「Xperia 10 VII (XQ-FE44)」SIMフリーモデル 実機レビュー。Snapdragon 6 Gen 3、リフレッシュレート120Hz、シャッターボタン搭載、そしておしゃれデザインが魅力的なミッドレンジモデル。
ソニーのスマートフォンミッドレンジモデル「Xperia 10 VII」は、2025年10月9日(木)発売。
キャリアモデルとSIMフリーモデルの発売のタイムラグはなくなり、同日発売となった。
「Xperia 10 VII」は、前モデル「Xperia 10 VI」から見た目のデザインが大きく変わった事はわかるけれど、性能や機能はどこが進化したのか?レビューしてみる。
・Xperia 10 VII 製品ページ
・Xperia(TM) スマートフォン(SIMフリー) | ソニー
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目次
●SoCを刷新だけじゃない各所に使い勝手がよくなった「Xperia 10 VII(XQ-FE44)」
SIMフリーモデル「Xperia 10 VII(XQ-FE44)」を開封すると、ソニーの最近の方針となっているエコ仕様のパッケージ。
付属品についても、本体以外は「クイックスタート」と「保証書」のみというとてもシンプルな構成。
充電に必要なUSBケーブルやACアダプターといった類は、付属していないため自前で用意する必要がある。
PD充電を試したところ20W程度まで出ていたので、30W以上の出力があるPD対応充電器を用意すると良い。
「Xperia 10 VI」(左)と「Xperia 10 VII」(右)を比べてみると、今までとタテヨコの比率が変わっている事に気づく。
これは、「Xperia 10 VII」は、6.1インチという同じ画面サイズながら、21:9というアスペクト比だったXperia 10 VIのディスプレイからXperia 1 VII /VI と同じ19.5:9のディスプレイへと変更された事によるもの。
これによって、画面面積についても、Xperia 10 VIIは画面面積が大きくなり、ほんの少し横幅も大きくなっている。
2つを並べると違いがわかるけれど、Xperia 10 VIIを正面から見たときの印象はほぼ変わらない。
ディスプレイ面は高強度で耐スクラッチ性が向上したCorning® Gorilla® Glass Victus2を採用。
端までフラットなディスプレイで保護フィルムが貼りやすいデザインもそのまま。
フラグシップモデルのXperia 1 VII(XQ-FS44)と一緒に並べてみると、その大きさの違いが顕著にわかる。
6.5インチのXperia 1 VIIと6.1インチのXperia 10 VIIでは、思った以上に本体サイズが異なる。
Xperia 10 VIIの背面は、ガラスではなく樹脂で指紋がつきにくいマットな素材。
大きな特徴として、今までは縦に配置されていたカメラユニットが、横に配置されているため、背面のデザインの印象はXperiaとしてはかなり新鮮に見える。
角は丸みはあるけれどRは小さく直角なデザインで、持ち心地も良い。
サイドのフレームもラウンドはほとんどなく、金属ではないことでアンテナを通すための横縞もないとてもシンプルなデザイン。
カメラ部分の飛び出しは、フラグシップモデルよりもかなり控えめ。
さらに横に長く配置されたことで、仮にケースなしで机に置いた場合でもグラグラしない。
背面にあるアイコンは、NFCロゴと、カメラ部分にSONYロゴマークのみ。
そしてサイドのフレーム部分(正面から見て左下)に、XPERIAのロゴがエンボス加工されている。
遡ると、Xperia Z5 の頃以来となるので本当に久しぶり。
カラーバリエーションは、ブラック・ホワイト・ターコイズの3色。
音量ボタンは全色ともにデザインと同色で、電源ボタンについてはブラック・ターコイズは黒、ホワイトはシルバーとなっている。
Xperia 10 IV以降、特に印象の薄いデザインやカラバリばかりだっただけに、Xperia 10 VIIはとても新鮮に目に映る。
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●「Xperia 10 VII(XQ-FE44)」の基本性能をチェックする。
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Xperia 10 VIIの一番大きく進化した点は、プロセッサーにQualcomm社製「Snapdragon® 6 Gen 3 Mobile Platform」を採用したことと、Xperia 10シリーズとしては初めて120Hz高リフレッシュレート対応ディスプレイを搭載したこと。
Xperia 10 VIの Snapdragon 6 Gen 1 と比べると性能は向上している事もあって、画面を操作してもよりストレスなく操作できる。
Xperia 10 VIIの画面は約6.1インチのFHD+ 有機ELディスプレイ(2340×1080ピクセル)。
