヤホン単体のバッテリー持続時間は以下の通り。

「PULSE Explore」PlayStation Link USBアダプター：最大約5時間
「INZONE Buds」USBレシーバー：最大約12時間
「INZONE Buds」Bluetooth LE Audio（LC3）接続：最大約24時間
「WF-1000XM5」Bluetooth LE Audio（LC3）接続：最大約11時間

INZONE Buds LE Audio（LC3）接続が最も長く最大約24時間、次にINZONE BudsとUSBレシーバーの組み合わせで最大約12時間、WF-1000XM5 LE Audio（LC3）接続最大約11時間と続いて、最も短いのはPULSE Exploreの最大約5時間となる。

同じ完全ワイヤレスイヤホンでもバッテリーの持ちはここまで大きく違う。

ここで改めて動画編集や音の遅延が重要な作業時に必要なポイントを考えてみる。

・PCなど様々な機器で使える汎用性
・音の低遅延
・イヤホン単体で長時間使用可能なバッテリー性能

これらを考慮すると、PULSE Exploreは、単体でのバッテリーの持ちが短い（最大約5時間）というのはネック。

だとすると、接続も簡単で、安定した低遅延でかつ、長時間な使用が可能な「INZONE Buds」の使い勝手が突出している。

低遅延かつ、USBレシーバーを使えて、最大約12時間のロングバッテリー。

最大約12時間（NC、外音取り込み時約11時間）も必要ないんじゃ？と思いがちだけれども、使いかけてバッテリーが減っていても残量に余裕があるという安心感。

バッテリー切れにならない（作業を邪魔されない）ことが重要。

6〜8時間程度のバッテリー持続時間のイヤホンを使っているとよく体験するうっかりバッテリー切れアクシデントを回避できると考えると、かなり実用性が高い。

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●対応機器の多さと、圧倒的なバッテリー持続時間、低遅延を持つ「INZONE Buds」は侮れない。

「INZONE Buds」は、ソニーブランドの中で地味に目立ちにくいというか、ゲーミングヘッドセットのみでしか使えないイメージが先行してしまっているけれど、現状完全ワイヤレスイヤホンの中では低遅延かつ、USB type-C レシーバーを挿せば接続できるという汎用性の高さは圧倒的。

さらにイヤホン単体のバッテリー持続時間もUSBレシーバー接続最大約12時間、LE Audio（LC3）接続最大約24時間と、バッテリーの持ちが異常に長い。

唯一のウィークポイントというか、音を把握するというゲーミング特化の特性上、オーディオを楽しむという方向性で作られていない。

音質重視するのであれば、間違いなく「WF-1000XM5」。装着の快適さも飛び抜けていて毎日手放せないベストオフベスト。

「PULSE Explore™」は、PlayStation Portal リモートプレーヤーに接続できる唯一のヘッドホン。

PCでの動画編集やテレワークでのビデオチャット利用するときの、USBを捺せば間違いなく使えるという安心感と絶対的な低遅延とバッテリー切れの心配がないという使い勝手の良さは「INZONE Buds」が突出している。

自分にあるコダワリを重視して、3つあるヘッドホンから選ぶと良い。

＜低遅延を検証したレビュー＞

・2.4GHzワイヤレス接続は本当に低遅延なの？ソニーのゲーミングヘッドセット「INZONE H9 / INZONE H7 / INZONE H3」を、Bluetooth接続などと視覚的にわかりやすく比較してみる。

＜3モデルつのワイヤレスヘッドセットレビュー＞

ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット「WF-1000XM5」を使ってみたレビュー！
（前編）フラッグシップなのにコンパクトかつ軽量化して、長時間使えるフィット感が最高。
（後編）さらに強烈になったノイズキャンセリング性能と納得の音質、通話クオリティ。どんな時も使いたくなる完全ワイヤレス。

・INZONE初NC対応完全ワイヤレスイヤホン「INZONE Buds」実機レビュー。低遅延、長時間駆動と負担の少ない装着性、USB Type-Cレシーバーの汎用性が高いゲーミングイヤホン。
・完全ワイヤレスゲーミングイヤホン「INZONE Buds」が、PC用のヘッドセットとして便利すぎる。USB Type-Cレシーバーのど安定っぷりと長時間使える快適さがかなりツボ。

・PS5 や PS Portal で低遅延ロスレスオーディオが利用できる完全ワイヤレスイヤホン「PULSE Explore」。デュアルデバイス接続で”ながらプレイ”用もできて意外と便利。

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●ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット

ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット「WF-1000XM5」
カラーバリエーション：ブラック、プラチナシルバー
オープン価格
ソニーストア販売価格：41,800円（税込）
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