「VAIO Phone Biz」に搭載されたWindows 10 mobileをセットアップして使ってみよう。
・ついに発売になった真のVAIO製スマートフォン「VAIO Phone Biz」、うれしすぎて外観ボディだけを見て愛でるレビュー。
・「VAIO Phone Biz」を保護する、Deff社製のピッタリフィットの保護ケースと、プライバシーガラスを装着してみる。
・buzzhouse design.x[kunkoku別注] VAIO Phone Biz 専用ハンドメイドレザーケース
の続き。
「VAIO Phone Biz」は、今まで使っているXperiaシリーズのようなAndroid OSでも、iPhoneのおうなiOSでもないので、使い勝手が違うので、セットアップから中身の構成をチェックしてみよう。
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●Windows 10 mobileのセットアップと初期画面。
まずは、「VAIO Phone Biz」の電源を投入してのWindows 10 mobileの初期のセットアップウィザード画面から。
ここらあたりは、Android OSとほぼ同じで、言語設定を決めてライセンス条項に同意したら、時計と時刻、Wi-Fi接続、、アカウント設定、とすすめればセットアップ完了。
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●Windows 10 mobileのごく基本的な使い方。
Windows 10 mobileのホーム画面は、Windows 8から見慣れたタイルが敷き詰められたあのモダンUIと呼ばれるもので、左にフリックするとインストールされているアプリが並ぶ基本左右に2画面構成。
ホーム画面のタイルのサイズは、3段階で大きさを変えて、ホーム画面を好みにレイアウトできるあたりも、Windows 8/10と同じで、スマートフォンを扱うという意味でもAndroidやiOSと大きく違わないというか、だいたい触ってるとすぐに使える。
ディスプレイの上からスワイプすると、Wi-FiやBluetoothのオンオフ、機内モードといったよく使う機能が二段階表示で現れる。通知があった場合は下の領域に表示。
「すべての設定」をタップすると、Windows 10 mobileの細かな設定ができる。
大まかな使い勝手がわかると、すぐに身につくからわりと使いやすい感覚。
Windows 10 mobileの現時点(2016年5月3日)での最新のファームウェアは、「10.0.10586.218」。
「VAIO Phone Biz」のスペックは、プロセッサーはオクタコアのSnapdragon 617(1.5GHz+1.2GHz)、メモリー3GB、ストレージに16GBを搭載。
ちなみに、「VAIO Phone Biz」のディスプレイサイズは、5.5インチ(解像度1920 x 1080)で画面がかなり大きめで、片手持ちだと上のほうに指が届かないよ!という場合には、田(Windows)キー長押しすると、画面が半分くらいまで下がる。
「←」キー長押しすると、一度開いたアプリたちが並ぶので、ここから隠れているアプリを再度開いたり、不要なあぷりを終了させることもできる。
じゃあ「虫眼鏡」キー長押しは何かな?というと、PCのWindows 10でもおなじみ?のエージェント「コルタナ」が起動、思いついた言葉を離して情報をチェックといった使い方ができる。間違っても「ヘイ、シリ!」なんて言っちゃ駄目だ(;´∀`)
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●SIMカードをセットして、モバイル通信できる設定をしておく。
SIMカードとmicroSDカードは、本体の側面にある穴にピンを差し込むと出てくるトレーの上に載せて挿入。
「VAIO Phone Biz」は、MicroSDカードをトレイ部分に、Nano SIMがセットできてデュアル通信(保証対象外)できるようになっているけれど、海外モデルにあるLTEとGSMとの併用が可能というだけで、国内ではメリットは特にないので、なかった事にしておこう。
そして、「設定」→「ネットワークとワイヤレス」→「携帯ネットワークとSIM」とすすめて、SIM1の「携帯ネットワーク接続プロファイル」の設定をする。
自分の手持ちのSIMカードを入れてAPN設定をするのだけど、あらかじめMNO/MVNO各社の設定がズラーっと用意されていて、該当するものを選ぶだけで良いのでかなり楽。
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●ベンチマークテストのパフォーマンスをテストしてみる。
また、一応指標となるものが特にないのだけれど、お約束でベンチマークアプリを走らせてみた。
今のところ、手元にあるWindows 10 mobile搭載したスマートフォンが「VAIO Phone Biz」と「NuAns NEO」しかなく、しかもプロセッサーは全く同じSnapdragon 617なのでほご結果に違いは出ないと思いつつも、今後の参考のためにそれぞれの結果を残しておこう。
ベンチマークテストアプリは、「Antutu」、「PhoneMark」の2つでそれぞれパフォーマンスを計測。
<「VAIO Phone Biz」:Snapdragon 617(1.5GHz+1.2GHz)、メモリー3GB>
・Antutu トータルスコア:48160
・PhoneMark トータルスコア:1301
<「NuAns NEO」:Snapdragon 617(1.5GHz+1.2GHz)、メモリー2GB>
・Antutu トータルスコア:46752
・PhoneMark トータルスコア:1268
「VAIO Phone Biz」がほんの少し良好な結果になったものの、ほぼ誤差の範囲。
どちらもSnapdragon 617という採用ミドルクラスと言われるプロセッサーを搭載している事からして、ハイエンドモデルのSnapdragon 808を搭載した「Lumia 950」や、ローエンド?モデルのSnapdragon 212を搭載した「Lumia 650」といったモデルとの中間に位置するモデルという事になる。
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●Windows 10 mobileのアプリの使い勝手はどうだい?