アスペクト比19.5:9のフラグシップモデルのXperia 1 VIIと同じ画面比率となった。
横に大きくなったことで、多くの動画で採用されている16:9の映像などは大きく画面に表示されるというメリットもある。
ブラウザを表示したときの違いは上のような感じ。(画像左はXperia 10 VI、右はXperia 10 VII)
縦解像度の高いXperia 10 VIのほうが若干表示領域が大きくなるものの、画像などはXperia 10 VIIのほうが大きく表示。
リフレッシュレートが60Hzの場合、画面をスクロールしたときにモタツキが気になることもあるけれど、Xperia 10 VIIではリフレッシュレートを120Hzに設定すると明らかに滑らかになる。
今まではフラッグシップモデルしか備わっていなかったものが、こうしてミッドレンジでも使えるようになると素直に嬉しい。
簡単にそれぞれの画面をスクロールしている様子を動画で撮影してみた。
若干わかりにくいかもしれないけれど、スクロールするさいのコンテンツの移動間隔の短さの違いがわかるはず。
この表示間隔の違いが、人間の目には滑らかさを感じるところ。
そして実際に体感して驚いたのがXperia 10 VIIのフロントステレオスピーカー。
Xperia 10 VI と聴き比べると誰でもわかるほどに音質が向上している。
ミッドレンジとしてはコストダウンのために削られがちだけれど、新たにXperia 10シリーズ初のフルエンクロージャー構造のスピーカーを採用した恩恵はかなり大きい。
これなら十分に、ドラマや映画、音楽ライブ映像を臨場感あふれるサウンドで楽しめる。
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メモリーとストレージは、8GB/128GBと、長らく変わらなかったメモリーがついに2GB増量された。
ストレージが128GBなので、大容量のゲームなどをたくさんインストールするには少し不安が残る。
ただし、外部ストレージとして最大2.0TBのmicroSDXCに対応。
microSDカード を活用して、アプリ以外のキャッシュデータや写真・音楽・動画データなどを移行することもできる。
IPX5/8の防水性能と、IP6Xの防塵性能、おサイフケータイも当然備えている。
ワイヤレス充電には、非対応。
Xperia 10 VIIの本体サイズは、約72mm×約153mm×約8.3mm。質量は168g。
バッテリーは5,000mAhと大容量。
重量は従来モデルよりも少し重くなっているものの手にすると誤差の範囲でしかなく、サイズも大きくなっていることを考えるととても軽い。
「Xperia 10 VII」
質量:168g バッテリー容量:5000mAh
「Xperia 10 VI」
質量:164g バッテリー容量:5000mAh
「Xperia 10 V」
質量:159g バッテリー容量:5000mAh
「Xperia 10 IV」
質量:161g バッテリー容量:5000mAh
「Xperia 10 III Lite」
質量:169g バッテリー容量:4500mAh
「Xperia 10 II (XQ-AU42)」
質量:151g バッテリー容量:3600mAh
「Xperia 10 (海外)」
質量:162g バッテリー容量:2870mAh
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バッテリーの負荷を軽減する「いたわり充電」はもちろん、Xperia独自の「充電最適化技術」も備わったことで、およそ4年使っても劣化しにくい。
2日間充電なしで使えるスタミナ設計となっている。
(2日間というのはインターネット閲覧・動画閲覧・ゲーム・その他の機能を1日あたり360分利用(1080分の待機時間)することを想定)
こればっかりは実際に長期間使ってみないとわからないところではあるけれど、バッテリーがより長持ちして使えることはとても大切。
広いバンドに対応、物理SIMとeSIMのデュアルバンド、MicroSDカードも併用可能。
Xperia 10 VIIのトレイは、本体側面から取り出せる。
見ると、表と裏にSIMとmicroSDを載せる仕様。
デュアルSIMに対応しているので、2つの電話番号を使い分けたり、音声通話とデータ通信でプランを使い分けたりといった自由度もあり、DSDS、DSDVにも対応している。
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物理的なSIMとeSIMの組み合わせで利用できて、かつmicroSDも同時に利用できる。
最近は、デュアルSIM+microSDも同時に利用できるスマホはほとんどなくなってしまったので、貴重なスマホ。
Xperia 10 VII対応バンド
5G:n1, n3, n28 , n77, n78, n79
LTE:Band 1, 3, 4, 5, 8, 12, 18, 19, 21, 28, 38, 39, 41, 42
Xperia 10 VI対応バンド
5G:n3, n28 , n77, n78, n79
LTE:Band 1, 3, 4, 5, 8, 12, 18, 19, 21, 28, 38, 41, 42
5Gについては、sub-6についてはすべてのキャリアの主要バンドに対応。
LTE についても全てのキャリアのプラチナバンドに対応、各キャリアモデルが対応していない他キャリアのバンドについて、ミリ波のn257とLTEのBand 11/26以外は日本で利用されているバンドをほぼすべて網羅している。
SIMフリーモデル・キャリアモデルの対応バンドをチェックしてみると、モデルによって対応するバンドが微妙に異なっている。
契約しているキャリア以外のスマホを利用するとバンドが対応していない落とし穴もあるので、広く対応しているSIMフリーモデルを利用するメリットは大きい。
●「Xperia 10 VII(XQ-FE44)」に備わる3つの画角で撮影できるダブルカメラ。
背面のメインカメラは2つのダブルカメラとなっていて、配置も今回から横に変更されている。
Xperia 10 VII
・(超広角)16mm F2.4 有効画素数約1300万画素(記録画素数約1200万画素) 1/3″センサー
・ (広角)24mm F1.9 有効画素数約5000万画素(記録画素数約1200万画素) 1/1.56″ Exmor RS™ for mobile センサー
(望遠)48mm F1.9 記録画素数約1200万画素
※35mm換算焦点距離
望遠カメラについては、Xperia 10 Vまで搭載されていた望遠カメラがXperia 10 VI以降なくなった。
代わりに、広角カメラの有効画素数4800万画素の中央部分をクロップして、2倍ズーム(48mm相当)として1200万画素で記録する。
通常のデジタルズームにくらべて画質劣化のないの撮影ができて、好みの3つの焦点距離を変えて撮影できる。
メインカメラである広角カメラや超広角カメラのイメージセンサーサイズがXperia 10 VIよりも大きくなっているため、今までよりも全焦点距離で画質向上が期待できる。
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広角カメラ:24mm |
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望遠2倍:48mm相当 |
望遠カメラの焦点距離について、Xperia 10 VIIではメインカメラが24mmとなっていて、Xperia 10 VI以前(26mm)と若干焦点距離が異なる。
光学2倍相当ズームについても、Xperia 10 VIIでは48mm、Xperia 10 VI では52mmという違いがある。
使われるセンサーサイズと記録画素については、2倍相当ズーム時でもExmor RS™ for mobile センサーを利用した1/3.12″相当、約1200万画素となるので画質はより美しくなっている。
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撮影に利用するアプリは「カメラアプリ」。
広角レンズ(x1)には光学式手ぶれ補正を備えているので、手ブレを抑えての撮影もできる。
3つのレンズは、標準(x1)を基本として、広い画角でダイナミックに撮りたいか(x0.7)、被写体にグッと近づいて撮りたいか(x2)をワンタップで変えて撮影可能。
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[写真モード]から基本的な静止画撮影ができるうえ、[パノラマ]、[ぼけ]、[動画]、[スロー]といった撮影モードに切り替えての撮影もできる。
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デジタル一眼カメラに搭載されている画作りのための機能である「クリエイティブルック」も搭載。
「クリエイティブルック」オフをあわせた計10シーンの様々な表現を好みに変更できる。
SIMフリーモデルを確認したところ、シャッター音のカメラ操作音設定からシャッター音を出ないようにできる。
「Xperia 10 VII(XQ-FE44)」は、Xperia 10シリーズとして初めて物理的なシャッターボタンを搭載。
Xperia 1 VIIと比べて中央に寄った位置に配置されている。
横に持った時に使用するときは若干遠いかもしれないので、使いづらければシャッターアイコンをタップしたほうが使いやすい。
それよりも縦持ち時に素早くカメラアプリにアクセスしたり、撮影を開始するために使用するときに便利。
またシャッターボタンは半押し操作には対応していないため、単押しまたは長押しによる操作となるところは、フラッグシップモデルのXperia 1 VIIとは異なる。