さて、スマートフォンは、何よりも使いたいアプリをインストールしてこそ本格的に使えるようになるというもの。
がしかし、Windows Phoneをすでに触った事もあったので覚悟はしていたものの、Windows 10 mobile用のアプリが極端に少ない。
少ないと言うと語弊があるかもしれなくて、そこそこあるけど、いまどきのAndroid OSやiOSみたいにもうたっぷり用意されている環境に慣れてしまっていると、どうしても物足りなさを感じてしまうという感じ。
なので、普通に「ストア」からトップ無料などから探してみると、定番アプリがわりと並んでいるのがわかる。
Microsoft のアプリの充実っぷりはさすがというか、「Excel」や「Word」、「PowerPoint」、「OneNote」、「Outlook」あたりはすべて手に入る。
スマートフォン必須の「Facebook」や「LINE」、「Instagram」、「Twitter」といったSNSアプリは公式アプリが揃っているのでここは安心できるところ。
ゲームアプリもないわけではなくて、探せばあるのだけども、何しろ国内参入アプリが少なくて、ド定番と言えるアプリが皆無。
「CandyClash」や「AngryBird」、かつてWindows PCでハマった「ソリティア」とか「マインスイーパー」といった他は、かなり大味な海外アプリが多い。
ちなみに、ソニー謹製のアプリはゼロで、有志が作っているアプリが散見されるのみだった。
Microsoft系のアプリは、すべてクラウド(OneDrive)を経由して、PCで作ったデータをチェックといった使い方ができたり、前面カメラで「Skype」を使ったりと、仕事でほぼ必須を思われるMicrosoftアプリとの連携がWindows PCととれるというところは便利な事には違いない。
ただ惜しむらくは、せっかくのWindows 10で提供されている「UWP(Universal Windows Platform)アプリ」が、期待しているほどにはすぐすぐには増えてくれていないため、Android OS/iOS比として、アプリの少なさがモヤモヤになる事は今は多々ある。
それから、すべての操作に影響が大きいところとして、Windows 10 mobileの日本語入力の使い勝手がよろしくない。
フリックと文字入力の反応が微妙に遅かったり、文字候補がかなり使えなかったり、入力位置変更がタップでしかできなかったり、コピペにいたるまでの操作がなんともストレス。
Xperiaに搭載されている「POBOX」がどれほどありがたいかがよくわかる。
このWindows 10 mobileの日本語入力が改善してくれるか、もしくは、「Google日本語入力」や、「ATOK」といったIMEアプリが用意されてインストールできるようになれば、それだけで劇的に変わるはずなので、ここは一刻も早くなんとかして欲しいところ。
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●VAIO Phone Biz(Windows 10 mobile)のカメラはドキュメントスキャナー的使い方が便利。
カメラは、背面に1300万画素のCMOSセンサーを備えていてLEDフラッシュ付き。前面には約500万画素のCMOSセンサーのフロントカメラ。
ピンチイン・ピンチアウトでズーム、タッチでピント合わせといった標準的なスマホカメラで、風景やスナップ、メシテロ画像を撮るには無難に使えるものの、AFで迷ったりすることも多々あるので動きモノは苦手。
ディティールが甘めだったり色ノリがそこまで良くないのは、スマホのセンサーなのであまり贅沢はいえないところだけど、設定次第と撮り方によっては雰囲気のある写真も作れる。
設定もある程度細かく分かれていて、フラッシュのオンオフ、HDRのオンオフから、ホワイトバランス、フォーカス、ISO感度、シャッタースピード、明るさといった自動調整機能から好みでマニュアルで変更もできる。
写真のアスペクト比は、16:9と4:3で、動画撮影は、フルHD(1920x1080 30p)録画も可能。
カメラアプリは、「CamScanner」や「OfficeLens」と連携させて、書類や名刺を撮影したドキュメントとしてクラウド(OneDrive)経由で共有といった現実的な使い方のほうがより現実的な使いみちのような気もする。
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「VAIO Phone Biz」というよりはWindows 10 mobileに対して、厳しめな見方になるのは、どうしても既存の体験(Android / iOS)から比較してしまうから。
実際、「VAIO Phone Biz」もビジネス向けとはっきりうたっているガジェットをプライベート用として使おうとしているからわりきるのは自分のほうで…、といってたら何故かSphero製「BB-8」の コントロールアプリがあったりして、まぁ結局はアプリさえ用意してくれたら納得できることがほとんどのような気がする。
当たり前だけど、普通に電話できて、webブラウズできてメールチェックできて、Microsoftのアプリはほぼ使えるので、ビジネスツールとしては問題ないし、SNSアプリがTwitter、Facebook、LINE、Instagram、とこれだけ使えたらもうわりとどうにかなる。
あとはピンポイントに欲しいゲームアプリとかは、もう別にAndroid OSやiOSを用意してしまって、適材適所で使いわけるのが精神的にも楽。
これからOS自身のアップデート含め、アプリが充実していれるのを期待しつつ、他にも「VAIO Phone Biz」の使える機能がまだまだあるので、いろいろ試してみよう。
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VAIO Z フリップモデル / クラムシェルモデル
ビジネスマスターピース