軽く押してAFを合わせるといった使い方はできないので、タッチで操作するのが主となる。
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シャッターボタンは、シャッター以外にも使える。
カメラアプリ起動時に長押しすることで動画撮影をすぐに開始することが出来るほか、設定を切り替えることで写真モードと動画モードの切り替えを操作に変更することもできる。
カメラアプリ意外では、単押しでスクリーンショットが撮れる。
ゲーム中やブラウザで、ワンボタンでさくっとスクショが撮れるのでかなり便利。
また、[写真撮影モード]の状態のままで、シャッタボタンを下にスライドすると静止画連続撮影ができる。(縦持ちの場合は、左にスライド)
シャッターボタンを長押しすると、すぐに動画撮影が始まる。
動画撮影時は、電子式手ブレ補正と組み合わせたハイブリッド手ブレ補正がきくので、安定してキレイな動画が残せる。
録画中に画角を切り替えることもできるものの、ズームスピードはコントロールできないため使う時には注意が必要。
●ソニーならではの音楽体験。
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音楽再生は、もちろんCDを超える高音質の「ハイレゾ」に対応。
ワイヤレス接続でもハイレゾ相当の音質を楽しめる「LDAC」はもちろんのこと、CDやMP3のような音源をハイレゾ相当にアップスケーリングする「DSEE Ultimate」も搭載していて、このあたりはソニーのスマホならでは。
有線接続であれば充電中でもヘッドホンやイヤホンをつないで⾳楽を楽しめるし、ゲームプレイ時に重要となる遅延ゼロで聞こえるというのも魅力。
「360 Reality Audio」にも対応して、「360 Upmix」をオンにすることで、音楽ストリーミングサービスなどの通常のステレオ音源から、臨場感ある立体的な音場を疑似的に作り出す音楽を楽しめる。
USB Type-C端子でオーディオ有線接続できるとはいえ、USB端子を潰してしまうことになるのでやはり3.5mmイヤホンジャックは貴重。
●OSアップデート最大4回、6年間のセキュリティアップデートの安心感。
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Xperia 10 VIIは、出荷状態でAndroid 15。
ただし、「Bluetooth LE Audio」といったハイエンドモデルに備わっている機能については対応していない。
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気になるサポート状況は、OSアップデート最大4回、6年間のセキュリティアップデートを公式に発表。
いつまでアップデートに対応しているのか不安になることなく安心して利用できる。
Google™が提供するスマートフォンを安全かつ簡単に利用するための公式推奨プログラムにも認定されている。
●「Xperia 10 VII(XQ-FE44)」のパフォーマンスを知る。
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<Xperia 10 VII>
プロセッサー:Qualcomm社製「Snapdragon® 6 Gen 3 Mobile Platform」
メモリー:8GB
<Xperia 10 VI>
プロセッサー:Qualcomm社製「Snapdragon® 6 Gen 1 Mobile Platform」
メモリー:6GB
<Xperia 10 V>
プロセッサー:Qualcomm社製「Snapdragon® 695 5G Mobile Platform」
メモリー:6GB
Xperia 10 VIIは、プロセッサーにQualcomm社製「Snapdragon® 6 Gen 3 Mobile Platform」を搭載。
Snapdragon® 6 Gen 3はミッドレンジ向けとはいえ、前モデル「Xperia 10 VI」の Snapdragon® 6 Gen 1 と比べると性能はある程度向上しているはず。
また、メモリーが6GBから8GBに増量しているため、メモリーに関して言えばXperia 5シリーズ相当になった。
Xperia 10 VIIは、どの程度のパフォーマンスがあるのか?Xperia 10 VI、Xperia 10 Vと一緒にベンチマークテストをしてみた。
まずはベンチマークテスト「3DMark」の最も負荷の高い「Wild Life Extreme」を20回連続まわし続ける「Wild Life Extreme Stress Test」。
3DMark Benchmark
「Xperia 10 VII」 | 「Xperia 10 VI」 | 「Xperia 10 V」 |
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「Wild Life Extreme Stress Test」
「Xperia 10 VII(XQ-FE44)」スコア推移
872、777、709、710、710、710、709、710、710、709
709、709、709、709、709、710、709、709、705、685
平均:719.45
「Xperia 10 VI(XQ-ES44)」スコア推移
612、614、615、615、615、614、614、615、615、615
614、611、613、612、614、613、614、614、612、612
平均:613.65
「Xperia 10 V(XQ-DC44)」スコア推移
362、359、361、360、360、360、360、361、360、361
360、361、360、360、361、360、361、357、359、361
平均:360.2
「Xperia 1 VII(XQ-FS44)」スコア推移<参考>
6665、5896、5897、5007、4632、4364、4214、4215、4212、4215
4215、4216、4216、4217、4210、4216、4210、4214、4214、4133
平均:4569
平均スコアは、Xperia 10 VIIが719.45、Xperia 10 VIが613.65、Xperia 10 Vが360.2。
Xperia 10 VI比で約17%、Xperia 10 V比で約100%のスコアアップ。
連続稼働の安定性は下がっているものの、Xperia 10 VIIの最低スコア時でもXperia 10 VI最高スコアよりも高く、ベース性能が高くなっている。
ちなみに、フラッグシップモデルのXperia 1 VIIのスコアは別次元。
「Xperia 10 VII」 | 「Xperia 10 VI」 | 「Xperia 10 V」 |
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「Xperia 10 VII」スコア推移
バッテリー:99%から95%へ減少(約4%減少)
本体内温度:32℃~42℃
フレームレート:3FPS~6FPS
「Xperia 10 VI」スコア推移
バッテリー:94%から91%へ減少(約3%減少)
本体内温度:30℃~36℃
フレームレート:3FPS~6FPS
「Xperia 10 V」スコア推移
バッテリー:85%から82%へ減少(約3%減少)
本体内温度:31℃~36℃
フレームレート:2FPS~3FPS
「Xperia 1 VII(XQ-FS44)」スコア推移<参考>
バッテリー:75%から63%へ減少(約12%減少)
本体内温度:26℃~48℃
フレームレート:16FPS~48FPS
ミッドレンジのプロセッサーは性能があまり高くない代わりに、本体内温度はあまり上昇せず、バッテリーの消費も少なめ。
参考までに、フラッグシップモデルのXperia 1 VIIではスコアが高くなるかわりに非常に発熱と消費電力が高くなる。
「Antutuベンチマーク」のテスト比較
次に、「Antutuベンチマーク(V11.0.3-OB3)」を試してみた。
注意すべきは、こちらのベンチマークテストでは、Xperia 10 VI、Xperia 10 VではLite版だったのに対して、Xperia 10 VIIでは通常版となっているため、単純に比較できないこと。
「Xperia 10 VII」 | 「Xperia 10 VI」 | 「Xperia 10 V」 |
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「Xperia 10 VII(XQ-FE44)」Antutuベンチマーク(V11.0.3-OB3)
スコア:745880 33~41℃
「Xperia 10 VI(XQ-ES44)」Antutuベンチマーク(V11.0.3-OB3)
スコア:701944 35~40℃
※GPUテストLite版
「Xperia 10 V(XQ-DC44)」Antutuベンチマーク(V11.0.3-OB3)
スコア:514728 39.2~40.4℃
※GPUテストLite版
Xperia 10 VIIはSnapdragon® 6 Gen 3 を搭載したことで全体的なスコアが向上。
特にGPUスコアが大きく向上しているので、ゲーム動作などの改善が期待できる。
ただひとつ、データが取れていない箇所があった。
「Xperia 10 VII」 | 「Xperia 1 VII」 |
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確認すると、Xperia 10 VIIでは「Seasons:Ray Tracing – Vulkan」の項目が”非対応”となっていた。
このテストが正常に完了できずに、ここだけスコアの加算されていないように見える。(実際にSoC自体が対応していない可能性もある。)
試しにフラグシップモデルのXperia 1 VIIで同じ項目を見てみると、こちらは問題なくテストが実施されていた。
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「Xperia 10 VII(XQ-FE44)」Antutuベンチマーク(V11.0.3-OB3)
スコア:841019 27~35℃
※冷却しながら
また、参考までにXperia 10 VIIの本体を冷やしながらベンチマークテストを実施してみると、スコアは84万点まで上昇。
(このときも「Seasons:Ray Tracing – Vulkan」のテストは非対応。)
あくまでもベンチマークのテストであって、実際にはゲームでどの程度動くかが重要。
ゲームの動作を試す
![]() Xperia 10 VIIの設定画面 |
![]() Xperia 10 VIの設定画面 |
実際にゲームをしてみる。
「原神」をプレイしてみると、Xperia 10 VIIとXperia 10 VIではグラフィック設定に違いが出てきた。
Xperia 10 VII(画像上)では、キャラクターの精細感などが変わる”レンダリング精度”を「最高」まで選択することが出来るのに対して、前モデルのXperia 10 VIでは最大”高“までしか選択肢がない。
これが搭載メモリー(8GB or 6GB)の差なのかSoCの性能差なのかは不明ではあるものの、Xperia 10 VIIの方が幅広い画質設定から調整することが出来る性能を持っていると言える。
標準では画質のデフォルトは”低”で、フレームレートを60fpsにするだけでデバイス負荷は”非常に高い”となってしまう。
レンダリング精度を「最高」・フレームレートを60にして、残りの設定は最低まで下げてゲームをプレイしてみた。
プレイ動画については、スクリーンキャプチャーで撮影したため、30pの動画となっていることには留意。
物凄くなめらかな動きというほどではないにしても、意外と不満のない動作をしている。
Snapdragon 6 Gen 3はゲーム向けの高性能SoCではないとしても、それほど性能が低いわけでもなさそうに見える。
むしろゲーム用として考えると128GBというストレージの少なさがネックになってくるけれど、Xperia 10 VIIはゲームが全くできないというわけではない。
●まとめ
Xperia 10 VIIは、前モデルXperia 10 VIと比べると、SoCの刷新、リフレッシュレート120Hz対応、シャッターボタン搭載、カメライメージセンサーの大型化、デザイン変更というのが主な変更点となる。
SoCについては大幅に進化したわけではないけれど、それでも着実に性能は向上している。
もともとミッドレンジはスペックの低さがボトルネックになっている事を考えると、SoCとメモリーの向上によって日常使いはもちろん負荷の高いゲームも思っている以上に動作するようになっている。
リフレッシュレート120Hzになって体感としてもサクサク度は良くなっているし、カメラの画質も底上げされた事に加えてシャッターボタンの便利さも加わってよりXperiaらしくなって、デュアルSIM(物理SIMとeSIM)に加えてmicroSDカードも同時運用できるメリットもある。
そして何といっても特徴のないスマホではなくて、持ってて嬉しくなるオシャレなスマホになっている事も所有したくなる要因としては大きい。
今までXperia 10シリーズに期待を抱かなかった人も、一度実機を触ってみる価値はある。
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●Xperia 10 VII(XQ-FE44)2025年10月9日(木)発売
Xperia 10 VII(XQ-FE44)
ソニーストア販売価格:74,800円(税込)
発売日:2025年10月9日(木)発売
カラー:チャコールブラック、ホワイト、ターコイズ
スペック:Snapdragon 6 Gen 3、メモリ8GB、ストレージ128GB、デュアルSIM対応
SIMフリーモデル対応バンド
5G:n1, n3, n28 , n77, n78, n79
LTE:Band 1, 3, 4, 5, 8, 12, 18, 19, 21, 28, 38, 39, 41, 42
Xperia 10 VII
・Qualcomm社製「Snapdragon® 6 Gen 3 Mobile Platform」を採用
・メモリストレージは8GB / 128GB構成
・6.1インチFHD+(2340 x 1080) 19.5:9 120Hz対応ディスプレイ
・本体サイズ約72mm×約153mm×約8.3mm、重量約168gのスリム軽量ボディ
・10シリーズで初めてシャッターボタンを搭載
・超広角カメラ、広角カメラのイメージセンサーが大型化
・エンクロージャー構造フロントステレオスピーカーを搭載
・3.5mm有線オーディオジャック搭載、Bluetooth送信電力2倍、アダプティブビットレート、LDAC対応
・かこって検索、Google Geminiに対応
・OSアップデート最大4回、6年間のセキュリティアップデートに対応
・2日間バッテリーが持つ大容量バッテリー5000mAh
・4年後も快適に使える長寿命バッテリー設計
Style Cover for Xperia 10 VII「XQZ-CBFE」
ソニーストア販売価格:4,378円(税込)
・Style Cover for Xperia 10 VII XQZ-CBFE| Xperia(エクスペリア) | ソニー
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●Xperia SIMフリーモデル ラインナップ
Xperia 1 VII(XQ-FS44)
Xperia 1 VII(XQ-FS44)
ソニーストア販売価格:
12GB/256GBモデル:204,600円(税込)
12GB/512GBモデル:218,900円(税込)
16GB/512GBモデル:234,300円(税込)
カラー:スレートブラック、モスグリーン、オーキッドパープル
スペック:Snapdragon 8 Elite、メモリ12GB~16GB、ストレージ256GB~512GB、デュアルSIM対応
ソニー フラッグシップスマートフォン「Xperia 1 VII 」のことがわかる記事まとめ。実機レビュー、モデル比較、検証や設定チップスなど。
Xperia 1 VII(XQ-FS44)SIMフリーモデル ベンチマーク( Antutu、3D Mark、ストレージ性能)レビュー。高温でも Xperia 1 VI を超えるベンチマーク結果。
Xperia 10 VII(XQ-FE44)
Xperia 10 VII(XQ-FE44)
ソニーストア販売価格:74,800円(税込)
カラー:チャコールブラック、ホワイト、ターコイズ
スペック:Snapdragon 6 Gen 3、メモリ8GB、ストレージ128GB、デュアルSIM対応
発売日:2025年10月9日(木)発売
従来のXperia 10シリーズのデザインとカラーから脱却を果たした「Xperia 10 VII」。自分仕様にアレンジできるソニー純正スタイルカバー。
Xperia 10 VI(XQ-ES44)
Xperia 10 VI(XQ-ES44)
ソニーストア販売価格:53,900円(税込)
カラー:ブルー、ブラック、ホワイト
スペック:Snapdragon 6 Gen 1、メモリ6GB、ストレージ128GB、デュアルSIM対応
「Xperia 10 VI(XQ-ES44)」SIMフリーモデル 実機レビュー。Snapdragon 6 Gen 1 を搭載してバランス良いミッドレンジスマートフォンに進化。
Xperia 5 IV(XQ-CQ44)
Xperia 5 IV(XQ-CQ44)
ソニーストア販売価格:84,700円(税込)
カラー:ブラック
スペック:Snapdragon 8 Gen 1、メモリ8GB、ストレージ256GB、デュアルSIM対応
・Xperia(TM) スマートフォン(SIMフリー) | ソニー
5G対応ポータブルデータトランスミッター「PDT-FP1」
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF
スペック:Snapdragon 8 Gen 2、メモリ8GB、ストレージ256GB、デュアルSIM対応、非Xperia、非防水
ポータブルデータトランスミッター「PDT-FP1」実機レビュー。高負荷のゲームを安定してプレイできるか!?ベンチマークテスト内容をXperia 1V / Xperia 5V と比較。
・ポータブルデータトランスミッター「PDT-FP1」実機開封レビュー。5Gミリ波対応&アンテナ強化、冷却ファン・HDMI入力・LAN端子・USB type-C x2 を搭載して、中身はまるまるXperia!
・ポータブルデータトランスミッター「PDT-FP1」の実機を弄り倒してきたレビュー。お前さん、冷却ファン・HDMI・LAN端子・USB type-Cを備えた Xperiaじゃないのかい!?
・ポータブルデータトランスミッター「PDT-FP1」実機レビュー。5Gミリ波や5GSA(スタンドアローン)の高速通信に対応しているか 通信テストしたみた。Xperiaより高速だけど、課題はそもそもの5Gエリア。
・PDT-FP1 | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニー
ソニーストアで購入
ソニーストア (web)でご購入のさいに、以下バナーを経由してお買い上げいただくことで、当店の実績となります。
ソニーストア 直営店舗でご購入の場合
※ソニーストア直営店(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)にて購入のさいに、
スタイリストさんにショップコード「2024001」を伝えていただくと当店の実績となります。
ご購入される方はよろしければ是非ともお願い致します。